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	<title>山本 奏音 | (公財)日本交通公社</title>
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	<description>公益財団法人日本交通公社は、観光を専門とする実践的学術研究機関です。旅行・観光に関する学術的、実践的な調査研究を通して、わが国の観光文化の振興に寄与し、豊かな社会の実現を目指します。</description>
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		<title>地方観光地の人材不足にどう向き合うか　―地域単位で取り組む3温泉地の事例から―　[コラムvol.541]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-tourism-workforce-yamamoto/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-tourism-workforce-yamamoto</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkamitomo]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 13 May 2026 04:06:59 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>はじめに 人口減少が進む中、日本各地の観光地で人材不足が深刻化している。観光地で働く人材が確保できないことには、来訪する観光客に対し質の高いサービスを提供できないどころか、施設や地域の存続そのものが危ぶまれる事態となる。･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-tourism-workforce-yamamoto/">地方観光地の人材不足にどう向き合うか　―地域単位で取り組む3温泉地の事例から―　[コラムvol.541]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h3>はじめに</h3>
<p>人口減少が進む中、日本各地の観光地で人材不足が深刻化している。観光地で働く人材が確保できないことには、来訪する観光客に対し質の高いサービスを提供できないどころか、施設や地域の存続そのものが危ぶまれる事態となる。</p>
<p>人材不足への対応には、大きく2つの側面があるということができる。新たな人材を地域に呼び込む「確保」と、人材を地域で育て、長く働き続けてもらうための「育成・定着」である。これらに個々の施設で取り組むことも可能だが、人手が限られる中で、施設規模も小さい事業者が単独で十分な対策を講じることは容易ではない。こうした課題には、個々の施設の経営努力に加え、地域として協力して取り組むことが有効と考えられる。</p>
<p>本コラムでは、地域として人材不足の課題に取り組んでいる3つの温泉地の事例を取り上げる。それぞれの取組から、地方観光地における人材確保・育成・定着のあり方を考えてみたい。（写真提供：熊本県観光連盟）</p>
<h3>事例① 黒川温泉　―地域として採用し、地域として育てる―</h3>
<p>熊本県阿蘇地域に位置する黒川温泉は、30軒の旅館が集まる小規模な温泉地である。黒川温泉観光旅館協同組合は、2020年以降、人材の確保と育成に組合全体として取り組む体制を整えてきた <sup>1)</sup>。</p>
<p>まず人材確保の面では、組合が取りまとめの役割を担っている。「黒川温泉おもてなし体験インターンシップ」<sup>2)　※2</sup>は、個々の旅館が単独で学生にアプローチするのではなく、温泉地全体としてインターンシップの募集を行う取組である。参加者は各旅館での仕事体験に加え、共通プログラムとして黒川温泉という地域そのものについて理解する時間を持つ。また採用面では、組合のウェブサイトに各旅館の採用情報が集約されており、複数旅館への応募も可能である。条件面ではなく、従業員の働き方や暮らし方、経営者の思いといった、その地域・その施設で働くことの意味が前面に出されており、「○○旅館で働きたい」という人だけでなく、「黒川温泉で働きたい」という人を受け入れられる仕組みになっている。</p>
<p>育成の面でも、組合は階層別のプログラムを用意している。新入社員が参加する「合同入社式」では、黒川温泉の歴史や地域資源に触れるワークショップを通じて、この地域で働く意義を感じてもらう。また中堅層向けには、次世代リーダー育成プログラム「黒川塾」を開催している。旅館の従業員にとどまらず、「地域の観光人材」としての視点や視座を養い、キャリア意識を醸成することを目的に、キャリアデザインの考え方、地域文化の理解、旅館の魅力づくり等に関連するカリキュラムを設定している。経営者層に対しても人材育成研修を実施し、各旅館での取組をサポートしている <sup>1)</sup>。</p>
<p>これらの取組の背景には、黒川温泉が長年大切にしてきた「黒川温泉一旅館」という考え方がある。温泉地全体を一つの旅館として捉える、地域一体での観光地づくりの思想である。料理やサービスといった個々の施設の競争領域は各旅館が切磋琢磨する一方、人材の採用・育成という、地域全体の持続性に関わる領域については、組合として面で取り組む。この役割分担が、黒川温泉の人材戦略の特徴といえる。</p>
<figure>
<div style="text-align: center"><img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2026/05/column541_1.png" alt="研究員コラム" width="90%"></div>
<div style="text-align: center"><figcaption>黒川塾の様子<sup>※1</sup></figcaption></div>
</figure>
<h3>事例② 嬉野温泉　―日本語学校が「嬉野で暮らす入口」になる―</h3>
<p>佐賀県の嬉野温泉では、温泉旅館の敷地内に日本語学校が開校するという、ユニークな取組が始まっている。</p>
<p>この取組を進めているのは、嬉野温泉の老舗旅館・和多屋別荘である。同館の敷地内に2024年4月に開校した「ICA国際会話学院 嬉野校」は、文部科学大臣が認可した日本語学校で、アジア・中央アジアを中心とする海外人材に向けた日本語教育を提供する。学校の運営は外部法人が担うが、教室には和多屋別荘の現在使われていない宴会場を活用しており、温泉旅館と日本語学校が文字通り隣り合って存在している。</p>
<p>ただし、この日本語学校は旅館の従業員養成を目指すものではない。生徒は嬉野での就職や旅館での就職を目指して入学したわけではなく、日本語を学ぶ場所がたまたま嬉野にあったにすぎない。しかし、嬉野で暮らす中で愛着を抱く学生、学業の傍ら旅館でアルバイトをすることで旅館での就職を視野に入れる学生も現れている。学生のアルバイトは目下の人材不足の解消にもつながっており、地域にとって現在と将来の双方に意義がある。</p>
<p>当初から「嬉野で働きたい」と思っている人を集めるのではなく、まずは「嬉野で暮らし、学ぶ」という入口を地域として用意することで、結果として地域に根づく人材が育つ可能性を広げるという嬉野温泉の取組は、海外人材との接点づくりにおける一つの新たな試みといえるだろう。</p>
<figure>
<div style="text-align: center"><img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2026/05/column541_2.png" alt="研究員コラム" width="90%"></div>
<div style="text-align: center"><figcaption>旅館の宴会場フロアを活用した日本語学校</figcaption></div>
</figure>
<h3>事例③ 草津温泉　―外国人材を「労働力」ではなく「同じ地域の住民」として迎える―</h3>
<p>群馬県の草津温泉は、人口約6,000人の規模で、年間約400万人の観光客を受け入れている、観光に特化した町である。その担い手として外国人材の存在感が年々大きくなっており、現在では町の人口の約1割以上を外国人が占めるとされている<sup>3)</sup>。</p>
<p>草津温泉観光協会DMOには、2016年に発足した人材育成部会がある。合同入社式、若手従業員と地元住民が交流する月例イベント「あつまらナイト！」、地域の観光要素や生活のヒントを盛り込んだ動画制作など、地域全体で人材を確保・育成・定着させるための取組を継続してきた。</p>
<figure>
