平成17年度 観光基礎講座

2005.08.17

~今日の観光の現状と課題、その解決手法とは~

ご案内
観光産業は多くの産業・分野と広く深く関わりを持つため、観光関係者が取り組むべき課題は多岐にわたり、また複雑なものとなります。既存の観光地に限らず、これから観光振興に取り組もうとする地域においても、観光の基礎的な知識の裏付けのもとに、明確な地域の将来ビジョンを持って地域振興や観光振興を進める人材が求められます。
当財団は旅行・観光を専門とするシンクタンク、コンサルティング集団として、全国各地で観光振興のお手伝いをしてまいりました。本講座は、これまでの経験とノウハウを活かして独自の視点と切り口で構成されており、観光・地域振興・リゾート関連事業に新たに従事される自治体や業界の方々、地域の観光振興の担い手の方々の人材育成の一助として平成8年度に開講以来、今年で10年目を迎えます。
観光をめぐる基礎的な知識の習得はもちろんのこと、官民の連携や専門的な実践ノウハウ、ヒントといった実用情報も盛り込んだ、観光担当者にとっては日々の業務に役立つ講座です。
行政のご担当者のみならず、施設経営や地域づくりに取り組まれる観光業界の方々も、この機会に是非ご参加下さいますよう、ご案内申し上げます。

プログラム及び講義のご案内

6月30日 (木)

9:45 オリエンテーション
10:00 講義1 : 旅行マーケットの現状
-今、マーケットを動かしているのは誰か?-

観光部門を担当するにあたり、地域への来訪者の概要を把握することが、まず第一に必要です。当財団が実施している旅行・観光マーケットに関する調査結果から、旅行マーケット全体の現状・変化と、それぞれの地域におけるマーケティングの進め方について解説いたします。

講師:(財)日本交通公社 主任研究員 久保田 美穂子
当財団で主に旅行マーケットや温泉地、旅館・ホテルなど宿泊産業に関する業務に携わる。
11:30 講義2 : 旅行者の期待に添い、満足度を高める温泉観光地づくり
-課題の整理と活性化に向けた取り組み方針-

温泉の効能や大規模な浴場、足湯、周囲の自然環境など、日本人が温泉観光地に求める魅力は多様化してきています。その中でも、まちなみをはじめとする温泉街の快適性や個々の旅館ホテルの魅力度は、依然として観光客にとって大きな関心事です。本講義では、指摘されて久しい温泉観光地や温泉旅館が抱える課題を整理するとともに、現状を打破する取り組み方針を解説いたします。

講師:(財)日本交通公社 研究主幹 大野 正人
宿泊・観光事業のマーケティング、事業化計画を専門とする。別府・三朝温泉など、温泉観光地の活性化にマーケティングの視点を重視しつつ携わっている。
13:45 講義3 : 今求められている、新しい観光協会の姿とは?
-(株)ニセコリゾート観光協会の取り組みから学ぶ-

全国各地で観光振興の取り組みが進む今日、地元の人々が主体的に地域に根ざした商品づくりを行い、観光ビジネスに参入するケースが生まれつつあります。こうした動きを後押しする組織として、観光協会にはますます大きな期待が寄せられています。全国で初めて観光協会を株式会社化し、設立以来2期連続で黒字経営を達成するなど、財政的に行政へ依存しない体質を目指すニセコの事例から、観光協会が担うべき新しい役割と、そのための課題や組織づくりなど、実践的な知恵を学びます。

講師:(株)ニセコリゾート観光協会 業務企画部長 木下 裕三 氏
東京の広告代理店で営業及びメディア担当の勤務を経て、平成14年に全国公募していたニセコ町の観光協会の事務局長に応募し着任、全国初の観光協会の株式会社化を強力に推進した。既存の枠組みにとらわれず斬新な着想を重視し、その実現に向けて積極的に取り組んでいる。
15:15 講義4 : 観光地における環境施策への取り組み
-環境意識が高い人々に支持される観光地とは?-

わが国でも日常生活における環境問題に対する人々の関心は確実に高まっています。これからの時代にこうした人々から支持され、持続可能な観光地であるために、今どのような施策に取り組むべきなのでしょうか。本講座では、各地の先進事例を紹介しながら、観光地における環境施策への取り組み方について解説いたします。

