ニュースリリース

JTBF News No.23(2008.12.26)  2009年の旅行マーケット予測を発表

2009年の旅行マーケットは国内旅行、海外旅行ともマイナスに

●2008年の旅行マーケットは60代以上を中心にサブプライム・金融危機の影響で減速
●2009年は景気後退により50代以下のボリュームゾーンへの影響が拡大
●好調だったインバウンドも世界的な需要減速でマイナス見込

財団法人日本交通公社(所在地:東京都千代田区、会長 新倉武一)は、12月17日に開催した「第18回旅行動向シンポジウム」において、2009年の旅行マーケットの見通しを次の通り発表しました。

旅行者数 2008年見込 2009年予測
国内旅行
(宿泊旅行)
-1.0% -2.5%
海外旅行 1,600万人
-7.5%
1,520万人
-5.0%
インバウンド 852万人
+2.1%
825万人
-3%
国内旅行の見通し

 当財団が2008年10月に実施した2008年度の「JTBF旅行マーケット調査」によれば、2007年に一旦上向いた宿泊旅行実施率が2008年は再びマイナスとなったことが明らかとなりました(77.2%が76.3%と0.9ポイント減)。背景としては米国に端を発したサブプライムローン問題、及び2008年秋以降、急速に進んだ金融危機の影響が60代以上の市場に大きく影響を与えたことが挙げられます。
 過去の景気後退時における旅行マーケットの反応をみると回復までに概ね2〜3年を要しており、今回の金融危機の影響も、こうしたパターンから概ね同程度の期間、影響をあたえるものと予想されます。
 2009年については、大規模なイベント等が少ないこと、仮に国政選挙が行われると旅行マーケットにはマイナス要素となること、景気後退の影響がコア層を含めて幅広いマーケットに影響を与えると予想されることなどから、-2.5%と予測されます。また旅行単価についても、燃料価格低下や近場志向、旅費節約志向の強まりから、2%程度下落するものと予測されます。

海外旅行の見通し

 法務省の出入国管理統計にもとづく海外旅行者数は2007年から減少傾向にあり、2008年は1〜10月の旅行者数が前年比7.1%減(前年同期は1.1%減)となるなど、厳しい状況となっています。背景としては、国内旅行と同様に、金融危機などによって60代以上のマーケットが打撃を受けたことに加え、2008年第4四半期がピークとなった燃油サーチャージや、円安などが挙げられます。
 2008年12月上旬時点での経済予測によれば、景気後退は2010年第1四半期まで続くとみられており、このため海外旅行マーケットの反転は2010年半ば以降と予測されます。、今後の景気後退で新規参入層が更に減少するため、回復期における需要の戻りも鈍くなる危険が指摘されます。2009年は、燃油サーチャージの縮小・撤廃と2008年秋以降進んだ円高によるプラスの効果が期待されますが、この効果は主として50代以上の年代層が中心になると予想されます。また欧州を中心にロング方面の需要回復が期待できる反面、韓国の伸び幅は2008年に比べ、縮小すると見られます。2006、2007年と続いた消費単価の上昇は下降に転ずるとみられ、旅行会社の取扱人数・金額も2008年に続き下落が続くと予想されます。

インバウンドの見通し

 北東アジアのマーケット成長やVJCを背景に好調に伸びてきたインバウンドですが、2008年は、米国サブプライムローン問題と金融危機による世界経済の減速を背景に、第2四半期以降、国際観光客数の伸び幅が急速に縮小、このため、日本への旅行者数も、2008年8月以降、前年割れとなっています。2009年は、中国からの旅行者数が下半期から増加に転じ年間ではプラスになると予想される他は、韓国、台湾、米国などの主要マーケットからの旅行者数がいずれもマイナスになるとみられます。

<本リリースに関するお問合せ先> 財団法人日本交通公社 観光文化事業部 黒須
TEL: 03-5208-4704