<div style="text-align: center"><img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2026/05/column541_3.png" alt="研究員コラム" width="90%"></div>
<div style="text-align: center"><figcaption>あつまらナイト！の様子<sup>※3</sup></figcaption></div>
</figure>
<p>近年、人材育成部会が特に力を入れているのが、外国人材との共生である。職場での外国人スタッフの受入れは進む一方で、家族（特に日本語に触れる機会の少ない母親等）の地域への溶け込み、ごみ出しなどの生活ルールの共有、食文化の違いへの相互理解といった、暮らしの場面における課題が顕在化している。同部会会長の中澤牧子氏は、外国人材を「単なる労働力の補填ではなく、ともに地域を支え地域を作る仲間」として迎える必要があると述べている<sup>4)</sup>。</p>
<p>こうした認識のもと、2025年5月には地元の旅館を会場に、地域住民・旅館関係者・行政・外国人住民らが一堂に会する多文化共生イベント「多文化共生会議 in 草津温泉」が開催された<sup>5)</sup>。母国文化の紹介や食を通じた交流が行われ、「同じ地域に暮らす住民」として顔の見える関係を築く第一歩が踏み出されている。</p>
<h3>まとめ　―人材不足対応は地域全体の課題―</h3>
<p>地方観光地における人材の確保・育成・定着は、もはや個々の施設の経営課題にとどまらず、地域全体で取り組むべき課題であるといえる。3つの事例から見えてきた、地域として人材の課題に取り組む意義・メリットを以下に挙げる。</p>
<ul>
<li>確保：旅館単体での取組では訴求力に限界があり、地域としての入り口やきっかけの作成が効果を発揮し得る。（黒川温泉のインターン・採用サイト、嬉野温泉の日本語学校）</li>
<li>育成：個々の旅館を超えたコミュニティの中で、地域文化への理解を深め、自分なりのキャリアを描いていくことが、人材の長期的な成長と定着につながる。さらに、温泉地のように事業者がまちづくりに主体的に関与する地域では、こうした人材の育成は、地域そのものを担う人材の育成へとつながりうる。（黒川温泉の地域同期構想、黒川塾）</li>
<li>定着：職場の中だけでなく、暮らしの場面における課題への対応が欠かせない。これは施設単独では対応しきれない領域であり、地域を巻き込んだ取組によって初めて成り立つ。（草津温泉の多文化共生）</li>
</ul>
<p>これらの事例に共通するのは、人材を「事業者の従業員」としてだけでなく、「地域の担い手」「地域に暮らす住民」として迎え、育て、住み続けてもらうという考え方である。このように人材を地域全体で支えるという視点に立てば、長く働き、暮らす場としての魅力を、地域全体で高めていく必要があるといえる。</p>
<p>もっとも、これらの取組によって人材不足の解決に至れるかというと、課題は多い。地方の人口減少は今後さらに進み、加えて観光・宿泊業は人手不足が構造的な課題となっており、労働条件の改善も含めた対応が業界として問われている。このように地域単位の工夫だけでは解決し切れない問題も多く、より抜本的な改革や観点の転換が求められる側面もある。海外人材を地域の担い手として迎えるという発想についても、生活基盤を長期的に支え続けられるか、子の世代の教育・進路をどう保障するかなど、迎える側の責任は重い。これらの取組はまだ始まって間もなく、長期的な視点に立ち、課題と向き合いながら継続的に検討と改善を重ねていくことが求められる。</p>
<h4>【参考文献】</h4>
<ul style="list-style-type: none">
<li>1)	黒川温泉観光旅館協同組合「キャリアサポート」黒川温泉採用情報サイト，<br /><cite>https://www.kurokawaonsen.or.jp/recruit/support/</cite></li>
<li>2)	黒川温泉観光旅館協同組合「黒川温泉おもてなし体験インターンシップ」SMOUT,<br /><cite>https://smout.jp/plans/17810</cite></li>
<li>3)	全国27市区町村で外国人住民が1割超　群馬県は大泉で21.3％、草津で10.5％　工業や観光の担い手に, 上毛新聞, 2025/11/7, 上毛新聞電子版,<br /><cite>https://www.jomo-news.co.jp/articles/-/803545</cite></li>
<li>4)	公益財団法人日本交通公社（2025）：「温泉まちづくり研究会2024年総括レポート」，pp.9-12,38-39.</li>
<li>5)	JICA東京高崎分室「多文化共生会議 in 草津温泉が開催されました！」JICA, 2025/6/5,<br /><cite>https://www.jica.go.jp/domestic/tokyo/information/topics/2025/1570042_67054.html</cite></li>
<li>※1 黒川温泉観光旅館協同組合より写真提供</li>
<li>※2 2025年度は「黒川温泉オープンカンパニー」として実施。</li>
<li>※3 草津温泉観光協会より写真提供</li>
</ul><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-tourism-workforce-yamamoto/">地方観光地の人材不足にどう向き合うか　―地域単位で取り組む3温泉地の事例から―　[コラムvol.541]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>百年先を見据え続ける道後温泉のまちづくり　[コラムvol.527]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-dogo-hotspring-yamamoto/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-dogo-hotspring-yamamoto</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkamitomo]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 25 Jun 2025 13:00:44 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>はじめに 2024年7月、道後温泉本館は保存修理工事を経て約5年半ぶりに全館営業を再開した。保存修理工事中の宿泊者数を見ると、コロナの影響はあったものの工事自体の影響は最小限に抑えることができたと言える。そして工事が終了･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-dogo-hotspring-yamamoto/">百年先を見据え続ける道後温泉のまちづくり　[コラムvol.527]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h3>はじめに</h3>
<p>2024年7月、道後温泉本館は保存修理工事を経て約5年半ぶりに全館営業を再開した。保存修理工事中の宿泊者数を見ると、コロナの影響はあったものの工事自体の影響は最小限に抑えることができたと言える。そして工事が終了した現在は多くの人が道後を訪れている。</p>
<p>道後が賑わい続けている背景には、先人の偉業、そしてそれを引き継ぎ発展させてきた地元の取組がある。ここでは先人である伊佐庭如矢の功績と、近年の道後のまちづくりを主導している「道後温泉誇れるまちづくり推進協議会」の取組について述べる。（写真 所蔵：松山市）</p>
<p style="margin-top: 2em">
<h3>伊佐庭如矢により築かれた道後温泉まちづくりの基盤</h3>
<p>「日本最古の湯」として知られる道後温泉は、多くの人の営みにより築き上げられてきた。中でも現在の道後の礎を作るにあたり大きな功績を遺した人物の一人が、初代道後湯之町町長の伊佐庭如矢である。彼の功績の一つに、道後温泉本館の改築が挙げられる。公衆浴場として長らく利用されてきた道後温泉本館は当時老朽化が進んでおり、伊佐庭は本館の改築、霊の湯、又新殿の竣工を行い、結果1894年、本館は木造三階建ての立派な建築物となった。多額の費用がかかる工事に対しては多くの反対意見もあったが、伊佐庭は「100年後までも他所が真似できないものを作ってこそ、初めて物をいう。人が集まってくると町が潤い、子々孫々までの利益になる。」と説得し、改築を実現した。その言葉通り、道後温泉本館は多くの人が訪れる道後温泉のシンボルとなり、100年後の平成6年に国の重要文化財に指定された。</p>
<p style="margin-top: 2em">
<h3>道後温泉誇れるまちづくり推進協議会の設立経緯</h3>
