No.74 オーストラリア市場取材報告

2018.10.09

 近年、国や地方自治体を中心に、好調な東アジアからの訪日客の次は欧米豪の訪日客を獲得しようとする動きが活発化する中、当財団では、オーストラリアの訪日市場についてシドニーへ出向き、関係各所への取材、視察を行いました。

 まず驚いたのが、シドニーの物価の高さ(感覚的には日本の1.5~2倍という印象)です。日々この物価高に慣れていると、日本での滞在費が割安に感じられ、それが日本滞在中の1人1回当たりの旅行消費単価が高さ※にも影響しているのではないかと感じました。

 また、シドニーでは早朝から営業しているカフェも多く、本格的なコーヒーを手軽に楽しむことができます。カフェでは、朝食を兼ねたビジネスミーティングや、おしゃべりをして過ごす人などでにぎわいを見せており、カフェ文化が色濃く根付いていることを実感しました。日本滞在中においしいコーヒーを飲みたいとリクエストするオーストラリア人が多いと聞いていましたが、こうしたカフェ文化を持つオーストラリア人にとってコーヒーがいかに重要かを実感しました。

 また、現地では寿司を提供する店は多いものの、一部を除きまだまだ寿司以外の日本食がメジャーではないことや、スーパーなどでは検疫の厳しさも影響してか、日本の食材は一部の調味料のみとなっており、日本食や日本食材が充実している東アジアや東南アジアとの違いを実感しました。

 現地を訪れ、身をもっていろいろなことを体験することにより、訪日オーストラリア人の旅行行動や消費行動の理解を深めることにつながりました。

 当財団では、訪日市場に関する自主研究を進めており、今回はその調査の一環としてオーストラリアでの関係各所への取材等を実施しました。調査結果は当財団の2本の独自調査(「DBJ・JTBFアジア欧米豪訪日外国人旅行者の意向調査」・「JTBF訪日旅行商品調査」)の結果と合わせて第28回旅行動向シンポジウムでの報告を予定しています。

※「訪日外国人消費動向調査(平成29年)」(観光庁)では1人1回当たりの旅行消費単価(225,845円)は中国に次いで第2位

(2018/10/9 柿島あかね)

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