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	<title>中野 文彦 | (公財)日本交通公社</title>
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	<description>公益財団法人日本交通公社は、観光を専門とする実践的学術研究機関です。旅行・観光に関する学術的、実践的な調査研究を通して、わが国の観光文化の振興に寄与し、豊かな社会の実現を目指します。</description>
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		<title>サステナブルの国のDMO　[コラムvol.481]</title>
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		<dc:creator><![CDATA[]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 11 Nov 2022 01:05:43 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>2022年９月下旬から１０月上旬にかけて、視察でデンマークを訪れる機会がありました。サステナブル面で世界トップクラスの評価を得ているデンマークですが、人魚姫の像、チボリ公園といった有名観光スポット以外は、あまり知られてい･･･</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>2022年９月下旬から１０月上旬にかけて、視察でデンマークを訪れる機会がありました。サステナブル面で世界トップクラスの評価を得ているデンマークですが、人魚姫の像、チボリ公園といった有名観光スポット以外は、あまり知られていないのではないでしょうか。しかし、日本人の中には確実にデンマークファンがいますし、一度訪れて大好きになったというコアなファンも少なくありません（既に私もそうです）。</p>
<p>本コラムでは、「Visit Denmark」と「Destination　Bornholm」という２つのDMOへのヒアリングをもとに、デンマークの魅力とは何か、また、サステナブルな社会におけるDMOの役割について考えたいと思います。</p>
<h3>１．デンマークというサステナブルな社会</h3>
<p>まず、デンマーク、そして今回訪れたボーンホルム島について、簡単に紹介します。</p>
<p><img fetchpriority="high" decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/481_image2-e1667882187107.jpg" alt="" width="300" height="271" class="alignright size-full wp-image-46531" vspace="20"></p>
<p>デンマークは、人口583万人（首都のコペンハーゲンは65万人）、面積は北海道の半分程度の国です。観光面では、2019年の外国人宿泊観光客は全宿泊客の52％ （2890万泊）、内訳は、ドイツ51％、北欧諸国14％など、環境意識の高い国からの訪問者が多くを占めます。</p>
<p>ボーンホルム島は、バルト海に浮かぶ人口は４万人程度、面積は淡路島と同程度です（スウェーデンの方が近いのですが、歴史的にもデンマーク領です）。コペンハーゲンからはフェリーで4時間、空路では40分の位置にあります。漁業を主産業とする島でしたが、1850年代から観光地として人々が訪れるようになり、現在は観光産業が島の第2位の産業となっています（観光業は587億円の売上、フルタイム雇用者3000人）。観光客数は年間66万人以上、180万泊（2021年）で、内訳はデンマークからが50％、ドイツからが30％です。</p>
<p>サステナブル面では、デンマークは、国連の研究組織「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク（SDSN）」が発表するSDＧｓ達成度で、2020年1位、2021年3位、2022年2位とトップレベルの評価を得ています。ボーンホルム島は、グリーンエネルギーの導入や2025 年までにカーボンニュートラル、2035 年までにゼロエミッションの目標を掲げた取組みが、EUで最もサステナブルな島（「EUレスポンシブル・アイランド・アワード２020　1位」）として評価されています。</p>
<p>実際に訪れ、宿泊したコペンハーゲンやボーンホルム島では、特別なサステナブルな取組みをしているとか、サステナブルな観光を宣伝している訳ではないのですが、滞在中に使い捨てのプラスチックを使う機会がほぼなかったり、多くの観光客が自転車での観光を楽しんでいたり、環境にやさしい滞在を、ごく普通に楽しむ様子がうかがえました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/481_image3-800x246.jpg" alt="" width="800" height="246" class="aligncenter size-medium wp-image-46532" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/481_image3-800x246.jpg 800w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/481_image3-1200x370.jpg 1200w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/481_image3-768x237.jpg 768w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/481_image3-1536x473.jpg 1536w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/481_image3.jpg 1815w" sizes="(max-width: 800px) 100vw, 800px" /></p>
<h3>２．サステナブルな国のDMOの役割</h3>
<p>サステナブル面で世界トップクラスの評価を得ているデンマークですが、国・地域のDMOである、Visit DenmarkとDestination　Bornholmの役割はどのようなものなのでしょうか。</p>
<p>下図は両DMOの掲げる目標を示したもので、双方ともに「環境にやさしい観光地」が挙げられています。DMOとしての環境にやさしい観光地とは、国や自治体が担うＣＯ２削減に向けたインフラ整備やエネルギー対策と連携し、域内産業への普及や教育、環境にやさしい観光体験の創出です。</p>
<p>しかし、それと同時にVisit　Denmarkでは「経済成長」「社会的影響力」を、Destination　Bornholmでは「通年雇用」や「通年営業店舗」の拡大を挙げている点に注目する必要があります。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p style="text-align: center"><b>図　「Visit　Denmark」と「Destination　Bornholm」の役割</b></p>
<p><img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/481_image4-800x308.jpg" alt="" width="800" height="308" class="aligncenter size-medium wp-image-46533" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/481_image4-800x308.jpg 800w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/481_image4-1200x462.jpg 1200w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/481_image4-768x296.jpg 768w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/481_image4-1536x592.jpg 1536w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/481_image4.jpg 1871w" sizes="(max-width: 800px) 100vw, 800px" /></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>地域サイズのDMOであるDestination　Bornholmの取組みはより具体的です。通年雇用、通年オープンができる観光地づくりに向けて、「観光客が集中する夏季のキャンペーンなどは行わない」「春、秋、そして冬のマーケティング・キャンペーンに焦点を当てる」としています。さらに、「春、秋、冬のマーケティング・キャンペーン」については、地元企業の直接収益になることを重視して、「アート」「クラフト」「フード」「ドリンク」といった地元産品・地元製品のフェスティバルやキャンペーンを実施しています。また、Destination　Bornholm には事業開発担当者がおり、こうしたフェスティバル等に合わせた地元企業の商品開発、魅力強化の支援も行っています。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/481_image5.jpg" alt="" width="621" height="289" class="aligncenter size-full wp-image-46534" /></p>
<p>私たちが訪れた時期には「クラフトウィーク」が開催されており、ウィークディでも家族連れや教育旅行の団体で飲食店や体験工房・ショップは賑わいを見せていました。（JTBF撮影）</p>
<h3>３．サステナブルな国の観光ブランディング</h3>
<p>デンマークは国際エコラベル「グリーンキー」発祥の地であり、観光産業の認証取得にも積極的です。一方で、「サステナティナビリティは、訪れる理由ではない。しかし、再び訪れる理由として重要である（Visit　Denmark）」とも述べています。つまり、集客ではなく、訪れた観光客の期待・満足度を高め、リピーターを獲得するために取組むものとしているのです。</p>
<p>これはブランディングにも表れています。デンマークは「THE LAND OF EVERYDAY WONDER」、ボーンホルム島は「NEW　Born holm」として、訪れる人のサステナブルな期待に応えながら、幸せな、楽しい観光ができることを謳っています。</p>
<p>幸せな、楽しい観光の中身としては、特別な施設やアクティビティを開発するのではなく、まちや自然を自転車やハイキングで楽しむ、地元産品による料理、工芸家のクラフトショップでの買い物や体験を楽しむといった、地域が本来有している自然や文化を、サステナブルに楽しむ観光を推進しています。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/481_image6-800x278.jpg" alt="" width="800" height="278" class="aligncenter size-medium wp-image-46535" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/481_image6-800x278.jpg 800w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/481_image6-1200x418.jpg 1200w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/481_image6-768x267.jpg 768w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/481_image6-1536x535.jpg 1536w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/481_image6.jpg 1698w" sizes="auto, (max-width: 800px) 100vw, 800px" /></p>
<p style="text-align: center"><b>ボーンホルム島の体験</b><br />
<small>（左：歴史的な遺跡の周辺がサイクリングやハイキングのコースとなっている。右：地元アーティストの工房兼ショップ　双方ともJTBF撮影）</small></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>Visit Denmarkでは、デンマークの魅力について次のように語っていました。</p>
<p><em></p>
<blockquote><p>「サステナブルであるために、楽しい時間を過ごすことを、あきらめる必要はありません。サステナブルとは、私たちが喜びを感じることができるものであり、デンマークでは、地球を犠牲にすることなく、毎日楽しい時間を過ごしているのです」</p></blockquote>
<p></em></p>
<p>デンマーク、あるいはホーンホルム島は、際立った観光資源や観光施設に恵まれた国・地域ではありません。また、それを開発しようとしている訳でもありません。前述のように、そこに暮らす人々のサステナブルで幸せな日々の暮らしや営みが、観光客を惹きつけ、再び訪れたいと思わせる、真の魅力であるとしているのです。</p>
<p>デンマーク、ホーンホルム島のDMOは、こうしたサステナブルな（幸せな）生活そのものをブランディングし、さらに、こうしたブランディングによって、地域の農業、漁業、伝統工芸、アートなどの産業にとっても、サステナブルであることの意義や直接の売り上げにつながるものとし、同時に総量ではなく閑散期の底上げを強く意識したマーケティングによって、地域産業の安定経営につなげています。</p>
<p>つまり、環境にやさしいサステナブルな生活と、地域経済・地域社会に貢献するサステナブルな観光が両面となっているのです。</p>
<h3>４．サステナブルな社会は目の前に</h3>
<p>ポストコロナ社会において、サステナブルな観光を求める観光客は拡大するものと考えられます。世界的にもサステナブルな社会、観光を求める層の拡大が見られます。我が国でも、特に学校教育において環境教育を経験している若年層のサステナブル意識は高いと言われています。</p>
<p>こうした社会的な変化は、我が国の、特に地方の観光振興にとって大きな変化になるのではないでしょうか。農村・漁村、中小都市では、継承してきた伝統的な建物や生活習慣、地産地消の取組みが、既にサステナブルであるといったことをよく耳にします。実際、そうした伝統的な、サステナブルな社会・コミュニティがベースになり、古民家を活用した宿泊施設や地産地消の飲食店を介し、農村や漁村、自然の中での伝統的なライフスタイルを過ごすことを「売り」にした地方での観光が、少しずつ注目を集め、拡大しているように思います。</p>
