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	<title>観光地マネジメント | (公財)日本交通公社</title>
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	<description>公益財団法人日本交通公社は、観光を専門とする実践的学術研究機関です。旅行・観光に関する学術的、実践的な調査研究を通して、わが国の観光文化の振興に寄与し、豊かな社会の実現を目指します。</description>
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		<title>百年前の古書にみる観光地経営の処方箋 [コラムvol.533]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/tourism-study-oldbooks-kanno/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=tourism-study-oldbooks-kanno</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkamitomo]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 27 Oct 2025 02:00:02 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>戦前の観光学の古典に、現代のDMOの姿を見た 100年近く前のヨーロッパで書かれた観光学の学術書に、現代日本の観光地が直面する政策や課題が記されていたとしたら、驚かれるでしょうか。 筆者は、従来からの観光の調査研究を行う･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/tourism-study-oldbooks-kanno/">百年前の古書にみる観光地経営の処方箋 [コラムvol.533]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h3>戦前の観光学の古典に、現代のDMOの姿を見た</h3>
<p>100年近く前のヨーロッパで書かれた観光学の学術書に、現代日本の観光地が直面する政策や課題が記されていたとしたら、驚かれるでしょうか。</p>
<p>筆者は、従来からの観光の調査研究を行う研究員という立場に加え、2025年4月より旅の図書館の副館長を兼務しています。<br />
旅の図書館は当財団が公益事業として設置・運営する専門図書館です。蔵書として、観光関連の学術誌や観光統計資料の他、ガイドブック、時刻表、機内誌、観光研究の専門図書、財団の刊行物・出版物など、観光研究に資する図書約7万冊をとりそろえています。<br />
図書館の蔵書の中には「古書・稀覯書」として位置付けられるものも約3,300冊あり（当館では概ね戦前のものを古書と定義）、そこには観光学の古典と位置付けられるような学術書も含まれます。<br />
ここ数年、観光地を対象とする「マネジメント」や「ガバナンス」の研究動向を追ってきた立場から、改めて何冊かの古典を紐解いてみると、現代の研究や実務における課題の「源流」がそこにあることに気づきました。</p>
<p>例えば、観光経済学の先駆者として知られるイタリアのアンジェロ・マリオッティ（アンヂエロ･マリオッティ）が1927年頃に著した『観光経済学講義』では、観光統計やホテル事業などと並び、「受動的ツーリスト事業機関」という組織が解説されています。これは旅行会社のような「能動的ツーリスト事業機関」と区別して定義され、日本語訳で「保勝會」という言葉が当てられています。いわば景勝地の同業者組合、観光協会のような組織ですが、着目すべきはその財源です。この組織は、5日以上滞在する観光客に課税される「滞在税」によって活動し、その税収は市町村の一般会計とは区別して観光開発に充てられるべき、と述べられています。まさに、現代日本で導入が進む宿泊税と、それを財源とするDMOの姿に通底するものがあります。</p>
<p>また、マリオッティと並ぶ同時代の代表的な研究者である、ドイツのロバート・グリュックスマン（ローベルト・グリュックスマン）が1935年に著した『観光事業概論』では、観光が地域に与える社会的影響が論じられています。特に「観光客と観光地住民に対する影響」や「観光事業による利潤にあずからない一部住民の態度」といった記述からは、オーバーツーリズムが問題となる現代において、地域住民と観光の調和をいかに図るかという普遍的な問いが、当時においても真正面から向き合うべきイシューであった様子が伺えます。</p>
<h3>温故知新―古典はいわば観光学の「一般教養」</h3>
<p>当財団の機関誌『観光文化』では、2018年に「古書から学ぶ」と題する特集を組みました。これは、古書にはその時代に大きな影響を与え、現代にも通じる示唆を投げかけるものが多く、現在の観光研究や実務が学ぶべきことが多い、との認識から企画されたものです。</p>
