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	<title>旅行者動向 | (公財)日本交通公社</title>
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	<description>公益財団法人日本交通公社は、観光を専門とする実践的学術研究機関です。旅行・観光に関する学術的、実践的な調査研究を通して、わが国の観光文化の振興に寄与し、豊かな社会の実現を目指します。</description>
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		<title>日本の国内旅行市場のいま　[コラムvol.535]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/domestic-market2024-gokita/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=domestic-market2024-gokita</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkamitomo]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 08 Dec 2025 02:00:08 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>はじめに 2年前のコラム（ 2023年6月公開「コロナ禍を経た日本人の国内旅行市場のいま」）において、2022年のデータをもとに、市場回復の鍵が旅行頻度にある可能性を指摘しました。当時はまだコロナ禍からの回復途上にあり、･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/domestic-market2024-gokita/">日本の国内旅行市場のいま　[コラムvol.535]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h3>はじめに</h3>
<p>2年前のコラム（<a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-post-covid19-domestic-market-gokita/"> 2023年6月公開「コロナ禍を経た日本人の国内旅行市場のいま」</a>）において、2022年のデータをもとに、市場回復の鍵が旅行頻度にある可能性を指摘しました。当時はまだコロナ禍からの回復途上にあり、全国旅行支援などの政策の影響が含まれる過渡期でしたが、あれから2年が経過し、市場はどのように変化したのでしょうか。当時見え始めた変化の兆しは、一過性だったのか、それとも日本の旅行市場に定着したのか。今回は、直近の2024年データをもとにみていきたいと思います。</p>
<h3>2019年水準を超えた市場</h3>
<p>まず、図1で市場全体の規模感をみてみましょう。2024年の国内宿泊観光・レクリエーションの延べ旅行者数は、2019年を100とした値で102となり、コロナ前水準を上回りました。しかし、単純に元に戻ったわけではありません。2年前の分析でも「旅行参加率は戻りきっていないが、行く人の回数は増えている」という傾向がみられましたが、この傾向は現在、より鮮明になっています。延べ旅行者数を構成する3要素を2019年比で分解してみると、人口要因はマイナス、旅行経験率は回復しつつも縮小するなか、旅行平均回数のみが1割増とプラスに寄与しています。これは、2年前に見られた傾向が一時的なものではなく、旅行コア層が市場を牽引する力がより強まったという市場構造に移行したことを示しています。特筆すべきは、この頻度上昇が宿泊費高騰などのインフレ下で起きている点です。2021年後半以降、さまざまなモノやサービスで値上げが相次ぎ、日本では物価上昇が続くなかであっても、旅行平均回数が2019年を上回っているという事実は、コア層にとって旅行が節約の対象ではなく、生活における優先順位が高い不可欠な消費として位置づけられていることが推察されます。</p>
<p style="text-align: center">図1　国内宿泊観光・レクリエーション旅行における延べ旅行者数等の推移（性・年代別）</p>
<figure>
<p style="text-align: center">
    <img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2025/12/column535-1.jpg" alt="日本交通公社研究員コラム"></p><figcaption style="text-align: center"><cite>出典：観光庁「旅行・観光消費動向調査」をもとに筆者作成</cite><br />
    </figcaption></figure>
<h3>若年層の活発化とシニア層の二極化</h3>
<p>この構造変化を深掘りするため、性・年代別の「旅行経験率×平均回数」の散布図（図2）をみてみましょう。全体の傾向としては、2020年～2021年に左下（経験率減・回数減）へ落ち込んだ後、2022年〜2024年にかけて右上へ回復する軌跡を描いています。特に、縦軸の平均回数に注目すると、多くの年代で、コロナ前の2019年よりも高い位置、または同水準に達しています。これは、ライト層が戻りきらない一方で、コア層のリピート率が高まっていることを示しています。</p>
<p>年代別では、20代の動きが顕著です。2年前も、20代女性の回復の早さに注目しましたが、現在もその傾向が継続しており、突出した伸びを示しています。散布図において、20代、特に女性の動きは、全年代の中で最も変動幅が大きくなっています。2022年～2024年は右上に大きく動いており、経験率・実施者の旅行回数ともに2019年水準を大幅に上回りました。デジタルネイティブである若年層においてリアルな移動や体験の価値が相対的に向上していると考えられます。友人との旅行、推し活に伴う遠征、体験型のアクティビティなど、彼らにとって旅は生活における優先度の高い消費として定着しており、その高い行動力は旅行市場全体を牽引する存在となっています。</p>
<p>一方で、70代以上のシニア層はどうでしょうか。2年前のコラムでは、特に70代女性の戻りの遅さから市場離脱を懸念点として挙げました。2024年のデータを見ると、この傾向は二極化として固定化したことが分かります。グラフの縦軸である回数は2019年と同程度かそれ以上に伸びていますが、横軸の経験率は依然として低いままです。健康で活動的なシニア層は、以前と変わらず、あるいはそれ以上に積極的に旅行を楽しんでいます。時間的なゆとりを活かし、平日の旅行や長期滞在など、質の高い旅を頻繁に行っている層です。その一方で、外出習慣の変化や体力的な理由などから、旅行というレジャーから離れてしまった層も一定数存在し、その層が市場に戻ってきていないことが、経験率の伸び悩みに繋がっています。シニア市場は多くの人が楽しむ市場から、旅行実施層と非実施層の二極化が進んだ市場へと変化したのです。</p>
<p style="text-align: center">図2　国内宿泊観光・レクリエーション旅行における旅行経験率×実施者の旅行平均回数（性・年代別）</p>
<figure>
<p style="text-align: center">
    <img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2025/12/column535-2.jpg" alt="日本交通公社研究員コラム"></p><figcaption style="text-align: center">※原点は2019年～2024年の全体平均<br /><cite>出典：観光庁「旅行・観光消費動向調査」をもとに筆者作成</cite><br />
    </figcaption></figure>
<h3>おわりに</h3>
<p>人口減少が続く国内市場において、単に観光客数の拡大のみを追うことには限界があります。データが示すのは、旅行頻度の高い層が市場を牽引しているという事実です。観光地や事業者には、新規客の獲得以上に、一人の旅行者と深く継続的な関係を築くことが、これまで以上に求められる局面にきていると言えるでしょう。</p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/domestic-market2024-gokita/">日本の国内旅行市場のいま　[コラムvol.535]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>若年層に広がる「旅行への関心の縮小」と、高齢者層を直撃する「新たな阻害要因」。データで見る旅行意識の変化。［Vol.532］</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-awareness-kawamura/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-awareness-kawamura</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkamitomo]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 08 Oct 2025 04:45:51 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://www.jtb.or.jp/?post_type=column&#038;p=56202</guid>

					<description><![CDATA[<p>国内宿泊旅行市場は高齢者を中心に二極化が進行 国内宿泊旅行市場は「旅行をしない人」が増える一方、「旅行をする人」はますますたくさん旅行をするようになる「二極化」が進行しています。 【図1】 国内宿泊旅行（観光・レクリエー･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-awareness-kawamura/">若年層に広がる「旅行への関心の縮小」と、高齢者層を直撃する「新たな阻害要因」。データで見る旅行意識の変化。［Vol.532］</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h3>国内宿泊旅行市場は高齢者を中心に二極化が進行</h3>
<p>国内宿泊旅行市場は「旅行をしない人」が増える一方、「旅行をする人」はますますたくさん旅行をするようになる「二極化」が進行しています。
</p>
<figure>
<div style="text-align: center"><img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2025/10/532-figure1.png" alt="研究員コラム図表" width="80%"></div>
<div style="text-align: center"><figcaption>【図1】</figcaption></div>
</figure>
<p>国内宿泊旅行（観光・レクリエーション目的）の実旅行者数の構成比（図1左図）をみると、年に1回も旅行をしない人の割合は、2014年の46.8%から、2024年には50.5%に上昇しています。一方、年に4回以上旅行をする人の割合も同時に増加しており、旅行実施者（年に1回以上旅行する人）の平均旅行回数（図1右図）は2014年の2.37回から2024年の2.86回へと約0.5回も増加しています。</p>
<p>ただし、年代によって傾向は異なります。年代別に旅行実施率（年に1回以上旅行をする人の割合）の変化を見ると、2014年から2024年までの10年間で、60代や70代は大きく減少している一方、20代は増加しています。上の年代ほど、旅行実施率が大きく減少したために、二極化が進行したものとみられます。
</p>
<figure>
<div style="text-align: center"><img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2025/10/532-figure2.png" alt="研究員コラム図表" width="80%"></div>
<div style="text-align: center"><figcaption>【図2】</figcaption></div>
</figure>
<p style="margin-top: 2em">
<h3>「旅行の阻害要因」の変化</h3>
<p>なぜ、年代によって傾向が異なるのでしょうか。様々な要因が考えられますが、ヒントとなるデータのひとつとして、「旅行の阻害要因」から考えてみたいと思います。「旅行の阻害要因」は、当財団が毎年実施している「JTBF旅行意識調査」において把握しているもので、過去1年間に一度も旅行をしなかった人に対して、その理由を尋ねた結果です。</p>
<figure>
<div style="text-align: center"><img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2025/10/532-figure3.png" alt="研究員コラム図表" width="90%"></div>
<div style="text-align: center"><figcaption>【図3】</figcaption></div>
</figure>
<p>まず、60代の阻害要因について、2014年と2024年を比較してみます（図3）。</p>
<p>2014年は「休暇がとれない」という阻害要因が最も大きく3割弱が選択していましたが、2024年には大きく減少しました。休暇のとりやすさという点からは、以前よりも旅行をしやすい環境になっているようです。</p>
<p>一方、2014年には1割にも満たなかった「ペットがいる」や、1割強だった「介護しなければならない家族がいる」という阻害要因が大きく増加し、2024年には全体の中でそれぞれ2位・3位になりました。加えて、2014年はほとんど選択されていなかった「旅行商品や宿泊･交通の値段が割高」という阻害要因も上昇しています。</p>
<p>以上から、60代はペットの存在や介護の都合、そして昨今の物価高など、新たな阻害要因の出現により、旅行をしない層が増加した可能性があります。</p>
<figure>
<div style="text-align: center"><img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2025/10/532-figure4.png" alt="研究員コラム図表" width="90%"></div>
<div style="text-align: center"><figcaption>【図4】</figcaption></div>
</figure>
<p>続いて、20代の阻害要因について見てみます（図4）。まず、60代と同様に「休暇がとれない」という阻害要因が減少しています。2014年には50%が選択しており、阻害要因のなかでは他を大きく引き離して1位となっていましたが、2024年には他の阻害要因との差が小さくなりました。前述のとおり、過去10年間で20代の旅行実施率は上昇していますが、これは働き方改革などの成果もあり、休暇の取りやすさという点で旅行をしやすい環境になってきたことが影響している可能性があります。</p>