<p>これまで観光地ではなかった地域が、観光によって活性化するのは様々な困難が伴います。しかし、サステナブルを求める観光客層に対して、サステナブルなライフスタイルと地域の特有の魅力を掛け合わせたブランディング（メッセージ）を、適切に届けることができたなら、そして、環境にやさしく、幸せな時間を過ごすための装置としての観光産業が生み出され、持続できる（安定して、通年で運営できる）環境を整えることができたなら、地方創生にも新しい光が見えてくるように思います。</p>
<p>これからの日本のDMOにも、「地域のサステナブルな生活を観光客も楽しむ環境づくり（産業づくり）」×「サステナブルなライフスタイル、滞在の楽しみ方を活かしたブランディング」×「地域産業の安定化・強化につながるマーケティング」といった役割が必要になるのではないでしょうか。</p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-sustainable-country-nakano/">サステナブルの国のDMO　[コラムvol.481]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>変化に対応する地域と観光協会の役割　[コラムvol.463]</title>
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		<dc:creator><![CDATA[]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 17 Jan 2022 08:15:41 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>2020年1月に新型コロナウイルスの流行がはじまり、早くも2年が経過しました。観光振興に取り組む地域にとっても、長引くコロナ禍によって様々な変革が求められた2年だったのではないかと思います。 私たちは、この2年間、各地の･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-change-dmo-nakano/">変化に対応する地域と観光協会の役割　[コラムvol.463]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>2020年1月に新型コロナウイルスの流行がはじまり、早くも2年が経過しました。観光振興に取り組む地域にとっても、長引くコロナ禍によって様々な変革が求められた2年だったのではないかと思います。</p>
<p>私たちは、この2年間、各地の自治体や観光協会の方々のコロナ禍、あるいはポストコロナに向けた取り組みに注目してきました。未だコロナ禍から抜けていない現状では、「何が正解なのか」ということはわかりませんが、コロナ禍という未曾有の危機の中で、地域でどのような動きがあるのか、誰が動いているのかを把握することは、今後の観光地域づくりに繋がる有効な知見と考えています。</p>
<h3>コロナ禍で動いたのは、自治体―観光協会―民間事業者の連携体制</h3>
<p>こうした観察の中、過去に取り上げた例も含めて（※）地域での取り組みについて整理すると、地域の宿泊施設や飲食店に対するコロナ対策支援にはじまり、地域の観光・飲食の情報発信や割引チケットの配布、飲食店のテイクアウトやデリバリーサービス、安全・安心に配慮した宿泊やイベント開催、オンラインでの物販・市やお祭り、オンラインツアーの実施など、いくつもの新しい動きが見られました。</p>
<p>新しい動きを行ったいくつかの地域にヒアリングをしてみると、危機に対応した取り組みをスピーディーに実現できた背景には、1組織ではなく、地域の複数の組織や人の連携があったことが見えてきました。例えば、首長の掛け声のもと、民間事業者がアイディアを出し、観光協会が企画化し、自治体が予算を確保する。そして地域が足並みを揃えて実施するなど、地域の中でいくつもの組織・人が、主体的に、かつ連携して実現した様子が伺えます。</p>
<h3>変化に対するにはリーダーシップ重視。変化を継続するにはマネジメント重視</h3>
<p>このように、コロナ禍という予見できない事態に突入した状況において、いくつかの地域では、自治体―観光協会―民間事業者がこれまでになくスピーディーに、組織間、個人間が連携を深めて動けるように変化した事例が見られます。こうした変化ができた地域と、そうでない地域との違いはどこにあるのか。また、こうした変化は緊急時にのみ求められる一時的なものなのか、あるいは、ポストコロナという先の見えない時代にも継続すべきものなのでしょうか？</p>
<p>下図は、変化に対するリーダーシップとマネジメントの役割と効果について、近年の著名な経営学者の1人、ジョン・P・コッターの著書から作成したものです。この図をもとにコロナ前とコロナ禍を経た動きについて考えてみましょう。</p>
<p>この整理を元に、各地域をプロットすると、多くの地域は、コロナ前あるいは現在も、右下（もしくは左下）の、安定・衰退傾向の組織に位置しているのが現状でしょう。一方、コロナ禍という急激な危機（変化）に際して様々な動きが見られた地域は、左上の位置、つまり地域の人、組織が危機を乗り越えるためにリーダーシップを発揮してきたと考えることができます。</p>
<p>すなわち、危機に対して動けたか、変化できたかというのは、その変化を誘導しうるリーダーシップが組織的に生まれるか否かにかかっていると整理できます。しかし、リーダーシップのみに牽引される変化は「短期的」なものであり、継続的に事態に対応することは難しい。変化を持続的に起こし成長につなげていく（右上の位置に移行する）には、生じた変化を計画に落とし込み、予算を得て、継続的に実行する体制を整える、といったマネジメント面の強化が必要と考えることができます。</p>
<p><b><div id="attachment_43204" style="width: 753px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-43204" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/01/463_image2.jpg" alt="" width="743" height="537" class="size-full wp-image-43204" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/01/463_image2.jpg 743w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2022/01/463_image2-553x400.jpg 553w" sizes="auto, (max-width: 743px) 100vw, 743px" /><p id="caption-attachment-43204" class="wp-caption-text">図　変化に対するリーダーシップとマネジメントの役割と効果</p></div></b></p>
<h3>変化に対する観光協会の役割を考える</h3>
<p>観光協会（もしくはDMO）は、自治体やその他の地域の組織、民間事業者と役割を分担し、連携しながら「地域全体に利益を生み出す」ことが主のミッションの組織です（自主予算比率が低い場合が多いため、自治体や民間事業者のように単独で動くことは得意ではありません）。こうしたミッションに取り組む組織は、リーダーシップとマネジメントの双方にリーチし、その取り組みを支えていくことが求められます。</p>
<p>例えば、コロナ禍という危機、変化に際して、地域のリーダーシップは首長や民間の経営者が主導するケースが多いでしょう。また、マネジメントについては予算を持つ自治体が計画し、体制を整えるケースが多いかと思います。そうした中、観光協会は、地域の中でリーダーシップを取る主体の声をまとめ、企画化し、自治体に提案すること。逆に、自治体のアイディアを民間事業者に提案し、実現に向けて足並みを揃える、といった役割を果たすことが期待されます。</p>
<p>補助的とは言え、リーダーシップとマネジメントの双方の役割を果たすということは、双方への深い理解が求められます。リーダーシップだけ、マネジメントだけにしか意識が向かない、あるいは双方ともに意識を持たない観光協会では、むしろ危機に際して、変化に向けて動きたい地域の弊害になりかねません。</p>
<p>観光協会自体が、コロナ禍にあって地域に何が必要か、それをどのような連携のもとで実現できるのか。常に主体性を持ちながら考え、率先して動くことが求められるのではないでしょうか？</p>
<h3>まとめ</h3>
<p>ポストコロナという先が見えない時代に対するとき、主体性を持ちつつ、リーダーシップとマネジメントの意識を持ちながら地域の円滑なコミュニケーションを図る役割を、誰かが担うことが重要になります。観光協会がこうした役割を果たしていくことで、皆の知恵を引き出し、地域の皆で前へ前へと行動し、現在の危機を乗り越えていくことを期待し、そうした地域の動きを今後も注目していきたいと思います。</p>
<h4>※参考文献</h4>
<ul>
<li><a href="/tourism-culture/bunka248/248-03/">現場に問う、新たな市場の展望～コロナ禍での現状と課題Part3～（観光文化 248号）<br />
特集2 コロナ禍の最中に見いだした、6つの明るい兆し</a></li>
<li><a href="/researchers/column/column-online-tour-nakano/">消費者から見たオンラインツアー　[コラムvol.443]</a></li>
<li><a href="/researchers/column/column-covid-19-destination-nakano/">新型コロナウイルスに負けない観光地の取り組みを考える［Vol.421］</a></li>
</ul><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-change-dmo-nakano/">変化に対応する地域と観光協会の役割　[コラムvol.463]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>消費者から見たオンラインツアー　[コラムvol.443]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-online-tour-nakano/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-online-tour-nakano</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 15 Apr 2021 04:15:42 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[NEWS・新着情報]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>コロナ禍における新しい観光の形の一つとして、オンラインツアーに注目が集まっています。筆者はコロナ禍における観光地の取り組みとしてオンラインツアーについて調査していますが、今回は「消費者サイド」から見たオンラインツアーにつ･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-online-tour-nakano/">消費者から見たオンラインツアー　[コラムvol.443]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>コロナ禍における新しい観光の形の一つとして、オンラインツアーに注目が集まっています。筆者はコロナ禍における観光地の取り組みとしてオンラインツアーについて調査していますが、今回は「消費者サイド」から見たオンラインツアーについて考えてみました。</p>
<h3>オンラインツアーに関するアンケート調査を実施</h3>
<p>筆者は、当財団の機関誌『観光文化248号（2021年2月）』において、コロナ禍に対応した観光の新しい形の一つとして、オンラインツアー・体験について拙筆しました。取材にご協力いただいた地域、事業者の方々は、オンラインツアーは単独の収益事業として成り立たせることよりも、リアルとオンラインを組み合わせながら地域と観光客を結びつける効果、日本各地の知られざる魅力に焦点を当てた観光体験を広める効果等、コロナ収束後の世界を見据えた取り組みとして、オンラインツアーを捉えていました。具体的には実際の来訪の前段階として、オンラインツアーを通して地域の歴史や文化、特に「人」と出会う体験を提供し、実際の来訪や地域の特産品の購買につなげようとしています。</p>
<p>本コラムでは、こうした提供サイドの想いを、消費者アンケート調査結果を通して検証してみたいと思います。分析には当財団が3月上旬に、緊急事態宣言下の1都3県住民を対象に実施した「オンラインツアー経験者に対するアンケート調査（以下、「本調査」）」を用います（調査概要は項末を参照）。</p>
<h3>オンラインツアーの市場はまだまだ小さい</h3>
<p>オンラインツアーの市場は、広がりつつあるとは言えまだまだ小さいと言われています。本調査（一次調査）の結果でも、1都3県の回答者約3.3万人のうち、「オンラインツアーを体験したことがある」との回答は2.9％、「今後、体験する予定がある」との回答は1.1％、「機会があれば体験したい」が20.6％との結果となりました。また、オンラインツアーに関心のある層による希望価格帯も、1000円未満が18.6％、1000～2999円以内が29.0％と、それほど高い価格帯ではありません。</p>
<p>オンラインツアーの事業性を参加者数×単価×催行回数で考えると、例えば1000人規模の人数が集まるオンラインツアーを複数回実施することができれば事業として成り立たせることはできますが、20～50人規模の単発実施の場合、事業として成立させるのはまだまだ難しいと言わざるを得ません。</p>
<p><b><br />
<div id="attachment_33113" style="width: 478px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-33113" src="/wp-content/uploads/2021/04/443_image1.jpg" alt="" width="468" height="451" class="size-full wp-image-33113" /><p id="caption-attachment-33113" class="wp-caption-text">図１：オンラインツアー体験の有無（単一回答）</p></div><br />
<div id="attachment_33114" style="width: 443px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-33114" src="/wp-content/uploads/2021/04/443_image2.jpg" alt="" width="433" height="449" class="size-full wp-image-33114" /><p id="caption-attachment-33114" class="wp-caption-text">図２：オンラインツアーに参加する場合の価格帯（単一回答）</p></div><br />
