No.78 日韓国際観光カンファレンス2018を開催しました

2018.11.30

 2018年11月22日(木)、当財団と韓国文化観光研究院(以下、KCTI)との共同で日韓国際観光カンファレンス2018を開催し、KCTIからは院長と5人の研究員が、当財団からは会長に加え5人の研究員が参加しました。

 第1部のテーマは近年特に注目されているオーバーツーリズムについて、当財団からは後藤主任研究員が、KCTIからは朴研究委員が両国の現状と課題について報告しました。

 韓国では、伝統的な韓屋が立ち並ぶ北村韓屋村などが急激な観光地化により住環境に影響が及んでいる事例が紹介されました。それに対して地元住民が中心となり観光客の受け入れ時間の表明や観光バスの不法駐車取締の強化、集中清掃と公衆トイレの拡大、持続可能な観光に関する条例の制定(仮制定)などをおこなっている様子が紹介されました。

 両国においてオーバーツーリズムは定義がまだ曖昧であり個別の事例や地域によっても状況が異なる点、マスコミの報道の仕方によっては観光のマイナス面ばかりが強調されがちである点、量から質への転換に伴う観光のパラダイムシフトに対する地域や国の対応方針検討の必要性など多くの課題を共有しました。

 第2部は両国における旅行者の動向についてKCTIからは趙アラ副研究委員より、JTBFからは中島主任研究員が発表し、相互に共有しました。
 韓国では海外旅行において日本、中国、ベトナム、アメリカの人気が高いことや、旅行費用のコストパフォーマンスが重視されている点、国内旅行では経験率、回数、平均旅行日数、平均旅行費用が順調に増加しているほか、ペンション(民宿)に泊まる割合が高いこと、近距離旅行やテレビで紹介された地域への旅行などがトレンドになっていることが紹介されました。

 2つのテーマについてのディスカッションなども交わし、今年も非常に有意義な研究交流をおこなうことができました。
 同カンファレンスの様子は機関誌「観光文化」でも公開予定です。

<プログラム>
【第1部】
主催者挨拶
「韓国におけるオーバーツーリズムの現況と対応の方向性」(韓国文化観光研究院(KCTI) 朴注暎研究委員)
「日本のオーバーツーリズムの現状と課題」((公財)日本交通公社(JTBF) 後藤健太郎 主任研究員)
休憩
ディスカッション
第1部終了

【第2部】
開会
「日本人の旅行者動向」((公財)日本交通公社(JTBF) 中島泰 主任研究員)
休憩
「韓国人の旅行実態」(韓国文化観光研究院(KCTI) 趙アラ 副研究委員)
質疑応答
終了

(2018.11.30 福永 香織)