平成17年度 観光実践講座

2005.08.22

~地域に根ざした人々が 地域を興すその目線に学ぶ~

ご案内
財団法人日本交通公社では、観光・地域振興・リゾート関連事業に新たに従事される自治体・業界の方々、地域の観光振興の担い手を対象とした「観光基礎講座」を毎年6月に開催しております。その応用編として、さらに深く実践的な知識とノウハウ習得に役立つ「観光実践講座」を開講いたします。
観光振興が国や地域の重要な政策テーマとされ、様々な取り組みが行われています。その一方で国内の観光地の多くは依然として低迷しており、その打開に向けて観光関係者が取り組むべき課題は多岐にわたり、また複雑化しています。こうした時こそ、観光の基礎的な知識の裏付けのもとに、明確な地域の将来ビジョンを持ち、実効性のある施策を展開し、地域振興や観光振興を進める人材が求められています。本講座はそうした人材育成の一助として開催するものです。
行政のご担当者のみならず、施設経営や地域づくりに取り組まれる観光業界の方々も、この機会に是非ご参加下さいますよう、ご案内申し上げます。

プログラム及び講義のご案内

12月1日(木)

9:45 開講・オリエンテーション
10:00 講義1 : 旅行者ニーズの最新分析
誰がどんな気持ちで旅行をしているのでしょうか。そして受け入れ側はそれに応え、さらに新しい提案ができているのでしょうか。大きなトレンドの中で、小さな変化が起きています。常に様々な角度から冷静に旅行者をみていかなければなりません。当財団の自主的な研究結果を中心に、旅行マーケットの最新動向について現状と課題を解説します。

講師:(財)日本交通公社 主任研究員 黒須 宏志
当財団で観光地データ、旅行者意識に関する調査研究を担当
11:00 休憩
11:15 講義2 : 老舗温泉観光地の魅力をさらに高める
-個の磨き上げと地域づくり-

訪れたくなる観光地には、安全で美しいまちなか空間、買い物や食事を楽しめる商店・飲食店、非日常的な世界へ誘ってくれる文化施設、快適で安らげる宿泊施設など、多様な要素やハード整備が求められます。本講義では、兵庫県有馬温泉で約25年にわたって旅館づくり・まちづくりに携わっている講師から、お客様の求めるものを新規ビジネスとしてどんどん形にしてきた経験や有馬らしい温泉地づくりの過程で培われた仲間意識、官民の役割分担の形などについてお話いただきます。

講師:有馬温泉 陶泉 御所坊 金井 啓修 氏
有馬温泉の老舗旅館の15代当主。既成概念にとらわれず魅力的な宿づくりに取り組むとともに、有馬温泉全体の活性化のため諸事業に取り組んでいる。観光カリスマ(平成16年5月選定)
12:45 昼食休憩
13:45 講義3 : 活動16年の先進フィルムコミッションに学ぶ
-その成果と課題-

映画のロケ受入組織の整備が地域振興の一手法として注目されるようになり、全国各地にフィルムコミッション(フィルムオフィス)が数多く設立されました。北九州市は今年、テレビドラマ「海猿」、映画「この胸いっぱいの愛を」などメジャーな作品のロケ地となりましたが、この実績は平成元年からの活動が積み重なった成果です。即効的な観光プロモーションとは決して考えずこれまで活動してきた北九州フィルムコミッションより講師をお招きし、地域振興あるいは観光分野におけるフィルムコミッションの可能性と成功のヒント、心構えを学びます。

講師:北九州フィルムコミッション事務局次長/北九州市広報室報道課長 小田 昭裕 氏
1980年北九州市役所入職、国際部門を主として担当。01年4月より現職
15:15 休憩
15:30 講義4 : “スロー”な視点を地域の観光戦略に取り入れる
-東京マルノウチで挑戦 (特別ワークショップ)-

“スローフード”“スローライフ”“スローツーリズム”…現代社会は“スロー”に心惹かれ始めました。旅・観光地とも大変関わりの深いテーマです。しかし果たしてどんな時間がスローな旅行といえるのでしょうか。ゆとり・スローをテーマに各地で研修を実施してきた講師とともに、その意味を実際に体感してみましょう。会議室を出て、およそスローとは縁が薄いと思われる東京駅周辺・丸の内・八重洲界隈を舞台にチャレンジします。地域の素材をもういちど見直し再構成しながら、魅力的な滞在時間を提案するヒントを発見することがねらいです。

講師:ゆとり研究所所長/NPO法人スローライフジャパン理事兼事務局長 野口 智子 氏
コピーライターやプランナーを経て、余暇・ゆとりの視点での地域振興、観光、ひとづくりなどをソフトプランニングする「ゆとり研究所」を92年に開設、商店街活性化などに取り組む。 02年からはスローライフの提唱もライフワークにしている
18:30 意見交換会

