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	<title>江﨑 貴昭 | (公財)日本交通公社</title>
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	<description>公益財団法人日本交通公社は、観光を専門とする実践的学術研究機関です。旅行・観光に関する学術的、実践的な調査研究を通して、わが国の観光文化の振興に寄与し、豊かな社会の実現を目指します。</description>
	<lastBuildDate>Thu, 23 Jul 2026 06:11:49 +0000</lastBuildDate>
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		<title>「楽観主義」を適用する観光戦略　―ウィーンの「オプティマム・ツーリズム」 [コラムvol.545]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-optimum-tourism-ezaki/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-optimum-tourism-ezaki</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkamitomo]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 27 Jul 2026 02:00:21 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>楽観主義の本来の意味 「楽観主義（オプティミズム）」という言葉は、今日では「何とかなると構える能天気な態度」とほぼ同義に使われることが多い。しかし語源に遡ると、様相はかなり異なる。この語は「達成可能な最善・最適」を意味す･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-optimum-tourism-ezaki/">「楽観主義」を適用する観光戦略　―ウィーンの「オプティマム・ツーリズム」 [コラムvol.545]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h3>楽観主義の本来の意味</h3>
<p>「楽観主義（オプティミズム）」という言葉は、今日では「何とかなると構える能天気な態度」とほぼ同義に使われることが多い。しかし語源に遡ると、様相はかなり異なる。この語は「達成可能な最善・最適」を意味するラテン語オプティマム（optimum）に由来し、18世紀初頭の哲学者ライプニッツが「現にある世界は、可能なあらゆる世界の中で最善である」と論じたことで思想史に定着した。ここでの「最善」は「完璧」ではない。災厄や苦難の存在を認めたうえで、無数の制約の中で実現しうる最善はどこか、と問う態度である。つまり本来の楽観主義とは、現実から目を逸らす明るさではなく、制約を直視したうえで達成可能な最善を定義し、そこへ向かう意志のことだった。</p>
<h3>観光に「最適」の思考を当てはめてみる</h3>
<p>観光もまた、この概念で捉え直したい分野である。観光には、経済や誇りをもたらし地域社会を豊かにする力がある。ただ、誘客の成功は同時に、混雑や住民との摩擦といった負の効果も生み得る。現に観光地では、オーバーツーリズムという言葉をめぐり、一部の事象を切り取った一方的な報道が、地域全体に「観光公害の地」というレッテルを貼っているという異議と、過度な来訪で住民が現に負の影響を受けているという指摘の両方がある。悲観に立てば打ち手は縮小と規制に偏り、根拠のない楽観に立てば量の追求に戻る。災害や感染症、国際情勢、内外の経済成長等で前提が動き続けるなかで、「いま達成しうる最善の観光」、つまり、「最適」を定義し直すこと。それが観光を考えるうえでの楽観主義と捉えることができる。</p>
<p>この発想を、理念ではなく戦略として着地させた都市がある。ウィーン観光局が2025年4月に発表した新戦略「オプティマム・ツーリズム（Optimum Tourism）」である。ウィーンは、観光におけるオプティマムの考え方を明確に打ち出している。戦略のミッションは、ウィーンが愛される理由を壊さない「良い成長（good growth）」。「最適」については、「適切な量と適切なマネジメントによって、手に負えない負の帰結を招かずに、住民と都市への便益を高める観光」と定義している。背景には、コロナ禍で訪問者が消えた都市から彩りと活気が失われ、事業者の苦境が住民の暮らしにまで及んだ「アンダーツーリズム」の経験がある。多すぎても少なすぎても、都市は損なわれる。ウィーンの「最適」は、この実感に根ざしている。以下では、この戦略がどう「最適」を実際の目標に落としているかを見ていきたい。</p>
<h3>目標が「量」ではなく「関係」で定義されている</h3>
<p>戦略の主目標は3つある。</p>
<ul>
<li>第1に、訪問者の10人中9人がウィーンを人に薦めたいと思い、同時に、住民の10人中9人が観光を肯定的に評価する状態を維持すること</li>
<li>第2に、訪問者の3分の2を後述する「望ましい訪問者」像に合致させること</li>
<li>第3に、宿泊の10分の1を会議・ミーティングセクター由来とすること</li>
</ul>
<p>宿泊者数や観光消費額の増加は、主目標のどこにも置かれていない。</p>
<p>もっとも、「数を目標に置かない」こと自体は、今や特別なことではなくなりつつある。ウィーンをはじめ欧州の有名観光地は、欧州全体の経済成長と国際旅行需要の拡大を背景に、特段の誘客をせずとも来訪者が増え続けることを、いわば所与の条件として受け入れている。そのうえで、「増え続けるという前提の下で、何をマネジメントしうるか」を試みているのである。3つの主目標は、その答えとして読むことができる。</p>
<p>注目したいのは第1目標の作りである。最大化戦略なら目標は単一の量になる。ウィーンはそうせず、住民と訪問者の双方が満足している状態、戦略の言葉でいう「スイートスポット」を保つことを目標に据えた。片方を犠牲にして片方を伸ばすやり方は、目標の立て方そのものによって封じられている。最適化を語るとき避けて通れない「誰にとっての最適か」という問いに、正面から答えている。
</p>
<p style="margin-top: 2em">
<figure>
<p style="text-align: center"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2026/07/column545_figure.png" alt="ウィーン「オプティマム・ツーリズム」の3つの主目標"></p><figcaption>
<div style="text-align: center"><b>図 ウィーン「オプティマム・ツーリズム」の3つの主目標</b><br />（Vienna Tourist Board「Optimum Tourism – Visitor Economy Strategy」(2025年)をもとに筆者作成）</div>
</figcaption></figure>
<h3>「動かせる変数」を目標に選ぶ</h3>
<p>第2・第3の目標にも設計上の合理性がある。宿泊者数や消費額は、景気や為替しだいで動く「結果」であり、観光局が直接動かせるものではない。一方、「どの客層に向けて誘客するか」「会議をどれだけ誘致するか」は、プロモーションの対象選定や誘致活動という、観光局が実際に持っている手段で動かせる。目標の体系を自らの権限の範囲と揃えている点で、制御できない入込客数をKPIに掲げがちな観光計画とは一線を画す。</p>
<p>では「望ましい訪問者」とは誰か。ウィーンの定義では、芸術・文化に関心を持つレジャー旅行者、会議や企業ミーティングで訪れるビジネス客、高価格帯を選ぶ層を指すが、力点は消費単価ではなく行動様式に置かれている。地元の店舗や事業者を支え、団体ではなく個人で旅行し、その振る舞いによって都市に溶け込む。要は、都市の暮らしとの相性である。翻って日本で盛んな「高付加価値旅行者の誘致」は、実質的に消費単価の高い旅行者の議論に収斂しがちだ。だが、単価が高いことと地域にとって好ましいことは本来イコールではない。ウィーンの定義は「金払いの良い客」と「まちと相性の良い客」の区別を戦略文書のレベルで明示し、しかもその実現度を測る目標（3分の2）として設定した点で先駆的である。</p>
<h3>流動する「最適」に対して測り続ける</h3>
<p>さらに、ウィーンは「最適」を固定されたものとして捉えていない。都市の人口も、訪問者の構成も、住民の受け止めも変化し続ける以上、「最適」の位置も条件とともに動く。よって、戦略では、測り続けることを明記している。国連観光機関のガイドラインに沿って設置する「持続可能な観光観測所」が、経済・環境・社会にまたがる指標で観光の状況を測定し、公開し続ける。目標の達成度を、誰もが公開データで確かめられるようにするということでもある。</p>
<p>一方で、この戦略は反成長ではない。「持続可能性は成長の拒否を意味しない」と自ら明記し、実際、ウィーンは2025年に過去最高の約2,006万泊を記録、宿泊売上も過去最高を更新する見込みである。量を目標から外した都市で量が伸びているのは、一見矛盾のように見える。だがこの戦略は、成長を追い求める目的から、うまく運営できれば付いてくる結果へと位置づけを変えており、量の増加はむしろ想定どおりの姿である。観光局のCEOはこれを「都市の質を消耗させる成長ではなく、質を強化する成長」と表現している。</p>
<h3>最適に向けた「調整」を仕組み化しているアムステルダム</h3>
<p>もっとも、弱点もある。戦略は、バランスが危うくなれば是正措置を取る、と原則は掲げている。だが、何をもって「ちょうどよい」を外れたとみなすのか、その線引きはなく、誰が何をする義務を負うのかは筆者が見る限り、公式資料には見当たらない。この点で対照的なのがアムステルダムである。同市は2021年、住民発案を受けた「バランスの取れた観光条例」で年間宿泊数の許容帯域（1,000万〜2,000万泊）と信号値（1,200万・1,800万）を定め、超過が予測される場合には市議会が期限内に対策を提案・採択する義務まで法定した（詳細は<a href="/tourism-culture/bunka264/264-14/">観光文化264号の後藤の論述</a>に詳しい）。ウィーンが「何が最適か」を質的に定義して誘導するのに対し、アムステルダムは「いつ介入すべきか」に手続きで答える。前者には執行の強制力がなく、後者は宿泊数が同じでも客層や行動で負荷が変わる現実を捉えきれない。両者は対立するというより、最適を保つためには両方とも必要な仕組みと見るべきだろう。</p>
<h3>おわりに</h3>
<p>日本の観光計画の多くは「量から質への転換」を標榜し、その具体的な手法を模索している。オプティマムの思考に立つなら、問いは3つに整理できる。①最適の中身を決める（誰にとっての、何の釣り合いか）、②その達成度を、自ら動かせる手段で測れるようにする、③「ちょうどよい」を外れたときに何をするかを決めておく。災害や感染症、国際情勢に揺さぶられ続ける観光にとって、「可能な最善」を問い続けるライプニッツ的な楽観主義は、精神論ではなく、政策の組み立て方の問題である。ウィーンの戦略は、その最初の本格的な実践例として読む価値がある。</p>
<h4>【出典】</h4>
<ul>
<li>Vienna Tourist Board &#8220;Optimum Tourism&#8221; 特設サイト： <cite>https://optimum.vienna.info</cite></li>