</b></p>
<h3>オンラインツアー参加者はオンラインツアーとリアルの旅行を結びつけて捉えている</h3>
<p>本調査（二次調査）では、オンラインツアー経験者に対してコロナ収束後にもオンラインツアーに参加するかを尋ねています。その結果を見ると、オンラインツアー経験者の24.7％は「コロナ収束後も積極的にオンラインツアーに参加する」と回答し、40.9％が「体験したいものがあれば参加する」と回答しています（図3）。また、コロナ収束後にオンラインツアーに参加する理由としては、「実際に訪れる際の情報収集」が63.8％と最も高く、「行きたい場所を見つける」「現地の方と知り合う」が40％程度と続きます（図4）。</p>
<p>このことから、消費者にとってのオンラインツアーは、コロナ禍における観光の代替サービスといった面だけではなく、実際の旅行に役立つ情報や行きたい場所、さらには会いに行ける現地の方を見つける等、実際の旅行を想起しながら参加していることが伺えます。つまり、実際の旅行をより豊かにする発見や出会いを得る、観光地とのコミュニケーションの場としての期待も大きいと捉えることができるのではないでしょうか。</p>
<p><b><br />
<div id="attachment_33115" style="width: 913px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-33115" src="/wp-content/uploads/2021/04/443_image3.jpg" alt="" width="903" height="168" class="size-full wp-image-33115" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2021/04/443_image3.jpg 903w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2021/04/443_image3-768x143.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 903px) 100vw, 903px" /><p id="caption-attachment-33115" class="wp-caption-text">図３：コロナ収束後のオンラインツアー参加意向（単一回答）</p></div><br />
<div id="attachment_33110" style="width: 882px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-33110" src="/wp-content/uploads/2021/04/443_image4.jpg" alt="" width="872" height="420" class="size-full wp-image-33110" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2021/04/443_image4.jpg 872w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2021/04/443_image4-768x370.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 872px) 100vw, 872px" /><p id="caption-attachment-33110" class="wp-caption-text">図４：コロナ収束後にオンラインツアーに参加する理由（複数回答）</p></div><br />
</b></p>
<h3>オンラインツアー参加者から生まれる来訪者、購買者</h3>
<p>本調査（二次調査）では、オンラインツアー経験者のツアー参加後の行動も尋ねました。</p>
<p>その回答によると、「実際に地域に来訪した」方が11.7％、「特産品を購入した」方が19.1％という結果になりました。「これから行動したい」という回答者を含めると60％近くが実際の来訪や購買を期待できる層と捉えることができます。</p>
<p>一方、「該当なし」という回答にも注目する必要があります。例えば、オンラインツアー中に地域のメールマガジンへの登録、特産品を購入するサイトへの誘導、実際に地域を訪れるための情報等といった内容が含まれていなかった（もしくは認知されなかった）場合、「該当なし」といった回答につながります。今後、オンラインツアーの中に「次の行動」に誘う情報提供を強化することによって、オンラインツアー後の行動をさらに促すこともできるのではないでしょうか。</p>
<p><b><br />
<div id="attachment_33111" style="width: 680px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-33111" src="/wp-content/uploads/2021/04/443_image5.jpg" alt="" width="670" height="420" class="size-full wp-image-33111" /><p id="caption-attachment-33111" class="wp-caption-text">図５：オンラインツアー参加後の行動（複数回答）</p></div><br />
</b></p>
<h3>まとめ：今後のオンラインツアーの可能性</h3>
<p>実際の来訪の前段階として、オンラインツアーを通して地域の歴史や文化、特に「人」と出会う体験を提供し、実際の来訪や地域の特産品の購買につなげようという提供サイドの想いは、消費者の意向とも合致していることが、本調査から分かりました。</p>
<p>オンラインツアーは、現状では市場としてはまだまだ小さく、単体の事業として成り立たせるのは難しい反面、地域への関心を高め、実際の来訪や地域産品の購入にもつながるコミュニケーションツールとしての活用に、今後の可能性を見出すことができます。また、今後のインバウンド回復を見据えれば、海外の方に日本・地域の現状や魅力を伝え、安心して、またより深く地域の魅力を楽しんでもらう旅行前のコミュニケーションツールとしての役割を果たすことにもつながるでしょう。</p>
<p>こうした今後の可能性を踏まえると、限られた時間で参加者とどのようにコミュニケーションを深めるか、地域の魅力をどのように効果的に伝えるかがオンラインツアーの重要なポイントになります。また、こうした質の高いオンラインツアーが増えることが、オンラインツアー後の実際の来訪や購買につながり、オンライン×リアルという形での市場拡大につながるものと考えられます。</p>
<p>コロナ禍における緊急的な取り組みとしてスタートしたオンラインツアーですが、コロナ禍における特別な取り組みとして捉えるのではなく、コロナ収束後の世界に向けて、観光地と消費者を結びつける新たな取り組みとしても捉えていく必要があるのではないでしょうか。</p>
<p><b><br />
<div id="attachment_33112" style="width: 930px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-33112" src="/wp-content/uploads/2021/04/443_image6.jpg" alt="" width="920" height="254" class="size-full wp-image-33112" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2021/04/443_image6.jpg 920w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2021/04/443_image6-768x212.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 920px) 100vw, 920px" /><p id="caption-attachment-33112" class="wp-caption-text">補足資料：「オンラインツアー経験者に対するアンケート調査」概要</p></div><br />
</b></p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-online-tour-nakano/">消費者から見たオンラインツアー　[コラムvol.443]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
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		<title>新型コロナウイルスに負けない観光地の取り組みを考える［Vol.421］</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-covid-19-destination-nakano/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-covid-19-destination-nakano</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 11 May 2020 06:24:48 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>観光地ができることは？ 「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言」が出されて約1か月が経ちます。現在でも様々な業種への休業要請や外出自粛の中で、観光地においても営業を制限せざるを得ない状況が続いています。こうした状況におい･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-covid-19-destination-nakano/">新型コロナウイルスに負けない観光地の取り組みを考える［Vol.421］</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h3>観光地ができることは？</h3>
<p>「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言」が出されて約1か月が経ちます。現在でも様々な業種への休業要請や外出自粛の中で、観光地においても営業を制限せざるを得ない状況が続いています。こうした状況において、観光地はどのような取り組みが可能なのでしょうか。各地の事例を調べながら考察してみました。</p>
<h3>「STAY HOME」を支援する</h3>
<p>観光地の中には、対面・接触を避けた様々なサービス提供に取り組む地域・事業者も多く存在します。その中で、特に非来訪ツアーや家飲み、体験学習等の取り組みが目を引きました。<br />
これらは、動画配信・オンライン体験に加え、事前に地域の食材や体験キット等を参加者に送付することで、自宅で地域をリアルに体験してもらうことを意図している点に特徴があります。<br />
実際の食材や体験キットを前にした、オンラインで観光地からのガイド（例えば生産の場でのオンライン中継）は、利用者にとって臨場感あふれる体験になります。観光地側にとっても、オンラインを活用しながら、地域の暮らしや物語を、リアルに提供できる取り組みです。</p>
<p>近隣住民を含めた日常支援サービスに取り組む観光地もあります。例えば、ポリタンク等での温泉の提供・宅配サービスといった温泉地ならではの取り組み、宿泊施設の空き室等を活用した子供預かりサービス（有資格者が必要です）、外出自粛のため人手が集まらない地元農家に対して施設従業員等を動員した収穫支援等が見られます。産業の枠を超え、地域一体でこの状況を乗り越えようという姿勢がうかがえます。</p>
<p><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-29726" src="/wp-content/uploads/2020/05/421_image2-e1589170893498.jpg" alt="" width="900" height="" /></p>
<h3>「STAY HOME」から「予防と両立した観光」へ</h3>
<p>現在、一部の県では旅館・ホテル、飲食店、観光施設等を含めた休業要請の解除、県をまたがない外出を容認する等、緊急事態措置が緩和され、県内・地域内に限定されてはいるものの、徐々にではありますが旅行・観光が再開される動きが出始めました。</p>
<p>一方観光地側としては、「感染症の予防と社会経済活動の両立」を図る取り組みが求められます。来訪してくださる観光客はもちろんのこと、地域住民や自分自身（自社・スタッフ）を新型コロナ感染症から守り、感染症への不安を極力無くしながらも楽しんでもらえる観光地であることが求められます。地域住民の中には地域外から人が来ることに抵抗のある方も少なくありません。こうした方々にも理解・協力が得られるような観光の在り方を整えることも必要になるでしょう。</p>
<h3>感染症予防対策を観光客との信頼関係につなげる</h3>
<p>「感染症の予防と社会経済活動の両立」を図る取り組みは、「人との接触を8 割減らす10 のポイント・新しい生活様式の実践例（厚生労働省」「施設に応じた感染拡大を予防するための工夫例（内閣官房）」等を基に、いくつかの宿泊施設や観光施設等で実践が始まっています。<br />
一方、マーケティングの観点から考えると、当面の観光客が地元や県内の方々に限定されること、予防対応の観点からも受入人数に限りがあること、コロナ感染症対策を理解し、協力いただくことが必要なことを踏まえる必要があります。</p>
<p>こうした状況に活用できるマーケティング手法の一つに、「顧客（観光客）との継続的な信頼関係を築くこと」に着目した「パーミッション・マーケティング」があります。<br />
この手法のおもしろいところは、マーケティング活動を結婚や恋愛に例えるところにあります。<br />
例えば、『婚活ではお互いのプロフィールと意思を確認し、まずはデートをする。何回か繰り返すと次第にお互いが理解し合えるようになり、関係が深くなる※１』というように、相手に承諾（パーミッション）を得るという段階を小まめに刻み、相互に信頼を高めることによって、継続的な関係を築くことを目指す手法であり、恋愛と同じような手順を強く意識することがマーケティングにも重要と説いています。</p>
<p>この手法を、現在の観光地の状況に当てはめてみると、どうなるでしょう？<br />
まず、自己紹介です。観光地が取り組む健康・衛生面の配慮や三密の回避策、安全・安心な旅行・観光に最適な地であること、お客様にも協力していただく事があること等を整理し、それをしっかりと相手に伝えることが必要です。<br />
次に、プレゼント。観光地のこうした姿勢にご理解・ご協力（承諾）いただける場合には、割引や無料サービス等のインセンティブを観光客に提供することも効果的です（「パーミッション・マーケティング」においても、ちょっとしたプレゼントは効果的とあります）。<br />
