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	<title>グリーンウォッシュ | (公財)日本交通公社</title>
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	<description>公益財団法人日本交通公社は、観光を専門とする実践的学術研究機関です。旅行・観光に関する学術的、実践的な調査研究を通して、わが国の観光文化の振興に寄与し、豊かな社会の実現を目指します。</description>
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		<title>グリーン・クレームとツーリズムをめぐる動き　[コラムvol.508]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-greenclaims-nakajima/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-greenclaims-nakajima</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 09 May 2024 05:38:06 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>「飛行機は持続可能」は誤解？ 2024年4月、欧州消費者機構（BEUC）の警告を受け、欧州委員会（EC）およびEU消費者当局（CPCネットワーク）は、航空会社20社に対して、誤解を招く可能性のある環境表示の内容を特定した･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-greenclaims-nakajima/">グリーン・クレームとツーリズムをめぐる動き　[コラムvol.508]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h3>「飛行機は持続可能」は誤解？</h3>
<p>2024年4月、欧州消費者機構（BEUC）の警告を受け、欧州委員会（EC）およびEU消費者当局（CPCネットワーク）は、航空会社20社に対して、誤解を招く可能性のある環境表示の内容を特定した上で、30日以内に対応を求める書簡を送付した。<br />
これまで航空会社によっては、気候変動プロジェクトを支援するための追加料金を支払うか、持続可能な航空燃料（SAF）を使用することで、フライトによって発生するCO2排出量を相殺できると表現してきた部分がある。しかし今回の指摘では、こうした表現は「誤った印象を与える」とされ、NGが出された形だ。また、「グリーン」、「サステナブル」、「責任ある」という言葉を、その範囲や効果を正確に説明することなく、絶対的な意味で使うこともNGとされた。<br />
今後は、欧州委員会では航空会社からの回答を受け取った後、各社が提案した解決策について協議し、仮に必要な措置が講じられていないと判断された際には、制裁を含むさらなる強制措置を発動することとなる。</p>
<h3>近年の欧州の動向とグリーン・クレーム</h3>
<p>実際には環境に配慮していないにも関わらず、あたかも配慮しているように見せかけている環境保護対策やサービスは「グリーンウォッシュ」と呼ばれる。近年、欧州では、グリーンウォッシュをめぐって観光業界に対して指摘が入るケースが増えている。2023年には、オーストリア航空が100％SAFを使用したCO2ニュートラル・フライトを提供する広告を掲載したことに対して、事実と異なるとして国内の裁判所で敗訴した。<br />
このように、欧州で日本から見ると厳しすぎるようにも思える指導が入る背景の一つには、2019年から進められている「欧州グリーン・ディール（The European Green Deal）」の存在がある。欧州グリーンディールは、「2050年までの温室効果ガス排出の実質ゼロ」、「経済成長と資源利用の切り離し」、「どの地域も取り残さず気候中立を目指すこと」を主要目標とした、気候中立を達成するための投資計画やEU独自の水素戦略、メタンの排出削減戦略など、幅広い内容から成る政策群である。欧州グリーン・ディールは、全ての政策分野において気候と環境に関する課題を機会に変えることで、EU経済を持続可能なものに転換しようとするものであり、その意味で、「環境」政策の枠に留まらない、「経済」政策の側面を多分に含んだ欧州における新たな成長戦略として捉えられる。<br />
EUでは欧州グリーンディールに沿った政策が着実に実行されつつあり、2023年3月には欧州委員会が「グリーン・クレーム指令（Green Claims Directive）」を提示し、環境に関する主張をするためには、その事実を立証するための評価を実施することが義務化された。こうした全般の流れが観光分野にも適用され、そして今回の航空会社20社への指導にも繋がっている。</p>
<h3>モニタリングは健康診断から次のステージへ</h3>
<p>今後、欧州に限らず、観光分野においても、気候変動への対策とそのエビデンスの提示は“セット”として、急速に対応を求められることはあっても、逆に戻ることは考えづらい。そうした中で、これまで観光分野において用いられてきたエビデンスとしては、「持続可能な観光指標（Sustainable Tourism Indicator: STI）」がある。主に1990年代以降、多くの観光地においての開発と活用が進められ、2008年に世界持続可能観光委員会（GSTC）が世界各地での実践事例を踏まえて開発した国際基準「世界持続可能観光クライテリア（Global Sustainable Tourism Criteria）」は、UNWTO（現UN Tourism）も推奨する形で普及が進められてきた。<br />