<li>同 プレスリリース（2025年4月発表）：<cite>https://b2b.wien.info/en/newsroom/visitor-economy-strategy-2025-882940</cite></li>
<li>同 戦略本文PDF：<cite>https://www.flipsnack.com/viennainternational/optimumtourism_en.html</cite></li>
<li>同 2025年実績プレスリリース(2026年1月)：<cite>https://b2b.wien.info/en/newsroom/pressservice/vienna-2025-performance-report-1095370</cite></li>
<li>後藤健太郎「オーバーツーリズム政策の流れと最新の動向」『観光文化』264号：<cite>https://www.jtb.or.jp/tourism-culture/bunka264/264-14/</cite></li>
</ul><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-optimum-tourism-ezaki/">「楽観主義」を適用する観光戦略　―ウィーンの「オプティマム・ツーリズム」 [コラムvol.545]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>観光振興の先に待ち受ける住宅不足 －観光部門としての向き合い方－ [コラムvol.529]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-housing-solutions-ezaki/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-housing-solutions-ezaki</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkamitomo]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 04 Aug 2025 01:15:51 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>近年、国内のリゾート地で「住宅が手に入らない」という声が聞こえてきている。その背景には、観光需要の拡大と不動産市場の加熱がある。ニセコや白馬といった人気のリゾート地では、富裕層や外国人投資家による別荘購入、短期民泊向けの･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-housing-solutions-ezaki/">観光振興の先に待ち受ける住宅不足 －観光部門としての向き合い方－ [コラムvol.529]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>近年、国内のリゾート地で「住宅が手に入らない」という声が聞こえてきている。その背景には、観光需要の拡大と不動産市場の加熱がある。ニセコや白馬といった人気のリゾート地では、富裕層や外国人投資家による別荘購入、短期民泊向けの物件取得が相次ぎ、地元の住民や観光産業の労働者が住宅を確保できない状況が広がりつつある。</p>
<p>この住宅危機は、観光振興の成果ともいえるが、放置すれば地域経済や観光の持続可能性そのものを脅かしかねない。実際、ホテルや飲食店が人手不足で稼働率を下げざるを得ない例や、地域の子育て世帯が転出せざるを得ない例も出てきている。</p>
<p style="margin-top: 2em">
<h3>海外リゾートでは「観光部門が住宅政策に関わる」</h3>
<p>この問題に先進的に取り組んでいるのが、北米の山岳リゾートである。その中でも、カナダのウィスラーは観光による住宅市場への圧力に最も早くから正面から取り組んできた地域の一つだ。1997年、Resort Municipality of Whistler（RMOW：ウィスラー自治体）は、Whistler Housing Authority（WHA：ウィスラー住宅局）を設立した。WHAは観光産業に従事する労働者や地元住民の「手頃な価格の住宅（アフォーダブル住宅）」へのニーズに対応するための公的機関である。ウィスラーで働く人やその家族が安定して暮らせる住まいを確保することを目的として、住宅の建設や取得を行い、販売または賃貸をしている。これらの住宅は、原則としてウィスラーで働く人およびその家族に限定され、別荘や投資目的での購入は禁止されている。また、転売時には上限価格が設定されるなど、投機的な価格上昇を防ぐための措置も導入されている。このように、地域の労働者や住民が安定して暮らせる住宅を確保するための一連の取り組みは「アフォーダブル住宅」と呼ばれる。</p>
<p>また、WHAの取り組みは「労働者の75％を地元で住まわせる」という目標に基づいている <sup>（※1）</sup>。WHA自身も「ウィスラーの労働者の少なくとも75％を地域内に住まわせる」という目標を掲げ、その目標を達成し続けており、実際には80％前後を維持していると報告されている。</p>
<p>この仕組みを支えているのが、MRDT（Municipal and Regional District Tax：宿泊税）や開発業者からの拠出金である。WHAはこれらを財源として住宅整備や維持管理を行う他、新規のホテル開発等のプロジェクトには住宅供給義務や資金拠出を課す制度も運用している。なお、2023年にはMRDT収入から約297万カナダドルがWHAの住宅供給・管理に投入された<sup>（※1）</sup>。なお、このうち200万ドルは、Airbnb等のオンライン宿泊仲介業者（OAP：Online Accommodation Providers）経由の宿泊から得られた税収である<sup>（※2）</sup>。OAP経由の宿泊は、住宅を観光用途として貸し出すケースが多く、住宅市場を圧迫する要因となり得るため、この税収は全額アフォーダブル住宅の整備に充てる方針となっている。</p>
<p>これらの取り組みの結果、2024年時点でウィスラーの住宅ストック全体の約50％がWHAによって管理されており<sup>（※3）</sup>、観光による住宅圧力を観光収益や行政の仕組みで緩和するモデルが確立されている。</p>
<figure>
<p style="text-align: center"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2025/07/529_Resort-Municipality-of-Whistler.png" alt="Resort Municipality of Whistler strategic plan"></p><figcaption>
<div style="text-align: center">Resort Municipality of Whistler 2023-2026 Strategic Plans <sup>（※4）</sup><br />RMOWの戦略プランには「住宅施策」が重点事項として位置づけられている</div>
</figcaption></figure>
<p style="margin-top: 2em">
<h4>【注】</h4>
<ul style="list-style-type: none">
<li>（※1）RMOW Housing Facts 2023<br /><cite>https://www.whistler.ca/property-housing/housing/housing-facts/</cite></li>
<li>（※2）Municipal and Regional District Tax<br /><cite>https://www.whistler.ca/municipal-services/grants-and-funding/municipal-and-regional-district-tax/</cite></li>
<li>（※3）WHA financials; mill rate changes; record number of applications to Community Enrichment Program<br /><cite>https://www.whistler.ca/news/wha-financials-mill-rate-changes-record-number-of-applications-to-community-enrichment-program/?utm_source=chatgpt.com</cite></li>
<li>（※4）RMOW Housing<br /><cite>https://www.whistler.ca/property-%20housing/housing/</cite></li>
</ul>
<p style="margin-top: 2em">
<p>アメリカ・コロラド州アスペンもまた、早くから住宅危機への対応に乗り出した地域だ。1970年代から住宅プログラムの検討が始まり、1982年11月にAspen-Pitkin County Housing Authority（APCHA）という公的住宅供給機関が設立され、観光労働者や地域従業員向けの住宅確保を進めてきた<sup>（※5）</sup>。APCHAの役割は、地域で働く人々が手頃な価格で住めるように、権利制限付き（deed-restricted）住宅を管理し、その販売・賃貸を促進することにある。deed-restricted住宅とは「権利制限付き」の住宅を意味し、転売価格や入居者の所得条件に制限をかけることで、長期的に手頃な価格を維持することを狙っている。これにより、住宅が高騰する市場においても、地域社会の多様性と機能性を保つことが可能となっている。</p>
<p>また、APCHAは、新規開発を行う事業者に対し、従業員向け住宅の供給を義務付けている。その運営財源としては、観光関連の税収や開発事業者の負担金が充てられており、観光の利益を住宅供給に回す循環型の仕組みを構築している点でウィスラーと共通する。</p>
<p>2023年現在、APCHAが管理するdeed-restricted住宅は3,000戸を超え、北米の山岳リゾートでは最大規模を誇る<sup>（※6）</sup>。この取り組みにより、高級リゾートとしての人気が高い一方で、観光労働者が安定的に地域に住み続けられる基盤が維持されている。</p>
<h4>【注】</h4>
<ul style="list-style-type: none">
<li>（※5）Aspen-Pitkin County Housing Authority<br /><cite>https://www.apcha.org/</cite></li>
<li>（※6）Household Financial Security<br /><cite>https://www.aspen.gov/DocumentCenter/View/817/11-Household-Financial-Security</cite></li>
</ul>
<p style="margin-top: 2em">
<h3>日本の観光部門として考えるべきこと</h3>
<p>これらの事例を参照しながら、日本において考えるべきことは、観光が地域の住宅市場に与える影響を政策の中でどう位置づけるかだ。日本では住宅政策は建築・都市計画・福祉など複数部門にまたがっており、観光部門が直接関与するケースは少ない。宿泊税の使途に「住宅確保」を含める発想も乏しい。結果として、観光施策が住宅市場に与える影響が可視化されにくく、対応が後手に回りがちになっている。</p>
