<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?><rss version="2.0"
	xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/"
	xmlns:wfw="http://wellformedweb.org/CommentAPI/"
	xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"
	xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom"
	xmlns:sy="http://purl.org/rss/1.0/modules/syndication/"
	xmlns:slash="http://purl.org/rss/1.0/modules/slash/"
	>

<channel>
	<title>多様性 | (公財)日本交通公社</title>
	<atom:link href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-tag/%e5%a4%9a%e6%a7%98%e6%80%a7/feed/" rel="self" type="application/rss+xml" />
	<link>https://www.jtb.or.jp</link>
	<description>公益財団法人日本交通公社は、観光を専門とする実践的学術研究機関です。旅行・観光に関する学術的、実践的な調査研究を通して、わが国の観光文化の振興に寄与し、豊かな社会の実現を目指します。</description>
	<lastBuildDate>Wed, 23 Jul 2025 05:55:21 +0000</lastBuildDate>
	<language>ja</language>
	<sy:updatePeriod>
	hourly	</sy:updatePeriod>
	<sy:updateFrequency>
	1	</sy:updateFrequency>
	<generator>https://wordpress.org/?v=6.9.4</generator>
	<item>
		<title>観光研究における「あいだ」と「あわい」[コラムvol.517]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/between-overlap-tourism-research-kanno/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=between-overlap-tourism-research-kanno</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkamitomo]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 09 Dec 2024 02:11:43 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://www.jtb.or.jp/?post_type=column&#038;p=53482</guid>

					<description><![CDATA[<p>1．はじめに 当財団では今年度、各研究員がいわゆる「トップジャーナル」（被引用数が多く、社会的な影響力の大きい論文が掲載されているとの評価が高い国際学術雑誌）に掲載された論文から関心があるものを選び、レビューしたうえで、･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/between-overlap-tourism-research-kanno/">観光研究における「あいだ」と「あわい」[コラムvol.517]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h3>1．はじめに</h3>
<p>当財団では今年度、各研究員がいわゆる「トップジャーナル」（被引用数が多く、社会的な影響力の大きい論文が掲載されているとの評価が高い国際学術雑誌）に掲載された論文から関心があるものを選び、レビューしたうえで、研究員間でその内容を共有・議論するという取り組みを行っています。<br />
これは、観光研究の最先端で議論されている分野やテーマを把握することで、私たちの今後の研究活動にもその視点を活かしていきたいという意図で実施しているものです。<br />
筆者自身がレビューした論文のうち１編が、香港における「移民家事労働者：Migrant Domestic Workers」（以下、MDW）を対象とするものでした（Huang et al., 2024）。<br />
MDWとは、メイド、コック、乳母、看護師などの職務を必要とする家庭内で働くために、母国外で雇用される個人のことで、香港には約34万人存在するそうです。<br />
彼らは雇用主の家に住み込みで働いているのですが、週に1日休みを取ることが法律で義務付けられている中で、休日には家を出て終日公共スペース（公園や歩道橋など）で過ごすという行動特性があります。このため、この研究は、MDW、住民、観光客のそれぞれに対するインタビューを通じて、相互作用や衝突の発生原因を特定するとともに、各主体が公共空間で併存することが異文化理解を促進するかどうかを探る、ということを目的としていました。</p>
