本調査は、平成24年よりDBJが継続的にアジア8地域(韓国、中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア)の旅行嗜好や訪日経験の有無によるニーズの変化を把握することを目的に、海外旅行経験者を対象としたインターネットによるアンケート調査を実施してきたものであり、平成27年より当財団がDBJと共同で調査を行っている。本年は、アジア8地域に欧米豪4地域(アメリカ、オーストラリア、イギリス、フランス)を加えた12地域を対象に、6~7月にかけて5回目となる調査を実施した。
- 調査概要・回答者属性
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- 調査方法:インターネットによる調査
- 実施時期:2016年6月23日~2016年7月8日
- 調査地域:韓国、中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、アメリカ、オーストラリア、イギリス、
フランスの12地域
(注)中国は北京および上海在住者のみ
(注)アメリカ、オーストラリア、イギリス、フランスの4地域は今回調査から加わった。
- 調査対象者:20歳~59歳の男女、かつ、海外旅行経験者
(注)中国-香港-マカオ間、マレーシア-シンガポール間、タイ-マレーシア間、
アメリカ-カナダ・メキシコ・ハワイ・グアム間、オーストラリア-ニュージーランド間、イギリス・フランス-欧州各国間の旅行
については、海外旅行経験から除く
- 有効回答者数:上記各地域に居住する住民計6,198人
(注)中国は北京および上海在住者のみ(割合は北京50%:上海50%)
- 協力実査会社:楽天リサーチ株式会社
調査結果概要
- 調査地域全体で日本旅行の人気はトップ。アジアでは人気がさらに上昇、欧米豪においてもアジアの旅行先としてはトップとなっている。また、アジアの競合国(韓国、中国、タイ、シンガポール)と比較して、観光地としてのイメージは高く評価されているが、全体的に価格面に対する評価が低く、一部ではナイトライフや伝統的な歴史・文化に対する評価も低くなっている。
- 日本旅行で体験したいことは、歴史・伝統文化、自然・季節、食の魅力などのほか、地方訪問、温泉・旅館、生活文化、ホスピタリティ、現代文化など、幅広い分野に関心が寄せられている。
- リピーターを中心に地方観光地へも高い訪問意向がある。ただし、欧米豪では認知度の高い地名が限られていることから、地方観光地について一層のPRが必要と思われる。
- 幅広い分野の体験希望やリピーターを中心とする地方観光地への高い関心を受け入れて、満足度を上げ、再訪に繋げるためには、地域をエリア単位で戦略的にマネージメントする組織(DMO: Destination Management/Marketing Organization)などによる、地域毎の主体的かつ継続的な取り組みが重要となろう。
レポート本編【PDF版】
参考資料1(地域別の特徴)【PDF版】
参考資料2(長期推移)【PDF版】