<p>では、日本の観光部門はこの住宅問題にどう関わるべきだろうか。筆者は以下の3点を提案したい。</p>
<p style="margin-top: 2em">
<ul style="list-style-type: none">
<li><b>①観光の視点から地域の住宅市場の実態を把握する</b><br />
        「宿泊客数のうち民泊（短期賃貸）が占める割合の把握」「住宅が観光用途に転用される動き（空き家の民泊化や長期賃貸から短期賃貸への転用）の把握」「観光関連労働者の住宅確保率や地域の住宅負担率」等、観光振興が住宅市場に与える影響を把握する。
    </li>
<li><b>②観光財源の一部を住宅対策に充てる</b><br />宿泊税や入湯税の使途として、労働者・住民向け住宅の整備や家賃補助を認める仕組みを検討する。海外では宿泊税を住宅確保に使うのは珍しくなくなってきている。</li>
<li><b>③都市部門・住宅部門と連携し、地域独自のルールづくりを検討する</b><br />北米のアフォータブル住宅の事例を参考に、条例等を用い、転売価格や入居者の所得条件の制限等を検討する。<br />（なお、直近では都心の一部でマンションの転売を一定期間制限する動きも見られている）
    </li>
</ul>
<p style="margin-top: 2em">
<p>これらの問題は、本来は都市計画の枠組み（用途地域）で対応することが基本となるが、特に地方部では都市計画地域や用途地域が指定されないことで、その対応が困難となっている実情がある。今後も観光需要が拡大していく中で、部門間連携を行いながら、従来の常識にとらわれない、柔軟で戦略的な対応が求められるだろう。</p>
<figure>
<p style="text-align: center"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2025/07/529_Community-Monitoring-Dashboard.png" alt="Community Monitoring Dashboard"></p><figcaption>
        RMOWの「Community Monitoring Dashboard <sup>（※7）</sup>」において、住宅費負担の重さを整理。この他にもダッシュボードでは労働人口に対するベッド数等、観光の数値以外にも住宅に関する指標をモニタリングしている。</p>
<ul style="list-style-type: none">
<li>青の棒グラフ：住宅費が総所得の30%以上を占める回答者の割合</li>
<li>水色の棒グラフ：住宅費が総所得の40%以上を占める回答者の割合</li>
</ul>
</figcaption></figure>
<p style="margin-top: 2em">
<h4>【注】</h4>
<ul style="list-style-type: none">
<li>（※7）Resort Municipality of Whistler Community Monitoring Dashboard<br /><cite>https://performance.whistler.ca/</cite></li>
</ul><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-housing-solutions-ezaki/">観光振興の先に待ち受ける住宅不足 －観光部門としての向き合い方－ [コラムvol.529]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>「自律的」な観光振興とは何かを考える－欧州の「観光事業者税」をケースに－ [コラムvol.514]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-tourism-promotion-ezaki/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-tourism-promotion-ezaki</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkamitomo]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 13 Sep 2024 04:24:15 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://www.jtb.or.jp/?post_type=column&#038;p=52976</guid>

					<description><![CDATA[<p>全国各地で、宿泊税を中心とした観光財源の検討が進んでいます。通常、観光財源の検討にあたっては、観光財源確保のメニューをいくつか提示・検討したうえで、地域内で議論し、選択していくことになります。 このような地域内での議論の･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-tourism-promotion-ezaki/">「自律的」な観光振興とは何かを考える－欧州の「観光事業者税」をケースに－ [コラムvol.514]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>全国各地で、宿泊税を中心とした観光財源の検討が進んでいます。通常、観光財源の検討にあたっては、観光財源確保のメニューをいくつか提示・検討したうえで、地域内で議論し、選択していくことになります。</p>
<p>このような地域内での議論のなかで、欧州の一部の地域で実施されている「観光事業者税」の事例が稀に参照されることがあります。観光事業者税とは、域内に所在する事業者から観光振興のための税を徴収するものであり、宿泊税と併せて、地域の観光財源としているものです。</p>
<h3>観光事業者税の仕組み：オーストリア・レッヒ村（フォアアールベルク州）</h3>
<p>オーストリアの山岳リゾート地であるレッヒ村における観光事業者税について参照してみたいと思います。</p>
<p>レッヒ村では、観光財源を調達する手段として、宿泊客から徴収する「宿泊税」と市内の全事業者から徴収する「観光事業者税」を設けています。レッヒのDMOであるレッヒ観光局（Lech-Zürs Tourismus GmbH）の2023-24予算総額約600万€（約9億円）における観光財源の内訳を見ると、宿泊税収入が40%、観光事業者税が31%と、全体の約7割を公的財源として占めています。なお、残りの約3割は事業活動等となっています。このように、観光事業者税は、レッヒ観光局における重要な観光財源となっています。</p>
<figure>
    <img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/09/514-image2.png" alt="コラム画像514-1"><figcaption style="text-align: right"><cite>レッヒ観光局 2023/24予算における収入内訳<br />
    （Lech-Zürs Tourismus GmbH 2022-23アニュアルレポートより筆者作成）</cite><br />
    </figcaption></figure>
<p>レッヒ村はいわゆる「基礎自治体」レベルの単位ですが、欧州では、宿泊税や観光事業者税の根拠は、州法レベルでルールが設定されており、それに各自治体が従う形となります。</p>
<p>レッヒ村が位置するフォアアールベルク州の観光法では、自治体が観光振興に注力をする場合は、州政府に対し、「観光自治体」としての宣言をすることができるとしており、観光自治体を宣言することで、観光事業者税といった公的財源の確保が可能となります。また、一定の宿泊客数を有する観光自治体は、観光振興業務を担う有限会社等（GmbH）の設立（いわゆる「観光局」）を設立し、活動費の半分以上の出資をすることが求められます。</p>
<p>つまり、観光振興で生きていくことを宣言した自治体は、法定組織である観光局の立ち上げと運営を求められ、これを運営する費用として、公的な観光財源（宿泊税、観光事業者税）を徴収する権利を得られる、という立て付けです。</p>
<figure>
<blockquote style="margin-left: 0;width: 100%">
<div style="background: #166dde;border: 1px solid #166dde;padding-left: 10px"><span style="color: #fff"><strong>フォアアールベルク州「観光の促進と保護に関する法律(観光法)」（抜粋）</strong></span></div>
<div style="border: 1px solid #166dde;font-size: 100%;padding: 10px">
<strong>（第2条）観光自治体としての宣言</strong><br />
観光が特に重要である自治体や、観光振興に特に力を入れている自治体は、市議会の決議によって <span style="color: #dc143c"><strong><u>観光自治体</u></strong></span>として宣言することができる。<br />
<strong>（第3条）地域組織</strong><br />
観光税を集め、過去3年間（11月1日～10月31日）の<span style="color: #dc143c"><strong><u>平均宿泊数が10万泊を超える観光自治体</u></strong></span>は、観光に関連する業務を遂行するため、定款に従い、<span style="color: #dc143c"><strong><u>営利企業の運営、有限会社（GmbH）への参加、またはこれらの業務を行う団体に参加しなければならない。自治体が有限責任会社に参加する場合、少なくとも51％の出資を引き受けなければならない。</u></strong></span><br />
観光関連業務の遂行を委託された市町村の組織単位または経済企業には、地名および「観光（Tourismus）」を付加した名称を付さなければならない。市町村が有限責任会社または社団法人に参加する場合は、その旨を表示しなければならない。<br />
<strong>（第6条）徴収の権限</strong><br />
第2条に基づき自らを<span style="color: #dc143c"><strong><u>観光自治体として宣言した自治体</u></strong></span>は、観光促進のための措置および施設にかかる費用を賄うために、<span style="color: #dc143c"><strong><u>観光事業者税（Tourismusbeitrag）を徴収する権限を有する。</u></strong></span><br />
<strong>（第7条）納税義務者</strong><br />
(1) 自治体内に所在する<span style="color: #dc143c"><strong><u>すべての事業者が課税対象</u></strong></span>なる。<br />
(2) この法律の意味において、経済的利益を目的とした行動は職業活動とみなされる。<br />
(3) この法律における「所在」とは、事業活動を行うために使用される特定の場所又は施設を指す。「所在」には、12か月以上にわたり作業が行われている又は行われる予定の倉庫、タクシー乗り場、建設現場も含まれる。<br />
(6) 連邦税法第34条から第47条に基づく非営利、慈善および教会目的の減税要件を満たす機関は、第1項の意味では課税の対象にならない。