<p style="margin-top: 2em">
<h3>2．観光研究の対象としての「あいだ」と「あわい」</h3>
<p>私がこの論文に関心を持った理由はいくつかあります。一つはトップジャーナルではどちらかというと少数派と思われる定性的なアプローチ（インタビューで得られた言説にコードを付与して意味付けしていく研究手法）を取っていたこともありますが、一番大きな理由は、この研究がMDWという「観光客」（ゲスト）と「居住者」（ホスト）という既存の二元論的な分類とは異なる存在に着目していたことです。<br />
MDWは香港に特有の移民制度に基づく存在とも言えますが、見回してみると、観光分野でもこのような「既存の二元論的な分類とは異なる新しい存在」とも呼べる概念やセグメントが次々と現れています。<br />
例えば、「ビジネス旅行」とも「レクリエーション旅行」とも異なる「ワーケーション」「ブリ―ジャー」、あるいは「賃貸」とも「宿泊」とも異なる「民泊」「バケーションレンタル」などはその一例と言えるでしょう。<br />
日本語には「あいだ」と「あわい」という言葉があります。どちらも「間」という漢字で表されるのですが、両者の意味あいは少し違います。ＡとＢという異なる２種類のなにかがあったとして、「あいだ」はＡとＢの間に存在するＡともＢとも異なるもの、「あわい」とはＡとＢの両方にまたがる中間的なもの、という意味合いがあります。<br />
この言葉の意味に照らすと、冒頭で紹介したMDWは観光客とも居住者とも異なる「あいだ」にあたるのかと思います。一方、ワーケーションはビジネス旅行とレクリエーション旅行の中間領域ともいえる「あわい」、また、「民泊」も賃貸と宿泊の両方の性質を併せ持つという意味では同様でしょうか。<br />
「あいだ」はＡとＢの間にすでに多様性を持って存在していながらこれまで注目されていなかったもの、「あわい」はこれまで存在しなかったが、技術革新やイノベーションによってＡとＢの重なる部分で新しく存在するようになったもの、とも言えるかもしれません。<br />
いずれにしても、（これは観光に限った話ではありませんが）、このような「あいだ」と「あわい」のようなものは、今後もこの社会に次々と出現してくると思われます。</p>
<p style="margin-top: 2em">
<h3>3.観光研究の役割</h3>
<p>そして、我々が取り組む研究というものも、このようなまだ社会的には注目されていない「あいだ」や、まだ概念として存在しないが現れてくるであろう「あわい」のような分野に光を当て、その特性を記述していく行為と言えます。そしてそのことは、私たちの住むこの社会の細部をより高い解像度で見つめることにつながります。<br />
そのためには、特定の分野だけでなく、社会の様々な事象に感度高くアンテナを張る意識と、総合的な視野を持って取り組む姿勢が必要であると思われます。<br />
当財団では、「我が国の観光分野における代表的な研究者集団」を目指して活動していますが、観光研究の一端を担う存在として、上記のような意識と姿勢を持って取り組んでいければと、今回の論文レビューを通じて改めて認識した次第です。</p>
<p style="margin-top: 2em">
<p>（参考文献）<br />
Huang, W. J., Li, M., He, J., &amp; Chan, W. K. (2024). Conflicts and interactions in urban tourism: Use of urban public space by residents, tourists, and migrant domestic workers in Hong Kong. Tourism Management, 105, 104960.</p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/between-overlap-tourism-research-kanno/">観光研究における「あいだ」と「あわい」[コラムvol.517]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>多様性観光を支える視点：乳がんサバイバーの入浴支援から考える　[コラムvol.512]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-cancer-suvivor-bathing-aizawa/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-cancer-suvivor-bathing-aizawa</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkakishima]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 04 Aug 2024 23:00:14 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://www.jtb.or.jp/?post_type=column&#038;p=52601</guid>

