産業観光、ヘリテージツーリズム
(1)現状認識、問題提起
近年、「産業観光」や「ヘリテージツーリズム」という言葉に代表されるような「産業」をテーマとする新たな観光形態が注目されています。
産業観光は、日本で最初に産業観光の実践が提唱された「全国産業観光サミットin愛知・名古屋」において、「歴史的・文化的価値のある産業文化財
(古い機械器具、工場遺構などのいわゆる産業遺産)、生産現場(工場、工房等)及び産業製品を観光資源とし、それらを通じてものづくりの心にふれるとともに、
人的交流を促進する観光活動をいう」と定義されています。ここでは、第一次産業から第三次産業を含むあらゆる産業を対象とし、ソフト資源(技術・技能・デザイン等)
も産業観光の対象として含まれることになります。
最先端技術や工場・工房等の製造現場をみせるなどテーマ性が強いことが特徴として挙げられ、
来訪者にとっては知的欲求を満たすことができる、受け入れ施設側にとっても製品や技術をきちんと伝えられる、
次世代の担い手を育成できる等の利点があります。ただし、地域全体における意識の共有や受け入れ態勢の整備等の課題が存在するため、
地域がしっかりとしたビジョンを掲げ、その実現のために産業観光をどのように活用するかといった視点も重要なポイントとなります。
一方、ヘリテージツーリズムは産業革命以降(わが国の場合は江戸末期以降)の有形・無形の産業遺産(現在も現役で活用されているものも含む)を活用した観光の総称として多く使われます。これらの産業遺産には、時代背景や気候風土、生活文化等の地域特性が強く反映されているため、地域にとっては活性化のための有効な手段となり得るものであり、特徴のある商業施設や文化施設等として再利用されている例も見受けられます。ただし、実際の活用においては法制度面、管理面、資金面など多くの課題が存在するため、こうした課題を1つ1つ解決するとともに、地域住民の理解を得ることや、産業遺産の持つ歴史や物語性等の価値をしっかりと伝えていくことが活用の大きなポイントとなります。
(2)問題解決へ向けての当財団のスタンス、取り組み手法











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