</div>
</blockquote><figcaption style="text-align: right"><cite>出所　フォアアールベルク州資料https://www.ris.bka.gv.at/GeltendeFassung.wxe?Abfrage=LrVbg&amp;Gesetzesnummer=20000639<br />
    ＊2024年9月11日最終閲覧<br />
    和訳：筆者</cite><br />
    </figcaption></figure>
<h3>観光事業者税の計算例：レッヒ</h3>
<p>フォアアールベルク州法では、観光事業者税は、観光自治体内に所在するすべての事業者が課税対象となるとしていますが、業種によって納税額が異なります。観光事業者税の額は「課税対象売上高」から業種別の「課税基準」を乗じ、さらに「税率」を乗じて決定されます。</p>
<p>具体的にみると、まず、州内の自治体は、住民１人あたりの宿泊数により「クラス」が設定されます。続いて、産業の種別と自治体のクラスにより、７つの課税グループのいずれかに分類されます。この課税グループごとに、課税基準（＝売上高のうちの何％が納税額となるか）が決定されます。このように、自治体のクラスと業種により、「課税基準」が決定され、課税売上高と課税基準が掛け算され、最後に、調整として自治体ごとに設定される「税率」を乗じることで、納税額が決定されます。</p>
<p>※なお、具体の計算例や各クラス、グループの分類等は以下を参照ください。</p>
<p>このような設計の基本的な考え方は、観光地としての立地や観光客の来客による恩恵を受ける度合いが高い事業者ほど、観光事業者税の納税額が高くなる、ということです。</p>
<figure>
    <img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/09/514-image3.png" alt="コラム画像514-2"><figcaption style="text-align: right"><cite>出所　フォアアールベルク州資料をもとに筆者作成</cite></figcaption></figure>
<h3>地域経営の前提を考える　－日本で成り立つのか－</h3>
<p>先述した制度は、レッヒ村に限らず、欧州の一部の地域山岳リゾートにおいて適用されています。そのため、宿泊税同様に「日本でも導入しよう」という指摘もでてきます。が、単に日本国内に適用可能な観光財源確保の事例として扱うのではなく、制度設計の背景にある「地域経営の考え方」への着目が必要でしょう。</p>
<p>まず、欧米の多くの地域では、「自身の税収により地域経営を行う（＝自身で税収をあげないと地域は成立しない）」ということが前提であり、自主財源比率も高く、「自律」の意識が色濃い地域です。故に、自地域が生き残るために「自分たちの力や制度でどのように地域の価値を高めていくか」「正しい政策決定にコミュニティが納得するか」を考えることが必要不可欠となります。特に、今回とりあげたオーストリアは連邦制の国家であり、各州が主権を持つ強い地方分権制度を持ち、その社会制度や歴史的背景からも、「自治・自律」が強い文化を有していると言えます。このような地域においては、「観光を主要産業として経済を回すことで、地域経営を行っていくこと」についても、観光事業者以外も含めたコミュニティ全体が合意・推進することが前提であり、観光事業者税の制度も、この考え方が出発点にあると言えます。</p>
<p>日本国内において、上記の前提が成り立つ地域がまったく無いとは言い切れませんが、事業者の移動の流動性が比較的高く、また、自治体の税収の不足分を国が交付税等で補填するシステムであることも含め、日本と欧米では地域経営の考え方のベースや税システムが異なることを意識する必要があると言えるでしょう。</p>
<p>仮に日本国内の地域で同様の税制度を検討する場合には、欧米との税システムの違いを理解しつつ、「域内事業者・関係者の多くが『自律が地域経営を支える』という意識を持つこと」、「地域が観光にフォーカスすることによる恩恵が自身のビジネスを支えていることに（業種の差はあれど）、共通の理解を持つこと」、「これらの認識・理解を行政が適切にフォローし、また、各事業者が納得する観光戦略を描けること」といった、共通認識や信頼感をもとにした「合意形成」が官民で必要となります。これらのいずれかが崩れると、地域の一体感を損ねるだけでなく、事業者による訴訟や反対表明等による、地域づくりの後退を招く可能性があります。</p>
<p>このように考えると、「自律性」「コミュニティ理解」という面で、日本では現時点ではまだまだハードルが高いと言えるのではないでしょうか。</p>
<h3>おわりに</h3>
<p>観光事業者税をはじめとする欧米の「事例」と呼ばれる諸制度を参照することは地域の発展にとって必要な作業ですが、表層部分をすくってトレースすることは、かえって混乱を招く恐れがあることに注意が必要です。</p>
<p>当財団では、自主研究の一環として、観光財源研究会を立ち上げています。本研究会では、「適切な手法で確保した観光財源をしっかりと観光振興のために使われること」をミッションに、今後も研究活動を行っていきたいと思います。</p>
<hr />
<div id="zaigen">
<p>詳しくは以下をご覧ください。<br />
<a title="観光財源研究会ページ" href="https://www.jtb.or.jp/project/non-profit/network/zaigen/">観光財源研究会ページ</a></p>
</div><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-tourism-promotion-ezaki/">「自律的」な観光振興とは何かを考える－欧州の「観光事業者税」をケースに－ [コラムvol.514]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>宿泊税の使途を考える第一歩 －何に使わないべきか？－ [コラムvol.499]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-accommodation-tax-ezaki/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-accommodation-tax-ezaki</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkakishima]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 04 Dec 2023 04:00:22 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://www.jtb.or.jp/?post_type=column&#038;p=49089</guid>

					<description><![CDATA[<p>昨年度頃から、全国各地で、「宿泊税や訪問税の導入による観光財源確保を検討」といったニュースが相次ぐようになりました。もとより宿泊税等の導入を検討していた地域がCOVID-19を経て検討を再開した地域もあれば、新たに導入の･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-accommodation-tax-ezaki/">宿泊税の使途を考える第一歩 －何に使わないべきか？－ [コラムvol.499]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>昨年度頃から、全国各地で、「宿泊税や訪問税の導入による観光財源確保を検討」といったニュースが相次ぐようになりました。もとより宿泊税等の導入を検討していた地域がCOVID-19を経て検討を再開した地域もあれば、新たに導入の検討を開始した地域も見受けられます。</p>
<p>当財団では、地方公共団体を対象とする観光政策に関する独自調査<a href="#gaiyou"> （※）</a>を継続的に実施していますが、2023年7～8月の調査において、観光財源の導入に関する検討状況は、都道府県では回答全体の22.5%、市町村では回答全体の38.8%が、観光財源の確保に向けた検討に着手しています。</p>
<p><img fetchpriority="high" decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-49116" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/12/499_image2.png" alt="観光施策・観光関連事業に活用可能な独自財源の確保に関する検討状況（都道府県）" width="800" height="421" /></p>
<p><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-49114" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/12/499_image3.png" alt="観光施策・観光関連事業に活用可能な独自財源の確保に関する検討状況（市町村）" width="800" height="423" /></p>
<p id="gaiyou">※今年度の調査概要は以下の通り</p>
<ul style="line-height: 15px">
<li>調査時期：2023年7～8月</li>
<li>調査対象：
<p>都道府県：47都道府県（うち、41都道府県から回答）</p>
<p>市町村：政令指定都市20都市を含む有名観光地を有する180市町村（うち、114市町村から回答）</li>
<li>調査方法：調査対象の都道府県・市町村にアンケート調査票を配布し、メールおよびFAXにて回収</li>
</ul>
<p>&nbsp;</p>
<p>宿泊税導入の際には「使途をどうするか」の議論は、避けて通れません。その際、「何に使うか」ということと同時に「何に使うべきでないか」といった、「不適切な使途」について考えることも重要であると思います。ここでは、「何に使わないか」について議論や条文による規定を行った例について紹介します。</p>
<h3>一般財源化を禁止：スイス・レンツ市</h3>
<p>スイス・レンツ市では、観光振興財源を調達する手段として、宿泊客から徴収する「宿泊税」と市内の全事業者から徴収する「観光振興税」を設けており、宿泊税の使途は、「宿泊税および観光振興税の課税に関する法律」の中で、宿泊客の利便性向上（観光案内やインフラ・交通の整備等）に、観光振興税の使途はマーケティングやイベントに使途が限定されています。また、条文の中では、宿泊税・観光振興税のいずれの税においても、一般財源化（＝観光振興以外の、自治体の一般的な業務への財源としての充当）が禁止されています。このように、観光財源が恒久的に観光振興に用いられるために、条文により使途を規定しています。</p>
<figure>
<blockquote style="margin-left:0;width:100%">
<div style="background: #166dde;border: 1px solid #166dde;padding-left: 10px"><span style="color: #fff">レンツ市「宿泊税および観光振興税の課税に関する法律」</span></div>
<div style="border: 1px solid #166dde;font-size: 100%;padding: 10px"><strong>（抜粋）</strong><br />