<p>伊佐庭が遺したものはハードだけではない。そのまちづくりの精神も道後の人々に引き継がれた。バブル崩壊後の1992年、今のままでは先人が築き上げてきた偉業・遺産を食いつぶすという危機感より、地域の企業・団体・個人が立場や業種を超え、長期的視点に立って地域主導の特別のまちづくりを行う主体として、道後温泉誇れるまちづくり推進協議会（以下、まち協）が設立された。まち協は任意のまちづくり団体ではあるものの、地元企業、金融機関、町内会、愛媛大学、松山大学、松山市等、地元住民や大学、自治体等多くの主体が構成員となり、幅広い合意形成の場となっている。</p>
<p>また、まち協が作成したまちづくり計画と行政のまちづくりが紐づく形で行われてきたというのも、重要な特徴の一つである。以下、まち協が作成した計画とそれらと行政計画の関連性、実施された施策等について記述する。
</p>
<p style="margin-top: 2em">
<h3>1994年：第1次道後グランドデザイン「クラシックスパ道後」</h3>
<p>まち協は設立当初、①道後温泉本館への依存、②希薄な歴史の視認性、③競争の中での地域力低下、④観光事業者と住民の合意形成、⑤入湯税の適切な目的税化、等といった課題を抱えていた。これらの課題を踏まえて最初に作られたのが本計画である。この計画の下で実現した施策には、宿泊者以外も使用できる足湯を宿泊施設の玄関に設置するなど、各地域事業者が主体的に動いたものも含まれる。</p>
<p>一方で、1997年には松山市都市景観形成基本計画、1998年には道後温泉本館周辺景観整備計画が松山市により定められ、道後温泉本館周辺の道路の拡幅やバイパス整備等の動線整備の基本計画が示されたりと、この期間には行政と連動した施策も進められた。</p>
<p style="margin-top: 2em">
<h3>2002年：第2次道後グランドデザイン「DO! GO! 21～クラシック＆モダン道後をめざして～」</h3>
<p>第1次グランドデザインが状況変化に伴って見直しが必要になったため、また町に対する誇りと危機感を改めて共有するために、第2次グランドデザインが作成された。</p>
<p>このグランドデザインには、後につながる重要な施策の提言が複数明記された。本館以外の歴史を感じられる外湯を生み出すための「第3の外湯」建設構想（後の飛鳥乃温泉）、沿道の建築物の老朽化が目立っていた上人坂の整備構想等が代表例である。</p>
<p>また、まち協に望まれる機能として「景観規定の遵守状況の監視と違反広告等の撤去依頼」との記載がある。2006年にまち協により「ファサード整備協定書」「景観まちづくりデザインガイドライン」が作成されたが、それにつながる記述だったと思われる。</p>
<p>この時期の行政による施策としては、歩車分離を主な目的とした本館周辺の道路付け替え工事が開始されたのが大きなポイントである。</p>
<p style="margin-top: 2em">
<h3>2006年：「道後温泉歴史漂う景観まちづくり宣言『道後百年の景』」</h3>
<p>美しく文化的に豊かなまちの環境、つまり景観が発展の土台になるという考えから、景観づくりの具体的な方向性を示すために「道後百年の景」は作成された。この計画の元で、今まで構想されてきた多くの事業が実現した。</p>
<p>まち協としては、「道後上人坂再生整備協議会」を設置し再生整備の検討を行ったこと、「ファサード整備協定運営委員会」を設置し、新たに看板を設置する際は委員会の許可を得た後に松山市に申請するという仕組みを作ったこと等がハード関連の功績である。</p>
<p>松山市の動きとしては、2010年に作成された松山市景観計画で本館周辺は景観形成重点区域に指定され、建物の新築や外壁などの変更の際には届け出提出が義務付けられたり、2015年に作成された道後温泉活性化計画で外湯の新館（飛鳥乃温泉）建設、宝厳寺再建と上人坂エリア整備、本館修復と冠山整備等に関して具体的なロードマップが示され、実際に施策が進められた。</p>
<p>また、まち協主体で進められた取組としてもう一つ、2014年に開始された道後オンセナートがある。本館改築120周年を記念して、また本館保存修理工事中に新たな魅力を作ろうという目的で始まったアートイベント・道後オンセナートは継続的に実施され、本館保存修理工事終了後の2025年も「道後アート2025」として実施される予定である。</p>
<p style="margin-top: 2em">
<h3>2024年：「道後温泉2050ビジョン」</h3>
<p>まち協が設立30年を迎えるということで、これまでの取組を振り返りつつ次の30年を見据えて作られた計画である。</p>
<p>本計画には、これまでのまち協としての取組の経緯が大変詳しく記載されており、また道後が引き継いできたまちづくりの精神もあちこちに散りばめられている。</p>
<p>次の30年を見据えた計画としては、DX、回遊ルート整備、防災、ゼロカーボン、人材育成、財源確保等、これまでも実施してきた取組を改めて計画の中に位置づけてさらに大きく展開していく他、道後温泉歴史ミュージアムの整備、第4の外湯建設、道後公園湯築城跡の活用等、さらに地域全体としての厚みを増していくための新たな計画が記載されている。</p>
<p>本計画の位置づけとしては以下のような記載があり、道後を次代につなぐためにこれらの新たな計画が作られたことが読み取れる。</p>
<blockquote><p><i>「伝統は革新のたゆまぬ積み重ねである」という認識のもと、先人から受け継いだ「日本最古の温泉地」「おもてなしの心と歴史文化に溢れる湯のまち道後」の歴史を次代につなぎつつ、敢えて「温泉だけに依存することなく持続可能な温泉地」という視座に立って来し方行く末を展望する</i></p></blockquote>
<p style="margin-top: 4em">
<p style="text-align: center">道後温泉誇れるまちづくり推進協議会設立以後の計画・事業</p>
<p><a href=""></a></p>
<div class="scroll-box">
<div>
<img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2025/07/yamamoto-column527-timeline.jpg" alt="公益財団法人日本交通公社　コラム">
</div>
</div>
<figure><figcaption style="text-align: right"><cite>（道後温泉2050ビジョンを参照し筆者作成）</cite></figcaption></figure>
<p style="margin-top: 2em">
<h3>まとめ　―百年先の輝きへの期待―</h3>
<p>このように道後温泉では、先人の教えを踏まえ、まち協主導で数々の取組が行われてきた。これらを踏まえ、道後温泉のまちづくりにおいて特筆すべき事項を3点述べたい。</p>
<p>まず、上記のように地域のまちづくりの取組が行政計画と連動して前進してきた点である。まち協の計画に記載された事業のうち大規模なものや法整備が必要なものは、行政によって具体化・実現され、それを受けてまち協は自分たちの施策を推進してきた。まち協と行政の連携により、都市計画レベルから観光がデザインされてきたと言えよう。</p>
<p>次に、まち協の強い牽引力を支える地元事業者の存在である。まち協には様々な主体が関与しているが、まち協の会長は代々道後温泉の宿泊施設関係者が務めており、幅広い主体の中でも特に彼らが中心となりまち協の取組を牽引してきたと言える。道後温泉は、複数の源泉の湯を分湯場においてブレンドして各施設に配湯している。湯を共同の資源としてきたという地域特性が、地元事業者が協力してまちづくりを進める姿勢につながったのかもしれない。</p>
<p>最後に、彼らにより進められてきた百年先を見据えたまちづくりである。百年先まで続く地域であるために、まち協は本館に、そして温泉にまでも依存しないまちづくりを掲げている。確かに道後では自然災害により温泉湧出が止まったことが過去に何度もあり、今後も湧出が止まる可能性がないとは言い切れない。そのため彼らは、幅広い角度からまちづくりに取り組み、本館・温泉に頼らない地域としての地力を強化してきた。</p>
<p>伊佐庭が築いた本館は百年先まで引き継がれたが、それだけでなく彼の精神も、百年先まで引き継がれてきた。その精神を体現しているのが、道後温泉誇れるまちづくり推進協議会の活動である。次の世代にも、そして今から百年先にも、道後を誇りに思い、さらに百年先まで続けたいという思いが引き継がれることを願っている。</p>
<p style="margin-top: 2em">
<h4>【参考文献】</h4>
<ul style="list-style-type: none">
<li>1) 道後温泉誇れるまちづくり推進協議会（2002）：第2次道後グランドデザイン「DO! GO! 21～クラシック＆モダン道後をめざして～」</li>
<li>2) 道後温泉誇れるまちづくり推進協議会（2006）：「道後温泉歴史漂う景観まちづくり宣言『道後百年の景』」</li>