<p>一方で、2014年はあまり存在感のなかった「旅行に関心がない」「旅行以外にやりたいことがある」「行きたいと思うところがない」といった阻害要因が、2024年には上昇しています。</p>
<p>10年前の20代は、旅行をしたくても休暇がとれなかったために、結果として旅行をできなかった人が、それなりの割合で存在していたと考えられます。一方、現在の20代は、「旅行に行きたくても行けない人」の割合は減少し、代わりに「旅行に行きたいと思わないから旅行をしない人」が増加している可能性があります。</p>
<p style="margin-top: 2em">
<h3>20代の「旅行に対する関心の幅」の縮小</h3>
<p>20代の旅行に対する意向の低下について、同じ「JTBF旅行意識調査」で把握している「行ってみたい旅行タイプ」からも深堀してみます。これは、図5にあるとおり、約30個の旅行タイプについて、それぞれの実施意向を尋ねたものです。20代の「行ってみたい旅行タイプ」をみると、2014年から2024年にかけて、ほとんどの旅行タイプが減少しています。</p>
<figure>
<div style="text-align: center"><img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2025/10/532-figure5.png" alt="研究員コラム図表" width="90%"></div>
<div style="text-align: center"><figcaption>【図5】</figcaption></div>
</figure>
<p>この変化は年代によって異なり、「行ってみたい旅行タイプ」の平均選択個数の変化（図６）をみると、若年層ほど大きく減少していることが分かります。</p>
<p>10年前は、若年層ほど「行ってみたい旅行」タイプがたくさんあり、それが年代の上昇とともに減少する傾向にありましたが、現在では、若年層も高齢者も、旅行における興味・関心の幅はそれほど変わらないようです。</p>
<figure>
<div style="text-align: center"><img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2025/10/532-figure6.png" alt="研究員コラム図表" width="80%"></div>
<div style="text-align: center"><figcaption>【図6】</figcaption></div>
</figure>
<h3>まとめ</h3>
<p>過去10年間における旅行意識の変化について、年代による違いを見てきました。</p>
<p>高齢者層は、新たな阻害要因の出現によって「旅行をしない人」が増える一方、「旅行をする人」はたくさん旅行をするようになる「二極化」が進行しました。</p>
<p>若年層は、休暇が取得しやすくなったことなどの環境的な要因から「旅行をする人」が増えている一方、同時に、旅行に対する意向の低下も見られています。若年層ほど、価値観や趣味・嗜好が多様化していると言われていますが、それは旅行以外の分野に広がっているようです。将来の旅行市場を占ううえでは、若年層の価値観や趣味・嗜好と旅行意向との関係について、今後の更なる研究が求められます。</p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-awareness-kawamura/">若年層に広がる「旅行への関心の縮小」と、高齢者層を直撃する「新たな阻害要因」。データで見る旅行意識の変化。［Vol.532］</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>専門家帯同訪日ツアーによる高付加価値旅行の考察 ―「アカデミック」「コミュニティ」「実利」の3類型から― [コラムvol.531]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-hvt-kakishima/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-hvt-kakishima</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkamitomo]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 17 Sep 2025 05:34:07 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://www.jtb.or.jp/?post_type=column&#038;p=55987</guid>

					<description><![CDATA[<p>高付加価値旅行者が追求する「本物の体験」 世界的に「高付加価値旅行者」が注目を集めており、その動きは日本も例外ではない。我が国では「着地消費100万円以上」という定量的な条件に加え、旅行を通じて得られる知的満足や自己実現･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-hvt-kakishima/">専門家帯同訪日ツアーによる高付加価値旅行の考察 ―「アカデミック」「コミュニティ」「実利」の3類型から― [コラムvol.531]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h3>高付加価値旅行者が追求する「本物の体験」</h3>
<p>世界的に「高付加価値旅行者」が注目を集めており、その動きは日本も例外ではない。我が国では「着地消費100万円以上」という定量的な条件に加え、旅行を通じて得られる知的満足や自己実現、そして「本物の体験」を追求する姿勢といった定性的な特徴にも言及されている。これらの層の関心は、単なる豪華さや快適さとは一線を画し、より内面的な充足にシフトしていると言えるだろう。<br />
高付加価値旅行者の「本物の体験」需要に応える手法の一つとして、「専門家帯同ツアー」がある。専門家が提供する信頼性の高い情報と解説は、高付加価値旅行者の満足度を向上させる上で有効である。そこで本稿では、専門家帯同ツアーという切り口から、高付加価値旅行者が求める体験について考察する。
</p>
<h3>専門家帯同ツアーとその類型</h3>
<p>専門家帯同ツアーとは、特定の専門分野で深い知見を持つ専門家が旅行に同行し、その専門的視点から解説を行うことを付加価値とする旅行形態である。本稿では多様な訪日ツアー事例を、専門家がもたらす「付加価値」と「提供形態」に着目して分析し、後述する3つの類型に分類した。
</p>
<ol>
<li><b>アカデミック型</b><br />
        イギリス、アメリカ、カナダ、ドイツを中心とする欧米圏で見られるのが「アカデミック型」である。スミソニアン協会や有名大学の同窓会のように学術的に権威ある組織が企画を主導し、参加者に深い学びの機会を提供する点が特徴である。<br />
        例えば、スミソニアン協会が主催する&#8221;Eternal Japan&#8221;では、日本美術史を専門とする大学教授が同行し、東京国立博物館で仏像鑑賞、箱根での現代彫刻鑑賞、そして、京都の禅寺訪問といった内容のツアーとなっている。ここでの専門家の役割は、個々の作品を解説するだけではない。古代仏教美術から現代アートに至る歴史的文脈を示し、日本美術史を一つの物語として理解できるよう導く役割を担っている（表-1）。<br />
        また、イギリスの専門旅行会社Martin Randall Travelが企画する&#8221;Autumn &amp; the Art of the Japanese Garden&#8221;では、桂離宮、龍安寺、足立美術館など、様式も時代背景も異なる庭園を連続して訪問し、専門家（園芸史）は、参加者に「比較」の視点を与える。実際に、このツアーを企画する旅行会社の公式サイトでは、専門家の役割を「情報提供だけでなく、物事を解明し、思考を刺激すること」と定義している。この記述に基づけば、専門家は単に情報を提供するだけでなく、参加者自身の発見と深い理解を導く機能も果たしているものと考えられる（表-1）。<br />
        このモデルにおける専門家は、大学教授、美術館のキュレーター、歴史家といった「講師」や「学者」であることが多い。また、ツアーの詳細を確認すると、特定分野での受賞経験者や有名大学の教授等、肩書きや実績が強調されている点も特徴的である。このことからも、このタイプでは、学術的な知見によって参加者の知的好奇心に応えることが求められているとわかる。
    </li>
<li><b>テーマ・コミュニティ型</b><br />
        台湾やオーストラリア、香港の専門テーマ旅行に見られるのが「テーマ・コミュニティ型」である。このモデルは、庭園や建築、歴史といった特定の趣味を共有する人々が集まり、専門家と共に体験を深める点に特徴がある。また、完全オーダーメイドで高額になりがちな実利・オーダーメイド型や、権威ある専門家を招聘するアカデミック型と比べ、価格が比較的安価なことや、参加者同士の交流会が企画されることも特徴的である。<br />
        具体的には、オーストラリアのRoss Garden Toursが企画する著名な園芸家と巡るガーデンツアーや、台湾の旅行系インフルエンサー工頭堅氏が案内する歴史探訪（雄獅旅遊）、同じく旅行系インフルエンサー阿倫氏が案内する立山黒部のツアー（金龍旅遊）、香港のLTRIPが企画する日本在住の旅行系インフルエンサー（風信子氏）が案内するツアーが挙げられる。<br />
        このモデルにおける専門家とは、テレビ司会者や人気ブロガーといった「達人（マスター）」や「リーダー」を指す。彼らの役割は、参加者と同じ目線に立ち、旅を通じて感動や体験を共有し、コミュニティとしての一体感を醸成することにある。
    </li>
<li><b>実利・オーダーメイド型</b><br />
        中国を中心にアジア圏で特徴的なのが「実利・オーダーメイド型」である。この類型は、顧客のビジネス、健康といった実利的な目的を達成するため、オーダーメイドで提供される点に特徴がある。<br />
        例えば、中国最大の旅行会社（中青旅）が手配するオーダーメイドのビジネス視察がある。ここでの専門コンサルタントは、業界の専門家や企業のアポイントを取得する役割を担う（表-1）。<br />
        また、海外医療サービスに特化した中国の盛诺一家（Hope Group）が提供する訪日がん治療・精密検査プログラムも一例として挙げられる。これは、日本のトップクラスの医療機関での治療を目的とするもので、医療コーディネーターは医療記録の翻訳、医師とのオンライン事前面談の設定、医療滞在ビザのサポート、治療中の専門医療通訳までを一貫して担う。この種の医療サービスは自己投資の一環として美容の領域にも広がり、同社では、美容医療関連のオーダーメイドツアーも販売されている。<br />
        実利・オーダーメイド型の専門家は、顧客が単独では実現困難な目的達成へと導く存在であり、彼らが提供する特別な「人脈」と、それによって保証される「アクセス」こそが、このモデルの価値となっている。
    </li>
</ol>
<h3>まとめ</h3>
<p>本稿では、専門家が帯同する訪日旅行を、「アカデミック型」「テーマ・コミュニティ型」「実利・オーダーメイド型」の3類型に分類し、その特徴を考察した。<br />
本稿の分析から、これら3類型は一つの連続体（スペクトラム）として捉えることができる（表-2）。一方には、専門家の学術的な「知見」を価値とする「アカデミック型」が存在する。その対極に位置するのが、専門家が持つ特別な「人脈」と「アクセス」を価値とする「実利・オーダーメイド型」である。専門家と参加者の関係は、前者が師弟関係に近い一方向的なものであるのに対し、後者は目的達成のためのパートナーという双方向的な側面を持つ。そして、この間に位置するのが「テーマ・コミュニティ型」である。このモデルの専門家は、アカデミック型ほどではないものの、特定の分野に関する深い「知見」を提供する。同時に、参加者と同じ目線で感動を共有し、一体感を醸成するという役割も担っている。加えて、専門家と参加者の関係性が水平的であることも特徴であり、テーマ・コミュニティ型は、他の2つのモデルの要素をあわせ持ち、両者の中間的な位置づけであると言えるだろう。<br />
本稿で行った類型化は、実務面においても重要な示唆を与える。高付加価値旅行商品を開発する際、ターゲット市場に応じて、どのタイプの専門家を起用し、どのような価値を訴求すべきかが明確になるだろう。より効果的な商品開発にあたっては、各モデルを形成する文化・社会・経済といった背景要因の理解が必要となるが、これらの解明は今後の研究課題としたい。
</p>
<p style="margin-top: 2em">
<p style="text-align: center"><b>表-1：国・地域別・専門家帯同訪日ツアー例</b></p>
<div class="table-area">
<table class="cntTable borTable floatL mrgt0 top sp-table" style="font-size: 12pt">
<tr>
<td bgcolor="#ffffd6" style="text-align: center;width: 12%">国/地域</td>
<td bgcolor="#ffffd6" style="text-align: center">ツアー名/旅行会社</td>
<td bgcolor="#ffffd6" style="text-align: center">帯同する専門家（例）</td>
<td bgcolor="#ffffd6" style="text-align: center">専門分野</td>
<td bgcolor="#ffffd6" style="text-align: center">限定アクセス・特別公開の例</td>
<td bgcolor="#ffffd6" style="text-align: center">日数</td>
<td bgcolor="#ffffd6" style="text-align: center">金額（現地通貨）</td>
<td bgcolor="#ffffd6" style="text-align: center">金額（日本円）</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 12%">イギリス</td>
<td>Japanese Gardens(Martin Randall Travel)</td>
<td>園芸史家、庭園デザイナー(例: Yoko Kawaguchi氏)</td>
<td>庭園</td>
<td>通常非公開の寺院の書院や茶室への特別拝観、庭園所有者や管理者からの直接解説</td>
<td>12日間</td>
<td>£8,990～</td>
<td>約1,784,200円～</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 12%"></td>
<td>Art in Japan(Martin Randall Travel)</td>
<td>美術史家、大学講師(例: Meri Arichi博士)</td>
<td>美術・建築</td>
<td>美術館の閉館後にプライベートツアー学芸員による特別レクチャー、個人コレクターの収蔵品鑑賞</td>
<td>12日間</td>
<td>£9,230～</td>
<td>約1,831,800円～</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 12%">アメリカ</td>