（第1条）<br />
レンツ市は、観光を促進し資金を調達するために、宿泊税と観光振興税という形で観光税を課税している。<br />
（第12条）<br />
1 自治体は、宿泊税からの収入を、納税義務者の利益および便益のための支出を賄うために使用しなければならない。<br />
<strong><u>通常の、または伝統的な自治体の業務の財源に充てることはできない。</u></strong><br />
3 <strong><u>通常の、あるいは伝統的な自治体の業務とは、観光とはあまり関係のない業務</u></strong>を指す。<br />
4 自治体または観光団体は、資金使途を毎年詳細に開示する義務がある。<br />
（第13条）<br />
自治体に所在するすべての企業は、その法人形態にかかわらず、観光振興税の課税対象となる。<br />
（第18条）<br />
1 自治体は、観光振興税からの収入を、特に効果的な市場開発および観光イベントのために、納付義務者の利益のために使用しなければならない。<strong><u>通常または伝統的な自治体の業務に使用することはできない。</u></strong><br />
2 <strong><u>通常の、あるいは伝統的な自治体の業務とは、観光とはあまり関係のない業務</u></strong>を指す。<br />
3 自治体または観光団体は、資金使途を毎年詳細に開示する義務がある。</div>
</blockquote><figcaption><cite>出所：レンツ市資料 https://www.lantsch-lenz.ch/tourismus/tfa<br />
*2023年11月28日最終閲覧</cite></figcaption></figure>
<h3>不適切な使途を整理：別府市</h3>
<p>別府市では、平成31年4月より入湯税の引き上げを行い、引き上げ部分は温泉資源の保護や観光振興の施策に用いられています。この引き上げに先立ち、外部の専門家等で構成された「別府のみらい検討会議」では、不適切な使途に関する議論が行われ、同会議がまとめた提言において、入湯税の使途としてふさわしくない事業の例として以下のように整理されています。</p>
<figure>
<blockquote style="margin-left:0;width:100%">
<div style="background: #166dde;border: 1px solid #166dde;padding-left: 10px"><span style="color: #fff">別府のみらい検討会議「入湯税引上げに関する提言」　平成30年2月16日</span></div>
<div style="border: 1px solid #166dde;font-size: 100%;padding: 10px"><strong>（抜粋）</strong><br />
（２）引上げ部分の使途の明確化について<br />
①お客様が参加しにくいもの<br />
入湯税を負担する宿泊者等の要望を把握し、納税義務者が納得される使途を検討しなければならないと考える。なお、意見には使途として不適正な例としてトップシーズンのイベント実施が挙げられた。</div>
<div style="background: #166dde;border: 1px solid #166dde;padding-left: 10px"><span style="color: #fff"><strong>別府のみらい検討会議「入湯税引上げ部分の使途に関する提言」</strong>　平成30年5月24日</span></div>
<div style="border: 1px solid #166dde;font-size: 100%;padding: 10px"><strong>（抜粋）</strong><br />
（２）入湯税の使途としてふさわしくない事業の例<br />
① お客様が参加しにくいもの<br />
② 特定の事業者の売上げが増加するようなもの<br />
③ 成果が特定できないもの</div>
</blockquote><figcaption><cite>出所：別府市資料 https://www.city.beppu.oita.jp/sangyou/kankou/miraikentoukaigi.html<br />
*2023年11月28日最終閲覧 </cite></figcaption></figure>
<h3>宿泊税の使途として「広告（プロモーション）」は除外：スイス・ザンクトガレン州</h3>
<p>スイス・ザンクトガレン州では、観光振興のための資金調達手段として、州内の自治体は宿泊税と観光振興税を徴収することができると規定しています。その中で、宿泊税においては、支払った宿泊客のサービスを良くするものに使うべきという考え方のもと、潜在的な顧客にリーチするような広告（プロモーション）活動に対しては使用をしてはならないと法律上で明記しており、「観光振興」の枠の中でも、不適切な使途について規定しています。</p>
<figure>
<blockquote style="margin-left:0;width:100%">
<div style="background: #166dde;border: 1px solid #166dde;padding-left: 10px"><span style="color: #fff">ザンクトガレン州「観光法」（抜粋）</span></div>
<div style="border: 1px solid #166dde;font-size: 100%;padding: 10px">原則<br />
1 自治体は、以下に対して観光税を課すことができる：<br />
a) 宿泊客<br />
b) 観光の受益者<br />
2 観光税は、納税義務者の利益のために使用されなければならない。<strong><u>宿泊客から徴収した観光税は、広告目的に使用してはならない。</u></strong></div>
</blockquote><figcaption><cite>出所：ザンクトガレン州資料 https://www.gesetzessammlung.sg.ch/app/de/texts_of_law/575.1<br />
*2023年11月28日最終閲覧 </cite></figcaption></figure>
<h3>おわりに</h3>
<p>宿泊税においては、国内でもいくつかの地域で導入事例が出てきています。その導入に関する技術的な問題はあまりなく、所定のプロセスを経ることで、導入可能となります。一方、宿泊税は税金であり、税収は行政の財布に入ることになりますが、当初、宿泊税を「観光振興のための予算」として導入をした首長や議員等が変わってしまうことや、財政状況から「観光振興のための予算」を広く解釈されることで、一部の国・地域では、宿泊税が一般財源化され、観光振興とは言えない用途に使われている例が見受けられます。</p>
<p>当財団では、自主研究の一環として、観光財源研究会を立ち上げています。本研究会では、「観光財源がしっかりと観光振興のために使われること」をミッションに、今後も研究活動を行っていきたいと思います。</p>
<hr />
<div id="zaigen">
<p>詳しくは以下をご覧ください。<br />
<a title="観光財源研究会ページ" href="https://www.jtb.or.jp/project/non-profit/network/zaigen/">観光財源研究会ページ</a></p>
</div><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-accommodation-tax-ezaki/">宿泊税の使途を考える第一歩 －何に使わないべきか？－ [コラムvol.499]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>アメニティ持参は「あたりまえ」となるか？　[コラムvol.489]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-eco-friendly-amenities-ezaki/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-eco-friendly-amenities-ezaki</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 31 Mar 2023 06:15:17 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://www.jtb.or.jp/?post_type=column&#038;p=47441</guid>

					<description><![CDATA[<p>2022年4月にはプラスチック資源循環促進法（プラ新法）が施行され、国内の大手ホテルチェーン等において、「無料アメニティ廃止」について実践されるようになりました。 筆者は長野県白馬村において、小規模宿泊事業者が主導し、地･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-eco-friendly-amenities-ezaki/">アメニティ持参は「あたりまえ」となるか？　[コラムvol.489]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>2022年4月にはプラスチック資源循環促進法（プラ新法）が施行され、国内の大手ホテルチェーン等において、「無料アメニティ廃止」について実践されるようになりました。</p>
<p>筆者は長野県白馬村において、小規模宿泊事業者が主導し、地域全体の宿泊施設における脱・無料アメニティを目指す取組に携わる貴重な機会を得ましたので、本稿では本取組を紹介します。</p>
<h3>白馬村では、温室効果ガス排出の1/4を宿泊業が占める</h3>
<p>白馬村は、雄大な北アルプス白馬連峰のもと、パウダースノーや山岳自然環境、里山や姫川源流など、豊かで美しい自然と景観に恵まれています。このような雄大な自然を近年の地球温暖化から守るべく、白馬村は2019年12月に「<a href="https://www.vill.hakuba.lg.jp/material/files/group/2/20230112_shuusei_hijoujitaisengen.pdf" rel="noopener" target="_blank">白馬村気候非常事態宣言</a>」を発出し、2020年2月には「<a href="https://www.vill.hakuba.lg.jp/material/files/group/2/ZeroCarbonby2050.pdf" rel="noopener" target="_blank">ゼロカーボンシティ宣言</a>」を行っています。また、これらを背景に、ゼロカーボンの達成に向けた基本計画として2022年1月に「<a href="https://www.vill.hakuba.lg.jp/material/files/group/2/zerokabonnhonnpenn.pdf" rel="noopener" target="_blank">白馬村のゼロカーボンビジョン</a>」が策定されましたが、同計画の一環として調査された村内の温室効果ガス排出量の現状を確認すると、宿泊業で排出される温暖化効果ガスの割合は24％と、全体の約1/4を占めています。なお、白馬村の宿泊施設数は約900施設で、村内の従業員数の約4割を宿泊業が占めており、宿泊業は村の地域環境や地域経済に大きく影響を及ぼす産業であると言えます。</p>