日本においても、2018年に全庁的な組織「持続可能な観光推進本部」を設置、2019年に報告書「持続可能な観光先進国に向けて」を取りまとめた上で、2020年、持続可能な観光地マネジメントを行うための支援ツールとして、GSTC基準に準拠した持続可能な観光指標「日本版持続可能な観光ガイドライン：JSTS-D」が開発されている。同指標は、各地方自治体や観光地域づくり法人（DMO）等が活用することを想定しており、地域での多面的な現状把握を可能にし、継続的なモニタリングと証拠資料（エビデンス）に基づいた観光政策や計画の策定、それらに基づく持続可能な観光地マネジメントの促進を目的としている。<br />
ただ、現状においてSTIは、観光地が持続的に繁栄するための“健康診断項目”と表現されるように、持続可能な観光推進にあたって当該地域の“現在地”を確認するためのモニタリング・チェック項目に過ぎず、パフォーマンス評価になっていない、かつ“全体像”を捉えるために項目によっては多分に定性的な評価に留まっている面が見られる。</p>
<p>自分自身の健康診断としての活用であれば、ある程度の曖昧さは許容し得るもので、むしろ曖昧な情報から事実を推測しながら対策を打つことに一定の意味があると考えられる。ただし、JSTS-Dの役割にも掲げられている「プロモーションツール」としての活用を考える上では、現状の評価方法では恐らく現在も、そして将来の消費者には確実に通用しなくなってくるであろう。<br />
今後は、観光地や事業者として、取組の背景・内容・成果それぞれについて、ますます積極的に情報発信していくことが求められる状況が想定される。ただ一方で、消費者に“定性的な”“自身に都合の良い”情報を伝えていないか、情報を伝える際にはグリーンウォッシュに繋がらないよう、取組によって「どれだけ」「何に」貢献しているのかを、“具体的”に示していくことが重要なポイントとなる。<br />
手間だけが増えるようにも感じられるが、こうした取組は、消費者の保護に繋がり、また真面目に環境に対して取り組む観光地や事業者にとって、公平な競争環境の実現に繋がるものである。加えて、背景・内容・成果を具体的に示すことは、自社の取組の客観的な振り返りとなり、目標設定や取組効果の検証にも繋がる他、関係先に対する取組の正当性を示す機会や、日々取組に関わっている従業員の士気の向上や、今後は新規入職者に対するアピールにも繋がることなども期待される。<br />
地域あるいは業界としての、中長期的な視点での対応が求められる。</p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-greenclaims-nakajima/">グリーン・クレームとツーリズムをめぐる動き　[コラムvol.508]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>これからの観光の道しるべ～サスティナビリティをテーマに　[コラムvol.439]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/tourism-sustainability-kosaka/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=tourism-sustainability-kosaka</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 15 Feb 2021 01:51:28 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[NEWS・新着情報]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>サスティナビリティは以前より観光においても重要なキーワードとなっていましたが、特にここ数年で世の中の関心の高まりと実際の変化を感じるようになりました。今回のコラムでは、観光分野における具体事例を紹介しながら、そうした潮流･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/tourism-sustainability-kosaka/">これからの観光の道しるべ～サスティナビリティをテーマに　[コラムvol.439]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>サスティナビリティは以前より観光においても重要なキーワードとなっていましたが、特にここ数年で世の中の関心の高まりと実際の変化を感じるようになりました。今回のコラムでは、観光分野における具体事例を紹介しながら、そうした潮流の変化についてみてみたいと思います。</p>
<h3>若者の環境意識の高まり</h3>
<p>冒頭で述べたようなサスティナビリティに対する意識の高まりの背景には、消費者の意識変化と、それに応える供給側の変化、そして社会への広がり、という流れがあると考えられます。特に、近年の潮流を後押ししている原動力のひとつには、Z世代をはじめとする若者の地球環境に対する関心と社会に対する影響力の大きさもあるのではないかと思われます。</p>