<td>Eternal Japan(Smithsonian Journeys)</td>
<td>大学教授、歴史家(例: Jonathan M. Hall氏)</td>
<td>歴史・文化</td>
<td>研究者用の施設や通常は入れないエリアへのアクセス、住職からの解説</td>
<td>13日間</td>
<td>$10,995～</td>
<td>約1,628,900円～</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 12%"></td>
<td>Japan with Sean Brock(Modern Adventure)</td>
<td>受賞歴のある著名シェフ(例: Sean Brock氏)</td>
<td>食文化</td>
<td>トップシェフと共に市場を巡り食材を学ぶシェフのコネクションによるレストランでの特別メニュー</td>
<td>9日間</td>
<td>$13,900～</td>
<td>約2,059,300円～</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 12%">オーストラリア</td>
<td>Autumn &amp; the Art of the Japanese Garden(ASA Tours with Jim Fogarty)</td>
<td>受賞歴ランドスケープデザイナー(Jim Fogarty氏)</td>
<td>庭園</td>
<td>「特別予約による小規模庭園の訪問」が明記されており、一部は特別許可が必要と記載</td>
<td>15日間</td>
<td>AU$16,800～</td>
<td>約1,622,000円～</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 12%"></td>
<td>Spring Festivals of Japan(Ross Garden Tours)</td>
<td>著名園芸家・TV司会者(Graham Ross氏)</td>
<td>庭園</td>
<td>－</td>
<td>14日間</td>
<td>AU$15,995～</td>
<td>約1,571,000円～</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 12%">台湾</td>
<td>【跟著阿倫去旅行】立山黑部雪壁6日（金龍永盛旅行社）</td>
<td>旅行系インフルエンサー（阿倫氏）</td>
<td>－</td>
<td>－</td>
<td>6日間</td>
<td>NT$75,900</td>
<td>約368,850円</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 12%"></td>
<td>搶救龍馬大作戰！工頭堅五日高知龍馬博覽會+京都坂本龍馬之旅（雄獅旅遊）</td>
<td>旅行系インフルエンサー（工頭堅氏）</td>
<td>歴史・文化</td>
<td>－</td>
<td>5日間</td>
<td>NT$43,500</td>
<td>約174,000円</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 12%">香港</td>
<td>與風信子、旦那的冬日流冰、走遍道東與日本最北 北海道8天團 等（LTRIP）</td>
<td>旅行系インフルエンサー（風信子氏）</td>
<td>－</td>
<td>－</td>
<td>8日間</td>
<td>HK$21,888</td>
<td>約¥415,000円～</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 12%">中国</td>
<td>ツアー名なし（オーダーメイド型）（盛诺一家 Hope Group）</td>
<td>医療コンサルタント、医師</td>
<td>医療</td>
<td>外国人が個人で予約困難なトップクラスのがん専門病院へのアクセス、日本の名医とのオンライン・セカンドオピニオン </td>
<td>オーダーメイド</td>
<td colspan="2">治療法や期間に応じて大きく変動</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 12%"></td>
<td>「遨游」企業定制（中青旅）</td>
<td>経営コンサルタント、アナリスト<br />※必ず帯同するわけではない</td>
<td>ビジネス</td>
<td>顧客との守秘義務に基づき非公開</td>
<td>オーダーメイド</td>
<td colspan="2"> 視察内容、面会する人物、滞在先に応じて大きく変動</td>
</tr>
</table>
</div>
<p style="text-align: center">資料：各社ウェブサイトより筆者作成<br />注：日本円は2025年9月3日～11日時点の為替レートによる参考価格／最終閲覧日：2025年9月11日</p>
<p style="margin-top: 2em">
<p style="text-align: center"><b>表-2：専門家帯同型訪日ツアーのタイプ</b></p>
<div class="table-area">
<table class="cntTable borTable floatL mrgt0 top sp-table" style="font-size: 12pt">
<tr>
<td style="width: 19%"></td>
<td bgcolor="#ffeddb" style="text-align: center;width: 27%"><b>アカデミック型</b></td>
<td bgcolor="#edffdb" style="text-align: center;width: 27%"><b>テーマ・コミュニティモデル型</b></td>
<td bgcolor="#dbedff" style="text-align: center;width: 27%"><b>実利・オーダーメイド型</b></td>
</tr>
<tr>
<td></td>
<td bgcolor="#ffeddb"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2025/09/column531-2.png" alt="コラムvol.531画像"></td>
<td bgcolor="#edffdb"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2025/09/column531-3.png" alt="コラムvol.531画像"></td>
<td bgcolor="#dbedff"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2025/09/column531-4.png" alt="コラムvol.531画像"></td>
</tr>
<tr>
<td>顧客のニーズ</td>
<td bgcolor="#ffeddb" style="text-align: center">知的好奇心を満たすこと</td>
<td bgcolor="#edffdb" style="text-align: center">趣味を探求し、感動を共有すること</td>
<td bgcolor="#dbedff" style="text-align: center">実利（ビジネス、健康等）を得ること</td>
</tr>
<tr>
<td>専門家タイプと求められる役割</td>
<td bgcolor="#ffeddb" style="text-align: center">講師・学者</td>
<td bgcolor="#edffdb" style="text-align: center">達人（マスター）・リーダー</td>
<td bgcolor="#dbedff" style="text-align: center">案内人・仲介者</td>
</tr>
<tr>
<td>専門家との関係性</td>
<td bgcolor="#ffeddb" style="text-align: center">師弟関係に近い一方向的な関係<br />↓</td>
<td bgcolor="#edffdb" style="text-align: center">共感に基づく水平的な関係<br />→ ←</td>
<td bgcolor="#dbedff" style="text-align: center">双方向的<br />↔</td>
</tr>
<tr>
<td>限定アクセスの傾向</td>
<td bgcolor="#ffeddb" style="text-align: center">学術的・文化的な特別拝観（例：非公開の文化財、住職による直接解説）</td>
<td bgcolor="#edffdb" style="text-align: center">テーマや専門家に紐づく特別な体験（例：専門家の工房訪問、ファン限定の交流会）</td>
<td bgcolor="#dbedff" style="text-align: center">ビジネスや交渉のためのプライベート空間（例：企業トップとの面会等）</td>
</tr>
<tr>
<td>提供価値</td>
<td bgcolor="#ffeddb" style="text-align: center">専門家の「質」と「解説の深さ」学術的な権威を持つ専門家による信頼性の高い解説</td>
<td bgcolor="#edffdb" style="text-align: center">カリスマ的な専門家と参加者同士が趣味を通じて感動を共有できる場</td>
<td bgcolor="#dbedff" style="text-align: center">特別な「人脈」と「アクセス」独自のコネクションでしか実現不可能な機会</td>
</tr>
<tr>
<td>主な国・地域</td>
<td bgcolor="#ffeddb" style="text-align: center">イギリス、アメリカ、カナダ、ドイツ等</td>
<td bgcolor="#edffdb" style="text-align: center">台湾、オーストラリア、香港（専門テーマ）等</td>
<td bgcolor="#dbedff" style="text-align: center">中国、シンガポール、中東、香港（富裕層向け）等</td>
</tr>
</table>
</div>
<p style="text-align: right">資料：筆者作成（画像はGoogle Geminiより作成）</p>
<p style="margin-top: 2em">
<h4>【参考URL】</h4>
<ul>
<li>Martin Randall Travel: <cite>https://www.martinrandall.com</cite></li>
<li>Smithsonian Journeys: <cite>https://www.smithsonianjourneys.org/</cite>
</li>
<li>Modern Adventure: <cite>https://modernadventure.com/</cite></li>
<li>ASA Tours: <cite>https://www.asatours.com.au/</cite></li>
<li>Ross Garden Tours: <cite>https://rosstours.com/</cite></li>
<li>金龍永盛旅行社: <cite>https://www.dragontr.com.tw/</cite></li>
<li>LTRIP: <cite>https://www.ltrip.com/</cite></li>
<li>盛诺一家 Hope Group: <cite>https://www.hopenoah.com/</cite></li>
<li>中青旅: <cite>https://custom.aoyou.com/</cite></li>
</ul><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-hvt-kakishima/">専門家帯同訪日ツアーによる高付加価値旅行の考察 ―「アカデミック」「コミュニティ」「実利」の3類型から― [コラムvol.531]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>日本人旅行者のニーズの変化　[コラムvol.519]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-needs-gokita/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-needs-gokita</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkamitomo]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 30 Dec 2024 00:00:44 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://www.jtb.or.jp/?post_type=column&#038;p=53553</guid>

					<description><![CDATA[<p>今年の年末年始は日並びに恵まれ、一部では“奇跡の9連休”と呼ばれているそうです。連休中に旅行を計画している人も多いのではないでしょうか。株式会社JTBによると、この年末年始に出かける場所として気になっているところとしては･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-needs-gokita/">日本人旅行者のニーズの変化　[コラムvol.519]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>今年の年末年始は日並びに恵まれ、一部では“奇跡の9連休”と呼ばれているそうです。連休中に旅行を計画している人も多いのではないでしょうか。株式会社JTBによると、この年末年始に出かける場所として気になっているところとしては、「自然の景色が楽しめる場所」や「東京ディズニーリゾート」が人気とのことです*1。<br />
    そこで、今回は行ってみたい旅行を取り上げ、時代とともに変わるのかをみていきます。</p>
<h3>今後行ってみたい旅行タイプ</h3>
<p>今後1～2年の間に行ってみたい旅行タイプの中長期的な推移を図表1に示しました。こちらは、2024年の上位7位について、その経年推移を示したものになります。この7項目は2016年から固定、つまり、順位は変われどもその顔ぶれは変わっていません。もう少し遡った1998年、2004年、2009年も、「都市観光」を除いて同じ顔ぶれです。では、当時は上位7位に何が加わっていたのか、それは、破線で示した、見るもの、遊ぶものにはこだわらず仲間や家族と楽しく過ごす旅行である「おしゃべり旅行」です。1998年、2004年は6位に入っていましたが、2024年では14位となりました。「おしゃべり旅行」は2024年も2割弱を占めており、現在も一定の需要はあるものの、旅に求めるものがより明確化されてきたと考えられます。</p>
<p style="margin-top: 3em">