<div id="attachment_47443" style="width: 450px" class="wp-caption aligncenter"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-47443" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_1-e1680161559748-440x400.png" alt="" width="440" height="400" class="size-medium wp-image-47443" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_1-e1680161559748-440x400.png 440w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_1-e1680161559748-660x600.png 660w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_1-e1680161559748.png 729w" sizes="(max-width: 440px) 100vw, 440px" /><p id="caption-attachment-47443" class="wp-caption-text"><strong>図　白馬村の温室効果ガスの排出割合<br />出典：<a href="https://www.vill.hakuba.lg.jp/material/files/group/2/zerokabonnhonnpenn.pdf" rel="noopener" target="_blank">白馬村のゼロカーボンビジョン</a></strong></p></div>
<h3>無料アメニティに対する意識</h3>
<p>温室効果ガス排出抑制のためにできる取組は多岐にわたりますが、宿泊業ができることのひとつとして、「廃プラスチック等の廃棄物の抑制」が挙げられます。</p>
<p>白馬村の20程度の小規模宿泊事業者等（主に旅館・ペンション）をメンバーとし、持続可能な白馬村のあり方を宿泊業の観点から検討する「白馬村宿泊イノベーションチーム」では、取組の一環として「宿泊施設の使い捨ての無料アメニティの提供をやめることができるか」に着眼し、使い捨て歯ブラシを中心としたアメニティの意識について、村内の宿泊施設及び村内宿泊客を対象としたアンケートを行いました（2022年度）。なお、本アンケートの実施やとりまとめについて、当財団にて支援を行っています。</p>
<p>まず、宿泊事業者向けのアンケートの結果を見てみると、2022年現在で、無料アメニティ（歯ブラシ、髭剃り、ヘアブラシ、シャワーキャップ等）の提供を行っていない宿泊施設は、アンケート回答施設のうち約4割となりました。なお、直近で歯ブラシの無償提供をとりやめた村内の宿泊施設にお話を伺うと、宿泊客とのコミュニケーションをしっかりとれていたこともあり、歯ブラシの無償提供の廃止による宿泊客とのトラブル等は特段発生しなかったようでした。</p>
<div style="border: #000000 solid 1px; font-size: 100%; padding: 5px; width: 80%; margin-left:auto;margin-right:auto;">
<img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_2-598x400.png" alt="" width="598" height="400" class="aligncenter size-medium wp-image-47444" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_2-598x400.png 598w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_2-896x600.png 896w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_2-768x514.png 768w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_2-1536x1028.png 1536w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_2-2048x1371.png 2048w" sizes="auto, (max-width: 598px) 100vw, 598px" />
</div>
<p style="text-align: center"><strong>図　白馬村の宿泊施設のアメニティに対する意識</strong></p>
<p>続いて、宿泊客へのアンケートの結果を見てみると、村内への宿泊にあたり、歯ブラシを持参している宿泊客は半数以上に及ぶとともに、使い捨ての無料アメニティを廃止することについては、半数以上が賛成であり、反対は2割以下という結果となりました。また、宿泊先のアメニティが有料だった場合、アメニティを購入せずに、家からアメニティを持参すると考える人が全体の８割以上という結果となりました。</p>
<p>これらの結果から、白馬村で歯ブラシをはじめとした使い捨ての無料アメニティの提供をやめることは、村内外では、大筋では受け入れてもらえそうだ、ということが確認されました。</p>
<div style="border: #000000 solid 1px; font-size: 100%; padding: 5px; width: 80%; margin-left:auto;margin-right:auto;">
<img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_3-649x400.png" alt="" width="649" height="400" class="aligncenter size-medium wp-image-47445" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_3-649x400.png 649w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_3-973x600.png 973w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_3-768x474.png 768w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_3-1536x947.png 1536w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_3-2048x1263.png 2048w" sizes="auto, (max-width: 649px) 100vw, 649px" />
</div>
<p style="text-align: center"><strong>図　白馬村の宿泊客のアメニティに対する意識①</strong></p>
<div style="border: #000000 solid 1px; font-size: 100%; padding: 5px; width: 80%; margin-left:auto;margin-right:auto;">
<img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_4-595x400.png" alt="" width="595" height="400" class="aligncenter size-medium wp-image-47446" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_4-595x400.png 595w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_4-893x600.png 893w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_4-768x516.png 768w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_4-1536x1032.png 1536w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_4-2048x1376.png 2048w" sizes="auto, (max-width: 595px) 100vw, 595px" />
</div>
<p style="text-align: center"><strong> 図　白馬村の宿泊客のアメニティに対する意識②</strong></p>
<h3>はぶく歯ブラシプロジェクト　～HAKUBA HABUKU HABURASHI～</h3>
<div style="border: #000000 solid 1px; font-size: 100%; padding: 5px; width: 80%; margin-left:auto;margin-right:auto;">
<img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_5-631x400.png" alt="" width="631" height="400" class="aligncenter size-medium wp-image-47447" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_5-631x400.png 631w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_5-947x600.png 947w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_5-768x487.png 768w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_5-1536x973.png 1536w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_5-2048x1298.png 2048w" sizes="auto, (max-width: 631px) 100vw, 631px" />
</div>
<p style="text-align: center"><strong>図　はぶく歯ブラシプロジェクト</strong></p>
<p>これらをふまえ、白馬村宿泊イノベーションチームは、「はぶく歯ブラシプロジェクト」として、白馬村に滞在する宿泊客は、マイ歯ブラシ等のアメニティを持参いただくことを目指すこととしました。</p>
<p>これを目指すための取組として、自施設では無料アメニティを提供しないことを表明する「白馬村『脱・使い捨てアメニティ宣言』の宿」という考え方を提唱しており、これに賛同する宿泊事業者を募集するとともに、自施設で掲示できるステッカー（図）と宣言書（図）を作成し、賛同事業者への配布を始めています。また、今後は、歯ブラシ等のアメニティを持参しなかった宿泊客に対し、有料で提供することを想定した、環境に配慮した「白馬村オリジナルのアメニティ」の開発についても視野に入れています。</p>