<p>観光研究は経済学、経営学、社会学、地理学、工学など、多様な分野にまたがる学際的な学問です。ある分野の研究や実務に取り組む際、最新の論文を参照することはもちろん不可欠です。しかし同時に、その分野の「古典」に触れ、議論の源流を知ることは、物事の全体像を捉えるためのいわば「基礎科目」あるいは「一般教養」として、極めて重要になってくるのではないでしょうか。</p>
<h3>古典が教えてくれた、これからの観光研究の視点</h3>
<p>上記のような古典に触れる中で、もう二つ、改めて考えさせられたことがあります。</p>
<p>一つは、海外の先端的な知見をいち早く国内に紹介し、実践に繋げることの重要性です。前述した2冊の日本語訳版は、いずれも現地での発刊から数年という比較的早い段階で、当時の鉄道省の外局である国際観光局によって発刊されています。また、これら以外にも、『ツーリスト移動論』（オギルヴィエ、1934年）や『観光事業論』（A.J.ノーヴァル、1941年）など、国際観光局が発刊した日本語訳の学術書は複数あります。ここからは、海外の観光理論の最先端を学ぶことで、日本の観光をより高いレベルへ引き上げようという、国家としての強い意志が感じられます。私たちもこの精神を受け継ぎ、国内外の取り組みに学び、その知見を日本の観光地域づくりに還元していく必要があると感じます。</p>
<p>そしてもう一つは、こうした「知的財産」を共有財産（コモンズ）としてシェアし、未来へ継承していくことの重要性です。旅の図書館では、前述した約3,300冊の古書のデジタル化を進めています。デジタルデータは、現在は館内での閲覧に限られていますが、これらの学術的価値を、時間や場所の制約を超えて研究者や実務家が活用できるようにすること。そしてそこからさらに新しいネットワークと知見が生まれること。それこそが、古典から未来への処方箋を見出すための、私たちの重要な使命だと考えます。100年前の知性が現代に光を当てるように、現代の私たちの活動が、未来の観光を照らす礎となることを信じて、引き続き活動を進めていきたいと、改めて感じているところです。</p>
<h4>【参考文献】</h4>
<ul style="list-style-type: none">
<li>1) アンヂエロ･マリオッティ（1934）, 観光経済学講義, 国際観光局</li>
<li>2) A.J.ノーヴァル（1941年）, 観光事業論, 国際観光局</li>
<li>3) オギルヴィエ（1934年）, ツーリスト移動論, 国際観光局</li>
<li>4) ローベルト・グリュックスマン（1940）, 観光事業概論, 国際観光局</li>
<li>※いずれの資料も、日本語訳版が旅の図書館に所蔵されています。</li>
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			</item>
		<item>
		<title>スイスにおけるDMOの構造改革の取り組み　[コラムvol.503]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-switzerland-dmo-structure-reform-kanno/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-switzerland-dmo-structure-reform-kanno</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 29 Jan 2024 07:38:35 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>1.はじめに 我が国の観光地域づくりの舵取り役として期待される観光地域づくり法人（DMO）は、その活動対象とする区域の大きさに応じて「広域連携DMO」、「地域連携DMO」、「地域DMO」の3つに区分されている点が特徴です･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-switzerland-dmo-structure-reform-kanno/">スイスにおけるDMOの構造改革の取り組み　[コラムvol.503]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h3>1.はじめに</h3>
<p>我が国の観光地域づくりの舵取り役として期待される観光地域づくり法人（DMO）は、その活動対象とする区域の大きさに応じて「広域連携DMO」、「地域連携DMO」、「地域DMO」の3つに区分されている点が特徴です。</p>
<p>こうした重層的な仕組みのため、一部地域では、各区分のDMOが対象とする区域が重複しており、実施事業の重複などの非効率性も指摘されているところです。</p>
<p>上記の区分や活動範囲は行政区域によって決まるものですが、一方でマーケティング的視点からみれば、その活動範囲は旅行者の行動に即して設定されるべきとも言えます。</p>
<p>本稿では、スイスのグラウビュンデン州で2006年から2013年にかけて実施された「競争構造と任務分担（Wettbewerbsfähige Strukturen und Aufgabenteilung im Bündner Tourismus）」プロジェクトで実施された、上記の問題に関連する取組を紹介し、その特徴を考察します。</p>
<h3>2.「競争構造と任務分担」プロジェクトにおける「観光推進組織の再編」の取組概要</h3>