そして、相手との小まめなコミュニケーションです。お客様が新型コロナ感染症に対する不安なく宿泊や体験、飲食等を楽しむために、旅行前、旅行中、時には旅行後にも細かい情報提供や問合せに対応する。<br />
こうした観光地と観光客との間の「説明→承諾」というプロセスを繰り返すことで、互いに信頼を深め、最終的には再来訪や口コミの拡散につながる継続的な関係（いわゆる「ファン」）を築くことを目指します。</p>
<p>このような「予防のための体制整備（マネジメント）」と「観光客との信頼関係構築（マーケティング）」を両輪とする取り組みであれば、自治体や観光協会、地域住民の方々とともに地域全体で取り組む価値があるものではないでしょうか。</p>
<p><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-29727" src="/wp-content/uploads/2020/05/421_image3.jpg" alt="" width="900" height="" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2020/05/421_image3.jpg 1500w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2020/05/421_image3-768x756.jpg 768w" sizes="(max-width: 1500px) 100vw, 1500px" /></p>
<h3>結び</h3>
<p>新型コロナウイルスは観光地にも大変なダメージを与えました。休業せざるを得ない、あるいは観光客の来訪をお断りせざるを得ない観光地の方々の胸中は、察するに余り有るものがあります。</p>
<p>観光の再開は産業・経済的な意味のみならず、人々の生活に欠くことができない活動の再開といった社会的な意味も有しており、徐々にではありますが休業要請の解除や外出自粛の緩和といった動きは私たちに希望を与えます。</p>
<p>しかし、新型コロナウイルス感染症はまだ収まったわけではありません。観光地が取り組むべきコロナ感染症に対応したマネジメントやマーケティングは、引き続き重要な検討課題と考えています。<br />
観光地にとって、観光客にとって、地域住民にとって、コロナ感染症に対する有効な取り組みとは何か、今後も一研究者として考えていきたいと思います。</p>
<h4>引用・参考文献</h4>
<ul>
<li>世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた（永井孝尚著）文中※１</li>
<li>パーミッション・マーケティング（セス・ゴーディン著）</li>
</ul><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-covid-19-destination-nakano/">新型コロナウイルスに負けない観光地の取り組みを考える［Vol.421］</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
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		<title>「稼げる地域づくり」に向けたDMOの役割　[コラムvol.401]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-dmo-nakano/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-dmo-nakano</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 29 Jul 2019 05:12:28 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[NEWS・新着情報]]></category>
		<category><![CDATA[観光地経営]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>2016年2月に観光地づくり法人（以下、DMO）の登録が開始されてから3年が経過しました。 全国的な取り組みとして拡大を続けるDMOですが、最近の取り組み等から今後の展開について考えてみたいと思います。 あらためて、DM･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-dmo-nakano/">「稼げる地域づくり」に向けたDMOの役割　[コラムvol.401]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>2016年2月に観光地づくり法人（以下、DMO）の登録が開始されてから3年が経過しました。<br />
全国的な取り組みとして拡大を続けるDMOですが、最近の取り組み等から今後の展開について考えてみたいと思います。</p>
<h3>あらためて、DMOの目的と役割を考える</h3>
<p>観光庁は「世界水準のDMOを2020年までに100組織を形成する」ことを目標に掲げており、「世界水準のDMOのあり方に関する検討会」を設置し、「①DMO全般の底上げに向けた改善の方向性」や「②世界水準のDMOに関する次年度の具体的検討の方向性」等について検討を進めています。<br />
<small>（参考：観光庁「世界水準のDMOのあり方に関する検討会中間とりまとめ」<a href="http://www.mlit.go.jp/kankocho/iinkai/sekaisuijun-dmo.html">http://www.mlit.go.jp/kankocho/iinkai/sekaisuijun-dmo.html</a>）。</small></p>
<p>その検討の中で、DMOの目的は<strong>「観光で地域が稼げる仕組みづくりやオーバーツーリズム対策を含めた環境整備をすることによって地域経済を成長させ活性化させること」</strong>であり、その目的を達成するために<strong>「国、日本政府観光局（以下、JNTO）、各層DMO、自治体の役割分担、それを踏まえたDMOの目的・役割の整理が必要」</strong>と明記されています。</p>
<p><b><div id="attachment_27250" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-27250" src="/wp-content/uploads/2019/07/401_image1.jpg" alt="" width="600" height="" class="size-full wp-image-27250" /><p id="caption-attachment-27250" class="wp-caption-text">図　観光地づくり法人（DMO、DMO候補法人）の登録件数の推移</p></div></b></p>
<p>ところで、DMOの要件（日本版DMOへの登録要件）は、以下の5点とされています。</p>
<ol>
<li>日本版DMOを中心として観光地域づくりを行うことについての多様な関係者の合意形成</li>
<li>各種データ等の継続的な収集･分析、データ等に基づく明確なコンセプトに基づいた戦略（ブランディング）の策定、KPIの設定･PDCAサイクルの確立</li>
<li>関係者が実施する観光関連事業と戦略の整合性に関する調整･仕組み作り、プロモーション</li>
<li>日本版DMOの組織（法人格を取得していること等）</li>
<li>安定的な運営資金の確保（収益事業（物販、着地型旅行商品の造成･販売等）、特定財源（法定外目的税、分担金）、行政からの補助金･委託事業等を想定）</li>
</ol>
<p>このように、DMOは、地域のとりまとめ役（合意形成）、かじ取り役（戦略策定・進捗管理）、地域の一元的な情報発信役等が要件としてあげられている一方で、「稼げる仕組みづくり」や「環境整備」についての具体的な要件については明確には触れられていません。なぜなら、こうした取り組みは、地域の商工業や農林漁業者、観光事業者、行政等のDMOの構成メンバーが主体となり、それぞれが連携して取り組むのが前提とされているからです。DMOはマーケティング調査やそれに基づくビジョンの策定、効果的な情報発信、効果測定等を担うことが重視され、実際の「稼ぐ役割」は地域の中の事業者が担うといった形がとられています。</p>
<p>現在、「オーバーツーリズム対策を含めた環境整備」については、行政等の観光予算の充実とともに、出国税等を基にした国等の補助事業の充実、宿泊税や入湯税の観光財源化等によって推進する環境が整いつつあります。一方「観光で地域が稼げる仕組みづくり」については、民間の取り組みがベースとなりますが、人材、ノウハウ、資金が必要な中、地域の事業者が実際の稼ぐ役割を担うのは難しく、DMOの成果がなかなか現れない要因の一つともなっています。</p>
<h3>「地域が稼げる仕組み」を生み出しはじめた株式会社のDMO</h3>
<p>そうした中、積極的に「観光で地域が稼げる仕組みづくり」に挑戦しているDMOも存在します。<br />
例えば、営利団体の法人格を取得しているDMOです（DMOの法人格は非営利団体が85％、営利団体は14％（すべて株式会社が33法人）と比較的少数派です）。
</p>
<p>営利団体は、非営利団体と比較すると、収益事業に関する専門性や組織としての継続性、出資者への説明責任等による緊張感のある経営、顧客や旅行会社等ビジネスパートナーに対する社会的信用力の高さ、外部からの投融資を受けた事業拡大の可能性といったメリットがあります。（デメリットとしては、非営利団体と比較すると公益面の弱さがありますが、出資者を行政や観光協会等を中心に据える等によって公益性を担保できます。）<br />
<small>（参考：「日本版ＤＭＯ」形成・確立に係る手引き　P118、119．<br />
<a href="http://www.mlit.go.jp/common/001229604.pdf">http://www.mlit.go.jp/common/001229604.pdf</a>）。<br />
</small></p>
<p>こうしたDMOは、旅行事業、宿泊事業、地域商社事業（特産品開発、販売・流通構築）、体験事業、飲食・物販施設運営等、地域の課題解決に向けて、あるいは地域の特性を生かした様々な事業に、主体となって取り組んでいることがわかります。</p>
<p>これらの事業の実績・成果については今後の検証が必要ですが、少なくとも「稼げる仕組み」を直接生み出すことに挑戦してるDMOが、一定数存在することが確認できます。</p>
<p><b><div id="attachment_27289" style="width: 810px" class="wp-caption aligncenter"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-27289" src="/wp-content/uploads/2019/07/401_image2.jpg" alt="" width="800" height="" class="size-full wp-image-27289" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2019/07/401_image2.jpg 1121w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2019/07/401_image2-768x991.jpg 768w" sizes="(max-width: 1121px) 100vw, 1121px" /><p id="caption-attachment-27289" class="wp-caption-text">図　株式会社の法人格を有するDMOの事業例</p></div></b></p>
<h3>非営利法人のDMOでも「稼げる仕組み」を生み出している</h3>
<p>非営利法人のDMOにおいても、「稼げる仕組み」を生み出しているケースもあります。<br />
例えば、（特非）阿寒観光協会まちづくり推進機構（以下、阿寒観光協会）では、地域集客の目玉となる事業を行うために、DMOが取りまとめ役となり地域内の企業・団体、地域外の金融機関や企業等からの出資によって株式会社（阿寒アドベンチャーツーリズム株式会社）を設立しました。</p>
<p>DMOは持続・自走が可能な事業計画を作成し、それを出資者等に説明し、地域内外からの出資金を集める役割（資金調達）を担い、株式会社は事業を強力に推進するプロジェクトマネージャーの役割を果たしました。そして2019年7月5日にアイヌ文化と阿寒摩周国立公園の自然を活用した体験コンテンツ「阿寒湖の森ナイトウォーク　KAMUY LUMINA（カムイルミナ）」を実現しました。</p>
<p>また、同時期に、商店街の活性化を企図し、DMOと阿寒アイヌ工芸協同組合が連携し、アイヌ文化の根付く地域をより広く理解してもらうため、アイヌ古式舞踊・現代舞踊・デジタルアートを融合させた新しいアイヌ文化の芸術作品（演目）を創出し、2019年3月15日から公演を開始しました。</p>
<p><b><div id="attachment_27253" style="width: 810px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-27253" src="/wp-content/uploads/2019/07/401_image3.jpg" alt="" width="800" height="300" class="size-full wp-image-27253" /><p id="caption-attachment-27253" class="wp-caption-text">図　「阿寒湖の森ナイトウォーク　KAMUY LUMINA（カムイルミナ）」と「阿寒ユーカラ「ロストカムイ」」</p></div></b></p>
<p><small>（特非）阿寒観光協会まちづくり推進機構は地域の特性である国立公園の自然、多様なアクティビティ、地域に根差したアイヌ文化を生かし、「アイヌ文化に彩られた国際リゾート」をまちづくりの目標に掲げています。「自然を敬い感謝し、共存してきたアイヌ民族が大切にする世界観」「自然との共生の大切さ」をテーマにした２つの体験コンテンツは、阿寒湖温泉の地域ブランドの核ととして大きな期待が寄せられています。動画では阿寒湖温泉の自然を舞台にしたアイヌ文化のストーリーの一端を視聴できます。</small></p>
<div class="post-iframe-wrapper">
<iframe loading="lazy" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/h7dkunO63VQ" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen=""></iframe>
</div>
<p style="text-align: center"><small><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000042153.html">https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000042153.html</a></small></p>
