平成16年度 観光実践講座

2004.08.22

~各地の知恵、活力ある人に学ぶ地域を動かす思考・組織・人とは~

ご案内
(財)日本交通公社では、観光・地域振興・リゾート関連事業に新たに従事される自治体・業界の方々、地域の観光振興の担い手を対象とした「観光基礎講座」を毎年6月に開催してまいりました。その応用編として、さらに深く実践的な知識とノウハウを得るのに役立つ「観光実践講座」を開講いたします。
観光振興が国や地域の重要な政策テーマとして、今まさに注目されています。その一方で国内の観光地の多くは低迷しており、その打開に向けて観光関係者が取り組むべき課題は多岐にわたり、また複雑化しています。こうした時こそ、観光の基礎的な知識の裏付けのもとに、明確な地域の将来ビジョンを持ち、実効性のある施策を展開し、地域振興や観光振興を進める人材が求められています。本講座はそうした人材育成の一助として開催いたします。
行政のご担当者のみならず、施設経営や地域づくりに取り組まれる観光業界の方々も、この機会に是非ご参加下さいますよう、ご案内申し上げます。

プログラム及び講義のご案内

11月25日(木)

9:45 開講・オリエンテーション
10:00 講義1 : 旅行マーケットの最新の動向
-「旅行者動向2004」より-

観光部門を担当するにあたって、地域への来訪者の概要を把握することが第一に必要です。10月発刊の「旅行者動向2004」のデータをもとに、旅行マーケットの最新の動向とその捉え方について解説いたします。

講師:(財)日本交通公社 主任研究員 久保田 美穂子
当財団で主に旅行マーケットや温泉地、旅館・ホテルなど宿泊産業に関する業務に携わる
11:00 休憩
11:15 講義2 : 観光協会に求められる新たな姿とは
-まちづくりとの連携-

観光地において受け入れ態勢の中核を担う観光協会は、現在大きな役割転換を迫られています。官民の枠を越えた域内および広域での連携、まちづくりとの連携など、幅広い対応が求められています。この夏、来年の市町村合併をふまえて大きく組織替えを行った愛知県足助町観光協会での実践を踏まえて、今後の観光協会に求められる役割について、観光振興とまちづくりの視点からアドバイスをいただきます。

講師:愛知県 三州足助屋敷館長 鱸 雅守 氏
福岡県生まれ。(社)日本観光協会勤務を経て、昭和60年より足助町在住。足助町観光協会にてかたくりの花の群生地づくりや中馬のお雛さんといったイベントの企画・運営、AT21倶楽部やボランティアガイドの立ち上げに携わる。地元の山里文化や資源を大事に活用しながら観光振興・まちづくりに取り組む
12:30 昼食休憩
13:30 講義3 : 地域を動かす人づくりへの挑戦
-行政が担う人材育成とは-

よき地域資源を活かせるかどうかは地域の人材次第であり、その「人」が、地域の魅力の一つでもあります。これまでとかく民間に任せきりだった人材育成に、行政はどのように関わっていくのか。観光部門担当者にとっての最大の関心事について、人材育成に関する調査経験が豊富な当財団研究員と、実際に「飛騨インタープリターアカデミー」において人材育成に取り組む行政マンのお話から、学んでいただきます。

講師:岐阜県 ひだきよみ自然館 総括マネージャー 鈴村 仁孝 氏
愛知県生まれ。バイオテクノロジー企業において愛知県・北海道・米国での勤務経験を持ち、1994年に岐阜県清見村役場に入庁(Iターン)。役場農林商工課係長の他、森林インストラクターやプロジェクトワイルド・ファシリテーターなど多彩な肩書きを持つ

解説:(財)日本交通公社 主任研究員 朝倉 はるみ
東京都生まれ。宿泊施設・観光施設における人材育成やホスピタリティアップに関する業務を多く手がけ、人づくりの側面から国内外の地域振興に関する調査研究を行っている
15:30 休憩
15:45 受講者自己紹介/意見交換会
17:45 終了

11月26日 (金)

9:30 講義4 : 地域の個性的な景観づくりに向けて
-その考え方と景観法の活用-

本年6月に景観緑三法が成立し、美しく豊かな風景を守り育てていこうという理念は定着しつつあります。その地域ならではの個性的な風景、その風景を作り出してきた人々の営みのありようを含めた豊かな風景が来訪者の心をひきつけます。「日本の美しい風景とは…」という大きな視点からのお話とともに、景観法をどのように理解し、活用していけば個性的な風景づくりに役立つのかといった実践的なアドバイスもいただきます。