<p style="text-align: center">図表1　今後1～2年間で行ってみたい旅行タイプ（2024年の上位7位）<br />＜1998年、2004年、2009年、2016年、202年、2024年＞【複数回答】</p>
<figure>
<p style="text-align: center">
        <img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/12/data1.png" alt="日本交通公社研究員コラム"></p><figcaption style="text-align: center"><cite>出典：公益財団法人日本交通公社「JTBF旅行意識調査」より筆者作成</cite><br />
        </figcaption></figure>
<p style="margin-top: 3em">
<p>続いて、近年の動向に着目してみてみると、「グルメ」が右肩上がりで伸びていることがわかります（図表2）。図表3は、性・年代別に行ってみたい旅行タイプをみたもので、縦軸は2024年の値、横軸は2016-2018年の3か年平均を100とした場合の2024年の値を示しています。つまり、右上にプロットされる旅行タイプは、実施意向が高く、かつ、意向の伸びが大きいものになります。まず縦軸の実施意向に着目してみると、18～29歳は「グルメ」、30代は「テーマパーク」と「温泉旅行」、40代は「グルメ」と「温泉旅行」、50代は「温泉旅行」、60代は「自然観光」と「温泉旅行」、70代は「温泉旅行」と、年代によって人気の旅行タイプは異なります。次に横軸の実施意向の伸びをみてみると、30代を除き、各年代において最も伸びを示したタイプは「グルメ」となりました。全年代に共通して、唯一右上にプロットされたのは「グルメ」のみでした。グルメはもともと人気のある旅行タイプですが、近年のトレンドとして、旅行におけるその位置づけは年々高まっていると言えるでしょう。</p>
<p style="margin-top: 3em">
<p style="text-align: center">図表2　今後1～2年間で行ってみたい旅行タイプ（2024年の上位7位）<br />＜2018年～2024年直近3か年の移動平均＞【複数回答】</p>
<figure>
<p style="text-align: center">
        <img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/12/data2.png" alt="日本交通公社研究員コラム"></p><figcaption style="text-align: center"><cite>出典：公益財団法人日本交通公社「JTBF旅行意識調査」より筆者作成</cite><br />
        </figcaption></figure>
<p style="margin-top: 4em">
<p style="text-align: center">図表3　今後1～2年間で行ってみたい旅行タイプ（2024年の上位7位｜性・年代別）【複数回答】</p>
<figure>
<p style="text-align: center">
        <img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/12/data3-1.jpg" alt="日本交通公社研究員コラム"></p>
<p style="text-align: center">
        <img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/12/data3-2.png" alt="日本交通公社研究員コラム"></p>
<p style="text-align: center">
        <img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/12/data3-3.png" alt="日本交通公社研究員コラム"></p><figcaption style="text-align: center"><cite>出典：公益財団法人日本交通公社「JTBF旅行意識調査」より筆者作成</cite><br />
        </figcaption></figure>
<h3>行ってみたい旅行タイプ×行ってみたい旅行先</h3>
<p>次に、行ってみたい旅行タイプとして、どの地域が具体的に思い浮かぶのかをみていきます。実施意向が高く、かつ、意向の伸びが大きい「グルメ」について、2017年、2021年、2024年の行ってみたい旅行先上位5位を図表4上に示しました。いずれの年も「北海道」が変わらず1位であり、「韓国」は徐々に順位を上げています。<br />
    ここで、2024年の行ってみたい旅行タイプ20位の「スポーツ観戦」に着目し、行ってみたい旅行先をみてみましょう（図表4下）。お気づきでしょうか、「アメリカ」の回答率が14%→19%→35%と上昇しています。これは、メジャーリーグ史上初の50-50を達成するなど前人未到の活躍をしている大谷翔平選手への注目が、旅行先の選択に影響を及ぼした結果と言えるでしょう。
    </p>
<p style="margin-top: 3em">
<p style="text-align: center">図表4　行ってみたい旅行×行ってみたい旅行先</p>
<figure>
<p style="text-align: center">
        <img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/12/data4.png" width="90%" alt="日本交通公社研究員コラム"></p><figcaption style="text-align: center"><cite>出典：公益財団法人日本交通公社「JTBF旅行意識調査」より筆者作成</cite><br />
        </figcaption></figure>
<h3>おわりに</h3>
<p>今回は行ってみたい旅行を取り上げ、時代とともに変わるのかをみていきました。中長期的なトレンドとしてはおしゃべり旅行を除く上位の項目には大きな変動はなく、近年の動向としてはグルメ旅行が着目されていることがわかりました。<br />
    ここでは行ってみたい旅行タイプ上位7位を取り上げてみてきましたが、10月に発行した『旅行年報2024』では、42の旅行タイプについて掲載、本コラムの後半でみてきた旅行タイプ別の行ってみたい旅行先も掲載しています（第Ⅰ編　日本人の旅行市場／Ⅰ-４ 日本人の旅行に対する意識）。このようなデータは一時点の結果のみをみるのではなく、経年でみることによってみえてくるもの、また、他地域と比較することによってみえてくるものがあります。</p>
<p>本ホームページではPDF版を公開していますので、ご興味のある方は、ぜひ、ご活用ください。<br />
    <a href="https://www.jtb.or.jp/book/annual-report/annual-report-2024/">https://www.jtb.or.jp/book/annual-report/annual-report-2024/</a></p>
<h4>参考</h4>
<p>*1　株式会社JTB　年末年始（2024年12月23日～2025年1月3日）の旅行動向<br />
        https://www.jtbcorp.jp/jp/newsroom/2024/12/05_jtb_24-25_New-year-holiday.html
    </p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-needs-gokita/">日本人旅行者のニーズの変化　[コラムvol.519]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>今後を占うAPC分析 ー日本人の旅行はなぜ減少したかー［Vol.518］</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/apc-analytics-kawamura/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=apc-analytics-kawamura</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkamitomo]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 20 Dec 2024 04:24:38 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://www.jtb.or.jp/?post_type=column&#038;p=53424</guid>

					<description><![CDATA[<p>はじめに 日本人の人口減少に伴い、国内旅行市場は、将来的に少しずつ縮小していくものと思われます。しかしそれは、例えば人口が5%減少したから旅行市場も同じように5%縮小する、という単純なものではなく、恐らくは、人口減少と異･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/apc-analytics-kawamura/">今後を占うAPC分析 ー日本人の旅行はなぜ減少したかー［Vol.518］</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h3>はじめに</h3>
<p>日本人の人口減少に伴い、国内旅行市場は、将来的に少しずつ縮小していくものと思われます。しかしそれは、例えば人口が5%減少したから旅行市場も同じように5%縮小する、という単純なものではなく、恐らくは、人口減少と異なるスピードで旅行市場の縮小が進むものと思われます。その理由のひとつが、人口構成の変化と年齢による1人あたり平均旅行回数（以下、旅行回数）の違いです。旅行回数は年齢により異なるため、例えば全体の人口に変化がなかったとしても、もし旅行回数の低い年齢の人口構成が大きくなれば、全体の旅行回数は小さくなります。また、同じ年齢（例えば20代）でも、世代（例えば1960年代生まれと2000年代生まれ）によって旅行回数は異なると考えられます。今後の国内旅行市場を考えるうえでは、これらの違いを踏まえる必要があります。</p>
<h3>APC分析</h3>
<p>この点を明らかにする手法に、Age-Period-Cohort（APC）分析があります。これは、旅行回数のような特徴の変化を、年齢・世代・時代の３つの側面（効果）から、別々に捉えるための分析手法です。旅行回数について考えた場合、年齢効果は加齢による旅行回数の変化、世代効果は出生年による旅行回数の違い、時代効果は年齢や世代にかかわらない全体の傾向を示しています。例えば、現在の20代と60代の旅行回数の違いを考えます。観光庁「旅行･観光消費動向調査」によると、2023年暦年において、年間の観光･レクリエーション宿泊旅行の平均回数は、20代が2.3回、60代が1.4回となっています（図1）。これをみると、現在の20代が歳を取って60代になったときに、同じように旅行回数が1.4回程度になると予想できるかもしれませんが、そうとも言い切れません。現在の60代が20代だったころは、現在の20代よりももっと旅行をしており、そこから加齢により旅行回数が減少した結果、今の1.4回になっている可能性があります。もしそうであれば、現在の20代が歳を取って60代になったときの旅行回数は、1.4回よりも低くなっているはずです。この違いは、年齢効果と世代効果の分析によって明らかにすることができます。また、年齢や世代によらず、旅行ブームの波や、大きな事件・災害などによって、日本人全体の旅行回数が変化している時期もあります。これは、時代効果によって明らかにすることができます。</p>
<p style="margin-top: 2em">
<p style="text-align: center">年齢別　1人あたり平均旅行回数<br />（2023年、国内宿泊観光･レクリエーション旅行）</p>
<figure>
<p style="text-align: center">
    <img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/12/kawamura_data.jpg" width="90%" alt="日本交通公社研究員コラム"></p><figcaption style="text-align: center"><cite>図１　2023年国内宿泊観光･レクリエーション旅行の年齢別旅行回数（観光庁 旅行観光消費動向調査結果より筆者計算）</cite><br />
    </figcaption></figure>
<h3>日本人旅行の時代・年齢・世代効果</h3>
<p>少し前の研究ですが、このAPC分析を日本人の旅行に対して行った研究（山口ら(2016)）を紹介したいと思います。対象は、1991年から2011年までの日本人の宿泊観光旅行回数の変化です。この間、平均旅行回数は全体として1.6回から1.2回に変化しており、減少傾向にあったことがわかります。</p>
<figure>
<p style="text-align: center">
    <img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/12/kawamura_data2.png" width="50%" alt="日本交通公社研究員コラム"></p><figcaption style="text-align: center"><cite>図2　平均旅行回数の変化（山口ら(2016)より画像引用）</cite><br />
    </figcaption></figure>
<p style="margin-top: 3em">
<p>この変化について、時代・年齢・世代効果による影響を分析した結果が図3です。グラフは、プラスにあれば旅行回数が増える方向、マイナスにあれば減る方向の効果があることを示しています。</p>
<figure>
<p style="text-align: center">
    <img decoding="async" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/12/kawamura_data3.png" width="95%" alt="日本交通公社研究員コラム"></p><figcaption style="text-align: center"><cite>図3　旅行回数の変化に対する時代効果・年齢効果・世代効果（山口ら(2016)より画像引用）</cite><br />
    </figcaption></figure>
<p style="margin-top: 3em">
<p>まず時代効果をみると、ほとんどゼロ付近で効果は小さいことがわかります。社会全体で旅行が減っていたわけではないようです。次に年齢効果をみると、20代前半をピークに40代後半までは減少したのち、60代にかけては一度横ばいかやや上昇するものの、60代後半以降は大きく減少し続けることが分かります。基本的に、若い年代が最も頻繁に旅行をするが、その後は仕事の都合やライフステージの変化によって旅行回数は落ちていきます。50代から定年を迎える60代にかけては、子育てや仕事などが少し落ち着いたことでやや旅行をするようになります。そして高齢者になると、以降は経済的な理由や、加齢による健康面での制限が増えることで旅行をしなくなるという、人生の流れが読み取れます。次に世代効果ですが、こちらは後年世代になるほど一貫して減少し続けています。昔の若者世代より、近年の若者世代のほうが、旅行をしなくなるという傾向があったようです。<br />