<div class="post-iframe-wrapper">
<iframe loading="lazy" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/DnDYucmevCE" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen=""></iframe>
</div>
<p style="text-align: center">
<small><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000042153.html">https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000042153.html</a></small></p>
<p style="text-align: center">
<small>出典：阿寒観光協会、阿寒アドベンチャーツーリズム株式会社プレスリリース</small></p>
<p>この他にも、非営利法人のDMOであっても、ビジョン（志し）を等しくするDMOの構成メンバー（営利組織等）との連携によって「観光で地域が稼げる仕組みづくり」に取り組んでいるケースがあり、優良事例と言われるDMOの事例も見られます。</p>
<ul>
<li>地域のまちづくり会社が「フラノマルシェ」を開設・運営して地域の農林業、商業と連携した中心市街地の活性化に取り組んでいる（一社）ふらの観光協会</li>
<li>JAびえいが取り組む地域商社「美瑛選果」と（一財）丘のまちびえい活性化協会の連携</li>
<li>第3セクターとして道の駅の運営等を通して体験事業や地域産品の販売に取り組む（一社）信州いいやま観光局</li>
<li>古民家・町家のリノベーションから施設運営の事業化領域を担う株式会社NOTEを設立した（一社）ノオト</li>
<li>地元資本の商業施設と連携する（一社）北谷ツーリズムデザイン・ラボ</li>
</ul>
<h3>「地域が稼げる仕組みづくり」を支援するDMO</h3>
<p>「地域が稼げる仕組みづくり」に向けたスタートアップや運営には、事業計画の策定や資金調達等のノウハウが不可欠になりますが、こうした取り組みを支援するDMOもあります。</p>
<p>せとうちDMO（広域連携DMO）は、せとうち活性化ファンドを用意し、さらに瀬戸内ブランドコーポレーションが経営支援、事業化支援等を行う枠組みを設けています。</p>
<p>こうした取り組みは、地域活性化ファンドなどの地方銀行の取り組みや、政府系金融機関（株式会社日本政策金融公庫、株式会社日本政策投資銀行、株式会社地域経済活性化支援機構（REVIC）等）等との連携を深めることによって、他の地域でも可能な取り組みと思われます。</p>
<h3>戦略と実践の相互作用が優れた地域を創る</h3>
<p>これからのDMOは、「地域経済を成長させ活性化させるために、観光で地域が稼げる仕組みづくりやオーバーツーリズム対策を含めた環境整備をすること」をこれまで以上に求められます。</p>
<blockquote><p><strong>「実行からの学びによる大胆な修正を組み合わせることで、優れた戦略が生み出される」</strong></p></blockquote>
<p>とは、経営学の大家であるミンツバーグが、著書「戦略サファリ」の中で述べている言葉です。</p>
<p>これからのDMOにおいても、戦略を策定する、それに沿って物事を進めるといっただけでは十分ではありません。地域のかじ取り役をベースにしつつも、スピード感やインスピレーションが求められる日々の実践をも担い、その中で試行錯誤を繰り返し、その蓄積から戦略に正を加え続け、「優れた戦略」を生み出すDMOが、世界水準のDMOにつながっていくのではないでしょうか。</p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-dmo-nakano/">「稼げる地域づくり」に向けたDMOの役割　[コラムvol.401]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>「交流や生活文化体験」を求める観光客のための宿泊施設[コラムvol.277]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-rural-minshuku-nakano/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-rural-minshuku-nakano</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 16 Nov 2015 07:31:19 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[NEWS・新着情報]]></category>
		<category><![CDATA[観光資源の保全と活用]]></category>
		<category><![CDATA[インバウンド]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>　急増する訪日外国人観光客を受け入れるための宿泊施設不足の解消等をねらい、大阪府や東京都大田区といった「国家戦略特別区域」にて、一定条件のもとでの旅館業法の適用除外を認め、いわゆる「民泊（個人宅宿泊）」開始に向けた取り組･･･</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>　急増する訪日外国人観光客を受け入れるための宿泊施設不足の解消等をねらい、大阪府や東京都大田区といった「国家戦略特別区域」にて、一定条件のもとでの旅館業法の適用除外を認め、いわゆる「民泊（個人宅宿泊）」開始に向けた取り組みが進められています。同じく「国家戦略特別区域」として、兵庫県篠山市や養父市（やぶし）では、町屋などの伝統的な歴史的建築物について、建築基準法や旅館業法等の基準を緩和し、宿泊施設としての活用を促進しています。（表－１）。</p>
<p>　また、「インターネットを通じて宿泊者を募集する一般住宅等を活用した民泊サービス」も話題になっています。世界的な広がりを見せる「個人宅宿泊」については、「観光立国実現に向けたアクション・プログラム2015（観光立国推進閣僚会議、2015.6）」の中で「新たなビジネス形態であることから、まずは、関係省庁において実態の把握等検討を行う」等と位置づけられ、検討が進められています。</p>
<p>　こうした新しい動きがある中で、従来からの「民宿」について、あらためて考えてみました。</p>
<h3>「交流や生活文化体験」を求める観光客のための「民宿」</h3>
<p>　これまで観光振興の文脈の中で取り上げられてきた「民泊」は、地域の活性化に取り組んできた農山村・漁村における「農家（漁家を含みますが、以下農家とします）に宿泊して、地域の生活や農漁業の体験、地元の方々との交流等を楽しむための宿泊（農家民泊）」を指すことがほとんどでした。戦前から、農山村ではスキー客等に、海浜部では海水浴客に、大型の農家や漁家の一部を提供する「個人宅宿泊」がありましたが、後に旅館業法の簡易宿所（「民宿」は旅館業法では「簡易宿所」に分類されます）として一定の基準が設けられるようになりました。また、平成になり、「農林漁業体験民宿業者の登録制度（平成9年）」がスタートし、さらに農林漁業体験民宿の簡易宿所営業や食品衛生法の基準の一部緩和（平成15年）等の法的な整備がなされ、現在に至っています。</p>
<p>　こうした「農家民宿」の場合では、観光振興に取り組む農家、地域行政、そして国等が、安全面や衛生面、経営面や施設面での制度や手法を整え、「田舎での滞在、家庭的なサービスを提供する宿泊施設（農家民宿）」へと発展させてきたと言えるでしょう。</p>
<p>　都市部でも、町屋や従来からある簡易宿所を活用した、日本での生活体験ができる宿泊施設があります。 　<a href="/researchers/column/column-accommodation-renovation-takahashi/">（参考：https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-accommodation-renovation-takahashi/）。</a></p>
<p>　前述の「兵庫県篠山市や養父市では、町屋などの伝統的な歴史的建築物の宿泊施設活用」は、地方都市の生活や文化を滞在しながら楽しむための宿泊施設（簡易宿所）としての営業であり同様の流れと捉えることができます。</p>
<h3>アジア各国の民宿（ホームスティ・ホテル）</h3>
<p>　「民宿」について、海外の例にも触れてみたいと思います。筆者は、2007年にハワイ大学の「Executive Development Institute for Tourism (EDIT)」に参加し、台湾、韓国、マレーシアの観光研究者や観光局職員と、各国の「ホームスティ・ホテル」についてレポートをまとめたことがあります。</p>
<p>　各国とも共通していたのは地方の農山村地域の振興を目的とし、田舎での滞在、家庭的なサービスや体験を提供する宿泊施設を、一つのブランドとして位置づけていたことです。ホテルとは異なる、また個人宅宿泊とも異なる独自の宿泊カテゴリーとして、自立化・ブランド化し、インバウンドや富裕層に向けたプロモーション展開を図っていました。さらに、各国政府は宿泊施設としてのハード面での充実とともに、施設を運営するためのノウハウ、特に経営・財務面での技術習得支援を行っていました。 <a href="/researchers/column/column-asian-homestay-hotel-nakano/">（参考：https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-asian-homestay-hotel-nakano/）</a></p>
<h3>わが国の「民宿」は、外国人向け宿泊施設のブランドになる</h3>
<p>　当財団が日本政策投資銀行と共同で実施した「DBJ・JTBF アジア8地域・訪日外国人旅行者の意向調査（平成27年版）」では、「地方観光地へ「ぜひ旅行したい」「機会があれば旅行したい」を合わせた比率は約９割」「地方でしたいことでは温泉、自然観光地、歴史的な建造物・遺跡や街並みが人気のほか、郷土料理やその土地で採れた魚介や肉、野菜や果物などの「食」への関心も高い」ことが示されています。こうした流れのなかで、地方の魅力的な宿泊施設の存在はますます重要になります。　 <a href="/research/data-asia8-survey/">（参考：https://www.jtb.or.jp/research/data-asia8-survey/）</a></p>
<p>　全国に簡易宿所は2万5,560施設あります。これらは、小規模で家族経営、農業や漁業等との兼業、季節によって宿泊客数の変動が多い等、安定的な経営が難しく、新たな設備投資もままならないのが実態です。しかし、持ち味を生かし、かつ経営スキルを高め、「交流や生活文化体験を求める観光客のための宿泊施設」として、その地域にしかできないビジネスを創出するチャンスはあるはずです。また、「民宿」は、インターネットを通じた情報発信もままならない場合が多くあります。「旅行会社」や「インターネットを通じた宿泊者を募集するサービス業者」は、「味のある民宿」を全国から集め、海外・国内に、『ひと味違う旅』として発信することで、観光立国、観光振興による地域の活性化に寄与することができるのではないでしょうか。</p>
<p>　 表－1　国家戦略特別区域内における宿泊業に関する取組概要（2015年11月現在）</p>
<div id="attachment_13778" style="width: 650px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-13778" class="size-full wp-image-13778" src="/wp-content/uploads/2015/11/nakano.jpg" alt="資料：旅行年報2015をもとに筆者作成" width="640" height="369" /><p id="caption-attachment-13778" class="wp-caption-text">資料：旅行年報2015をもとに筆者作成</p></div>
<p>写真　農山村地域の宿泊魅力（農家民宿）</p>
<div class="row row_1_1">
<div>
<div id="attachment_13774" style="width: 410px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-13774" class="wp-image-13774 size-full" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2015/11/RIMG0026.jpg" alt="RIMG0026" width="400" height="300" /><p id="caption-attachment-13774" class="wp-caption-text">訪日外国人の地方来訪意向は高い。農山村地域にとっても、魅力的な宿泊施設の存在は今後ますます重要になる （2011,兵庫県養父市）</p></div>
</div>
<div>
<div id="attachment_13775" style="width: 410px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-13775" class="wp-image-13775 size-full" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2015/11/IMG_8094.jpg" alt="IMG_8094" width="400" height="266" /><p id="caption-attachment-13775" class="wp-caption-text">農家民宿の「食」の実力／地物づくしメニューの創作（2011,兵庫県養父市奥米地・氷ノ山・ハチ高原の女将の共同創作御前）</p></div>
</div>
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			</item>
		<item>
		<title>観光振興の担い手[コラムvol.256]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-human-resources-nakano/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-human-resources-nakano</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 15 Jun 2015 14:39:11 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[NEWS・新着情報]]></category>