講師:東京大学大学院・農学生命科学研究科教授 下村 彰男 氏
兵庫県生まれ。風景計画、観光・レクリエーション計画、地域計画が専門。全国各地の風景について豊富な踏査実績を持ち、地域景観の保全・創出に向けての想いと計画のあり方を学生に伝えるべく教育・研究活動を行っている
10:30 休憩
10:45 講義5 : 地域の人々とともにまちなかの賑わい再生
中心市街地の活力低下がいわれて久しく、その背景には、車社会の浸透による商業・文化機能の郊外移転や業務機能主体の市街地整備など都市構造の変化があります。まちなか活性化の手法として「観光や交流」を活用する動きが盛んになってきました。歴史、工芸など地域のもつ素晴らしさを再発見し、年間50万人の観光客を集めるに至った日田市豆田町の約30年を振り返り、活性化のヒントを探ります。

講師:大分県 (社)日田観光協会会長 石丸 邦夫 氏
大分県生まれ。衰退する中心街への危機感から、経営する喫茶店に集まる仲間と「日田の明日を考える会」を結成。祭りや雛人形の公開でまちなみ保存を訴え続け、まちなかに賑わいを取り戻した観光協会長
12:00 昼食休憩
13:00 講義6 : 中国人からみたニッポン
-「深」の魅力とその伝え方-

海外から日本への来訪者を増やす「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を契機に、全国各地で誘客活動が展開されています。果たして、その手法は海外の人々の心を打つものでしょうか。本講座では、中国の富裕者層を読者に持つ旅行雑誌上で「奥深いニッポン」を紹介している講師から、これまでの誘客手法にはない独自な視点を伝授いただきます。

講師:作家 毛 丹青 氏
北京生まれ。北京大学卒業後、中国社会科学院哲学研究所の助手研究員を経て、1987年に来日し三重大学に留学。大手商社勤務等のかたわら、アジア・欧州・日本の各地を旅行。その体験をまとめた『にっぽん虫の眼紀行』(文春文庫)がロングセラーに。2002年以後、日本の芸術、観光、人物などをテーマに旺盛な取材で特集を企画し、主筆をつとめる
※本講義は日本語で行います
14:15 休憩
14:30 講義7 : 温泉地再生のための地域戦略づくり
温泉旅行人気が高まる一方で、不振にあえいでいる温泉地が多いというのも現実です。おろそかにしてきたのは、マーケティング、地域コンセプトづくりなど地域の戦略だったのではないでしょうか。大分県別府温泉では、温泉の恵みを活かした健康保養地として地域再生の動きが活発です。温泉地としての地域資源の見直し、地域づくりと観光地づくりの接点、資金や人づくり、官民協働のあり方など実際の取り組み事例に学びます。

講師:大分県 別府温泉ホテルニューツルタ代表取締役 鶴田 浩一郎 氏
大分県生まれ。旅館業のかたわら「クリスマスHANABIファンタジア」、「ハットウ・オンパク(別府八湯温泉泊覧会)」などのイベントや、「別府八湯温泉本」、別府観光ポータルサイト「別府ナビ」の編集等に携わる。国土交通省選定観光カリスマ

解説:(財)日本交通公社 研究主幹 大野 正人
神奈川県生まれ。宿泊・観光事業のマーケティング、事業化計画を専門とする。2003年度より別府市観光戦略会議委員
16:00 総括:観光はまちづくりの総仕上げ
7つの講義に対する総括を交え、観光まちづくりの大切さとその進め方についてお話をいただきます。

講師:東京工業大学名誉教授 鈴木 忠義 氏
東京生まれ。東京大、東京工業大、東京農業大にて教鞭を執る。観光開発・景観工学・地域開発を関連づけて研究する。(株)世田谷川場ふるさと公社社長として交流事業を20年間にわたって推進。(社)道路緑化保全協会会長
16:30 アンケート記入
17:00 閉講

※講義内容・講師は、やむを得ず変更となる場合がございます。その節はどうぞご了承下さい。

本講座を受講していただくことにより、観光について総合的に理解を深めることができます。

観光実践講座は、現場の事例を元に、より具体的な観光振興事業の進め方とビジネスにつなげていくコツを学んでいただく場です。

開催日 2004年11月25日(木)~26日(金)
対象 観光・地域振興・リゾート関連事業に携わる地方自治体のご担当者および業界関係者
募集人数 35名(お申し込み順)
申込締切 お申し込み受付を終了しました
参加費 2日間 23,000円
(参加お一人様 消費税込み、当財団賛助会員は20,700円)
会場 第一鉄鋼ビル会議室
東京都千代田区丸の内1-8-2 第一鉄鋼ビル 地下1階
JR東京駅 八重洲北口 徒歩3分
地下鉄大手町駅 B10出口 徒歩1分
主催 財団法人日本交通公社

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