以上の結果により同論文では、1991年から2011年までの日本人の旅行回数の減少は、「『年齢構成の変化（高齢化）』と『後年世代の旅行離れ』でほとんど説明できる」と結論付けています。少子高齢化が進み、かつ、たくさん旅行をするはずの若い世代が年々旅行をしなくなっていることが、大きな要因であるとみられています。</p>
<h3>今後の国内旅行市場</h3>
<p>今後、日本では「年齢構成の変化（高齢化）」がますます進行する見通しで、この点では、国内旅行市場における旅行回数の減少は、人口減少以上のペースで進む可能性があります。一方、2011年以降の「後年世代の旅行離れ」の傾向については、はっきりとした数字が確認できていません。さらに2020年以降は、新型コロナウイルス感染拡大の影響が、大きな時代効果として旅行回数に影響していた可能性が高く、これが現在までどのように作用しているかも、はっきりとしていません。<br />
これらについては今後の研究が期待されます。</p>
<h4>参考文献</h4>
<p>1) 観光庁, 旅行･観光消費動向調査<br />
2) 山口裕通, 奥村誠（2016）:宿泊観光旅行発生パターンの基本的特徴と経年変化, 土木学会論文集D3（土木計画学）72 巻 3 号 p. 248-260</p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/apc-analytics-kawamura/">今後を占うAPC分析 ー日本人の旅行はなぜ減少したかー［Vol.518］</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>インバウンドの地方部訪問・消費促進における体験活動の活用可能性 [コラムvol.516]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-inbound-activity-kakishima/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-inbound-activity-kakishima</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkamitomo]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 30 Oct 2024 05:56:44 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://www.jtb.or.jp/?post_type=column&#038;p=53305</guid>

					<description><![CDATA[<p>2024年も折り返し地点を過ぎました。ここまでのインバウンド市場は、単月の訪日外客数が8ヶ月連続で過去最多を更新し、コロナ禍で低迷していた数年前の状況からは想像できないほど好調に推移しています。コロナ禍以降、インバウンド･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-inbound-activity-kakishima/">インバウンドの地方部訪問・消費促進における体験活動の活用可能性 [コラムvol.516]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>2024年も折り返し地点を過ぎました。ここまでのインバウンド市場は、単月の訪日外客数が8ヶ月連続で過去最多を更新し、コロナ禍で低迷していた数年前の状況からは想像できないほど好調に推移しています。コロナ禍以降、インバウンド市場は都市部やゴールデンルートで先行的に回復してきた一方、一部ではオーバーツーリズムも起きています。こうしたインバウンド需要の地域偏在を解消するためにも、改めて地方分散が重要になるのではないかと感じています。</p>
<h3>地方観光地への訪問・消費促進に活用が期待される「体験活動」</h3>
<p>10月11日に公表した当財団と（株）日本政策投資銀行で毎年実施している <a href="/research/asiaeuro-survey-2024/">「DBJ・JTBF アジア・欧米豪訪日外国人旅行者の意向調査2024年度版」</a>において、「日本の地方にある（首都圏・都市部から離れた）観光地（以下「地方観光地」）」への訪問意向は、イギリス（81%）を除く11市場で90%を超え、高水準である一方、実際のいわゆる地方部への訪問経験は低位です （図1）。この調査結果から、地方部への高い訪問意向を、どう実際の訪問につなげていくかが大きな課題であることが見えてきました。</p>
<p style="text-align: center">図1　日本の観光地への訪問経験（n=3,349）</p>
<figure>
    <img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2024/10/kakishima_f1-2.png" alt="日本の観光地への訪問経験"><figcaption style="text-align: center"><cite>資料：DBJ・JTBF  アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査 2024年度版より筆者作成</cite><br />
        <a href="/wp-content/uploads/2024/10/kakishima_f1-3.png" target="_blank" rel="noopener"><br />
        別ウィンドウで拡大表示</a><br />
    </figcaption></figure>
<p style="margin-top: 2em">
<p>地方部への訪問や消費促進にあたってはいろいろなアプローチがありますが、今回は体験活動に着目したいと思います。その理由として3点ほど挙げたいと思います。1点目は、体験活動を実施することによって宿泊、飲食、移動等を伴うことが多いため、1人当たり旅行支出の増加に影響することが挙げられます。実際に訪日時に体験活動を実施した人は実施していない人に比べ、1人当たり旅行支出が高いことが分かります（図2）。2点目として、今後、成長の余地や可能性があることが挙げられます。体験活動に関連する消費の大部分は、訪日外国人消費動向調査（現：「インバウンド消費動向調査」）（観光庁）では、「娯楽等・サービス費」に分類されますが、観光・レジャー目的の人の購入率（体験サービス等を購入した人の割合）、購入者単価（体験サービス等を購入した人を分母として算出される当該サービスを購入する際に支払った支出金額の平均値）ともに、過去10年間で上昇しており、購入率に至っては28ポイント上昇しています（図3）。3点目は地域資源の活用のしやすさです。買い物や飲食は集積している方が消費促進される傾向にあるため、都市部に分があると言えますが、地域資源の活用という観点からは、都市部と地方部に大きな差はないと考えられます。</p>
<p style="margin-top: 2em">
<p style="text-align: center">図2:体験活動の有無別1人当たり旅行支出</p>
<figure>
    <img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2024/10/kakishima_f2-2.png" alt="日本の観光地への訪問経験"><figcaption style="text-align: center"><cite>出典：「令和元年度版　観光白書」（観光庁）</cite></figcaption></figure>
<p style="margin-top: 4em">
<p style="text-align: center">図3:娯楽サービス費の購入者単価・購入率の経年推移（観光・レジャー目的）</p>
<figure>
    <img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2024/10/kakishima_f3-2.png" alt="日本の観光地への訪問経験"><figcaption style="text-align: center"><cite>資料：「訪日外国人消費動向調査」（観光庁）より筆者作成</cite></figcaption></figure>
<p style="margin-top: 2em">
<h3>訪日時の体験活動の実施率や消費の現状から考えられる活用の方向性</h3>
<p>続いて訪日時の体験活動の様子から、活用の方向性を考えてみたいと思います。訪日経験者を対象に訪日旅行で体験した活動の実施率（横軸）、購入率（縦軸）、購入者単価（バブルの大きさ）の関係（図4）から、実施率と購入率には弱い負の相関があり、全体的な傾向として、実施率が高い活動ほど、購入率が低くなる傾向があります。また、「自然や風景の見物」にように、実施率が高く、購入率が低い活動、「伝統工芸品の工房見学・体験」のように実施率が低く、購入率が高い活動もあり、活動ごとに特徴があることがうかがえます。この結果から、例えば、「伝統工芸品の工房見学・体験」は、幅広い層に訴求するコンテンツとして育てて、実施率（訪問率）向上を主目的としたコンテンツとして活用していくのか、ニッチ層に訴求する高品質（高単価）なコンテンツとして育て、消費促進コンテンツとして活用していくのか、活用のパターンは複数存在します。重要なことは、体験活動の特徴を捉え、体験活動ポートフォリオの中でどう活用していくのか、その方向性を決めていくことではないでしょうか。</p>
<p style="margin-top: 2em">
<p style="text-align: center">図4：訪日旅行で体験した活動の実施率（上位20位）×購入率×購入者単価（n=3,349）</p>
<figure>
    <img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2024/10/kakishima_f4-2.png" alt="訪日旅行で体験した活動のの関係"><br />
</figure>
<p>続いて、地方部の体験活動の実態から、地方部の体験活動の活用の方向性を考えてみたいと思います。当該体験活動を実施した人を100％とした場合の実施場所（地方部・都市部※）別の構成比を示したのが図5です。地方部での割合が高い（5割を越える）活動は、「雪景色鑑賞」、「アクティビティ（スノー／マリン／山／その他アウトドア）」、「自然や風景の見物」、「温泉への入浴」、「自然や資源を損なうことのないよう配慮されている観光地・観光ツアー」、「フルーツ狩り」と、今回聴取した31活動中6活動と2割程度に留まり、さらに自然資源を活用した体験活動が目立ちます。こうした状況から、シェアの拡大や幅広い資源活用という観点からも地方部での拡大余地があると考えられます。</p>
<p style="text-align: center">図5:訪日旅行で体験したこと×実施場所（地方部・都市部別）</p>
<figure>
    <img decoding="async" style="text-align: center" src="/wp-content/uploads/2024/10/kakishima_f5-2.png" alt="実施場所"><figcaption style="text-align: center"><cite>資料：DBJ・JTBF  アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査 2024年度版より筆者作成</cite></figcaption></figure>
<p>図6は地方部・都市部※での購入率に有意差が確認された活動です。地方部での購入率が高い活動は、見物を主としていることが明らかになりました。これらの活動の実施割合は都市部の方が高いものの、購入率では地方部が高い結果となっています。都市部では建造物が集積しており、二次交通も発達しているため、これらの活動を実施することは容易です。事前に予定していなくても気軽に立ち寄ることができる環境とも言えます。一方で地方部では都市部ほど建造物は集積していない可能性が高く、アクセスも必ずしもよいとは言えません。それでも地方部で日本庭園や建造物を見物する人は、はっきりとした目的意識と期待を持って訪問している可能性が高いのではないでしょうか。それゆえ、価値を理解し、支出することを惜しまない傾向があるのではないかと推察します。</p>
<p style="margin-top: 2em">
<p style="text-align: center">図6：訪日旅行で体験したこと×実施場所×購入率</p>
<figure>
    <img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2024/10/kakishima_f6-2.png" alt="訪日旅行で体験したこと×実施場所×購入率"><figcaption style="text-align: center"><cite>資料：DBJ・JTBF  アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査 2024年度版より筆者作成</cite></figcaption></figure>
<h3>おわりに</h3>
<p>地方部の自然資源は都市部に比べて充実しており、自然資源を活用した体験活動も豊富です。また、調査結果が示すように（図5）、外国人旅行者の期待も大きいと言えるでしょう。そこで、例えば、実施率向上、地方部への訪問率向上を狙うコンテンツとしては、主に自然資源を活用した体験活動を位置づけるのもよいかもしれません。また、自然資源以外の地域資源を活用した活動については、明確な目的意識と高い期待を持った層が実施してくれる可能性があります。これに応えられるサービス、商品を提供し、消費単価向上を狙う手段とすることもできるかもしれません。</p>
<p>今回は「地方部」という大きな枠の中で体験活動を活用した訪問、消費促進の方向性を考えてみましたが、今後、体験活動を通じて、外国人旅行者の訪問・消費促進を狙う地域においても同様の検討ができると思います。まずは、自地域の地域資源を活用した体験活動の実施率、また、これによる消費の現状を網羅的に把握し、地域課題に合わせた活用を検討することが重要になるのではないでしょうか。</p>
<p style="margin-top: 2em">