		<category><![CDATA[観光地経営]]></category>
		<category><![CDATA[人材育成]]></category>
		<category><![CDATA[組織・人材]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>１．「観光振興の担い手」を考えよう 　「地方創生」や「2020年オリンピック・パラリンピック」を踏まえ、全国各地で観光振興の計画づくり（以下、観光計画）が急ピッチで進められています。しかし、観光計画には決まった形はありま･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-human-resources-nakano/">観光振興の担い手[コラムvol.256]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h3>１．「観光振興の担い手」を考えよう</h3>
<p>　「地方創生」や「2020年オリンピック・パラリンピック」を踏まえ、全国各地で観光振興の計画づくり（以下、観光計画）が急ピッチで進められています。しかし、観光計画には決まった形はありません。各地の自然環境や歴史的な蓄積、農業や商工業、観光業、住民意識などに適した計画を自ら策定していかなくてはなりません。また「絵に描いた餅」と言われない計画にするために、計画した施策について、想定する予算、スケジュール等とともに、遂行する「担い手」を具体的に描くことが重要になります。</p>
<p>　「観光振興の担い手」については、地域の観光振興のプロセスや人材（キーパーソン）に焦点を当てたレポートがいくつかありますが、その一つに、観光庁が公開している事例集「地域いきいき観光まちづくり2011（<a href="http://www.mlit.go.jp/kankocho/page04_000041.html">http://www.mlit.go.jp/kankocho/page04_000041.html</a>）」があります。この事例集は「地域住民と観光客が共に楽しむ観光まちづくり」に着目した40事例について、地域のキーパーソンへのインタビューや現地調査をもとにした各地域の観光まちづくりのプロセスを、４ページにわたって比較的丁寧に解説したものです（関心のある方は是非ご一読下さい。一つ一つの事例も読み応えがあります）。</p>
<p>　本コラムでは、この事例集で紹介されている内容から、「キーパーソンのバックボーンとなる業種」や「連携して観光振興に取り組む方々の業種（組織）」について抽出し、観光振興の現場において、実際にどのような方が「担い手」となっているのかを紹介しようと思います。</p>
<h3>２．観光振興の担い手はどんな人？</h3>
<p>　40事例に紹介されている「キーパーソンのバックボーンとなる業種」や「連携して観光振興に取り組む方々の業種（組織）」を見ると、実に多様な方々がその地域の観光振興に関わっていることがわかります（<span style="color: #0000ff"><strong><a href="/wp-content/uploads/2015/06/6b6b658a6ab05e1b227b1737fbd1d912.pdf"><span style="color: #0000ff">図１．観光庁「地域いきいき観光まちづくり２０１１」に見る観光振興の取り組みの担い手・関係者の概要</span></a></strong></span>）。その地域の特色が都市、農村、観光地（温泉地等）といった地域差はありますが、概ね一次産業、二次産業、三次産業の全てが関わっていることがわかります。 特に、キーパーソンの方々は、一見すると観光関係以外の出身の方が少なくありません。図２を見ると、比較的観光とは関係が薄い職業出身の方（民間企業、農業団体、その他）が17名、観光とやや関係のある職業出身の方は、専門家、飲食業、行政や商工団体の14名、観光関連産業の職業出身の方は、宿泊業と旅行業を合わせた9名でした。</p>
<h3>３．キーパーソンに求められるのは、観光の専門力よりも経営力？</h3>
<p>　観光振興というと、国内はもとよりインバウンドの観光客を誘致すること（キャンペーン、プロモーション活動、イベント事業等）が求められることが多く、そうした専門知識や人脈が求められる場合も少なくありません。しかし、今回取り上げた事例集では、そうした専門知識等を有していそうなキーパーソンは少数派であることがわかります。</p>
<p style="text-align: left">　さらに、キーパーソンのバックボーンをもう少し深掘りすると、経営者の経験を有する方が18名と、半数に迫る割合でした（図2）。実際に個別の事例を見ても、「長期的な構想力（「100年後も豊かな町に」「自分たちのふるさとを世界に誇れる町に」」「価値創造・イノベーションの発想（「日々の生活が観光資源」「見方・見せ方を変える」）」「マーケティング（「この地域が求められているニーズ」「地域外オーナーを顧客化」）」「行動力・突破力（「理屈をこねるよりまず動く」）」「マネジメント（「地域経済効果を意識したツアーづくり」「商品価値を損なわない」）」等、経営の教科書にあるような言葉で地域の観光振興の取り組みが語られています。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-11992 aligncenter" alt="コラム図２" src="/wp-content/uploads/2015/06/09292573eae51f9e088150aa9dac8af5.jpg" width="461" height="259" /></p>
<h3>４．これから地域に求められる人材のヒントが？</h3>
<p>　現在の観光振興は、「地域の活性化の手段」として語られることが多くなっています。これまで流通経路が固定化していた地域の一次産業、二次産業を、観光という新しい機会を設けて活性化させること。地元の方が顧客の中心だった商店街や飲食店を、観光客という新しい顧客で活性化させること。こうした「観光」が梃子になって、地域全体を「住んで良し、訪れて良し」の地域に生まれ変わらせることがねらいになっています。</p>
<p>　こうした時代においては、観光振興の担い手が、必ずしも観光の専門家である必要がないというのはむしろ自然かもしれません。また、事例に取り上げられた地域のキーパーソンには「経営」の経験を有する方々が少なくありませんでした。例えば、「限られた時間と予算の中で、地域の人、モノ、カネを有効に活用し、実績をあげ、成果を見える化し、持続的な事業を作り上げる（そして地域を元気にする）」といった、経営的な思考を有する方が、観光振興施策の「担い手」となることが求められているとも言えそうです。</p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-human-resources-nakano/">観光振興の担い手[コラムvol.256]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>自然ガイドと歩く尾瀬　[コラムvol.199]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-nature-guide-nakano/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-nature-guide-nakano</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[jtb]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 24 Sep 2013 02:14:14 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[NEWS・新着情報]]></category>
		<category><![CDATA[観光資源の保全と活用]]></category>
		<category><![CDATA[組織・人材]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>●9月上旬の尾瀬 　9月上旬に尾瀬（尾瀬国立公園）を訪れる機会があった。尾瀬というと高山植物の宝庫、本州最大の湿原として有名であるが、訪れたのは高山植物のシーズンが終わって、紅葉が訪れるまでの端境の時期であった。そのこと･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-nature-guide-nakano/">自然ガイドと歩く尾瀬　[コラムvol.199]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h3>●9月上旬の尾瀬</h3>
<p>
　9月上旬に尾瀬（尾瀬国立公園）を訪れる機会があった。尾瀬というと高山植物の宝庫、本州最大の湿原として有名であるが、訪れたのは高山植物のシーズンが終わって、紅葉が訪れるまでの端境の時期であった。そのこともあって、観光客で賑わうというよりは登山者が思い思いに集まってくるといった様子。近年の登山ブームもあってか、中高年層に紛れて若いカップル、山ガールもおり、アジア系の外国の方、小・中学生の団体（後述の「尾瀬学校」参加者）も見られる等、様々な方が尾瀬を訪れていた。</p>
<p>　私の歩いたコースは、尾瀬ヶ原に最も近い鳩待峠登山口から、尾瀬ヶ原を通って竜宮付近（群馬県と福島県の県境）までを往復するもので、所要6時間程度であった。時折雨に降られながらも、まずまずの秋晴れの中を自然ガイドの方と一緒にゆっくりと歩き、高原植物の盛りの時期が終わり緑豊かな夏から、少しずつ秋へと移り変わる自然の細やかな変化を体感することができた。湿原を歩く中で木道以外の人工物が目に入らない自然の中に浸り、一日だけでは体験しきれない奥行きのある自然、尾瀬ならではの魅力を楽しむことが出来た。</p>
<p><h3>●尾瀬の歴史</h3>
<p>
　尾瀬は、戦前からの水力発電への反対運動からはじまり、ゴミ持ち帰り運動の発祥（1972年～）、マイカー規制（1974年～）、尾瀬保護財団の発足（1995年～）等、日本の自然保護運動が盛んに実施されてきた地であり、「自然保護の原点」ともいわれている。</p>
<p>　しかし、1990年代後半に尾瀬の一大ブームが起こった時期がある。そのピーク時には一日2万人以上、年間60万人以上の登山者が訪れ、トイレは1時間待ち、通常1時間のところ4時間以上かかる等、「人の渋滞」が起こった時もあった。こうした状況に対応するために、地元の方や全国の尾瀬ファンによるボランティア活動をはじめ、研究者による適正利用のあり方に関する研究、環境省（当時：環境庁）や地元行政による様々な対策等が講じられてきた。そして、現在は年間30万人後半から前半程度の入山者数で推移している。</p>
<p>　観光史的に見れば、尾瀬の歴史の特徴として、開発（水力発電）と反対運動の時代から、過剰利用（登山・観光）とその対策の時代、そして現在へと推移しているといえる。そうした現在の尾瀬では、どのような取り組みが行われているのだろう。
</p>
<table cellspacing="0" class="cntTable noborder">
<tr>
<td class="aLeft">図　尾瀬入山者数の推移</td>
</tr>
<tr>
<td class="aCenter">
<img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/content/img/invest/column/20130924_1.gif" width="480" />
</td>
</tr>
<tr>
<td class="aRight">出典：環境省　尾瀬国立公園入山者数調査公表資料</td>
</tr>
</table>
<h3>●自然ガイド</h3>
<p>
　尾瀬には200人以上の「自然ガイド」「登山ガイド」が活動している。これは、尾瀬サミット2003に現・尾瀬ガイド協会会長塩田氏の「尾瀬にガイド認定制度が必要」という提言からはじまり、認証制度が生まれた。第1号ガイド（自然ガイド）の認定まで6年かけて創り出された制度となっている。</p>
<p>　今回、自然ガイドの方と一緒に尾瀬を歩いたのであるが、その方のガイドがすばらしかったのは、一言で言えば「また尾瀬に来たい」と思わせてくれたことだ。</p>
<p>　ガイドの技術として、初心者である私に合わせたゆっくりペースを保ちながら、余裕を持って帰れる時間配分<sup><font size="1">※１</font></sup>といった安全への配慮、自然環境の解説や保全への配慮はもちろんなのであろう。しかし、それだけでは「また来たい」とは思わせることはできない。ちょうど秋へと変わる尾瀬の細やかな変化を、草花のちょっとした色づき、目立たないがまだ残って咲いている夏草、動植物の小さな食事の跡などなど、一人で歩くだけでは気づかない様々な尾瀬の変化を、静かな語り口で伝えてくれた。そして「尾瀬の魅力は「静けさ」」と語りながらその雰囲気を楽しませてくださった。また、尾瀬の良い点ばかりではなく、尾瀬の自然と開発・保護の歴史、現在の問題点やその取り組みなど、尾瀬の現状と努力を語ってもいただいた。</p>
<p><sup><font size="1">※１　尾瀬で事故の要因として、時間的な余裕がなくなり帰路を急ぐことから起こる場合が多いとのこと。</font></sup>
</p>
<table class="cntTable noborder wid80">
<tr>
<td>写真　静かな尾瀬を自然ガイドの方とゆっくりと歩く<br />
<img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/content/img/invest/column/20130924_2.jpg" width="240" />
</td>
<td>写真　雲が映る。夏から秋に変わる尾瀬<br />
<img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/content/img/invest/column/20130924_3.jpg" width="240" />
</td>
</tr>
<tr>
<td>写真　ヒツジソウ（ヒツジグサ）　　<br />
<img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/content/img/invest/column/20130924_4.jpg" width="240" />
</td>
<td>写真　オゼコウホネ<br />
<img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/content/img/invest/column/20130924_5.jpg" width="240" />
</td>
</tr>
</table>
<h3>●尾瀬学校</h3>
<p>
<span class="imgBoxaLeft">写真　木道のベンチでくつろぐ尾瀬学校の参加者<br />
<img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/content/img/invest/column/20130924_6.jpg" width="240" alt="尾瀬学校の参加者" title="尾瀬学校の参加者" /><br />