<p>Z世代はしばしばデジタルネイティブとも呼ばれますが、彼ら彼女らはオンライン上で日常的に物理的な地域や社会を超えた広い世界とつながっていることが当たり前であり、そこから形成される価値観もその他の世代とは大きく異なるといわれています。世界とのつながりが当然の状態では、世界で起きている問題も他の世界のことではなく、自分に関係のある問題として捉えやすくなります。さらに環境問題に関しては、特にここ20数年間は、地球温暖化等の影響が“現象として現れてきた”時代であり、自身の経験として環境の変化に対する危機を感じ取っていたともいえるのではないかと思います。こうした環境の下で育った層が、環境問題に対する関心が強くなることは必然であると考えられます。さらに、彼ら彼女らが実際のムーブメントを起こす力を持っているということも特徴的です（※1）。逆に言えば、彼ら彼女らにとっては表面的な言葉は意味をなさず、“実際のアクション”、“変化を起こすこと”が価値となっているともいえます。こうしたことは、“Greenwashing”（※2）に対する批判等にも表れているのではないかと思われます。</p>
<p>そして今や、Z世代は世界の消費者の40%をも占めるともいわれています（※3）。前述のような価値観を持った層が広がり、環境問題のようにこれまで一部の層で語られていたともいえる社会課題は、社会共通の課題として自然と社会に溶け込んできたとも捉えることもできます。</p>
<p>※1：ビリーアイリッシュ氏の音楽活動を通じた環境問題に対するアクション（環境問題を題材にした楽曲や自身のコンサートでの環境配慮型の計画等）や、グレタ・トゥーンベリ氏によって始まった気候変動に対するアクションFridays for Future（2018年～）の世界的な広がりにも象徴される。Fridays for Futureは、現在、日本を含む世界150か国の若者に拡大、2019年には国連気候行動サミット（9月23日）に先立つ9月20日(金)～27日(金)にかけて、世界各地の約760万人（国内約5,000人）が「グローバル気候マーチ（Global Climate Strike)」に参加、コロナショックによってリアルでの活動が制限された2020年においては、この世代を象徴するようなデジタル気候マーチ（2020年2月24日）が開催された。<br />
※2：Greenwashing グリーンウォッシュ（グリーンウォッシング）とは、環境に配慮していると見せかけて実態はそうではない、うわべだけの環境訴求のこと。「ホワイト・ウォッシュ（＝ごまかす、うわべを取り繕う）」と「グリーン（＝環境に配慮した）」を組み合わせた造語。<br />
※3：Meet Generation Z:Shaping the future of shopping, Mckinsey &amp; Company, 2020より。</p>
<h3>社会が変わり始めた</h3>
<p>しっかりとした因果関係を調査したわけではありませんが、こうした消費者の意識の変化、そしてZ世代に見られるような社会に対する具体的なアクションが、企業の姿勢やそれに基づく商品・サービス、ひいては社会全体の潮流を変える原動力のひとつとなったと感じます。</p>
<p>大企業においてもソーシャルグッドと呼ばれる社会へ良いインパクトを与える活動や製品、社会貢献度の高い活動を支援する姿勢が重視されてきています。脱ガソリン車への世界的な動きなどにも現れていると思います。サスティナビリティ領域の部門を設ける企業も増えてきており、例えば無印良品では2018年に「ソーシャルグッド事業部」を立ち上げ、自社が事業を行う地域のコミュニティや地域経済に貢献する事業を展開しています。</p>
<p>こうしたことは、マーケティングの一環とも捉えられますが、前述の“Greenwashing”のように、単に消費者の関心を引くための表面的な取り組みは、バッシングの対象となります。極端な言い方をすれば、本質的なもののみが残っていくのだろうと思われます。</p>
<h3>観光への取り込み</h3>
<p>観光分野では、1992年の「環境と開発に関する国連会議（地球サミット）」で発表された「アジェンダ21」に基づく「観光産業のためのアジェンダ21」（※4）で、地域の持続可能性の向上のために環境、地域社会・経済に考慮した観光のあり方としてサスティナブルツーリズムの概念が盛り込まれ、それ以降、各分野で具体的な取り組みが行われるようになりました（※5）。エコツーリズムやレスポンシブルツーリズムも、サスティナビリティの向上を実現するための観光形態であると整理できます。</p>
<p>そして近年では、より明確なメッセージとアクションを伴った動きがみられるようになっています。例えば、ゼロウェイストに挑戦するツアーや宿泊施設、あるいはサーキュラーエコノミーの体験等も登場しています。</p>
<p>※4：世界観光機関（UNWTO）、世界旅行ツーリズム協議会（WTTC）、地球会議（Earth Council）の3者により表明。<br />
※5：1980年代からエコツーリズムやグリーンツーリズムといったサスティナブルツーリズムに繋がる動きは見られていました。</p>
<div style="padding: 10px;margin-bottom: 10px;border: 1px dotted #333333">
<p><b>ゼロウェイストツアー（アメリカ）</b></p>
<p>アメリカのエコツアー会社ナチュラル・ハビタット・アドベンチャーでは、ツアーでのゴミを一切出さない「ゼロウェイストツアー」を催行（2018年～）。ツアーの申し込みは全てオンラインで実施、参加者はエコバッグ、マイ食器、マイ水筒を持参、宿泊施設側は再利用できる容器の使用や、食事・飲料の無駄をなくす工夫等を実施し、サプライヤーと旅行者側の双方の協力によってゴミゼロを実現している。</p>