<p>グラウビュンデン州はサンモリッツやダヴォスといった山岳リゾートを有する州です。同州では、プロジェクトに先立つ10年間で宿泊者数が大幅に減少し、地域の雇用が失われ、国内総生産が著しく減少するという状況がありました。</p>
<p>スイスでは連邦制を取っており、国内に26ある州（カントン）と地方自治体が、それぞれ独立した行政権限を有しています。州政府としては、州の観光の停滞原因の一つが、連邦制に起因する「行政区域単位で行う観光地マーケティング」であると考えていました。つまり、数多くあるDMO的組織がそれぞれ観光地マーケティングを行うことで十分な予算が配分できず、結果として観光の目的地としてのプレゼンス低下につながっているという課題認識を持っていたわけです。</p>
<p>上記の課題を受けて、この「競争構造と任務分担」プロジェクトでは、州内の観光推進を担う組織に対して階層性を持たせつつ再編を行い、その階層ごとの役割を明確化する構造改革を実施しました。</p>
<p>プロジェクト終了時には、それまで地方自治体ごとに92あった組織が、<br />
     ①州全体を対象とする1つのDMO→観光地マーケティング<br />
     ②広域エリアを対象とする4つのDMO→観光地マーケティング<br />
     ③地域を対象とする11つの地域観光組織（ReTOと呼称される）→観光地マネジメント<br />
     ④地方を対象とする3つの地方観光組織（TOと呼称される）→観光地マネジメント<br />
    といったように、その役割と併せて再編（一部統合）されました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p style="text-align: center"><b>図　再編後の観光推進組織とその管轄区域</b></p>
<p><a href="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/01/503_image3.png" target="_blank" rel="noopener"><img fetchpriority="high" decoding="async" class="aligncenter size-large wp-image-47803" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/01/503_image3.png" alt="" width="1043" height="804" /></a></p>
<p style="text-align: right"><small>出所）グラウビュンデン州経済観光局（2013）、「グラウビュンデン観光産業における競争構造と任務分担　観光改革2006-2013報告書」</small></p>
</p>
<p>これは、必ずしも「地域」や「地方」単位でのマーケティング活動が不要ということではなく、実際には③④の組織が、自組織が行うべきマーケティング活動を②のDMOに委託する仕組みとなっています。</p>
<p>そのため、②には、その任務を遂行できる人員体制と予算、③④には、②に業務委託をするための予算が確保できることがそれぞれ要件となっています。</p>
<p>我が国のDMO登録制度でも、観光庁によって<a href="https://www.mlit.go.jp/kankocho/page04_000049.html" target="_blank" rel="noopener">3つのDMOの類型それぞれに求める役割</a>が示されています。そのため、両制度は一見すると類似しているように見えますが、その内容は若干異なります。</p>
<p>我が国ではいずれの区分のDMOも「マーケティング」と「マネジメント」の両方を実施することになっているのに対して、グラウビュンデン州では、「地域」「地方」レベルの観光組織ではマーケティング活動は行わず、①②の「州」「広域エリア」レベルのDMOにその役割を集中させているという点で、より明確に活動の重複解消が意図されていることが特徴です。</p>
<h3>3.「競争構造と任務分担」プロジェクトにおける「観光振興財源の再編」の取組概要</h3>
<p>「競争構造と任務分担」プロジェクトでは、観光振興財源についても、「改革」の対象としています。</p>
<p>もともと、同州では観光振興財源として地方自治体が徴収する「宿泊税」と「観光振興税」の2種類がありました。</p>
<p>前者の「宿泊税」は宿泊客から徴収するもので、その使途は宿泊客の利便性向上につながる受け入れ環境整備など、また後者の「観光振興税」は事業者から観光からの受益の状況に応じて徴収するもので、その使途は事業者の利益につながるマーケティングやプロモーション、といったように、受益者負担の原則が明快になるよう、法的に使途が限定されていることが特徴です（参照：<a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-accommodation-tax-ezaki/" target="_blank" rel="noopener"> 江﨑副主任研究員コラム</a> ※紹介されているレンツ市はグラウビュンデン州の自治体）。</p>