<li>3) 道後温泉誇れるまちづくり推進協議会（2024）：道後温泉2050ビジョン</li>
<li>4) 道後温泉誇れるまちづくり推進協議会（2024）：道後温泉誇れるまちづくり推進協議会 31年の歩み（抄）</li>
<li>5) 道後温泉誇れるまちづくり推進協議会：「道後温泉歴史漂う景観まちづくり」</li>
<li>6) 松山市（2015）：道後温泉活性化計画</li>
<li>7) 松山アーバンデザインセンター（2022）：「松山の都市形成史2020」，2.道後温泉_2.3外湯文化の再生.</li>
<li>8) 公益財団法人日本交通公社（2014）：「温泉地における不易流行を考える―温泉地、温泉旅館の課題と展望」，『観光文化』，第223号，pp.22-23.</li>
<li>9) 公益財団法人日本交通公社（2020）：『温泉まちづくり研究会2020年総括レポート』，pp.19-28.</li>
</ul><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-dogo-hotspring-yamamoto/">百年先を見据え続ける道後温泉のまちづくり　[コラムvol.527]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>草津温泉　―多くの人を惹きつけ続けるまちづくり　[コラムvol.511]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-kusatsu-hotspring-yamamoto/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-kusatsu-hotspring-yamamoto</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkakishima]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 15 Jul 2024 07:20:54 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://www.jtb.or.jp/?post_type=column&#038;p=52690</guid>

					<description><![CDATA[<p>草津温泉は、今勢いのある温泉地の一つと言えるだろう。2023年には過去最高の来訪者数を記録し、また観光経済新聞社主催「にっぽんの温泉100選」では21年連続1位を獲得している。実際にまちなかを見渡しても、浴衣を着てそぞろ･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-kusatsu-hotspring-yamamoto/">草津温泉　―多くの人を惹きつけ続けるまちづくり　[コラムvol.511]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="container">
<p>草津温泉は、今勢いのある温泉地の一つと言えるだろう。2023年には過去最高の来訪者数を記録し、また観光経済新聞社主催「にっぽんの温泉100選」では21年連続1位を獲得している。実際にまちなかを見渡しても、浴衣を着てそぞろ歩きをする若者で昼夜問わず賑わっている。なぜ草津温泉はこれほどまでに多くの人を惹きつけ続けるのだろうか。草津温泉に関する書籍や考察は数多く存在し、全てを語ることはできないが、ここでは草津温泉のまちづくりの変遷を概観し、その魅力の理由を考察する。</p>
<h3>湯治場としての草津温泉</h3>
<p>草津は、強酸性で殺菌力の強い特殊な泉質が「万病に吉」とされ、療養泉・湯治場として長らく人気を誇ってきた。草津の地名が記録に現れるのは1472年の本願寺蓮如の湯治記事が最初と言われている。その後江戸時代に入ると草津は徳川幕府の天領となり、「天下泰平」により多くの平民が湯治として草津を訪れ、湯屋や湯宿が整備された。その評判ゆえに遠隔地からも湯治客が訪れたという記録が残っている。</p>
<p>明治期以降、多くの日本の温泉は都市住民の保養の場、慰安の場としての機能も持つようになっていった。しかし草津ではその泉質が病気の治療に有効だとされていたことやアクセスの悪さ等が要因となり、引き続き湯治場としての特性が保たれていた。</p>
<h3>ベルツによりもたらされた「保養地」という概念</h3>
<p>草津に影響を与えた人物として無視できないのが、1876年に来日したドイツ人医学者・ベルツ博士である。ベルツは東京医学校（現東京大学医学部）にて勤務していたが、草津温泉の泉質や「時間湯」を始めとする入湯法による医学的有効性、また周囲の豊かな自然環境に惹かれ、度々草津を訪れることとなる。草津の周辺部に新たな保養地を作るというベルツの計画は彼の帰国により途絶えたが、「温泉保養地」「リゾート」という概念をもたらしたという点で、ベルツ博士は草津に大きな影響を及ぼしたということができる。</p>
<p>またこの時期、草津温泉では「まちづくり」の芽生えともいえる動きが生じる。1887年に温泉改良会が発足したが、その際に集められた意見書には、草津の改良には村民一致の協力体制が不可欠だと記載されており、村民がまちづくりに関わる重要性が唱えられていると言える。</p>
<h3>スキー場開発・高原開発</h3>
<p>日本にスキー技術が伝えられたのは1911年だが、草津ではその4年後にあたる1915年にスキークラブが誕生した。その後1931年には日本初のスキー学校が草津に誕生し、1948年には地元スキークラブの有志により天狗山スキー場に日本最初のリフトが造られ、昭和40年代中頃までには草津全山にわたってスキー場が開かれた。このようなスキー場開発により、草津の客層は湯治客から観光客へと変化していくこととなる。</p>
<p>また、スキーの人気向上に伴う観光客増加に対応するため、昭和35(1960)年には高台の開拓・別荘地化の方針が記載された「草津高原都市構想」が発表された。その後昭和43(1968)年には地元資本により草津初の本格的リゾートホテルが誕生し、1970年代を中心に草津外の企業による別荘地開拓も積極的に行われた。石油危機を機に一旦土地開発は沈静化したものの、昭和50年代に入ると草津内外の企業によりリゾートマンションの開発が進められた。</p>
<h3>中心部の再開発・町並み環境保全開始</h3>
<p>周辺部で進むリゾート開発の一方で旧態依然としていた中心部の再開発が、昭和50年代頃より一気に進められた。昭和50(1975)年には、岡本太郎の設計により湯畑が再整備された。また、昭和43(1968)年には「時間湯」を行っていた熱乃湯が湯もみショーの場に生まれ変わる、昭和58(1983)年には共同湯「大滝の湯」が設置される等、中心部に着目した大規模な開発が行われた。</p>
<p>その一方で、昭和63(1988)年に「歴史と伝統を守る会和風村」が組織され、住民を中心としたまちづくりも進んだ。会は旧来の伝統的町並み景観や温泉情緒の大切さを認識した旅館により構成され、まずは湯畑に近い滝下通りにおいて電柱の移設や沿道の緑化、旧来の建築様式の再現などが行われた。</p>
<h3>低迷期における方針の再確認</h3>
<p>平成9～11年にかけて「草津温泉ブラッシュアップ計画」が策定された。バブル経済崩壊による低迷期を経てもう一度草津温泉の魅力をブラッシュアップしよう、という計画である。3年間かけて策定された本計画では、培ってきた温泉文化を見直し現代に新たな湯治場を再現するとされている。</p>
<p>また平成13年にはスキー需要の低迷に伴い、冬の誘客を再検討するために旅館組合を中心に「草津の冬を考える会」が発足した。議論の末、「草津は季節を問わず、売りは温泉そのもの」という結論にまとまり、「泉質主義」宣言が発表された。この宣言は、現在でも草津において大きく掲げられている。</p>
<p>その後平成15年には「草津温泉歩きたくなる観光地づくり」に向けた調査が行われ、ワークショップ等には数百人が参加する等、住民のまちづくりへの参画は継続して行われた。</p>
<h3>「街づくり協定」に基づく官民によるまちづくりの推進</h3>
<p>草津町は平成21(2009)年に景観行政団体となり、国土交通省の「街なみ環境整備事業」に基づいて景観づくりを推進する方針を定めた。「街なみ環境整備事業」を活用して補助金を受けるためには、まず地権者の2/3以上の合意を得て「街づくり協定」を締結する必要がある。そのため平成21(2009)年から各地区において順次勉強会やまち歩きを行い、街づくり協定を作成・締結した。その結果始まった「街なみ環境整備事業」には、行政による景観事業と、住民が行う修景事業が含まれる。前者については、湯畑に隣接する駐車場を撤去して共同浴場「御座之湯」建設（2013年完成）と賑わいを創出する「湯路広場」整備（2014年完成）を行う、「熱の湯」を再建する（2015年完成）等、湯畑を中心に大規模な事業が多数行われた。後者の修景事業については、行政による景観整備の効果が出始めると申請件数が増加していった。なお、修景の申請は地元により構成される「まちづくり協議会」にて審査される。住民が自ら、ルールに則った修景であるかをチェックするのである。低迷していた草津温泉の入込客数はこの頃から増加し始め、2023年の過去最高入込客数更新に至る。</p>