<p>歯ブラシをはじめとした無料アメニティは、使用後はそのままごみ箱へ捨てられることが多いですが、コロナ禍前は年間約200万人程度の延べ宿泊者数を記録していた白馬村において、アメニティ持参のマインドが広がった場合、燃やすごみの量や燃やすための燃料の抑制に大きな効果が出ることが考えられます。</p>
<table border="0" cellspacing="">
<thead>
<tr valign="middle">
<th width="5%" height="10"></th>
<th width="40%" height="10"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_6-358x400.png" alt="" width="358" height="400" class="aligncenter size-medium wp-image-47448" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_6-358x400.png 358w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_6-537x600.png 537w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_6.png 603w" sizes="auto, (max-width: 358px) 100vw, 358px" /></th>
<th width="10%" height="10"></th>
<th width="40%" height="10"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_7-283x400.png" alt="" width="283" height="400" class="aligncenter size-medium wp-image-47449" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_7-283x400.png 283w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_7-424x600.png 424w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_7-768x1086.png 768w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_7-1086x1536.png 1086w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_7-1448x2048.png 1448w" sizes="auto, (max-width: 283px) 100vw, 283px" /></th>
<th width="5%" height="10"></th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr valign="middle">
<td width="5%" height="10"></td>
<td width="40%" height="10">
<p style="text-align: center"><strong>図　「白馬村『脱・使い捨てアメニティ宣言』の宿」ステッカー</strong></p>
</td>
<td width="10%" height="10"></td>
<td width="40%" height="10">
<p style="text-align: center"><strong>図　「白馬村『脱・使い捨てアメニティ宣言』の宿」宣言書</strong></p>
</td>
<td width="5%" height="10"></td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_8-456x400.png" alt="" width="456" height="400" class="aligncenter size-medium wp-image-47450" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_8-456x400.png 456w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_8-684x600.png 684w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_8-768x673.png 768w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_8.png 860w" sizes="auto, (max-width: 456px) 100vw, 456px" /></p>
<p style="text-align: center"><strong>図　白馬村のペンション「めぞん・ど・ささがわ」で掲示された宣言書<br />滞在する外国人も興味ありげに宣言書を読んでいる</strong></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_9-533x400.jpg" alt="" width="533" height="400" class="aligncenter size-medium wp-image-47451" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_9-533x400.jpg 533w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_9-800x600.jpg 800w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_9-768x576.jpg 768w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_9-1536x1152.jpg 1536w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_9.jpg 2048w" sizes="auto, (max-width: 533px) 100vw, 533px" /></p>
<p style="text-align: center"><strong>図　「山の郷ホテル 白馬ひふみ」のフロントでの宣言書の掲示</strong></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_10-533x400.jpg" alt="" width="533" height="400" class="aligncenter size-medium wp-image-47452" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_10-533x400.jpg 533w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_10-800x600.jpg 800w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_10-768x576.jpg 768w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_10.jpg 816w" sizes="auto, (max-width: 533px) 100vw, 533px" /></p>
<p style="text-align: center"><strong>図　「白馬 山のホテル」のフロントでの宣言書の掲示</strong></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_11-533x400.jpg" alt="" width="533" height="400" class="aligncenter size-medium wp-image-47453" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_11-533x400.jpg 533w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_11-800x600.jpg 800w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_11-768x576.jpg 768w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_11-1536x1152.jpg 1536w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_11.jpg 2048w" sizes="auto, (max-width: 533px) 100vw, 533px" /></p>
<p style="text-align: center"><strong>図　「信州白馬八方温泉　まるに旅館」のフロントでの宣言書の掲示</strong></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_12-300x400.jpg" alt="" width="300" height="400" class="aligncenter size-medium wp-image-47442" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_12-300x400.jpg 300w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_12-450x600.jpg 450w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/03/image489_12.jpg 720w" sizes="auto, (max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p style="text-align: center"><strong>図　「白馬のペンション ダンクル ネッツ」のフロントでの宣言書の掲示</strong></p>
<h3>「アメニティ持参×小規模宿泊事業者同士の連携」は、ゼロカーボン実現に向けたひとつの手段となる</h3>
<p>令和5年3月31日に閣議決定された「観光立国推進基本計画」では、「地球環境に配慮した旅行の推進」も含めた「持続可能な観光地域づくり戦略」を基本方針として掲げており、白馬村においても、白馬村観光地経営計画（2016-2026）にて、「環境配慮型観光地の先進地」を目指す旨を重点施策として位置付けています。</p>
<p>近年、大手ホテルチェーンにおいて、ゼロカーボンに向けた顧客の目に止まりやすい取組の一部として、脱・プラスチック製品の調達と提供が進められていますが、地域の小規模宿泊事業者が短期間で同様の取組をすることは、海外含む地域外の資本との繋がりが薄い中では、可能な支出額の範囲内での製品調達が難しいと言えます。</p>
<p>そのような中、本取組のような、新たに脱・プラスチック製品を調達するのではなく「はぶく（＝アメニティ持参の促進）」といった引き算による取組は、小規模宿泊事業者におけるゼロカーボンの取組のスタートとしてハードルが低く、また、地域一体で連携しながら取組を宣言書のような形で打ち出すことは、実施する宿泊事業者が地域内で浮いた存在とならない等、取組実施にあたってのメンタル的な障壁を下げる効果もあると考えられ、再現性の高い有効な手段と言えるのではないでしょうか。</p>