</span><br />
　尾瀬を歩いていると、小中学生のグループが次々とやって来る光景に出会った。群馬県が推進している「尾瀬学校」である。「尾瀬学校」は、群馬県内の小・中学生が質の高い自然体験を経験する制度とのことで、8～10人程度のグループに尾瀬の自然ガイドが必ず一人付き添う。ちょうど昼食時で湿原の中の休憩所で思い思いにくつろいでいた。</p>
<p>　この制度も近年の尾瀬サミットの中から生まれたと聞く。子どものころから「質の高い自然体験を経験する」ことは教育の場としてもすばらしいことであるが、そのためには博物館の解説ではなく、自然ガイドの方々がその折々の自然の魅力と、その自然を誰がどのように守ってきたのかを直接語りかけることによる効果は大きいだろう。何より、こんなにも多くの人に愛されている尾瀬が自分たちの故郷に存在していることを強く認識して誇りに思って欲しいと感じた。
</p>
<h3>●尾瀬の魅力</h3>
<p>
　短い時間ではあったが、私が今回学び感じた尾瀬について、まとめたい。</p>
<p>　観光文化、観光史的な観点から見ると、尾瀬は「開発と保護」「利用と規制」といった時代を経て次のステップへと深化していると思う。それは、自然と開発（観光）、住民と観光客、行政と住民、国と地域といった一方向的、ともすれば対立的な関係性から、「登山・観光に訪れる方、住まう方、働く方、ボランティアの方、行政などの様々な関わりが、ゆっくりとではあるが噛み合いはじめ、自然を核にしながら尾瀬という一つの世界観のある地域を創っている」といった感である。</p>
<p><span class="imgBoxaRight"><br />
<img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/content/img/invest/column/20130924_7.jpg" width="240" alt="尾瀬" title="尾瀬" /><br />
</span><br />
　つまり、現在の尾瀬の魅力は、世界の観光地と比較しても遜色ないと感じることができるものであったし、それは自然の貴重さ、美しさだけから得られたものではないということである。尾瀬には長く人々が保全のために活動してきた歴史があること。訪れた際に長年尾瀬を守り続けるボランティアの方、群馬県内から訪れる小・中学生を案内する等、活躍する自然ガイドのの姿が常に見られること、貴重な自然を守ってきた歴史や現在の活動を体験することができることは、自然の魅力を守り育んできた日本の観光文化<sup><font size="1">※２</font></sup>の一つのモデルとして、誇りを持って海外に発信していくべきものではないだろうか。</p>
<p><sup><font size="1">※２　公益財団法人日本交通公社は「観光により人々の生活や地域を豊かなものにしていくこと、そして、その生活スタイルや地域のあり様を広く「観光文化」と捉え、観光文化を振興すること」をその役割として活動している。</font></sup></p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-nature-guide-nakano/">自然ガイドと歩く尾瀬　[コラムvol.199]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>戦前・戦後の観光計画から学ぶ　[コラムvol.189]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-destination-planning-nakano/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-destination-planning-nakano</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[jtb]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 19 Apr 2013 00:55:36 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[NEWS・新着情報]]></category>
		<category><![CDATA[観光政策]]></category>
		<guid isPermaLink="false">http://153.122.32.184/?p=222</guid>

					<description><![CDATA[<p>　今日、多くの自治体では観光計画（ビジョン、戦略、アクションプラン等々）を策定しています。しかし「観光」に取り組み始めたばかりの自治体では、観光計画を策定するプロセスにおいて、試行錯誤を繰り返すことも少なくありません。 ･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-destination-planning-nakano/">戦前・戦後の観光計画から学ぶ　[コラムvol.189]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p class="mB30">
　今日、多くの自治体では観光計画（ビジョン、戦略、アクションプラン等々）を策定しています。しかし「観光」に取り組み始めたばかりの自治体では、観光計画を策定するプロセスにおいて、試行錯誤を繰り返すことも少なくありません。</p>
<p>　今回は、戦前・戦後の観光計画を紹介しながら、観光計画の本質的な役割について考えてみたいと思います。なお、本文中の人名については、敬称を省略させていただいています。
</p>
<h3>●戦前・戦後の観光計画</h3>
<p>
　観光計画は、我が国の国立公園法（昭和9年施行）が施行される前後、大正末期から、戦災復興や国際観光による外貨獲得等が盛り上がる戦後初期にかけて多く策定されています。特に林学家・造園家である本多靜六（1866年～1952年）、田村剛（1890年～1979年）、そして、当財団の評議委員を務める鈴木忠義（1924～）らによるものが代表的なものとして知られています。<br />
　当時、京都等の都市部では都市計画の一環として観光について触れられることはありましたが、観光単独の計画としては、温泉地や自然公園、歴史的なまちといった観光政策が地域の発展において重要であった地域において、策定されていました。</p>
<table cellspacing="0" class="cntTable">
<tr>
<td class="aLeft noborder" colspan="2">図　本多靜六、田村剛、鈴木忠義による主な観光計画</td>
</tr>
<tr class="borderTop">
<td class="head borderR aCenter">年代</td>
<td class="head borderR aCenter">計画名</td>
</tr>
<tr>
<td>1914年（大正3年）</td>
<td>日光風景利用策（本多靜六）</td>
</tr>
<tr>
<td>1924年（大正13年）</td>
<td>由布院温泉発展策（本多靜六　※講演録として）</td>
</tr>
<tr>
<td>1926年（昭和元年）</td>
<td>県立榛名公園計画（田村剛）</td>
</tr>
<tr>
<td>1927年（昭和2年）</td>
<td>妙高大公園計画（田村剛）</td>
</tr>
<tr>
<td>1949年（昭和24年）</td>
<td>別府国際泉都計画（田村剛）</td>
</tr>
<tr>
<td>1949年（昭和24年）</td>
<td>草津温泉観光計画（田村剛）</td>
</tr>
<tr>
<td>1968年（昭和43年）</td>
<td>草津温泉観光開発基本計画（鈴木忠義）</td>
</tr>
<tr>
<td class="aRight noborder" colspan="2">各種資料より筆者作成</td>
</tr>
</table>
<h3>●戦前・戦後の観光計画の目的と内容</h3>
<p>
　「草津温泉観光開発基本計画（1968年（昭和43年））」は、草津町の依頼を受け、当時東京工業大学土木工学科助教授であった鈴木忠義と助手、学生らが中心になって策定したものです。鈴木忠義は計画の意義や目的を「この報告書のねらいは草津の総合的開発を考究し、観光者のみならず、草津町全市民に満足を与えうる草津の将来あるべき姿を提示する」と述べており、観光客に受け入れられ、かつ住民の満足や将来につながることが、観光計画の本質的な目的であることを指摘しています。</p>
<p>　また、当時の草津温泉のビジョンは「伝統的な温泉街の雰囲気を残す市街部（現在の湯畑広場を中心とするエリア）と手つかずの高原部の開発による高原温泉保養都市」として既に示されていましたので、計画の主題は急速な環境変化（自家用車の急増、観光客の急増、民間資本による開発の急増等）に対して、どのように戦略的・計画的にビジョンを実現していくかにありました。</p>
<p>　具体的には、基本方針として以下の７点を示しています。現在の観光計画にもよく取り上げられる「観光客視点の観光環境の整備」「地域資源を活かした観光環境の整備」「観光客数の平準化」「交通問題」「観光容量論」「計画的実行と態勢づくり」が、当時から計画の中心として論じられていることがわかります。</p>
<p>図　草津温泉観光開発基本計画の基本方針
</p>
<table cellspacing="0" class="cntTable noborder">
<tr class="borderTop">
<td class="head borderR aCenter">基本方針</td>
<td class="head borderR aCenter">詳細（一部筆者加筆・抜粋）</td>
</tr>
<tr>
<td>①　広く国民大衆の利用を図る</td>
<td>各種施設を用意し、高原観光活動を享受させる</td>
</tr>
<tr>
<td>②　魅力の造成をはかり、多様な観光志向に対処し、温泉保養地としての地位を確立する</td>
<td>自然環境尊重の都市づくり、温泉療養センター、会議場、湯畑の園地化、湯川の復活</td>
</tr>
<tr>
<td>③　ウィンターリゾート利用をはかり、シーズン利用の平均化をはかる</td>
<td>スキー客による観光客の平準化</td>
</tr>
<tr>
<td>④　モータリゼーションに対処する</td>
<td>自家用車増に対応した交通体系、歩行者と車の分離</td>
</tr>
<tr>
<td>⑤　観光優先主義による土地利用</td>
<td>資源の絶対性、観光立地（優位性・特異性）の見地から観光優先的土地利用</td>
</tr>
<tr>
<td>⑥　容量論による適正規模開発</td>
<td>オーバーユースの規制、環境維持、計画収容人口の設定</td>
</tr>
<tr>
<td>⑦　計画目標年次と段階的実施計画の提示</td>
<td>目標年次を昭和50年として基本的態勢を整える</td>
</tr>
</table>
<p>
図　草津観光基本計画案1968（表紙及び基本方針）　　
</p>
<p style="text-align:right">
※　画像をクリックすると図が拡大します</p>
<table cellpadding="0" cellspacing="0" class="cntTable" border="1">
<tr>
<td>
<a href="https://www.jtb.or.jp/wp-content/content/img/invest/column/20130419_1B.gif"><img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/content/img/invest/column/20130419_1.gif" width="240" border="0"></a>
</td>
<td>
<a href="https://www.jtb.or.jp/wp-content/content/img/invest/column/20130419_2B.gif"><img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/content/img/invest/column/20130419_2.gif" width="240" border="0"></a>
</td>
</tr>
</table>
<h3>●戦前・戦後の観光計画から学ぶこと</h3>
<p>
　近年の観光計画は、地域政策における観光の重要性の増大、役割の多様化の結果、その内容、目的も多岐に渡るようになりました。例えば、観光とまちづくりの融合、観光消費や滞在時間の拡大、地域の自然・文化・町並み・景観の保全と活用、観光客の満足度向上、住民の満足度向上、マーケティング、プロモーション、インバウンド対応、MICE対応等、戦前・戦後のいわば創成期の計画から大きく変化したように見えます。<br />
　しかし、観光計画の役割は本当に変化しているのでしょうか。むしろ、多岐にわたる個別の課題解決に追われてしまい、本来の目的や論ずべき内容を見失ってしまっているようにも思います。</p>
<p>　観光計画の役割を考えるモデルとして、UNWTO（国連世界観光機関）の「A Practical Guide to Tourism Destination Management」の中に「The VICE  Model」として紹介されている、観光地域づくりの概念モデルがあります。<br />
　このモデルでは、観光地は自然環境や歴史・文化（Environment and Culture）をベースに、観光客（Visitor）、観光客を迎え入れる地域社会・住民（Community）、観光客にサービスを提供する地域産業（Industry）それぞれの視点から考えることが重要であり、観光を計画するにあたって「その取り組みは観光客にとって良いことか？」「観光産業はもちろん、農業や漁業等の地場産業を巻き込めているか？」「地域社会にとって良い結果につながっているのか？」「自然や文化を壊していないか？悪い影響を与えていないか？」を常に意識することが重要と指摘しています。<br />
　こうした視点は、1968年に策定された「草津観光開発基本計画」で論じられている観光計画の目的と、何ら変わらない視点ではないでしょうか。</p>
<p>　今回、紹介した戦前・戦後の観光計画は、ほんの一部です。しかし、観光計画を考える際に、必ず立ち戻るべき視点が、我が国の観光発展史の中にもあることを、もう一度見直して行きたいと思います。
</p>
<table>
<tr>
<td class="aLeft">　　図　VICEモデル</td>
</tr>
<tr>
<td class="aCenter">
<img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/content/img/invest/column/20130419_3.gif" width="480" />
</td>
</tr>
<tr>
<td class="aRight">出典：UNWTO「A Practical Guide to Tourism Destination Management」</td>
</tr>
</table>
<dl>（出典・参考文献）</p>
<ul>