<p><img decoding="async" class="alignright" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/07/511-image2.png" alt="草津温泉開発" width="300"></p>
<p>その後、西の河原公園整備（2018年完成）、BAN ZIP TENGUのオープン（2019年）と天狗山スキー場の通年営業開始、「裏草津地蔵」整備（2021年完成）、草津温泉入口付近の「温泉門」整備（2023年完成）、天狗山スキー場におけるパルスゴンドラと飲食店整備（2023年完成）等と、行政による整備は次々と行われており、それに伴い民間の新たな投資も見受けられる。今後はバスターミナルの改修やスキー場におけるレストハウス建設も予定されており、草津温泉はまだまだ進化していくと予想される。</p>
<h3>これからの草津温泉</h3>
<p>草津温泉のまちづくりの歴史はこれだけでは語りつくすことができないが、上記の概観を踏まえてポイントを2点挙げる。まず草津温泉のまちづくりは、長い時間軸で進められてきた。泉質や豊かな自然環境、雪山、古い町並み等といった地域特性を活用しながら、時代の潮流に合わせて魅せるものや魅せ方を絶え間なく更新し、進化してきている。また、官民双方が主体的に取組を行ってきたという点も重要である。行政はまちづくりの骨格形成やハード更新を担い、また住民主体の取組が草津温泉のまちづくりを前に推し進めている。</p>
<p>ポストコロナの今、日本の多くの観光地は大きな環境変化に直面している。前代未聞の人材不足により、今後従業員のみならず民間事業者の後継者やまちづくりを担う人材も減少することが懸念されている。草津町も例外ではなく、人口減少が進んでいる。また行政によるハード整備の推進や観光客数の増加を受けて外部からの投資が行われている一方で、地元に根付いた事業者の体力低下も生じている。そういった状況を解決するためには、「サステナブル」「DX」等とも紐づいた抜本的な改革が必要なのではという声も聞かれる。また今までまちづくりを担ってきた世代が交代するタイミングで、外部参入者も含め次の世代にその精神を引き継げるかどうかも重要なポイントかと思われる。</p>
<p>様々な時代の変化を乗り越えてきた草津温泉が、今後またどのように危機を乗り越えていくのか、引き続き着目し続けたい。</p>
<h3>【参考文献・引用】</h3>
<ul>
<li>木暮金太夫・中沢晁編著(1990)：『ベルツ博士と群馬の温泉』 上毛新聞社</li>
<li>山村順次(1992)：『草津温泉観光発達史』，草津町役場</li>
<li>黒岩裕喜男(2012)：「泉質主義」を貫き時代を紡ぐ草津温泉，『観光文化』，第215号，pp.13-18</li>
<li>公益財団法人日本交通公社(2014)：<a href="https://www.jtb.or.jp/book/onmachi-report/onmachi-report-2013/">『温泉まちづくり研究会2013年度総括レポート』</a>，pp.29-76</li>
<li>写真（湯畑）：草津温泉観光協会写真ギャラリーより引用</li>
</ul>
</div><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-kusatsu-hotspring-yamamoto/">草津温泉　―多くの人を惹きつけ続けるまちづくり　[コラムvol.511]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>地域ならではのサステナビリティの見せ方　[コラムvol.497]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-destination-sustainable-yamamoto/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-destination-sustainable-yamamoto</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkakishima]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 24 Oct 2023 12:29:56 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>コロナ禍が明けた今、サステナブルであることは旅行先として選んでもらう上で大切な条件となりつつあります。では、地域がサステナブルな取組をしているということを、どのように観光客に伝えればよいのでしょうか。 例えば太陽光発電を･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-destination-sustainable-yamamoto/">地域ならではのサステナビリティの見せ方　[コラムvol.497]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>コロナ禍が明けた今、サステナブルであることは旅行先として選んでもらう上で大切な条件となりつつあります。では、地域がサステナブルな取組をしているということを、どのように観光客に伝えればよいのでしょうか。</p>
<p>例えば太陽光発電を導入する、再生素材で作られた歯ブラシを販売する、等と、古いシステムを刷新したり新たな取組を始めるというのも重要な手法の一つです。しかしそれだけではなく、地域で長らく続けられてきた取組をサステナブルなものとして捉え、見せていくというやり方も有効です。</p>
<p>当財団は「温泉まちづくり研究会」という、全国の7つの温泉地が集まり、共通の課題について解決の方向性を探り各地の温泉地の活性化に資することを目指す研究会を運営しています（<a href="https://www.jtb.or.jp/project/non-profit/network/onmachi/" target="_blank" rel="noopener">https://www.jtb.or.jp/project/non-profit/network/onmachi/</a>）。研究会に参加する地域の取組の中から、地域ならではサステナビリティを発信している事例をご紹介します。</p>
<h3>海とのつながりを発信する鳥羽温泉郷</h3>
<p>鳥羽の観光にとっては、海の恵みは欠かせない資源です。伊勢海老、アワビ等の海産物に加え、海女、真珠養殖等鳥羽の文化も重要な観光資源となっています。しかし近年は海の環境変化により漁獲量減少が続いていたり、漁業者や海女の人口が減少していたりと、鳥羽の海とそこで育まれてきた文化は危機にさらされています。鳥羽市では、それらを守るための取組が以前から数多く行われてきました。</p>
<ul>
<li>海の植林活動<br />
海産物の生育には海藻が不可欠ですが、鳥羽の近隣の海では、磯焼けと呼ばれる藻場の減少が進んでいます。そのような状況を受け、海に藻場を造成する取組が長年にわたり行われています。当初は水産関係者の手により行われていましたが、現在は様々な主体を交えて取組が続けられています。</li>
<li>漁業と観光の連携促進事業　 ―漁観連携<br />
漁業が直面する様々な課題を踏まえ、鳥羽市観光協会、市、鳥羽磯部漁業協同組合による連携が2014年より開始されました。鳥羽の海産物の情報発信、地産地消、海を舞台にした体験、海女さんや食文化の保全、漁業の活性化を戦略分野とし、多岐にわたる活動を行っています。</li>
<li>海女の支援活動<br />
海女の支援を目的に、2015年に鳥羽市観光協会内に「海女さん応援基金」が設立されました。一部の宿泊プラン料金の１％や、宿泊施設等に海女が訪れてトークをするプログラムの料金の一部を基金として積み立てます。積み立てた資金は、海女さんの応援事業や海の環境保護、水産資源の保護に活用されます。</li>
</ul>
<p>海や、海で育まれてきた文化を守るこれらの活動は、サステナブルなものとして捉えられるでしょう。近年は、これらを観光客に改めて発信する取組が行われています。鳥羽市役所は教育旅行や企業研修旅行を見据え、鳥羽で今まで行われてきた取組をSDGsに当てはめてまとめています。また鳥羽温泉振興会では、「海藻」「海女」というテーマにフォーカスして、鳥羽が大切にしてきた資源やそれにまつわる思いを観光客にPRしています。</p>