<p>※「DBJ・JTBF  アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査 2024年度版」においては、「都市部」は埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、「地方部」は都市部以外の道県とした。</p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-inbound-activity-kakishima/">インバウンドの地方部訪問・消費促進における体験活動の活用可能性 [コラムvol.516]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>旅行先の選択とそこでの過ごし方～感動体験を提供する旅行先としてのハワイ～　[コラムvol.513]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-destination-experience-hawaii-iwano/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-destination-experience-hawaii-iwano</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkakishima]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 27 Aug 2024 08:41:34 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>はじめに みなさんは、旅行をする時、どのような観点で旅行先を選び、そこでの過ごし方を決めていますか？このお店に行ってこれが食べたいとか、綺麗な海を眺めながらぼーっとしたいとか、山をバックに湖畔でキャンプしたいとか、何気な･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-destination-experience-hawaii-iwano/">旅行先の選択とそこでの過ごし方～感動体験を提供する旅行先としてのハワイ～　[コラムvol.513]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h3>はじめに</h3>
<p>みなさんは、旅行をする時、どのような観点で旅行先を選び、そこでの過ごし方を決めていますか？このお店に行ってこれが食べたいとか、綺麗な海を眺めながらぼーっとしたいとか、山をバックに湖畔でキャンプしたいとか、何気なく見ていたテレビ番組や雑誌、SNS等による情報から決めることもあると思います。私自身の最近の旅行は専ら家族旅行なので、子供の興味関心や体験させたいことから行先や内容を考えることが多いです。</p>
<p>今回のコラムでは、旅行先の選択とそこでの過ごし方について、感動体験ができる旅行先ハワイについて考えたいと思います。</p>
<h3>旅行先の選択</h3>
<p>私は学生の頃にハワイに魅了され、それからずっとハワイファンとなりリピーターです。ハワイの魅力は、気候のよさや自然環境の美しさもありますが、ワイキキという空間であったり、文化の見せ方、サービス提供といった部分で工夫が施されており、そこでの体験に満足できるということが大きいです。また、ハワイは日本からの直行便が多く運航されているため、アクセスがしやすいというのも理由の一つです。</p>
<p>ライフステージが変わっても、何年かに一度はハワイに行くことを目標にしていますが、最近の円安や物価高によりハワイだけでなく海外への旅行はかなり厳しくなっていますよね。さらに家族を連れての旅行となると旅費や滞在費もかさむので、ハワイはやめてアジアのリゾートに行くという声を度々聞くことがあり、旅行先の選択も社会の変化によって変わってきているのではないかと感じています。</p>
<h3>どこで何をするか</h3>
<p>ハワイには、自然や文化、街並み、食事等たくさんの魅力があります。</p>
<h4>【ビーチ】</h4>
<p>ホテル前のワイキキビーチやワイキキからちょっと足を延ばして“天国の海”と呼ばれるラニカイビーチなど、たくさん綺麗なビーチがあるので、ホテルでビーチタオルを借りて海に出かけます。観光客の多いビーチにはライフガードが配置されていたり、ほとんどの公共ビーチには、屋外シャワーとトイレが設置されています。公共ビーチ周辺には駐車場が整備されているので、車でのアクセスもしやすくなっています。このように、観光客や地元住民が快適に過ごせるようにインフラが整備されているので、家族連れでも安心して楽しく過ごせます。また、サンセットを見るだけでも感動的な瞬間を体験できます。</p>
<p><img fetchpriority="high" decoding="async" class="aligncenter wp-image-52860 size-medium" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/513_image2-533x400.png" alt="" width="533" height="400" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/513_image2-533x400.png 533w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/513_image2-768x576.png 768w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/513_image2.png 800w" sizes="(max-width: 533px) 100vw, 533px" /></p>
<h4>【文化や景色】</h4>
<p>ワイキキのメイン通りを歩いているだけで、ハワイアンミュージックや地元のラジオ、フラのパフォーマンスなどを体験できます。また、時季によって変わるデコレーション（例えば秋はハロウィーン、冬はクリスマス）は、異国を感じさせてくれます。これらは、訪れる人々に「ハワイらしさ」を感じさせ、特別な空間を作り出しています。旅行者の目の前で、その土地ならではの文化に触れる機会が提供されており、思い出に残るようにデザインされています。</p>
<p><img decoding="async" class="aligncenter wp-image-52861 size-medium" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/513_image3-533x400.png" alt="" width="533" height="400" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/513_image3-533x400.png 533w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/513_image3-768x576.png 768w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/513_image3.png 800w" sizes="(max-width: 533px) 100vw, 533px" /></p>
<p><img decoding="async" class="aligncenter wp-image-52862 size-medium" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/513_image4-300x400.png" alt="" width="300" height="400" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/513_image4-300x400.png 300w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/513_image4-450x600.png 450w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/513_image4.png 600w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<h4>【食事】</h4>
<p>旅行先で何をするかということと同じくらい、どこで何を食べるかは旅行の楽しみの一つですよね。 ハワイでは「これを食べよう」という食文化がしっかりと共有されていることも、地域側の取り組みが行き届いている証です。例えば、マラサダやガーリックシュリンプは、ハワイに行ったら必ず食べたい一品として定着しており、これも地域の魅力を高めています。</p>
<p>サービスにおいては、レストランで子供たちが待ち時間に塗り絵を楽しめるようにする配慮があり、旅行者がリラックスできる環境を提供しているといえます。 また、レストランで誕生日のお祝いをした時は、デザートにロウソクを立てて提供され、周りのお客さんと一緒にハッピーバースデーを歌って祝う雰囲気は、ただの食事以上の感動をもたらしてくれました。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="aligncenter wp-image-52863 size-medium" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/513_image5-533x400.png" alt="" width="533" height="400" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/513_image5-533x400.png 533w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/513_image5-768x576.png 768w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/513_image5.png 800w" sizes="auto, (max-width: 533px) 100vw, 533px" /></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="aligncenter wp-image-52864 size-medium" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/513_image6-300x400.png" alt="" width="300" height="400" srcset="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/513_image6-300x400.png 300w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/513_image6-450x600.png 450w, https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/513_image6.png 600w" sizes="auto, (max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<h3>まとめ</h3>
<p>旅行先の選択肢となる地域には、旅行者がその場所で特別な時間を過ごすことができるようにする「空間の演出」、快適で便利な環境を整備する「インフラ整備」、そして心に響くおもてなしや文化体験を提供する「サービス」の三位一体が必要です。これらの要素が調和することで、旅行者にとって忘れられない思い出となる体験が生まれるのです。</p>
<p>みなさんは、次はどこに旅行に行きますか？何をして過ごしますか？</p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-destination-experience-hawaii-iwano/">旅行先の選択とそこでの過ごし方～感動体験を提供する旅行先としてのハワイ～　[コラムvol.513]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>国内旅行市場の国際比較　[コラムvol.505]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-domestic-gokita/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-domestic-gokita</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 14 Mar 2024 06:45:58 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>日本政府観光局（JNTO）「訪日外客数」によると、2023年の訪日外客数（推計値）は2,500万人を超え、コロナ禍前2019年の8割程度まで回復しました。2023年10月以降は、2019年同月を上回る、若しくはほぼ同程度･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-domestic-gokita/">国内旅行市場の国際比較　[コラムvol.505]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>日本政府観光局（JNTO）「訪日外客数」によると、2023年の訪日外客数（推計値）は2,500万人を超え、コロナ禍前2019年の8割程度まで回復しました。<br />2023年10月以降は、2019年同月を上回る、若しくはほぼ同程度の訪日外国人旅行者が訪れており、皆さんの日常生活でも増加を実感することが増えたのではないでしょうか。</p>
<p>一方、国内旅行市場に目を向けてみると、2023年の日本人国内延べ宿泊旅行者数（速報）は2.8億人と、2019年の9割程度となりました（観光庁「旅行・観光消費動向調査」）。1人あたりにすると、年間平均2.2回、国内宿泊旅行に行ったことになります。</p>
<p>日本では、コロナ禍以前から国内旅行者数は漸減傾向にありますが、世界各国の国内旅行市場のなかでどのような位置づけにあるのでしょうか。</p>
<h3>国内宿泊旅行が多い国・地域</h3>
<p>2023年6月に策定された観光庁・JNTO「訪日マーケティング戦略」で対象としている市場のうち、国内延べ宿泊旅行者数が公表されている国・地域を対象とし、各国・地域の１人あたり国内宿泊旅行平均回数を図表1に示しました。</p>
<p>コロナ禍前の2019年をみると、豪州が最も多く4.6回／人、次いでスペイン、マレーシアが3.5回／人、韓国が3.1回／人と続きます。日本は2.5回／人と、15か国・地域のなかで7番目でした。</p>
<p>2022年でみると、多い順から豪州、スペイン、フランス、カナダと続き、日本は9番目となりました。世界各国と比べると、日本人の国内宿泊旅行平均回数は多いとは言えない状況にあります。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p style="text-align: center"><b>図表1　１人あたり国内宿泊旅行平均回数</b></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-48020" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/03/505-image1.png" alt="" width="5151" height="1732" /></p>
<p style="text-align: right">出典：UN Tourism「Tourism Statistics Database」、国連統計局「Demographic and Social Statistics」をもとに筆者作成</p>
<h3>韓国との比較</h3>
<p>ここで、上位に位置する韓国を取り上げ、深掘りして日本と比較してみます。</p>
<p>2019年の１人あたり国内宿泊旅行回数は、日本2.5回、韓国3.1回とその差は0.7回ですが、観光に絞ってみると、日本1.4回、韓国2.5回とその差は1.1回に広がることがわかりました（図表2上）。</p>