<p><div id="attachment_32083" style="width: 810px" class="wp-caption aligncenter"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-32083" class="size-full wp-image-32083" src="/wp-content/uploads/2021/02/439_image1.png" alt="" width="800" height="" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2021/02/439_image1.png 1000w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2021/02/439_image1-768x230.png 768w" sizes="(max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /><p id="caption-attachment-32083" class="wp-caption-text">Natural Habitat Adventures ウェブサイト, https://www.nathab.com/zero-waste-adventure-travel/</p></div>
</div>
<div style="padding: 10px;margin-bottom: 10px;border: 1px dotted #333333">
<p><b>ホテルアメニティのサーキュラーエコノミー化（スウェーデン）</b></p>
<p>スウェーデンに本拠を置くOnMateriaが「GreenBox」というホテルアメニティの堆肥化を実現するアメニティを開発。GreenBoxは回収ボックスとアメニティで構成され、堆肥化可能なパーツと堆肥化不可能なパーツで色分けがされている。仕組みは簡単で、宿泊者はアメニティ使用後、緑色のパーツは緑のボックスに、白色のパーツは白色のボックスにアメニティを分別して入れる。その後、緑色のパーツはホテル内で出されたその他の有機ゴミと一緒に産業施設に運ばれ、メタン化プロセスを経て10週間後に土壌とバイオガスになるというもの。</p>
<p><div id="attachment_32084" style="width: 810px" class="wp-caption aligncenter"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-32084" class="size-full wp-image-32084" src="/wp-content/uploads/2021/02/439_image2.png" alt="" width="800" height="" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2021/02/439_image2.png 1043w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2021/02/439_image2-768x374.png 768w" sizes="(max-width: 1043px) 100vw, 1043px" /><p id="caption-attachment-32084" class="wp-caption-text">OnMateriaウェブサイト, http://www.onmateria.com/green-box</p></div>
</div>
<div style="padding: 10px;margin-bottom: 10px;border: 1px dotted #333333">
<p><b>サーキュラーエコノミーを体感するプログラム（沖縄）</b></p>
<p>沖縄県八重山郡竹富島では海洋プラスチックの回収から資源化までを体験できるツアー（海洋体験プログラム「まいふなーツーリズム」）の開発と実践に向けて取り組んでいる。観光客は、ビーチクリーン活動で海岸に漂着したペットボトル等のプラスチックを回収し、島内の施設で洗浄・粉砕後、プラスチック成型機にてキーホルダー等の旅の思い出を制作し持ち帰ることができる。その他の回収プラスチックは別施設に運ばれ再資源化される仕組み。<br />
「まいふなー」とは八重山の言葉で“おりこうさん”という意味。島民はもちろん、島に訪れる観光客も皆、“まいふなー”でありたいと思うような交流を築こうと取り組んでいる。</p>
<p><div id="attachment_32080" style="width: 474px" class="wp-caption aligncenter"><img fetchpriority="high" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-32080" class="size-full wp-image-32080" src="/wp-content/uploads/2021/02/439_image3.png" alt="" width="464" height="261" /><p id="caption-attachment-32080" class="wp-caption-text">一般社団法人竹富島地域自然資産財団</p></div>
</div>