<div style="width: 576px" class="wp-caption aligncenter"><img fetchpriority="high" decoding="async" class="wp-image-48871 size-full" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/10/497_image1.png" alt="「鳥羽のSDGsまなブック」" width="566" height="800" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/10/497_image1.png 566w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/10/497_image1-283x400.png 283w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/10/497_image1-425x600.png 425w" sizes="(max-width: 566px) 100vw, 566px" /><p class="wp-caption-text">図　「鳥羽のSDGsまなブック」</p></div>
<p>&nbsp;</p>
<div id="attachment_48872" style="width: 810px" class="wp-caption aligncenter"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-48872" class="size-full wp-image-48872" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/10/497_image2.png" alt="鳥羽温泉郷HPの海女PRページ" width="800" height="471" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/10/497_image2.png 800w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/10/497_image2-679x400.png 679w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/10/497_image2-768x452.png 768w" sizes="(max-width: 800px) 100vw, 800px" /><p id="caption-attachment-48872" class="wp-caption-text">図　鳥羽温泉郷HPの海女PRページ</p></div>
<h3>”循環“型温泉地を目指す黒川温泉</h3>
<p>黒川温泉は1986年以降、入湯手形の導入、景観づくり活動、共同資源の活用に取り組んできました。活動を開始した当時から、それらは今でいう「サステナブル」な考えに基づいたものだったと言うことができます。入湯手形は地元の杉を活用して作成され、利益は地元の老人会に還元されます。また景観づくりにおいては累計2万本に及ぶ植林を行っていました。その後現在にいたるまで黒川温泉では、地元の自然や経済に寄与する様々な取組が行われてきました。</p>
<ul>
<li style="list-style-type: none;">
<ul>
<li>湯あかり<br />
放置竹林から地域の環境や景観を守るために、竹の間伐・再生活動の一環として2012年より「湯あかり」の取組が始まりました。竹で作られた灯籠を、自然の景観に溶け込むように配置して点灯させる湯あかりは、毎年好評を得ている冬のイベントです。</p>
<p><div id="attachment_48868" style="width: 810px" class="wp-caption aligncenter"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-48868" class="wp-image-48868 size-full" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/10/497_image3.jpg" alt="図　黒川温泉の湯あかり" width="800" height="600" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/10/497_image3.jpg 800w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/10/497_image3-533x400.jpg 533w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/10/497_image3-768x576.jpg 768w" sizes="(max-width: 800px) 100vw, 800px" /><p id="caption-attachment-48868" class="wp-caption-text">図　黒川温泉の湯あかり</p></div>
</li>
<li>野焼き<br />
阿蘇の草原は、何百年もの間野焼きによって保たれてきました。毎年黒川牧野組合の組合員が総出で行う野焼きは、早春の風物詩となっています。</li>
<li>Farm to Tableプロジェクト<br />
地産地消への取組を深めるために、熊本県立大学、南小国町と連携して、地域独自の食文化を調査するプロジェクトです。調査により得られた南小国町独自の食の文化を、宿の食事に活かします。</li>
</ul>
</li>
</ul>
<p>このように黒川温泉は、以前から地域の自然や文化の持続性を意識した取組を行ってきましたが、熊本地震やコロナ禍という危機を受けて、地域の持続可能性の向上のために何を行うべきかを改めて検討し、地域資源の”循環”という新たな理念を掲げるにいたりました。その理念のもと、入湯手形の売上の一部を環境に還元する取組、旅館の生ごみを利用して堆肥を作るコンポストプロジェクト、地元・南小国町で育てたあか牛を旅館で提供することで草原や農法の継承を目指す「あか牛”つぐも”プロジェクト」等、今までの活動を基盤としつつ新たな取組を開始しました。このような長年をかけて培ってきた黒川温泉ならではのサステナブルなスタイルを、観光客だけでなく、企業・行政・大学等、様々な主体にも発信し、ブランディングを行っています。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-48869" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/10/497_image4.png" alt="" width="800" height="400" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/10/497_image4.png 800w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/10/497_image4-768x384.png 768w" sizes="auto, (max-width: 800px) 100vw, 800px" /></p>
<div id="attachment_48870" style="width: 581px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-48870" class="size-full wp-image-48870" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/10/497_image5.jpg" alt="図　黒川温泉2030年ビジョン" width="571" height="800" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/10/497_image5.jpg 571w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/10/497_image5-286x400.jpg 286w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/10/497_image5-428x600.jpg 428w" sizes="auto, (max-width: 571px) 100vw, 571px" /><p id="caption-attachment-48870" class="wp-caption-text">図　黒川温泉2030年ビジョン</p></div>
<h3>まとめ</h3>
<p>鳥羽と黒川の取組は、地域で受け継がれてきた考えや取組を「サステナブル」「SDGs」といった視点から切り取って、外部にわかりやすく、地域の魅力として発信しようとしているものと言えます。</p>