<p>プロジェクト以前の状況として、本来投入できないはずのマーケティング活動に宿泊税が投入される、あるいは税収の申告漏れやその回収のためのコストがかかる、といった課題があったようです。</p>
<p>そのため、このプロジェクトでは、これらの2つの税を統合し、州政府が直接徴収する制度に改正しようと構想していました。</p>
<p>ただ、この改革案は議会では承認されたものの、最終的に住民投票で否決されたことで実現せず、現在も地方自治体が2つの税を直接徴収する形が継続しています。</p>
<p>※ちなみに、住民投票で反対票を投じたのは、すでに一定規模の観光振興財源の税収を持つ自治体や、一部の観光産業事業者（ホテル）だったようです。</p>
<h3>4.おわりに</h3>
<p>我が国のDMO政策においては、2016年の「明日の日本を支える観光ビジョン」で世界水準のDMOを100創出するという方針が示されて以降、変動はありつつも趨勢としては数の拡大が続いている状況があります。この間、2020年にはDMOの登録要件が見直され、また直近ではDMOの組織としての機能強化を検討する有識者会議が設立され、議論が進められているところです。</p>
<p>今後のDMOのあり方を検討する際には、紹介したような階層ごとの役割分担の明確化とその活動のための財源確保までを考慮に入れた、全体を見据えた最適化の観点も必要になってくるのではないでしょうか。</p>
<h4>参考資料</h4>
<ul>
<li>グラウビュンデン州経済観光局（2006）、「グラウビュンデン観光産業における競争構造と任務分担　実現コンセプト」</li>
<li>グラウビュンデン州経済観光局（2013）、「グラウビュンデン観光産業における競争構造と任務分担　観光改革2006-2013報告書」</li>
</ul><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-switzerland-dmo-structure-reform-kanno/">スイスにおけるDMOの構造改革の取り組み　[コラムvol.503]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>観光が「輝く」社会をめざして　[コラムvol.502]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-society-tourism-shines-yamada/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-society-tourism-shines-yamada</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkakishima]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 09 Jan 2024 05:46:19 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>2024年となりました。 元旦、能登半島で最大震度7の地震。翌日には、羽田空港で大きな事故が発生。新年早々、心を痛める出来事が続いています。 観光は2020年春から約3年、コロナ禍、パンデミックに翻弄されてきましたが、2･･･</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>2024年となりました。<br />
元旦、能登半島で最大震度7の地震。翌日には、羽田空港で大きな事故が発生。新年早々、心を痛める出来事が続いています。</p>
<p>観光は2020年春から約3年、コロナ禍、パンデミックに翻弄されてきましたが、2023年3月に、マスク着用が個人判断となり、その後、5月に、COVID-19の2類相当から5類へ移行したことにより、国内需要は本格的な回復基調へと転じました。インバウンドについても、中国本土の回復は遅れているものの、2023年1〜11月で延べ2,200万人に達する回復となりました。<br />
さらに、日本より1年ほど早くパンデミックより脱した欧米では、過度な観光客集中、いわゆるオーバー・ツーリズム問題が再び顕在化しており、国内でも一部地域で、同様の問題が指摘されるようになっています。</p>
<p>これらの状況は、人々の「観光」に対する想いは強く、例え、数年に及ぶ人流制限が生じたとしても、その想いは絶えることはないということを示しています。</p>
<h3>観光を取り巻く多様な問題</h3>
<p>一方で、観光は多くの問題も抱えています。</p>
<p>先のオーバー・ツーリズムは、その一つですが、コロナ禍における観光の停止と、その後の復活は、観光と地域との関係性を変化させました。絶対的な人数はコロナ禍前と変わらない、むしろ、若干少ない水準であるにもかかわらず、観光客集中が問題視されているのは、その一つの現われでしょう。</p>
<p>人手不足も深刻となっています。そのため、需要が急回復する中で、客室すべてを開けることができない宿泊施設も出てきています。コロナ禍による離職者が復帰していないことが原因とされることが多いですが、団塊世代が80歳に達しつつあり、労働可能な「人手」が今後、大きく減少していくマイナスサム状態となっているのが真の理由でしょう。しかも、団塊世代のリタイアは、今後、高齢者福祉の人手が必要となり、労働力不足に拍車をかけるのは必定となっています。しかも、団塊世代は、欧米ではベビーブーマーと呼ばれており、同様の人手不足は国際的に生じてきています。そのため、海外から人手を確保する難易度も高まっています。</p>