					<description><![CDATA[<p>過去のコラムでも触れたとおり、2021年度から私は誰もが旅行を楽しめるためのツーリズムのあり方について研究を行っており、特にがん患者・サバイバー（以降、「サバイバー」と表記します）に焦点を当てて取り組んでいます。 今回は･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-cancer-suvivor-bathing-aizawa/">多様性観光を支える視点：乳がんサバイバーの入浴支援から考える　[コラムvol.512]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>過去のコラムでも触れたとおり、2021年度から私は誰もが旅行を楽しめるためのツーリズムのあり方について研究を行っており、特にがん患者・サバイバー（以降、「サバイバー」と表記します）に焦点を当てて取り組んでいます。</p>
<p>今回はその中でも女性でもっとも罹患者数が多い乳がんに着目し、様々な取り組みの一部をご紹介します。</p>
<h3>乳がんサバイバーの特徴と旅行における課題</h3>
<p>乳がんは女性が罹患するがんの中で最も多く、昨今では日本人女性の約9人に1人が生涯で乳がんになると言われています。</p>
<p>また一般的に、がんは高齢になるに従って罹患する割合が増加する傾向にありますが、乳がんは40代後半が最初のピークであり、旅行にアクティブな若い年代の方にも多いことが特徴です。</p>
<p>そして乳房の手術跡等を気にして温泉入浴などにためらいを感じるサバイバーの方が多くいらっしゃいます。</p>
<p>2023年3月にがんサバイバー支援団体ReVivが、がんサバイバーを対象に実施した調査によると、がんと診断される前に比べて診断後は旅行頻度が減った／もしくは旅行をしなかった方に理由を尋ねたところ、「人目が気になる」が50％と最も多い結果となりました。本調査の対象者の8割超が乳がんサバイバーであることを踏まえると、外見の変化が旅行を妨げる大きな要因になっていることが示唆されます。</p>
<p><img fetchpriority="high" decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-52606" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/07/512_image2.png" alt="" width="800" height="452" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/07/512_image2.png 800w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/07/512_image2-708x400.png 708w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/07/512_image2-768x434.png 768w" sizes="(max-width: 800px) 100vw, 800px" /></p>
<p style="text-align: center"><small>出典：ReViv「がんサバイバーを対象とした旅行実態調査（2023年3月）」<br />（2022年（公財）日本対がん協会 がんアドボケート活動助成事業）</small></p>
<p>&nbsp;</p>
<h3>乳がんサバイバーの入浴を後押しする様々な取り組み</h3>
<p>外見の変化により旅行や温泉入浴をためらう乳がんサバイバーに対しては、様々な取り組みが行われています。その中から、私が研究を進める中でお話を伺ったり、実際に訪問させていただいたりしたいくつかの事例についてご紹介させていただきます。</p>
<ul>
<li><strong>ピンクリボンのお宿ネットワーク（事務局・株式会社旅行新聞新社）</strong></li>
<li><strong>ピンクリボン温泉ネットワーク（認定NPO法人J.POSH）</strong></li>
</ul>
<p>こちらについては、すでに「観光文化」252号で紹介しておりますので詳細は記事をご覧ください。</p>
<p>両者とも、乳がん患者に対して様々な配慮がなされた宿泊施設を紹介しており、各施設がどのような対応をしているかについての丁寧な説明もあり、サバイバーが宿泊施設を選ぶ大きな手助けとなっています。</p>
<p>また、J.POSHでは入浴着歓迎の啓発ポスターやステッカーの配布・販売、また入浴着の販売も行っています。</p>
<p>ピンクリボン温泉ネットワーク（認定NPO法人J.POSH HP）（新しいウィンドウで開く）</p>
<p>ちなみに入浴着については、厚生労働省が2023年2月に「専用入浴着の着用は清潔な状態で使用する場合は衛生管理上の問題はない」と発表し、公衆浴場等における入浴着を着用した入浴への理解促進について周知依頼を発出しました。</p>
<p>入浴着を着用した入浴にご理解・ご配慮をお願いします（厚生労働省HP）（新しいウィンドウで開く）</p>
<p>これをきっかけに、より一層入浴着についての理解が広がることを期待しています。</p>
<h3>乙女温泉</h3>
<p>最後に紹介するのは、大浴場への入浴を後押しする取り組みである「乙女温泉」です。</p>
<p>乙女温泉は2020年に乳がん経験者のコミュニティ「Reborn.R」が立ち上げた活動で、温泉や銭湯などの公衆浴場を貸切り、乳がんサバイバーを中心とした参加者だけで入浴を楽しもうというイベントです。特にユニークなのが、男湯も女湯も貸切って、片方は「ファースト銭湯」として多くの人と一緒に入るのに抵抗がある方向けに、もう片方は病気の有無を問わず利用する方（女性のみ）向けに分けている点です。私はこの取り組みの記事を目にし、当事者ならではのきめ細やかな心配りに感銘を受け、いつか自分も参加したいと思っていました。</p>