<p>温泉まちづくり研究会では引き続き、こういった会員温泉地の取組を注視しつつ、全国の温泉地や観光地の活性化に資する取組や発信を行うことを目指していきたいと思います。</p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-destination-sustainable-yamamoto/">地域ならではのサステナビリティの見せ方　[コラムvol.497]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>ドイツ・デンマークのサステナブルな交通　[コラムvol.487]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-sustainable-transport-yamamoto/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-sustainable-transport-yamamoto</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 06 Feb 2023 01:01:49 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>2022年9月末から10月上旬にかけて、Sustainable Tourismの視察のためドイツとデンマークを訪問しました。DMOやホテルがどのように持続可能な観光・地域づくりに向き合っているのか様々なお話をうかがいまし･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-sustainable-transport-yamamoto/">ドイツ・デンマークのサステナブルな交通　[コラムvol.487]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>2022年9月末から10月上旬にかけて、Sustainable Tourismの視察のためドイツとデンマークを訪問しました。DMOやホテルがどのように持続可能な観光・地域づくりに向き合っているのか様々なお話をうかがいましたが、このコラムでは少し視点を変え、町中で見つけたサステナブルな交通についてレポートします。</p>
<h3（１）バス・電車のフリーパスとまちを楽しむ仕組み</h3>
<p>欧州では旅行者向けに公共交通が1日乗り放題となるパスが普及しており、気軽にバスや電車で町中を移動することができます。例えば「フランクフルトカード」を購入すると公共交通に1日自由に乗ることができ、また博物館や劇場等各種施設への入館、ツアー参加、レストランでの食事等様々な体験にかかる料金が無料/割引となるため、移動した先でそれらの体験を楽しめます。「コペンハーゲンカード」も同様のサービス内容ですが、電子化されておりアプリでの利用も可能となっています。</p>
<p>また下表のように、大都市だけでなくドイツの小規模な地域や温泉地でもカードが作成されています。Bad Mergentheimのように近隣住民への追加特典を設けてマイクロツーリズムを促進したり、Bad Lauterbergのように近隣地域と連携してサービスを提供することで周遊を促したりといった工夫をするケースも見られます。このようにサービスの内容は地域により少しずつ異なりますが、やはりどのカードも環境に優しい公共交通での移動を促したり、地域での体験参加や施設利用が無料/割引になったりと、地域をより楽しんでもらうためのものとなっています。</p>
<p style="text-align: center">カードを作成しているドイツの温泉地の例※</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/02/487_image10.jpg" alt="" width="636" height="467" class="aligncenter size-full wp-image-47173" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/02/487_image10.jpg 636w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/02/487_image10-545x400.jpg 545w" sizes="auto, (max-width: 636px) 100vw, 636px" /><br />
<small></p>
<p>※Bad Griesbach市HP <a href="https://www.bad-griesbach.de/kur-tourismus/gastgeber/gaeste-kur-karte" rel="noopener" target="_blank">https://www.bad-griesbach.de/kur-tourismus/gastgeber/gaeste-kur-karte</a><br />
　Bad Mergentheim市HP <a href="https://visit.bad-mergentheim.de/de/gesundheit-erholung/kur-gaestekarte/" rel="noopener" target="_blank">https://visit.bad-mergentheim.de/de/gesundheit-erholung/kur-gaestekarte/</a><br />
　Bad Lauterberg市HP <a href="https://www.badlauterberg.de/events-wichtige-infos/tourist-info/gaestecard-kurkarte" rel="noopener" target="_blank">https://www.badlauterberg.de/events-wichtige-infos/tourist-info/gaestecard-kurkarte</a></p>
<p></small></p>
<h3>（２）自転車・電動キックボードの環境整備</h3>
<p>フランクフルトでは、町中のあちらこちらにレンタル用の電動キックボードが置かれていること、多くの人が電動キックボードを利用して移動していることに驚きました。日本でも電動キックボードの普及は始まっていますが、専用ポート間での利用に限定されており、乗り捨てはまだできません。私たちもフランクフルトで実際に体験しましたが、アプリで簡単に乗車・乗り捨てができる仕組みが整っていました。</p>
<p>一方コペンハーゲンでは、電動キックボードよりも自転車の利用が目立ちました。どの道にも自転車に乗る人がおり、また町中に整備されているいくつもの駐輪場はどこもいっぱいで、自転車が日頃の交通手段として支持されていることが見てとれました。</p>
<table border="0" cellspacing="10">
<tr>
<td width="30%"><div id="attachment_47129" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-47129" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/02/487_image2.jpg" alt="" width="600" height="450" class="size-full wp-image-47129" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/02/487_image2.jpg 600w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/02/487_image2-533x400.jpg 533w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /><p id="caption-attachment-47129" class="wp-caption-text">フランクフルトの<br />歩道に置かれた電動スクーター</p></div></td>
<td width="5%"></td>
<td width="30%"><div id="attachment_47129" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-47129" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/02/487_image3.jpg" alt="" width="600" height="450" class="aligncenter size-full wp-image-47130" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/02/487_image3.jpg 600w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/02/487_image3-533x400.jpg 533w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /><p id="caption-attachment-47129" class="wp-caption-text">自転車で埋め尽くされた<br />ストロイエ周辺の駐輪場</p></div></td>