<p>ここで重要な点は、環境に配慮した旅を旅行者に押し付けているのではなく、そうした旅行・観光が旅行者にとっての経験価値となっているところだといえるのではないでしょうか。旅行系メディアだけではなくファッション誌等でも取り上げられていることからも、そうしたことが読み取れます。</p>
<p>そして、数年後にはこれらの価値も当然のこと（必要条件）となり、そのうえで旅行・観光の経験価値を高めるコンテンツが求められるようになると考えられます。</p>
<h3>面的な展開</h3>
<p>個別の取組みだけではなく、観光地としての包括的な取組みも各地で展開されています。</p>
<p>ミクロネシアに位置するサンゴ礁に囲まれた島々からなるパラオは、観光客に対してサスティナビリティツーリズムに関する誓約書を義務付けた世界初の観光地として知られています。観光客は島々の資源の保全や海洋環境の保全、コミュニティや文化の保全に対する11項目のチェックリストが記載された誓約 Palau Pledge への署名が義務付けられており、チェックリストに違反すると罰金も課せられるものとなっています。</p>
<p>また、観光客だけではなく、国内の観光関連事業者に対する 認証制度 Palau Business Pledge も設けており、この認証制度により、地元事業者の教育、サスティナブルというラベルによるプロモーションやブランディングといった包括的なサポートを行っています。</p>
<p>さらに特徴的な点は、Palau Pledge がパラオ中の子供たちとともに作成された点であるといえるのではないかと思います。観光客と観光関連事業者だけではなく、将来を担う世代・コミュニティとともに協働していくという本質的な取り組みであるといえます。</p>
<div id="attachment_32081" style="width: 710px" class="wp-caption aligncenter"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-32081" class="size-full wp-image-32081" src="/wp-content/uploads/2021/02/439_image4.png" alt="" width="700" height="" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2021/02/439_image4.png 1920w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2021/02/439_image4-768x432.png 768w" sizes="(max-width: 1920px) 100vw, 1920px" /><p id="caption-attachment-32081" class="wp-caption-text">出典：Palau Bureau of Tourism, https://www.palaupledge.com/business/</p></div>
<p>フィンランド政府観光局では先日2020年12月に、国内の観光地を対象に「サスティナブル・トラベル・フィンランドプログラム」を本格的に開始しました。このプログラムは、サスティナブルで責任ある観光を実質的に構築することを目的とし、国内の観光業界に携わる企業や地域を対象にした持続可能性に関する育成プログラムと認定制度を設けています。企業や地域がサスティナブル・トラベル・フィンランドの認定を受けるためには、持続可能性に関わる経済、社会、文化、生態系の4つの側面に焦点をおいたプログラムの修了と、国が示す持続可能な観光原則への取組みや、短期・中長期の観光計画の策定等の、計7つの基準を満たす必要があるとのことです。</p>
<p>また、フィンランド政府観光局でも前述のパラオと同様に、観光客に対して「サスティナブル誓約」への賛同を求めています。「10 Sustainable Travel Tips in Finland」をHP上に掲示し、観光客に対して、フィンランドに住むひとたちの文化や環境を尊重することを明確に求めています。</p>
<div id="attachment_32082" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-32082" class="size-full wp-image-32082" src="/wp-content/uploads/2021/02/439_image5.png" alt="" width="600" height="" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2021/02/439_image5.png 848w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2021/02/439_image5-768x374.png 768w" sizes="(max-width: 848px) 100vw, 848px" /><p id="caption-attachment-32082" class="wp-caption-text">出典：フィンランド政府観光局ウェブサイト, <br />
https://www.visitfinland.com/article/10-sustainable-travel-tips-in-finland/#70376f69</p></div>
<p>これらの取組みからは、地域のサスティナビリティの実現のためには、観光客の責任ある行動は欠かせないものであり、それを明確に示していくことが観光地としてのブランディングにも寄与するということも読み取ることができます。</p>