<p>そして、実際に参加の機会を得たのは、2024年5月に札幌市の定山渓の「ぬくもりの宿 ふる川」で開催された回でした。</p>
<p>同宿には複数の大浴場があるのですが、そのうちのひとつ「ぬくもりSPA」はもともとが専用の湯着を着用して入る浴場であることから、当日はこのフロアを貸切ってイベントが開催されました。</p>
<p>当日の様子は主催者である北海道テレビの阿久津ディレクターの公式ブログで紹介されていますので、ぜひそちらをご覧ください。</p>
<p>乳がん患者だけど腕を伸ばして温泉に入りたい！両側乳がんになりました２４３（SODANE HP）（新しいウィンドウで開く）</p>
<p>乙女温泉の取り組みは全国各地で展開されており、このコラムが掲載される頃にはちょうど東京開催イベントに私がまた顔を出しているかと思います。東京では会場が銭湯であり、私が最初に記事で拝見した形式での開催なので、札幌とはまた違った雰囲気が楽しめるのではと今からワクワクしています。</p>
<h3>選択肢を増やしていこう！</h3>
<p>上記の記事中でも写真で掲載されておりますが、参加者に配布された不織布の入浴着はチェックやストライプなどの模様が入っていたり体形が出にくい形になっていたりとデザインに工夫が凝らされています。イベント中には、裸で入浴することに抵抗がある外国人旅行者や体型を気にする若い人たちにも入浴着が広まればいいのに！という声が挙がっていました。</p>
<p>もちろん、すべての入浴施設がそうなるべきだとは思いませんが、入浴着着用が基本という施設が増えていってもいいと感じています。</p>
<p>というのも、本研究に取り組み始めて実感したのは、こうあるべき、という決めつけではなくて、こういう選択肢もある、という選択肢の提示が何より重要だということです。</p>
<p>これまで多くのがんサバイバーの方とお話しする機会がありましたが、話を聞くたびに痛感するのはがん種が異なれば悩みが違うのはもちろんのこと、同じ乳がんで同じ治療をしたとしても症状や悩みが異なることも珍しくないことです。</p>
<p>サバイバーの方の中には入浴着を喜んで着用される方もおられますし、目立つから利用したくないという方もいらっしゃいます。一方では手術痕をみられても構わないという方もいらっしゃいます。また、貸切風呂はプライバシーが尊重されるからありがたい反面、料金を払ってまで利用するのはちょっと、とためらう方もいらっしゃるでしょう。</p>
<p>すべての人が満足できるソリューションを提供することは到底不可能です。できることは、様々な事情や悩みを持つ方が常に周りにいらっしゃる可能性に想像を巡らせ、その人に寄り添って、自分たちが提供できうるだけの選択肢を提示することだと思います。</p>
<p>そして、その選択肢を増やすことに各々が取り組み続けていけば、誰もが安心して楽しめる旅行の実現に近づいていく、私はそう信じています。</p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-cancer-suvivor-bathing-aizawa/">多様性観光を支える視点：乳がんサバイバーの入浴支援から考える　[コラムvol.512]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>外に出て身体を動かすことがくれる、病と共に歩む力 [コラムvol.498]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/colmun-inclusive-tourism-2-aizawa/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=colmun-inclusive-tourism-2-aizawa</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkakishima]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 12 Nov 2023 22:58:47 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://www.jtb.or.jp/?post_type=column&#038;p=48903</guid>

					<description><![CDATA[<p>前回のコラムでも触れたとおり、ここ数年の私は慢性疾患、特に患者数が多いがんサバイバーに着目して、安心して旅行やアクティビティを楽しめるための調査研究に取り組んでいます。 医療の進歩に伴い、増え続ける「がんサバイバー」 が･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/colmun-inclusive-tourism-2-aizawa/">外に出て身体を動かすことがくれる、病と共に歩む力 [コラムvol.498]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>前回のコラムでも触れたとおり、ここ数年の私は慢性疾患、特に患者数が多いがんサバイバーに着目して、安心して旅行やアクティビティを楽しめるための調査研究に取り組んでいます。</p>
<h3>医療の進歩に伴い、増え続ける「がんサバイバー」</h3>