12月2日 (金)

9:30 講義5 : 域資源を磨き上げる組織と人材
-白馬村観光局と白馬マイスター制度の取り組み-

交流、体験、感動、コミュニケーション…観光地に求められるものが変化するとともに、情報発信、受入態勢も変化させるべく各地で新しい観光推進組織のあり方が模索され始めました。スキーのメッカ白馬では、グリーンシーズンの強化とともに、自然を楽しませる人材=白馬マイスター(インタープリター)制度を実施しています。こうした新たな試みを強力に推進する組織として平成16年4月、白馬村観光局が設立されました。民間から登用された講師からその構想についてお伺いします。

講師:有限責任中間法人白馬村観光局 次長 加藤 潔 氏
白馬観光開発株式会社東京事務所にて白馬(八方・岩岳・栂池)の営業、販促業務に長くかかわり、03年に白馬村に派遣される。同年設立の「白馬村観光推進本部」事務局長を経て、04年4月白馬村観光局設立とともに現職
11:00 休憩
11:15 講義6 : 交流居住(マルチハビテーション)の提案
-都市住民のニーズと過疎地域の活性化・自立促進-

総務省過疎対策室では、従来から過疎対策として行ってきた定住促進策に加えて、観光と定住の中間的な位置にあるマルチハビテーションを有効な施策と捉え、交流を主たる目的として田舎と都市を行き来するライフスタイル=交流居住を提案しています。01年以来、都市住民ニーズ調査、過疎市町村の情報発信等、具体的にその推進戦略づくりにかかわってきた当財団講師より、昨今高まりつつある「田舎暮らし」への興味関心を地域振興に結びつける方策を解説します。

講師:(財)日本交通公社 研究調査部長 梅川 智也
「美しい国土づくり」をモットーに、魅力ある観光地づくりのために、長年にわたり全国のまち・むらを訪れ、具体的な計画づくりを行っている。観光・リゾートを主体とする都市・地域計画の策定が専門
12:45 昼食休憩
13:45 講義7 : 分野を超えて「官民の力」の結集を
-長崎県観光連盟の取り組み-

県を挙げて観光振興に取り組んでいる長崎県。長崎市では平成18年4月から212日間にわたり、市民ガイド「さるくガイド」によるまち歩き42コースを中心とする、日本で初めてのまち歩きの博覧会「長崎さるく博'06」が開催されます。本事業や県観光連盟の観光戦略について紹介いただくことが本講義の第一テーマです。加えて、民間企業の現場での経験・知恵・ネットワークを期待され、行政の観光関連団体へ籍を移した講師から、行政職員のみなさんへのメッセージをお伺いします。

講師:(社)長崎県観光連盟 国内誘致部長兼観光戦略課長 相原 勝義 氏
1964年に日本交通公社(現在の(株)ジェイティービー)に入社。福岡・ 東京・長崎地域で主に旅行企画、仕入販売部門を担当する。1999年 (財)九州・山口経済団体連合会九州観光誘致促進協議会の設立、事務局長に就任。2001年1月JTBを退職し、同年3月(社)長崎県観光連盟新商品開発室長を経て現職
15:15 休憩
15:30 総括:観光はまちづくりの総仕上げ
7つの講義に対する総括を交え、観光まちづくりの大切さとその進め方についてお話をいただきます。

講師:東京工業大学名誉教授 鈴木 忠義 氏
東京大、東京工業大、東京農業大にて教鞭を執る。観光開発・景観工学・地域開発を関連づけて研究する。(株)世田谷川場ふるさと公社社長として交流事業を20年間にわたって推進。(社)道路緑化保全協会会長
16:30 アンケート記入
17:00 閉講

※講義内容・講師は、やむを得ず変更となる場合がございます。その節はどうぞご了承下さい。

本講座を受講していただくことにより、観光について総合的に理解を深めることができます。

観光実践講座は、現場の事例を元に、より具体的な観光振興事業の進め方とビジネスにつなげていくコツを学んでいただく場です。

開催日 2005年12月1日(木)~2日(金)
対象 観光・地域振興・リゾート関連事業に携わる地方自治体のご担当者および業界関係者
募集人数 35名(お申し込み順)
申込締切 お申し込み受付を終了しました
参加費 2日間 23,000円
(参加お一人様 消費税込み、当財団賛助会員は20,700円)
会場 第一鉄鋼ビル会議室
東京都千代田区丸の内1-8-2 第一鉄鋼ビル 地下1階
JR東京駅 八重洲北口 徒歩3分
地下鉄大手町駅 B10出口 徒歩1分
主催 財団法人日本交通公社

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