講師:(財)日本交通公社 主任研究員 大隅 一志
美しく快適で、かつ持続可能な観光地づくりのために、ハード・ソフトの両面から調査研究を行っている。
16:45 受講者自己紹介/意見交換会 (~18:00)

7月1日 (金)

9:30 講義5 : 都市観光と経済循環
-来訪者の消費行動が都市に与える影響とは?-

日常的に多くの来訪者を迎える都市では、どのような観光活動と経済循環が発生しているのでしょうか。都市における観光経済活動を捉える指標のあり方について、わが国の代表的な都市観光地である京都と横浜における調査研究を事例として、わかりやすく解説します。

講師:(財)日本交通公社 主任研究員 山田 雄一
ITを活用した観光施設、宿泊施設の顧客管理「RRMシステム」等、当財団におけるIT関連調査研究の中心的担当者。経済循環に関する、合理的・機動的なシステム構築に取り組んでいる。
11:00 講義6 : 自治体における観光統計の活用と整備
-求められる観光地経営の基礎データ-

観光客を誘致し、地域ブランド力を高めて観光の経済効果を高めていく。そのためには客層別の来訪客数、消費性向、満足度等の指標を正確に把握し、観光政策へと活かしていく姿勢が不可欠です。自治体における観光統計の望ましい体系と活用方法はどのようなものか。当財団の観光経済担当研究員が解説いたします。

講師:(財)日本交通公社 主任研究員 塩谷 英生
国内外の観光統計研究を重ねるとともに、実際に国や沖縄県の観光統計作成や経済効果の推計を行う。
13:15 講義7 : わが国のエコツーリズムを取り巻く動き
-国の施策と各地の取り組み-

平成15年に環境大臣を議長とする「エコツーリズム推進会議」が設置され、国を挙げたエコツーリズムへの取り組みがスタートしました。本講義では、エコツーリズムの普及と定着に向けた国の推進方策について解説するとともに、各地の取り組みから実践的な参考となる事例を具体的にご紹介いたします。

講師:(財)日本交通公社 主任研究員 寺崎 竜雄
旅行市場の分析を主導するとともに、エコツーリズム、インタープリテーションの普及・啓発に向けた諸活動に取り組む。
14:45 講義8 : 観光まちづくりの財源確保
-阿寒湖温泉での取り組みを通じて-

長引く経済停滞で税収が落ち込む中、自治体の財政は厳しい状況が続いています。限られた財源の中でいかに効果的な施策を行っていくかが、現在の行政に求められているスキルといえるでしょう。大きく変化しつつある補助金体系の最近の動向や、地域における財源確保の工夫について、阿寒湖温泉での具体的な取り組みから講義します。

講師:(財)日本交通公社 研究調査部次長 梅川 智也
「美しい国土づくり」をモットーに、魅力ある観光地づくりのために、長年にわたり全国のまち・むらを訪れ、具体的な計画づくりを行っている。観光・リゾートを主体とする都市・地域計画の策定が専門。
16:00 総括 : 観光はまちづくりの総仕上げ
8つの講義に対する総括と参加者の皆様の諸課題に対し、アドバイスをいただきます。

講師:東京工業大学名誉教授 鈴木 忠義 氏
東大、東工大、東農大にて教鞭を執る。観光開発・景観工学・地域開発を関連づけて研究する。(株)世田谷川場ふるさと公社社長として交流事業を20年間にわたって推進。地域の人材育成を目指す「当て塾」を那須で主宰。
16:30 アンケート記入
17:00 閉講

※講義内容・講師は、やむを得ず変更となる場合がございます。その節はどうぞご了承下さい。

地域における観光振興のフレーム

本講座を受講していただくことにより、観光について総合的に理解を深めることができます。

開催日 2005年6月30日(木)~7月1日(金)
募集人数 30名(お申し込み順)
申込締切 定員に達しましたので締め切らせていただきます
参加費 2日間 20,000円  賛助会員 18,000円
(参加お一人様 消費税込み)
※お申し込み後の取り消しはご容赦願います。
(代理の方がご出席下さい)
会場 第一鉄鋼ビル会議室
東京都千代田区丸の内1-8-2 第一鉄鋼ビル 地下1階
JR東京駅 八重洲北口 徒歩3分
地下鉄大手町駅 B10出口 徒歩1分
主催 財団法人日本交通公社

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