<p>がんサバイバーに着目した背景には、前回のコラムで患者数が増加傾向にあること、勤労世代である64歳以下の患者が全体の約３割に上ることを挙げましたが、その他にも医療の進歩によって生存率が向上することに伴い、がんサバイバーの数が増加していることが挙げられます（図1）。がんの治療期間は１年以上におよぶことも少なくなく、がん種によっては10年にわたって投薬治療が必要となる場合もあります。また、治療後にがんが一定期間消失した場合に寛解とみなされますが、その期間は5年または10年におよび、がんサバイバーは治療中から治療後の長期にわたって疾病とつきあいながら社会生活を送ることを余儀なくさせられます。</p>
<p>そのため、今年3月に閣議決定された第4期「がん対策推進基本計画」では３つの柱のうちのひとつに「がんとの共生」が掲げられており、官民が連携して様々な取り組みが行われています。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p style="text-align: center"><b>図1 年齢調整死亡率・罹患率年次推移</b></p>
<p><img decoding="async" class="aligncenter size-medium wp-image-47312" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/11/498_image1.jpg" alt="" /></p>
<p style="text-align: right"><small>（注）基準人口は昭和60年（1985年）モデル人口を使用<br />
元データ：高精度地域がん登録罹患データ、人口動態統計死亡データ<br />
出所：がん情報サービス（https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/1_all.html） </small></p>
<p>&nbsp;</p>
<h3>病気や副作用の悩みから解放される貴重なひととき</h3>
<p>「がんとの共生」に向けた取り組みのひとつに、公財）日本対がん協会が毎年開催している「がん患者さんの立場に立って社会的な問題解決に取り組む活動」を推進する人を養成するプログラム「がんアドボケートセミナー」があります。私は昨年のセミナーに参加し、前回のコラムで書いた治療中に高尾山に登ったエピソードを紹介しつつ、「誰もが安心して旅行やアクティビティを楽しめる環境づくり」を目指していることを発表しました。</p>
<p>すると、同セミナーに参加していたがんサバイバーの就労を支援する「一社）がんと働く応援団」の共同代表理事である吉田ゆりさんと、プロのスポーツトレーナーで大阪国際がんセンター認定の「がん専門運動指導士」として活躍されている石野田神さんが関心を寄せてくださり、がんサバイバーの方たちと一緒に高尾山を目指すプロジェクト「ゆる²トレプロジェクト」を共に立ち上げることとなりました（注：同プロジェクトは当財団研究員の立場ではなく、個人的な活動として行っています）。</p>
<p>同プロジェクトでは、まず石野田さんが中心となって高尾山に登るための体力をつけるためのオンライントレーニングプログラムを展開し、3月には私が主担当として代々木公園でウォークイベント、５月には高尾山のハイクイベントを開催しました。 ５月の高尾山イベントの日はあいにくの雨模様だったことから安全性を考慮して急遽おしゃべり会に変更となりましたが、3月の代々木公園のウォークイベントは天気に恵まれ、23人の方にお集まりいただきました。</p>
<p>ウォークイベントでは、各自が自己紹介した後、石野田さんとがん専門運動指導士の村上理香さんから準備運動や歩き方の指導を受けて、花が咲き始めた公園内を一周しました。</p>
<table border="0" cellspacing="">
<thead>
<tr valign="middle">
<th width="5%" height="10"> </th>
<th width="40%" height="10"><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-48907" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/11/498_image2.png" alt="" width="800" height="450" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/11/498_image2.png 800w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/11/498_image2-711x400.png 711w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/11/498_image2-768x432.png 768w" sizes="(max-width: 800px) 100vw, 800px" /></th>
<th width="10%" height="10"> </th>