<h3>おわりに</h3>
<p>同チームでは、無料アメニティ廃止の取組のみならず、宿泊施設の断熱改修の試みや宿泊施設の運営後継者の仕組み化の検討等、持続可能な宿泊業を目指した検討を進めていく予定です。今後も、彼らの動きに注目していきたいと考えています。</p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-eco-friendly-amenities-ezaki/">アメニティ持参は「あたりまえ」となるか？　[コラムvol.489]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>地域に稼いでもらうためにDMOができることは？　[コラムvol.475]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-dmo-ezaki/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-dmo-ezaki</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 29 Aug 2022 04:15:13 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>コロナ禍は体験商品の造成に強力な支援がある時代 2020年1月以降から今日までの約2年半は、新型コロナウイルスの流行により、全国の観光地は誘客に大きな影響が出た期間となりました。一方で、この期間においては、政府の経済対策･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-dmo-ezaki/">地域に稼いでもらうためにDMOができることは？　[コラムvol.475]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h3>コロナ禍は体験商品の造成に強力な支援がある時代</h3>
<p>2020年1月以降から今日までの約2年半は、新型コロナウイルスの流行により、全国の観光地は誘客に大きな影響が出た期間となりました。一方で、この期間においては、政府の経済対策としての補正予算の投入等により、観光需要喚起事業（GoToトラベル、県民割等）や事業継続支援のみならず、地域の体験商品の造成に対しても強力な支援制度が作られました。コロナ禍以前にも、主に観光庁において体験商品の造成に関する支援はありましたが、予算額が限られていたことや、事業費の裏負担（※１）が一定程度必要であったこと、支援の申請主体がDMOに限られていること等、多くの制約があったことに比べ、この2年半における体験商品の造成に関する支援は、地域側が比較的自由に、大きな規模で事業ができる立てつけとなっています。</p>
<p>つまり、地域にとって、コロナ禍は、国等の事業を活用することで、新たな体験商品の造成や販売等を一気に加速させるチャンスの期間であるとも言えます。</p>
<p><small></p>
<ul>
<li style="list-style-type: none;">（※１）総事業費における、実施主体（自治体、事業者等）の自己負担分のこと</li>
</ul>
<p></small></p>
<p>&nbsp;</p>
<p style="text-align: center"><strong>表　直近の体験商品の造成に関する観光庁の支援メニュー（一部抜粋）</strong></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/08/image475_2-e1661397496256.png" alt="" width="700" height="208" class="aligncenter size-full wp-image-45681" /></p>
<h3>体験商品の造成と販売の取組を加速した一般社団法人Clan PEONY津軽</h3>
<p>このようなチャンスをうまく生かし、体験商品の造成と販売の取組を加速させた例として、（一社）Clan PEONY津軽の取組を紹介します。Clan PEONY津軽は、弘前市を中心とした津軽圏域（青森県中南地域・西北地域）の14市町村をマネジメント区域とする地域連携DMOで、2020年4月設立、2022年3月登録DMO認定と、設立して間もないDMOです。当該圏域は、世界自然遺産「白神山地」や日本百名山「岩木山」のほか、弘前城や斜陽館などの歴史的建造物、津軽塗やこぎん刺しといった伝統工芸品、りんごをはじめとした農産物や海産物など、魅力的な観光資源を有しています。</p>
<p>当該圏域の従前の課題として、①青森ならではの優れた観光資源がたくさんあるが、宿泊・食・お土産を除くと、「入場料」程度しか地域にお金が落ちておらず、「稼ぐ」視点が不足している点、②体験商品は存在していても旅行者が商品まで辿りつくことができていない点の２点が挙げられていました。</p>
<p>そこで、設立当初のClan PEONY津軽は、まず、地域連携DMOとして地域に存在を知ってもらうために圏域内の事業者回りを行い、体験商品提供事業者との関係性を深めるとともに、「JTB BÓKUN（※２）」を活用し、圏域内の事業者が提供する体験商品を一元的に販売できる販売サイトの整備を行いました。地域連携DMOとしてのスケールメリットを活かし、圏域全体のプロモーションと一元的な体験商品の販売場所を確保した形です。また、同時に、販売サイトで提供する体験商品の造成に着手しました。販売サイトの整備後にも体験商品の造成を進めており、現在も着々と商品の数を増やしています。</p>
<p>通常、このように販売ルートを確保し、体験商品の造成することは、ある程度の時間や労力等を要しますが、冒頭で述べたような直近の国による強力な体験商品の造成に関する支援を活用し、一気に販売体制の整備と商品の造成を進めました。なお、2022年度においては、国による体験商品の造成に関する事業にClanPEONY津軽関連で計9件（ClanPEONY津軽主体：１件、連携採択：８件）採択され、商品の拡大を進めています。</p>
<p><small></p>
<ul>
<li style="list-style-type: none;">（※２）観光事業者向けに販売・予約管理機能及びB2Bプラットフォームを提供するシステム。体験型商品の予約在庫管理にくわえ、流通拡大を支援する。</li>
</ul>
<p></small></p>
<p>&nbsp;</p>
<p style="text-align: center"><strong>図　津軽地域の観光情報サイトの「津軽なび」内に設置されている津軽圏域の体験商品の販売HP<br />
※2022年8月時点で計9種類の商品が販売されている</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/08/image475_3.png" alt="" width="865" height="966" class="aligncenter size-full wp-image-45662" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/08/image475_3.png 865w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/08/image475_3-358x400.png 358w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/08/image475_3-537x600.png 537w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/08/image475_3-768x858.png 768w" sizes="auto, (max-width: 865px) 100vw, 865px" /></p>
<h3>地域事業者の活躍を下支えするDMOの形</h3>
<p>津軽地域では、体験商品の販売場所をDMOが整備したことにより、津軽圏域内の事業者が主体となり、ＤＭＯによる販売を見据えながら、国の支援を用いた形で体験商品造成に着手できています。一方、ClanPEONY津軽としては、今後も商品の数を増やし、商品が販売された際に販売手数料をもらうことで、販売システムの維持費の確保を目指しています。圏域内の事業者に体験商品の造成に積極的に着手してもらうためのポイントとして、設立当初の事業者回りが関係性構築につながった点や、国等の支援を用いて商品造成を行う際にClanPEONY津軽に事業の採択や遂行に対する一定のノウハウが蓄積されている点、事業実施に裏負担が必要な場合はClanPEONY津軽が支援している点が大きく、事業者としては、商品の造成や販売に際しかかる費用やノウハウ不足といった障壁が限りなく取り除かれた環境下で商品造成を進めることができます。なお、裏負担の原資の多くは圏域の市町村からの負担金となります。</p>
<p>補助金等を用いて体験商品の造成を進めても、実際の販売に結び付かない例は全国に後を絶つことはなく、その理由の一つに、自治体やDMO、観光協会等が実証事業等の段階で商品造成を行うものの、商品造成時に正式販売を見据えた「体験商品を販売する主体の設定」や「販売ルートの確保」ができていない、ということがよく見受けられます。ClanPEONY津軽の取組に見られるような、地域の事業者が主体的に商品造成に着手できるような環境づくりや事業者側のリスク軽減を図り、事業者にDMOを有効活用してもらうことは、地域全体の利益に資するDMOのひとつのあり方と言えるのではないでしょうか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p style="text-align: center"><strong>図　ClanPEONY津軽と圏域内事業者による体験商品の造成から販売までの流れ（筆者作成）</strong></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/08/image475_4-e1661331997477.png" alt="" width="600" height="373" class="aligncenter size-full wp-image-45663" /></p>
<h4>参考</h4>
<ul>
<li>青森県津軽地域観光情報サイト「津軽なび」体験予約ページ　<a href="http://www.tsugarunavi.jp/taiken/" rel="noopener" target="_blank">http://www.tsugarunavi.jp/taiken/</a></li>
<li>JTB BÓKUN　導入事例　一般社団法人Clan PEONY津軽　<a href="https://www.jtbbokun.jp/exampleclanpeony" rel="noopener" target="_blank">https://www.jtbbokun.jp/exampleclanpeony</a></li>
</ul><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-dmo-ezaki/">地域に稼いでもらうためにDMOができることは？　[コラムvol.475]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
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