<p>次に、国内宿泊観光旅行における旅行経験率（1年間に旅行を1回以上した人の人口に占める割合）をみると、コロナ禍前の2019年、日本では国民の約半数が旅行に行ったのに対して、韓国では国民の7割超が旅行に行っていました（図表2下）。</p>
<p>2022年でみても、日本４割に対して韓国は７割となり、日本のほうがコロナ禍の影響を受け、さらに差が開いていることがわかりました。</p>
<p>ここまで見てきたように、日本よりも韓国のほうが、旅行がより身近な存在であると言えるでしょう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p style="text-align: center"><b>図表2　旅行平均回数、旅行経験率の日韓比較</b></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-48021" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/03/505-image2.png" alt="" width="742" height="377" /></p>
<p style="text-align: right">出典：観光庁「旅行・観光消費動向調査」、韓国文化体育観光部「国民旅行調査」をもとに筆者作成</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>さらに、観光に絞って年代別の旅行経験率をみたものを図表3に示しました。</p>
<p>旅行経験率が最も高い年代は、日本では20代（56%）、韓国では30代（81%）となりましたが、日韓ともに40代以降は年齢を重ねるに連れ旅行経験率は減少し、70代以上が最も低くなりました。とはいえ、韓国の70代の旅行経験率は54%であり、日本の20代と同程度、旅行に行っています。70代以上の同行者をみると、韓国では家族・夫婦が8.5割を占めました。</p>
<p>一方、日本の状況を(公財)日本交通公社「JTBF旅行実態調査」を用いて確認したところ、家族・夫婦は6.5割にとどまり、その分、友人・恋人の割合が韓国よりも高くなりました。ただし、同行者については、韓国では複数回答、日本では単一回答で聴取しているため、直接比較はできない点に留意が必要です。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p style="text-align: center"><b>図表3　国内宿泊観光旅行における年代別旅行経験率の日韓比較（2022年）</b></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-48021" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/03/505-image3.png" alt="" width="4181" height="1186" /></p>
<p style="text-align: right">出典：観光庁「旅行・観光消費動向調査」、韓国文化体育観光部「国民旅行調査」をもとに筆者作成</p>
<h3>おわりに</h3>
<p>今回は、国内旅行市場を国際比較の観点からみてきました。</p>
<p>日本では、コロナ禍以前から旅行経験率が低減傾向にあります。さらに、<a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-post-covid19-domestic-market-gokita/">以前のコラム</a>で言及しましたが、コロナ禍を経て、特に70代の旅行経験率が大きく落ち込み、回復が遅れています。</p>
<p>諸外国では日本より高い旅行経験率が実現されていることから、日本にもまだ伸びしろがあると考えられます。高齢者も含めた旅行経験率の底上げに向けて、諸外国の取組にも注目していきたいと思います。</p>
<p>&nbsp;</p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-domestic-gokita/">国内旅行市場の国際比較　[コラムvol.505]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>コロナ禍前後で比較した訪日中国人観光客の旅行形態と消費動向の変化　[コラムvol.504]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-inbound2023-china-kudo/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-inbound2023-china-kudo</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 22 Feb 2024 02:04:44 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://www.jtb.or.jp/?post_type=column&#038;p=49980</guid>

					<description><![CDATA[<p>はじめに このコラムを執筆している2月中旬は、中華系の国々では春節（旧正月）の連休ということもあり、都内の街中や電車の中でも中華系外国人観光客の姿が目立ちます。メディア等でも、彼らの動向に着目した記事や報道を多く目にしま･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-inbound2023-china-kudo/">コロナ禍前後で比較した訪日中国人観光客の旅行形態と消費動向の変化　[コラムvol.504]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h3>はじめに</h3>
<p>このコラムを執筆している2月中旬は、中華系の国々では春節（旧正月）の連休ということもあり、都内の街中や電車の中でも中華系外国人観光客の姿が目立ちます。メディア等でも、彼らの動向に着目した記事や報道を多く目にします。ただし、中国人観光客については、コロナ禍前は消費額ベースで見たインバウンド市場全体の3～4割を占めていたにもかかわらず、他の国々と比べて観光客の往来再開が遅れているという状況も続いています。国土交通省が公表している国際就航状況※1を見ると、2019年冬ダイヤでは192便／週であった中国との直行便は、2023年冬ダイヤでは99便／週と、約半数にとどまっています（図表1）。2024年の春節をきっかけに航空便数が復活していくことが期待されますが、完全にコロナ禍前の状況に戻るということではなく、客層や嗜好に変化が起きていることは必然であると考えられます。約4年間の間に、団体旅行から個人旅行へのさらなるシフトや、体験を重視する一方で「爆買い」は以前より控えめになっている、というような仮説もよく耳にします。</p>
<p>そこで、本コラムでは、観光庁による訪日外国人消費動向調査※2における「観光・レジャー目的」の訪日中国人旅行者の結果を用いて、コロナ禍前との変化を検証していきたいと思います。</p>
<p>なるべく直近のデータから中国人観光客の傾向を把握するため、観光庁による訪日外国人消費動向調査の公表結果のうち、2024年2月現在最新の公表データである、2023年10-12月期を分析対象とします。また、コロナ禍前の比較データとしては、季節変動による影響を考慮するため、2019年同期（10-12月期）を用います。</p>
<p>なお、消費単価を比較する際は、近年の円安の影響を考慮する必要があります。そのため、国際通貨基金（IMF）※3の月別為替レートデータから、2019年10-12月期を基準とし、為替変動による上昇分を差し引いた2023年10-12月期の消費単価を用いて比較します。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h5 style="text-align: center"><span style="font-size: 12pt">図表1　中国から日本への直行便回復状況</span></h5>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="aligncenter  504-image1" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/02/504-image1.png" alt="図表1" width="475" height="598" /></p>
<div>
<p style="text-align: center"><small>出典：国土交通省「国際就航状況」※1より筆者作成</small></p>
<p style="text-align: left"><small>※1　国土交通省「国際線就航状況」<a href="https://www.mlit.go.jp/koku/koku_fr19_000005.html" target="_blank" rel="noopener">https://www.mlit.go.jp/koku/koku_fr19_000005.html</a><br />
※2　観光庁「訪日外国人消費動向調査」<a href="https://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/syouhityousa.html" target="_blank" rel="noopener">https://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/syouhityousa.html</a><br />
※3　国際通貨基金「Exchange Rate Change Archives by Month」<a href="https://www.imf.org/external/np/fin/data/param_rms_mth.aspx" target="_blank" rel="noopener">https://www.imf.org/external/np/fin/data/param_rms_mth.aspx</a></small></p>
</div>
<h3>訪日中国人観光客の旅行形態の変化</h3>
<p>まずは、訪日中国人観光客の基本的な属性や旅行形態の変化について見ていきます。図表2～6は、訪日中国人観光客の「居住地」「滞在日数」「日本への来訪回数」「同行者」「旅行手配方法」について、2019年10-12月期と2023年10-12月期の結果をそれぞれ比較したものです。</p>
<h5 style="text-align: center"><span style="font-size: 12pt">図表2　居住地【観光・レジャー目的】</span></h5>
<p><img decoding="async" class="504-image2 aligncenter" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/02/504-image2.png" alt="図表2" width="730" /></p>
<p style="text-align: center"><small>出典：観光庁「訪日外国人消費動向調査」※2の結果より筆者作成</small></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<h5 style="text-align: center"><span style="font-size: 12pt">図表3　滞在日数【観光・レジャー目的】</span></h5>
<p><img decoding="async" class="504-image3 aligncenter" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/02/504-image3.png" alt="図表3" width="730" /></p>
<p style="text-align: center"><small>出典：観光庁「訪日外国人消費動向調査」※2の結果より筆者作成</small></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<h5 style="text-align: center"><span style="font-size: 12pt">図表4　日本への来訪回数【観光・レジャー目的】</span></h5>
<div style="margin: 20px 20px"><img loading="lazy" decoding="async" class="504-image4 aligncenter" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/02/504-image4.png" alt="図表4" width="711" height="390" /></p>
<p style="align-items: center;text-align: center"><small>出典：観光庁「訪日外国人消費動向調査」※2の結果より筆者作成</small></p>
</div>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>居住地では、上海市の割合が約25％から約40％へと顕著に増加し、山東省や遼寧省の割合がやや減少しています（図表2）。都市部の割合が増えている理由については同調査の結果のみからは判断できませんが、日本への就航便が都市部から回復している等の理由が考えられます。</p>
<p>続いて、滞在日数をいくつかのカテゴリーに分けた分布を見ると、6日間以下の割合が減少し、7日間以上の割合が増加しています（図表3）。なお、平均泊数では、2019年10-12月期の5.6泊に対し、2023年10-12月期は6.8泊と、1.2泊増加しています。</p>
<p>日本への来訪回数は、2019年10-12月には約半数を占めていた「1回目（初めて）」の割合が約3割に減少し、その分リピーターの割合、特に6回目以上の割合が増加しています（図表4）。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<h5 style="text-align: center"><span style="font-size: 12pt">図表5　訪日旅行の同行者【観光・レジャー目的】</span></h5>
<p><img decoding="async" class="504-image5 aligncenter" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/02/504-image5.png" alt="図表5" width="730" /></p>
<p style="text-align: center"><small>出典：観光庁「訪日外国人消費動向調査」※2の結果より筆者作成</small></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<h5 style="text-align: center"><span style="font-size: 12pt">図表6　旅行手配方法【観光・レジャー目的】</span></h5>
<p><img decoding="async" class="504-image6 aligncenter" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/02/504-image6.png" alt="図表6" width="730" /></p>