<th width="40%" height="10"><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-48908" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/11/498_image3.png" alt="" width="800" height="600" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/11/498_image3.png 800w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/11/498_image3-533x400.png 533w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/11/498_image3-768x576.png 768w" sizes="(max-width: 800px) 100vw, 800px" /></th>
<th width="5%" height="10"> </th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr valign="middle">
<td width="5%" height="10"> </td>
<td width="40%" height="10"> </td>
<td width="10%" height="10"> </td>
<td width="40%" height="10"> </td>
<td width="5%" height="10"> </td>
</tr>
</tbody>
<tfoot>
<tr align="right">
<td width="5%" height="10"> </td>
<td width="40%" height="10"><img loading="lazy" decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-48905" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/11/498_image4.png" alt="" width="800" height="450" /></td>
<td width="10%" height="10"> </td>
<td width="40%" height="10"> </td>
<td width="5%" height="10"> </td>
</tr>
</tfoot>
</table>
<p>イベントはおおいに盛り上がり、初対面の方も多くいるにもかかわらずあちこちで話に花が咲き、笑顔が多く見られる楽しい会となりました。</p>
<p>会の締めくくりには参加者のみなさんから感想をいただいたのですが、中でも「一般的な患者会だったら来なかった。なぜなら病気の話はしたくないから。でも、このイベントはただゆるく体を動かすというのが趣旨だったから来てみようと思った」という声を聞けて、このイベントを開催してよかったと改めて感じることができました。</p>
<p>また、治療は様々な副作用を伴いますが、その中でも抗がん剤の影響による手足の痺れは数年単位で続く人も少なくありません。参加者の方にも残る痺れに悩む方がいたのですが、その方がイベントの終わりにぽつりと「あ、そういえば痺れのこと忘れていた」とおっしゃったのです。もしかしたら身体を動かすことで血行がよくなったからかもしれませんが、おそらくイベントに集中していたことで痺れのことを忘れていたという部分が大きかったのではないかと思います。</p>
<p>後遺症だけでなく、がんサバイバーには常に再発に対する不安がつきまといます。そのため、たとえ少しの間でも病気のことを考えずに済む時間というのは、病を得た人間にとっては望んでも容易には得られないかけがえのないひとときです。</p>
<p>ですから、イベント中は病気や副作用のことを忘れていたという参加者のお話を聞いたときは何よりもうれしく、外に出て身体を動かすことがもたらす効能は、病と共生する人たちが前に進むための後押しになると確信した瞬間でした。</p>
<p>スマホゲーム「ポケモンGO」を開発したNiantic社創業者のジョン・ハンケ氏は「どうやったら世界を変えられるか？」という問いに対して、「人が外に出れば世界は変わる」と信念のもと、「ポケモンGO」の前身となる位置情報ゲームを開発したと言われています。</p>
<p>私たちの取り組みは「ポケモンGO」と比べたらごくささやかで、どこまでの影響を与えられるかはわかりませんが、外に出かけることがもたらす力をひとりでも多くのサバイバーたちにお届けできるように引き続き取り組んでいきたいと思います。</p>
<p>また、当財団の研究員の立場としては、学術面での検証や先進事例の調査等を通じて、がんをはじめとした慢性疾患と共生する方たちが安心して旅行やアクティビティを楽しめるための環境づくりにアプローチしていくべく、今後も取り組んでまいります。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>なお、上記イベントの開催にあたりましては、公財）日本対がん協会から助成金と多大なるご協力をいただきました。この場を借りて深くお礼申し上げます。</p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/colmun-inclusive-tourism-2-aizawa/">外に出て身体を動かすことがくれる、病と共に歩む力 [コラムvol.498]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
	</channel>
</rss>
