部門長からのメッセージ

チャレンジし続ける「実践的学術研究機関」として

 現在、我々は農業革命、産業革命に続く情報革命の真っ只中を生きています。この情報革命においては、モノではなくコト、サービスが経済の根幹的な価値を作り上げていくことになります。

 その中でも、地域に密着し、人と人の交流が付加価値を生み出していく観光・ホスピタリティ産業は、今の時代に対応した地域振興策として、世界中の人々が注目するようになっています。

 しかしながら、2020年に全世界を直撃したCOVID-19、いわゆる新型コロナは、人々の移動や交流を抑制し、様々な問題を生じさせ、従来の常識的な枠組み「パラダイム」を大きく変化させています。全世界の「観光」がリセットボタンを押された今、新しい時代に対応していく「競争」がスタートしています。

 この「競争」に対応していくには、マーケティングやブランディングといった経営学的な分野だけでなく、都市計画や土木、建築、交通、自然環境と言った空間・ハード・コミュニティの世界、さらには文化論や心理学といった多様な知見の総合的な活用が求められます。

 まさに、総力戦であり、その地平は国際的な社会経済の変化によって、常に変化し続けゴールはありません。

 「実践的学術研究機関」として、よりよい観光地とは、観光産業、観光行動とは何か?という問いにチャレンジし続けるのが公益財団法人日本交通公社という組織です。

 世界が注目する「観光」の地平を、一緒に切り開いていこうという志をもった仲間を求めています。

山田雄一 理事/観光研究部長

山田 雄一理事/観光研究部長