<p style="text-align: center"><small>出典：観光庁「訪日外国人消費動向調査」※2の結果より筆者作成</small></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>訪日旅行の同行者では、「自分ひとり」の割合が約1割から約3割へ増加している一方で、2019年10-12月期では最も多かった「友人」の割合は約3割から約2割に減少しています（図表5）。</p>
<p>旅行手配方法は、2019年10-12月では約3割ほどであった団体ツアーへの参加割合が激減し、2023年10-12月期では95％以上が個別手配での旅行となっています（図表6）。旅行スタイルへの好みが変化したことも考えられますが、図表1で示したように、便数（座席数）が限られることで団体旅行の数が減っている可能性も考えられます。</p>
<h3>訪日中国人観光客の消費動向の変化</h3>
<p>続いて、訪日中国人観光客の、コロナ禍前と比較した消費動向の変化について見ていきたいと思います。</p>
<h5 style="text-align: center"><span style="font-size: 12pt">図表7　費目別購入率【観光・レジャー目的】</span></h5>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="504-image7 aligncenter" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/02/504-image7.png" alt="図表7" width="661" height="363" /></p>
<p style="text-align: center"><small>出典：観光庁「訪日外国人消費動向調査」※2の結果より筆者作成</small></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<h5 style="text-align: center"><span style="font-size: 12pt">図表8　娯楽等サービス費の購入率【観光・レジャー目的】</span></h5>
<p><img decoding="async" class="504-image8 aligncenter" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/02/504-image8.png" alt="図表8" width="730" /></p>
<p style="text-align: center"><small>出典：観光庁「訪日外国人消費動向調査」※2の結果より筆者作成</small></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>図表7は、費目別購入率の変化を示したものです。宿泊費、飲食費、交通費については、2019年10-12月期から2023年10-12月期にかけて増加し、購入率が9割を超えるようになっています。これは、2019年では団体旅行へのパッケージツアー代金として支払っていた費目が、個別手配へのシフトにより、費目別の料金として計上されるようになったためではないかと推察されます。</p>
<p>また、娯楽等サービス費については、約4割から約5割へと増加しています。図表8でさらに細かい費目別に見てみると、「テーマパーク」「舞台・音楽鑑賞」「美術館・博物館・動植物園・水族館」で、購入率が大きく増加していることがわかります。</p>
<h5 style="text-align: center"><span style="font-size: 12pt">図表9　費目別購入者単価【観光・レジャー目的】</span></h5>
<p><img decoding="async" class="504-image9 aligncenter" src="https://www.jtb.or.jp/wp-content/uploads/2024/02/504-image9.png" alt="図表9" width="730" /></p>
<p style="text-align: center"><small>出典：観光庁「訪日外国人消費動向調査」※2の結果より筆者作成</small></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>続いて、費目別の購入者単価を見てみると、宿泊費、飲食費は増加、交通費はやや増加しています（図表9）。これらの費目は滞在日数と連動する費目であることから、図表2で示したように、滞在日数全体が増加していることが影響していると考えられます。<br />
また、購入率では2019年から増加傾向が見られた娯楽等サービス費については、購入者単価には変化は見られませんでした。買い物代については、観光・レジャー目的の訪日外国人全体の購入者単価が約6万円であることを考えると、中国人観光客の単価は高い水準ではありますが、コロナ禍前と比較するとやや減少傾向にあると言えそうです。</p>
<h3>まとめ</h3>
<p>訪日中国人観光客の属性や行動は、図表2～6で示したどの項目を見ても、コロナ禍前と比較して明らかに変化していることがわかりました。また、これらの客層の変化は、消費動向の変化にも、当然影響しているものと考えられます。特に、娯楽等サービス費の購入率が上がっていることから、体験への関心が高まっている傾向は見られますが、まだ消費単価の増加には至っていないことがわかりました。また、買い物代は高い水準ではあるものの、やや減少傾向であることが確認できました。</p>
<p>本コラムでは、直近のデータから中国人観光客の傾向を検証するため、10-12月期のデータのみを用いて比較を行いましたが、春節が含まれる1-3月期や、夏休みである7-9月期にはまた違った傾向となったり、航空便数がコロナ禍前の水準に戻ることで団体旅行が復活する等、さらに変化する可能性もあるため、引き続き今後の各期の動向にも注視していきたいと思います。</p>
<p>2024年の春節をきっかけに中国との往来が回復し、訪日旅行市場全体がさらに活気づくことを期待したいです。</p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-inbound2023-china-kudo/">コロナ禍前後で比較した訪日中国人観光客の旅行形態と消費動向の変化　[コラムvol.504]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
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		<title>観光が「輝く」社会をめざして　[コラムvol.502]</title>
		<link>https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-society-tourism-shines-yamada/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=column-society-tourism-shines-yamada</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[webkakishima]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 09 Jan 2024 05:46:19 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>2024年となりました。 元旦、能登半島で最大震度7の地震。翌日には、羽田空港で大きな事故が発生。新年早々、心を痛める出来事が続いています。 観光は2020年春から約3年、コロナ禍、パンデミックに翻弄されてきましたが、2･･･</p>
<p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-society-tourism-shines-yamada/">観光が「輝く」社会をめざして　[コラムvol.502]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>2024年となりました。<br />
元旦、能登半島で最大震度7の地震。翌日には、羽田空港で大きな事故が発生。新年早々、心を痛める出来事が続いています。</p>
<p>観光は2020年春から約3年、コロナ禍、パンデミックに翻弄されてきましたが、2023年3月に、マスク着用が個人判断となり、その後、5月に、COVID-19の2類相当から5類へ移行したことにより、国内需要は本格的な回復基調へと転じました。インバウンドについても、中国本土の回復は遅れているものの、2023年1〜11月で延べ2,200万人に達する回復となりました。<br />
さらに、日本より1年ほど早くパンデミックより脱した欧米では、過度な観光客集中、いわゆるオーバー・ツーリズム問題が再び顕在化しており、国内でも一部地域で、同様の問題が指摘されるようになっています。</p>
<p>これらの状況は、人々の「観光」に対する想いは強く、例え、数年に及ぶ人流制限が生じたとしても、その想いは絶えることはないということを示しています。</p>
<h3>観光を取り巻く多様な問題</h3>
<p>一方で、観光は多くの問題も抱えています。</p>
<p>先のオーバー・ツーリズムは、その一つですが、コロナ禍における観光の停止と、その後の復活は、観光と地域との関係性を変化させました。絶対的な人数はコロナ禍前と変わらない、むしろ、若干少ない水準であるにもかかわらず、観光客集中が問題視されているのは、その一つの現われでしょう。</p>
<p>人手不足も深刻となっています。そのため、需要が急回復する中で、客室すべてを開けることができない宿泊施設も出てきています。コロナ禍による離職者が復帰していないことが原因とされることが多いですが、団塊世代が80歳に達しつつあり、労働可能な「人手」が今後、大きく減少していくマイナスサム状態となっているのが真の理由でしょう。しかも、団塊世代のリタイアは、今後、高齢者福祉の人手が必要となり、労働力不足に拍車をかけるのは必定となっています。しかも、団塊世代は、欧米ではベビーブーマーと呼ばれており、同様の人手不足は国際的に生じてきています。そのため、海外から人手を確保する難易度も高まっています。</p>
<p>人手不足への対応で真っ先に指摘されるのは、人件費アップですが、燃油を中心に各種の原材料価格も上昇傾向にあり、コスト・プッシュ型のインフレが生じてきています。この物価上昇は、サービス価格の設定に影響を及ぼすに留まらず、景気を失速させる懸念も強まっています。実際、米国ではコロナ禍後、旺盛に生じていたリベンジ消費にも陰りが見られるようになっています。</p>
<p>これに対応していくためには、経営の高度化が重要となっていきますが、日本の観光事業者は中小企業が多くDXやブランディング、経営の計数管理などにおいて、国際的なホテルチェーンにビハインドしているのが実情です。その結果、新規出店する事業者は国外ブランドとなることが多く、観光で創造された付加価値が域外に流出してしまう要因ともなっています。もともと、日本には観光振興政策はあっても、観光産業施策は乏しい状態にあります。今後は、観光客を呼び込むこと以上に、地域が観光で稼げるような産業構造へと転化していくことが重要となっていくでしょう。</p>
<p>さらに、日本でも2023年6月に（通称）LGBT理解増進法が施行されましたが「人権」に対する注目は、世界的に高まってきています。観光において性的マイノリティは、顧客への配慮という点だけでなく、今後は従業員の確保についても、需要な配慮事項となっていくでしょう。日本の場合、LGBT以前に、女性の社会進出においても課題を抱えています。海外の観光現場、特にマーケティング領域においては多くの女性が活躍していますが、日本では、まだまだ男性の比率が高い状態となっているからです。この理由は、様々であり、単純な男女差別に起因するものではないとしても、今後の人手確保、活用においても重要な課題となっています。</p>
<p>また、観光に大きな影を落としつつあるのは、環境、特にカーボン問題です。<br />
私は、スキー場のコンサルティングも手掛けていますが、2023/24シーズンは、世界的な暖冬となっており、多くのスノーリゾートが少雪に悩まされています。温暖化に伴う豪雨災害の増加は多くの人命を脅かすようになっており、海洋を含む植生、生態系の変化は農業、漁業も大きく変化させるようになっています。特に欧州では、その影響が顕著に出ており、大きな社会問題となってきています。<br />
人が移動し、飲食やアクティビティを楽しむことは、少なからず環境に負荷をかけ、カーボン排出量を増やすことになります。カーボン排出を、どのように抑えるのか…という命題をクリアしていくことが求められています。</p>
<h3>マーケティングからマネジメントへ</h3>
<p>こうした状況を受け、欧米では観光地マーケティング（デスティネーション・マーケティング）からマネジメントへの意識変化が生じてきています。もともと、DMOのMは、マーケティングとマネジメントのダブル・ミーニングであったように、欧州ではMをマネジメント、米国ではマーケティングと捉える傾向が強いものでした。しかしながら、2023年、筆者が赴いた米国のDMOなどでも「マネジメントが重要だ」という言説を聞く機会が増えるようになりました。これは、前述したような観光が抱える課題の解決が重要となっており、かつ、その解決には事業者単体ではなく、地域総体で取り組む必要が出てきていることが理由でしょう。</p>
<p>例えば、人手の確保についても、地域の人口が減り続けることを考えれば、事業者が対応できることは限定的です。観光産業の人手不足問題を解消していくには、女性や若者、さらには海外から人材を得て、その人材に定着してもらうには、住みやすい、育てやすい地域として人々に認知されることが必要となるでしょう。環境問題、カーボンも同様です。カーボン排出を減少させていくには、例えば、域内の交通を公共系に切り替えるとか、電力を再生可能エネルギーに頼るといった対応が必要となります。</p>
<h3>観光の未来を創造する</h3>
<p>観光が、コロナ禍を経ても力強く復活したのは、人々が、観光に対して強い欲求を持っていることの現われです。それは「観光」が、今日の社会において輝く、憧れの活動であることを示しています。観光を提供する我々は、そうした期待に応えていく義務を持っているのではないでしょうか。</p>
<p>観光が抱える問題は、実は、現在社会が抱える問題でもあります。言い換えれば、観光が問題を乗り越えていくということは、社会そのものを変えていくということでもあります。社会の新しい価値観、ライフスタイルをリードする立場にあることに自負心を持ち、関係者の皆さまと一緒に、その振興に取り組んでいければと思います。</p><p>The post <a href="https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-society-tourism-shines-yamada/">観光が「輝く」社会をめざして　[コラムvol.502]</a> first appeared on <a href="https://www.jtb.or.jp">(公財)日本交通公社</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
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