<p>人手不足への対応で真っ先に指摘されるのは、人件費アップですが、燃油を中心に各種の原材料価格も上昇傾向にあり、コスト・プッシュ型のインフレが生じてきています。この物価上昇は、サービス価格の設定に影響を及ぼすに留まらず、景気を失速させる懸念も強まっています。実際、米国ではコロナ禍後、旺盛に生じていたリベンジ消費にも陰りが見られるようになっています。</p>
<p>これに対応していくためには、経営の高度化が重要となっていきますが、日本の観光事業者は中小企業が多くDXやブランディング、経営の計数管理などにおいて、国際的なホテルチェーンにビハインドしているのが実情です。その結果、新規出店する事業者は国外ブランドとなることが多く、観光で創造された付加価値が域外に流出してしまう要因ともなっています。もともと、日本には観光振興政策はあっても、観光産業施策は乏しい状態にあります。今後は、観光客を呼び込むこと以上に、地域が観光で稼げるような産業構造へと転化していくことが重要となっていくでしょう。</p>
<p>さらに、日本でも2023年6月に（通称）LGBT理解増進法が施行されましたが「人権」に対する注目は、世界的に高まってきています。観光において性的マイノリティは、顧客への配慮という点だけでなく、今後は従業員の確保についても、需要な配慮事項となっていくでしょう。日本の場合、LGBT以前に、女性の社会進出においても課題を抱えています。海外の観光現場、特にマーケティング領域においては多くの女性が活躍していますが、日本では、まだまだ男性の比率が高い状態となっているからです。この理由は、様々であり、単純な男女差別に起因するものではないとしても、今後の人手確保、活用においても重要な課題となっています。</p>
<p>また、観光に大きな影を落としつつあるのは、環境、特にカーボン問題です。<br />
私は、スキー場のコンサルティングも手掛けていますが、2023/24シーズンは、世界的な暖冬となっており、多くのスノーリゾートが少雪に悩まされています。温暖化に伴う豪雨災害の増加は多くの人命を脅かすようになっており、海洋を含む植生、生態系の変化は農業、漁業も大きく変化させるようになっています。特に欧州では、その影響が顕著に出ており、大きな社会問題となってきています。<br />
人が移動し、飲食やアクティビティを楽しむことは、少なからず環境に負荷をかけ、カーボン排出量を増やすことになります。カーボン排出を、どのように抑えるのか…という命題をクリアしていくことが求められています。</p>
<h3>マーケティングからマネジメントへ</h3>
<p>こうした状況を受け、欧米では観光地マーケティング（デスティネーション・マーケティング）からマネジメントへの意識変化が生じてきています。もともと、DMOのMは、マーケティングとマネジメントのダブル・ミーニングであったように、欧州ではMをマネジメント、米国ではマーケティングと捉える傾向が強いものでした。しかしながら、2023年、筆者が赴いた米国のDMOなどでも「マネジメントが重要だ」という言説を聞く機会が増えるようになりました。これは、前述したような観光が抱える課題の解決が重要となっており、かつ、その解決には事業者単体ではなく、地域総体で取り組む必要が出てきていることが理由でしょう。</p>
<p>例えば、人手の確保についても、地域の人口が減り続けることを考えれば、事業者が対応できることは限定的です。観光産業の人手不足問題を解消していくには、女性や若者、さらには海外から人材を得て、その人材に定着してもらうには、住みやすい、育てやすい地域として人々に認知されることが必要となるでしょう。環境問題、カーボンも同様です。カーボン排出を減少させていくには、例えば、域内の交通を公共系に切り替えるとか、電力を再生可能エネルギーに頼るといった対応が必要となります。</p>
<h3>観光の未来を創造する</h3>
<p>観光が、コロナ禍を経ても力強く復活したのは、人々が、観光に対して強い欲求を持っていることの現われです。それは「観光」が、今日の社会において輝く、憧れの活動であることを示しています。観光を提供する我々は、そうした期待に応えていく義務を持っているのではないでしょうか。</p>
<p>観光が抱える問題は、実は、現在社会が抱える問題でもあります。言い換えれば、観光が問題を乗り越えていくということは、社会そのものを変えていくということでもあります。社会の新しい価値観、ライフスタイルをリードする立場にあることに自負心を持ち、関係者の皆さまと一緒に、その振興に取り組んでいければと思います。</p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-society-tourism-shines-yamada/">観光が「輝く」社会をめざして　[コラムvol.502]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
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