<td width="5%"></td>
<td width="30%"><div id="attachment_47131" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-47131" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/02/487_image4.jpg" alt="" width="300" height="200" class="size-full wp-image-47131" /><p id="caption-attachment-47131" class="wp-caption-text">ストロイエ</p></div></td>
</tr>
</table>
<p>コペンハーゲンでは、自転車に乗りやすい環境の整備が進んでいます。例えば自転車専用レーンは多くの道で整備されていますが、幅が自転車2台分ほどでレーンの中で自転車どうしの追い抜きが可能であったり、路上駐車の多い場所ではレーンが歩道に設けられていたり、バスの停車場所とレーンが重ならないように設定されていたりと、安全に乗りやすい工夫がなされています。また歩行者専用エリアとなっているストロイエ周辺には大規模な駐輪場が整備されており、歩行者専用というルールを守りやすくなっています。私たちも歩行者として快適に歩くことができました。また二段階左折・手信号等のルールが徹底している、ヘルメットをしている人は多くないものの首に巻くタイプのエアバッグ等様々な安全グッズが普及している、等とソフト面も充実していました。</p>
<p><div id="attachment_47132" style="width: 310px" class="wp-caption alignright"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-47132" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/02/487_image5-e1675303023706.jpg" alt="" width="300" height="225" class="size-full wp-image-47132" /><p id="caption-attachment-47132" class="wp-caption-text">ホテルのレンタル自転車置き場</p></div>さらにコペンハーゲンのDMO（Visit Copenhagen）はHPに自転車の利用に関するガイドラインを載せ、観光客に自転車を利用したコペンハーゲンの楽しみ方やルールを伝えるといった取組を行っています。実際に宿泊したホテルではレンタル自転車の利用率が高く、昼間のレンタル自転車置き場はガラガラになっていました。<br clear="all" /></p>
<h3>（３）まちなかに自家用車を入れない仕組み</h3>
<p>今回最後に訪れたバーデンバーデンは歴史ある温泉リゾートですが、1970年代以降様々な交通政策を推進し、歩けるまちづくりを実現しています。バーデンバーデンでは、かつては市街地に住民や観光客の自家用車、また通過交通が大量に流入し、住民の生活や観光客の滞在の質が悪化していました。そこで町中の自動車交通量を減らし、渋滞の解消、住民の生活の質の確保、低排出ガス都市の実現、広場等公共空間の再整備による町中の魅力向上等を目指して様々な取組を行ってきました。</p>
<p>施策の一つにMichaelsトンネルの開通があります。Bundesstraße 500（B500）という国道を、バーデンバーデン付近でのみ地下化したのです。これにより町中の交通量が大幅に減少し、またそれに加え、大きな広場の一つであるLeopold広場でバス以外の車の進入禁止が実現しました。</p>
<p>駐車場の地下化も重要な施策の一つで、景観改善や公共スペース拡充のために、クアハウス、劇場、会議施設、スパ等の主要施設近辺に大型地下駐車場が設けられました。私たちも、ホテルから10分程度歩いた場所にある地下駐車場を利用しました。また、バーデンバーデン駅等市街地から離れた場所にはパーク&#038;ライド施設が整備されているため、観光客はその施設に車を停め、市街地には公共交通機関を用いて移動することができます。パーク&#038;ライド施設の拡充は、2030年に向けての開発計画においても重視されています。</p>
<table border="0" cellspacing="10">
<tr>
<td width="45%"><div id="attachment_47133" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-47133" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/02/487_image6.jpg" alt="" width="600" height="450" class="size-full wp-image-47133" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/02/487_image6.jpg 600w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/02/487_image6-533x400.jpg 533w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /><p id="caption-attachment-47133" class="wp-caption-text">Leopold広場</p></div></td>
<td width="10%"></td>
<td width="45%"><div id="attachment_47134" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-47134" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/02/487_image7.jpg" alt="" width="600" height="449" class="size-full wp-image-47134" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/02/487_image7.jpg 600w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2023/02/487_image7-535x400.jpg 535w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /><p id="caption-attachment-47134" class="wp-caption-text">Kongress Hausの地下駐車場入口</p></div></td>
</tr>
</table>
<h3>環境・住民・観光客に優しい交通</h3>
<p>今回ドイツ・デンマークの様々な交通に関する取組に触れましたが、それらの根底には、自家用車の利用を減らし公共交通・自転車・歩行者の割合を高めることで、環境に優しく、また住民・観光客が快適で楽しい生活・滞在時間を過ごせる空間を作るという考えが存在していました。</p>
<p>日本でも環境への意識の高まりや若者の車離れ等を受け、今後環境・住民・観光客に優しい交通の需要はさらに高まると考えられます。実際に、既に多くの地域がそのような交通の実現に取り組んでいますが、定着にはまだ時間が必要と思われます。</p>
<p>バーデンバーデンは、1970年代から50年ほどの時間をかけて交通政策に取り組んできました。交通の取組は一朝一夕に実現できるものではありませんが、今後日本の観光地においてどのように住民・観光客・環境に優しい交通の取組が行われていくのか、注視していきたいと思います。</p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-sustainable-transport-yamamoto/">ドイツ・デンマークのサステナブルな交通　[コラムvol.487]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
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