<li>中野文彦・十代田朗（1999）：「観光地・リゾート地において「観光地・リゾート地としてのマスタープラン」が果たし役割に関する比較研究　－群馬県草津町と新潟県湯沢町を事例として－;日本建築学会計画系論文集第522号</li>
<li>岸本史大・十代田朗・中野文彦（2002）：田村剛による「公園計画」「温泉地計画」の特徴に関する事例研究；日本造園学会誌ランドスケープ研究Vol.65</li>
<li>UNWTO（2007）：A Practical Guide to Tourism Destination Management</li>
</ul>
</dl><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-destination-planning-nakano/">戦前・戦後の観光計画から学ぶ　[コラムvol.189]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>パリ国際大学都市を訪れて　[コラムvol.167]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-paris-international-university-city-nakano/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-paris-international-university-city-nakano</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[jtb]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 25 May 2012 02:14:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[NEWS・新着情報]]></category>
		<category><![CDATA[観光資源の保全と活用]]></category>
		<category><![CDATA[観光指標]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://www.jtb.or.jp/?p=3755</guid>

					<description><![CDATA[<p>●フランス旅行をミシュラン風に振り返ってみました 　我が国でも話題になる観光地の評価。ミシュラングリーンガイドは観光地や観光施設などの評価を行っていますが、我が国でも「高尾山が星３つ」「知床国立公園、摩周湖、阿寒湖が星３･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-paris-international-university-city-nakano/">パリ国際大学都市を訪れて　[コラムvol.167]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h3>●フランス旅行をミシュラン風に振り返ってみました</h3>
<p class="mB30">
　我が国でも話題になる観光地の評価。ミシュラングリーンガイドは観光地や観光施設などの評価を行っていますが、我が国でも「高尾山が星３つ」「知床国立公園、摩周湖、阿寒湖が星３つ」など、出版される度に大変話題になりますね。<br />
　今回、機会があってミシュランの故郷であるフランスを訪れました。その旅の一日を紹介しながらミシュラングリーンガイドの考え方やその評価基準について考えてみたいと思います。
</p>
<h3>●Cite Internationale Universitaire du Paris（パリ国際大学都市）を訪れて</h3>
<p>
<span class="imgBoxaRight"><br />
<img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/content/img/invest/column/20120525_1.jpg" width="240" alt="国際大学の中心施設" title="国際大学の中心施設" /><br />
Maison Internationale国際大学の中心<br />
施設。カフェや図書館、シアター、プー<br />
ル、事務局など学生が集う施設がある。<br />
</span><br />
　あまり知られておりませんが、パリの南端、といってもパリ市街から電車で20分ほど、Luxembourg（リュクサンブール）より南へ 3 つ目のぐらいの距離感です。大学時代の恩師の一人がこの国際大学都市の日本館の館長として赴任していたこともあって訪れました。<br />
　「都市」と名付けられてはいますが、面積約34ha、東京ドーム7個分の広さに学生・研究者・芸術家向けの寮やサービス施設、図書館、シアターなど40の施設が建ち並ぶ学生寮街です。その歴史は古く、第一次世界大戦で荒廃したパリの復興の一環として計画され、1925年に最初の建物が建設されました。また建物の設計には当初から著名な建築家に設計を依頼しており、ル・コルビジェ（スイス館）、ルシオ・コスタ（ブラジル館）などの建築を目にすることができます。また日本館をはじめ、アルゼンチン、アルメニア、東南アジア、カンボジア、カナダ、デンマーク、スペイン、USA、ギリシア、インド、イタリア、レバノン、モロッコ、メキシコ、モナコ、オランダ、ノルウェー、スウェーデン、チュニジアといった各国の寮が、それぞれのお国柄を意識した様式で建てられており、ちょっとした国際万博のような様相です。
</p>
<table cellspacing="0" class="cntTable noborder">
<tr>
<td>
<img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/content/img/invest/column/20120525_2.jpg" width="240" alt="スイス館" title="スイス館" /><br />
Fondation Suisse（スイス館。ル・<br />
コルビジェの設計。国立西洋美術館<br />
（上野）と同じく世界遺産を目指して<br />
いるとのこと）
</td>
<td>
<img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/content/img/invest/column/20120525_3.jpg" width="240" alt="日本館" title="日本館" /><br />
Maison du japon（日本館。仏建築<br />
家ピエール・サルドゥの設計。1929<br />
年に6番目の館として開館）<br />
　</td>
</tr>
</table>
<h3>●“相互交流を目的とした生活の場”がパリ国際大学都市</h3>
<p>
<span class="imgBoxaRight"><br />
<img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/content/img/invest/column/20120525_8.jpg" width="240" alt="作業風景" title="作業風景" /><br />
公募展「クリシェを越えて」の作業風景。<br />
出典：AU-DELA DES CLISHES<br />
</span><br />
　パリ国際大学都市を特徴付けているのは建築だけではありません。フランス人が世界で唯一と自慢するこの地区の理念は「様々な国、分野の学生や研究者、芸術家が生活の場を共にすることによって、国籍や文化の違いや専門領域を越えて相互理解を深める。そうした交流によってこそ、世界平和担い手を育てる」です。第一次世界大戦直後という当時のフランスの人々の願いが現れています。<br />
　また、各国の施設（寮）運営にもこの理念が現れています。例えば日本館の入居は全てが日本人というわけではありません。定員約70名の内30名程は他国の入居者となっています。これは大学都市が「居住者交換制度」を取っており、各国の施設居住者と日本人居住者を交換する事によって、まさに生活の場を共にすることによる相互交流を促進しているからです。さらに、日本館では施設や屋外の敷地を舞台にした美術展覧会「クリシェ（固定概念）を越えて」を開催しました。日本人、フランス人の新進気鋭のアーティストが、日本館を舞台に共に議論し、作業することによって、既成概念を越えたフランスから見た日本、日本から見たフランスを表現した作品が生み出されました。こうした日本館の取り組みは国際大学内でも話題となり、高く評価されたとのことでした。「キッチンカルチャー」という居住者が自国の料理を作り、劇場バーで互いに試食するという催しもあり、日本館からは巻き寿司や肉じゃがを作って参加し、盛りつけの美しさが好評だったそうです。
</p>
<table cellspacing="0" class="cntTable noborder">
<tr>
<td>
<img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/content/img/invest/column/20120525_4.jpg" width="240" alt="FONDATION　SATSUMA" title="FONDATION　SATSUMA" /><br />
FONDATION　SATSUMA<br />
日本館を開設したのは明治・大正期の<br />
実業家、薩摩治郎八。開館直後の世界<br />
恐慌によって事業は破綻するも、日本<br />
館を運営する薩摩財団として現在まで<br />
受け継がれている。
</td>
<td>
<img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/content/img/invest/column/20120525_5.jpg" width="240" alt="藤田嗣治の絵画" title="藤田嗣治の絵画" /><br />
当時パリで活躍していた藤田嗣治の絵<br />
画。タイトルは「欧人日本への到来<br />
の図」。世界恐慌、第二次世界大戦も<br />
乗り越えて現在に至っている。<br />
　<br />
　</td>
</tr>
</table>
<h3>●ミシュラングリーンガイドの考え方と評価基準</h3>
<p>
　ミシュラングリーンガイドでは、観光を「好奇心に満ちた旅行者が、訪れる土地をよりよく理解し、充実した旅を楽しむもの」としており、「その国や地域、土地をよりよく理解するための対象」を、その土地の地域性、時代性、象徴性、分かりやすさなど重視しながら掲載しています。また、「わざわざ訪れる価値がある（☆☆☆）」「寄り道する価値がある（☆☆）」「興味深い（☆）」といった評価を表記していますが、これは、心を動かす（第一印象、美観）、本物である、そこでしか見られない（固有価値、本物性）、有名である（知名度、公的評価）、見やすくまとまっている（充実度）、快適さ・整備（利便性、受入の質）などを基準としています。
</p>
<h3>●“Cite Internationale Universitaire du Paris” の☆はいくつ？</h3>
<p>
　いうまでもなく、パリ国際大学都市はいわゆる観光地ではなく、観光客向けのサービスがあるわけではありません。しかし、国際大学都市を訪れたことによって、思いもよらなかったフランスの奥深さに気づく機会になりました。<br />
　私も最初は漫然と空間や建築物を感覚的に「良いなぁ」と“感じる”だけでした。しかし、その成り立ちのストーリーや、それを受け継ぎ体現する現在の活動を“知った”後には、各国の建物はそれぞれの特色を主張しつつも争わずに全体の調和があるかのように感じられました。道行く人々の豊かな、温かな生活を想起しながら学生寮街を歩き、この街を創った人々に想いを馳せておりました。ミシュラン風に言えば、パリ国際大学都市は、観光客のための整備やサービスはないけれども、見やすくまとまっていて（充実度）、心を動かす（第一印象、美観）、本物でそこでしか見られない（固有価値、本物性）ものであり、好奇心に満ちた（？）私は（思いもかけず）訪れた土地をよりよく理解し、充実した一日を過ごすことができたのです。<br />
　ミシュラングリーンガイドの考え方は、その国や地域、土地をよりよく理解するために、好奇心を満たす奥深いストーリーと、それを感覚的に認識できる美観や質の高い空間の双方が揃った時に「わざわざ訪れる値価値がある」としています。これはあくまでも観光に対する考え方の一つではありますが、我が国の観光まちづくりを振り返ると、ストーリーはあるけれど、美観・空間が伴っていない。あるいは美観・空間はあるけれどもストーリーが語られていないといったものも少なくないかもしれません。<br />
　観光客が「わざわざ訪れたい」と思う、あるいは地域の皆さんが「伝えたい」と思う地域の本質的な魅力を、どのように語り、どのように体現するのか。そうした取り組みを「磨く」と表現することがあります。知るだけ、見るだけで素晴らしさがわかるものなんてそうそうありません。ですので、観光に携わる皆さんが、観光客に語ったり、美しい地域の姿を大切に保存したり、体現して見せてくれること。つまり自然や文化そのものよりも、地域を磨いている地域の皆さんの活動こそが、実は観光客のこころを動かしている要素なのではないか思います。
</p>
<table cellspacing="0" class="cntTable noborder">
<tr>
<td class="aCenter">
<img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/content/img/invest/column/20120525_6.jpg" width="300" alt="日本館の応接室" title="日本館の応接室" /><br />
日本館の応接室
</td>
<td class="aCenter">
　<img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/content/img/invest/column/20120525_7.jpg" width="169" alt="鶏肉料理店ではワインもニワトリ!?" title="鶏肉料理店ではワインもニワトリ!?" /><br />
　鶏肉料理店ではワインもニワトリ!?
</td>
</tr>
</table>
<p>
（出典・参考文献）<br />
地域開発2010.10～　パリ学生寮街からの手紙第1便～第6便　寺尾仁<br />
Cite Internationale Universitaire du Paris　パンフレット</p>
<p>※パリ滞在中、お忙しい中温かくおもてなししていただいた寺尾先生ご夫妻、そして毎回楽しい食事をご一緒いただいた瀧沢ご夫妻に、この場を借りまして、あらためて御礼申し上げます。</p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-paris-international-university-city-nakano/">パリ国際大学都市を訪れて　[コラムvol.167]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
	</channel>
</rss>