<p>国連世界観光機構（UNWTO）が提示しているVICEモデル（※6）を用いると、地域のサスティナビリティのためには、観光客、コミュニティ、観光関連産業、そして環境・文化に対する視点をもち、それらの均衡と向上を図っていくことが求められるといえますが、パラオやフィンランドの例は、まさにVICEモデルに則った取組みと捉えることができます。そして今後、他地域での取り組みが展開していくことも期待させられます。</p>
<p>コロナショックを受けて、社会の変化のスピードは加速度を増したと感じられます。これからは、既存の枠組みでの積み重ねだけではなく、環境の変化に柔軟に対応しながら、新たな価値や新たな仕組みを再設定していくことも求められるでしょう。そして、そうした不安定な状況のなかにおいて、“サスティナビリティ”は“将来に向けたぶれない道しるべ”としてより重要性を持っていくのではないかと思います。さらに、冒頭で述べたような、これからの社会を担っていくZ世代をはじめとする若者の地球環境への関心の強さや社会的アクションも、こうした潮流を後押ししていくことでしょう。</p>
<p>日本でも、2020年6月に観光に関わる地域（地方自治体やDMO）を対象に、国際基準GSTC（※7）に準拠した「持続可能な観光ガイドライン」が国土交通省観光庁から発刊されました。このように世界的な基準が日本語で整備されることによって、国内でも取組みやすい環境が整ってきています。</p>
<p>コロナ禍により観光・旅行業界は非常に苦しい時期となっていますが、読者の皆様と同様に筆者も旅行がなくなることはないと思っています。観光・旅行の再開に向けて、観光地、旅行業界全体で、将来を見据えた取り組みを推し進められるよう、筆者自身も自身の立場から取り組んでいきたいと改めて思います。</p>
<p>※6：VICEモデルとは、世界観光機関（UNWTO）が地域の観光振興のために求められる概念を整理したものであり、観光振興には、観光客（Visitor）、事業者（Industry）、地域コミュニティ（Community）、そして環境・文化（Environment And Culture）が関わり、観光マネジメントにおいてはこれらを全体として調整していくことが必要であると整理している。<br />
※7：Global Sustainable Tourism Council ,グローバルサステイナブルツーリズム協議会。Sustainable Tourismのための国際基準を定めている。</p>
<h4>参考資料</h4>
<ol>
<li>The World&#8217;s First Zero Waste Adventure, Natural Habitat Adventures, 閲覧日2021/02/10, https://www.nathab.com/our-trips/</li>
<li>Meet Generation Z : Shaping the future of shopping, Mckinsey &amp; Company, 2020/08/04</li>
<li>10 key characteristics of Gen Z to keep in mind in travel, Next Tourism Generation Alliance, 2020/02/10, 閲覧日2021/02/10, https://nexttourismgeneration.eu/10-key-characteristics-of-gen-z-to-keep-in-mind-in-travel/</li>
<li>萩谷 衞厚, 良品計画（ソーシャルグッド事業部）「無印良品」Creating Shared Value（CSV）：Social Good な企業とその取り組み #13（良品計画の理念とは）, Members Co., 2020/12/22, 閲覧日2021/02/10, https://blog.members.co.jp/article/29274</li>
<li>グローバル気候マーチ, 閲覧日2021/02/10, https://ja.globalclimatestrike.net/</li>
<li>クリューガー量子,堆肥化できるホテルアメニティ「Green Box」で、宿泊客もサーキュラーエコノミーに貢献, Idears For good, 2020/11/14, 閲覧日2021/02/10, https://ideasforgood.jp/2020/11/14/greenbox/</li>
<li>OnMateria, Green Box, 閲覧日2021/02/10,http://www.onmateria.com/green-box</li>
<li>Mariko, ごみを出さずに旅してみる？世界初の「ごみゼロツアー」2019年アメリカで開催！, 2018/10/02, 閲覧日2021/02/10, https://ideasforgood.jp/2018/10/02/nathub-zero-waste-tour/</li>
</ol><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/tourism-sustainability-kosaka/">これからの観光の道しるべ～サスティナビリティをテーマに　[コラムvol.439]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
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