スペインにみるインバウンド推進体制と地方分散化施策

2016.09.27

公益財団法人日本交通公社では、2013年度に自主研究「諸外国のインバウンド政策に関する研究」に取り組んだ。本研究は、訪日外国人旅行者のうち特にFIT客に焦点をあてて地方分散化のあり方を探ることを目的として企画したものである。
 既に、訪日経験が豊富で、ここ数年でFIT化が進んだ台湾を事例に取り上げ、国内外でのヒアリング、台湾での発地調査、訪日旅行商品調査を行い、その調査結果とFITマーケット拡大への施策の方向性について、2013年10月発刊の機関誌『観光文化第219号』で提言を行った。

 その後も研究を進めるため、2014年3月には世界第2位の国際観光客受入国であり、バルセロナやマドリッド等から周辺エリアへの分散化の取り組みもみられるスペインを対象として先進地視察を実施した。ヒアリング調査では、国、州、市の各レベルのインバウンド推進組織に対して、推進体制と財源、分散化関連施策を中心に質問を行った。
 調査結果について数回に分けて本ページ上にて掲載していく。第2回は州レベルの組織であるマドリード州観光局を紹介する。なお調査は、自主研究参加メンバーである石黒侑介研究員(現 北海道大学観光学高等研究センター 特任准教授)が行った。(塩谷英生)