2023年4月のおすすめ図書

2023.04.15

旅の図書館おすすめ図書

最近刊行された図書の中から当館のおすすめをご紹介します。
ご来館の際はぜひご一読ください。

北欧のスマートシティ

(安岡美佳 ユリアン森江原ニールセン 著 学芸出版社 2022年12月 287頁)

スマートシティの実現には、「こうありたい」という人々の素直な思いが大切であり、それを実現するための具体的な取り組みを6つの視点から紹介する。サステイナブルを志向するスマートシティは市民・行政・企業の真摯な協業からスタートする。

 

太陽系トラベルブック

(鈴木喜生 著 G.B. 2022年12月 159頁)

宇宙への旅行はフィクションではなく、すでにはじまっている現実である。実際に利用できる宇宙旅行プランも多数紹介。宇宙旅行ガイダンスや旅の準備、訪問する天体情報など、実現し得る太陽系旅行として具体的に提案するガイドブック。

 

スイス観光業の近現代

(森本慶太 著 関西大学出版部 2023年2月 183頁)

1930年代以降のスイス観光業界は富裕層戦略から、大衆化をはじめとする社会的・経済的変動への対応に迫られた。観光を科学的に体系化することで、観光の大衆化と客層の差別化を「スイス的解決」で実現したスイスの中に観光の近現代を学ぶ。

 

アイヌの時空を旅する

(小坂洋右 著 藤原書店 2023年1月 347頁)

クナシリ・メナシの戦いは「最後の決起だった」のか。230年前の出来事から現場で歴史を紡ぎだす。北海道の各地を訪ね、川をカヌーで、海をカヤックで、山岳を山スキーでたどり、アイヌ民族の世界観や自然観に迫ろうとしたルポタージュ。

 

万博学

(万博学研究会 編 思文閣出版 2022年12月 191頁)

「万博学」という研究視角の、さらなる共有と深化をはかる新たな挑戦が、いま始まる。創刊号では戦後の万博と植民地の関係を特集。万博はいかにして現在の姿になったのかという問いに、植民地を切り口にして迫る。

 

世界中から人が押し寄せる小さな村

(島村菜津 著 光文社 2023年2月 292頁)

ポストコロナ時代に求められる新しい観光とはなにか。イタリアの小さな集落サント・ステファノ・ディ・セッサニオ村。古民家を活用する分散型の宿、アルベルゴ・ディフーゾの哲学と実践を国内の事例も含め紹介する。

 

大使が語るジョージア

(ティムラズ・レジャバ, ダヴィド・ゴギナシュヴィリ 著 星海社 2023年1月 190頁)

ジョージアという国はヨーロッパとアジアの境界にあり、文明の十字路として古来から豊かな文化と自然を育んできた。まだ日本で知られていない奥深い魅力を、在日ジョージア大使が案内する。

 

山村は災害をどう乗り越えてきたか

(中央大学山村研究会 編 白水智 編集代表 小さ子社 2023年2月 386頁)

現山梨県早川町、「早川入」と呼ばれた山間地域をフィールドとして、人々が暴風雨・日照り・地震など、災害といかに向き合ってきたか。山村の姿を検証する中で、明らかになってきたのは、驚くほどに強靱で野太い山村の生活のありようや資源の豊かさであった。

 

箱根の開発と渋沢栄一

(武田尚子 著 吉川弘文館 2023年3月 355頁)

日本有数の温泉地、箱根仙石原に焦点を当てて、明治初期に渋沢栄一、益田孝よって試みられた牧場経営から温泉地開発の行方、皇室財産と合本して展開した様相などについて、近代日本の財閥経済の背景や箱根独自の地域要因から開発の経緯を読み解く。