平成15年度 観光実践講座

2003.08.22

~アクションから観光ビジネスへ~

ご案内
財団法人日本交通公社では、毎年6月に、観光・地域振興・リゾート関連事業に新たに従事される自治体や業界の方々、地域の観光振興の担い手を対象とした「観光基礎講座」を開催してまいりました。このたび毎年6月に基礎講座を受講いただいた方々が、さらに深く、実践的な知識とノウハウを得るのにも役立ち、また、初めて受講いただく方にもわかりやすい観光実践講座を開催することといたしました。
観光振興が国や地域の重要な政策テーマとして、今まさに注目されています。その一方で国内の観光地の多くは低迷しており、その打開に向けて観光関係者が取り組むべき課題は多岐にわたり、また複雑化しています。こうした時こそ、観光の基礎的な知識の裏付けのもとに、明確な地域の将来ビジョンを持ち、実効性のある施策を展開し、地域振興や観光振興を進める人材が求められています。本講座はそうした人材育成の一助として開催いたします。
行政のご担当者のみならず、施設経営や地域づくりに取り組まれる観光業界の方々も、この機会に是非ご参加下さいますよう、ご案内申し上げます。

プログラム及び講義のご案内

11月27日(木)

10:00 開講・オリエンテーション
10:30 講義1 : いま注目すべき旅行マーケット-ストック消費者をとらえる
観光部門を担当するにあたり、地域に来てくれる旅行者、交流人口の内容を把握することがまず、第一に必要になってきます。6月の基礎講座で解説した全般的な旅行マーケットの現状や変化について簡単におさらいをした後、今、各地でターゲットとすべきマーケットについて、現在最もよく動いている層、多く消費している層(ストック消費者)等について説明します。

講師:(財)日本交通公社 観光マーケティング部 主任研究員 黒須 宏志
S39年千葉県生まれ。JTBでの支店勤務を経て当財団で観光地データ、旅行者データに関する調査研究を長年担当。昨年度まで、当財団「旅行・観光地情報ファイル」作成担当者。
11:45 昼食休憩
12:45 講義2 : 外国人の受け入れとは?
-インバウンド振興を地域で担う旅館の対応-

国を挙げてビジット・ジャパン・キャンペーンが推進されていますが、実際に地域で外国人観光客を受け入れることがどういうことなのか、東京の下町で多くの外国人を迎え入れている旅館のご主人からお話を伺います。澤の屋旅館の外国人へのサービスには、インバウンド振興の基本があると同時に、国内観光の低迷に風穴を開けるヒントも隠れています。

講師:澤の屋旅館 澤 功 氏
S12年新潟県生まれ。中央大学卒業後、都内の銀行勤務時代に澤の屋旅館の長女と知り合い、結婚。英語がほとんど話せないにもかかわらず、修学旅行旅館から外国人を受け入れる旅館として方向転換。東京都観光事業審議会委員など、東京の観光振興に関わる公職の多くを勤める。
14:00 休憩
14:15 講義3 : 地域ぐるみで修学旅行を受け入れる
-本物体験プログラムを農山村で-

長野県飯田市を含む地域では広域で修学旅行の受け入れを実践しています。そのモットーは「この地域でしか体験できない本物のプログラムを安売りしない」ということ。そのプロモーションには熱意と、学校関係者の心をくすぐる哲学があります。また、地域では普通の農家が分担をして子供達を受け入れ、農家と子供達との交流がきれいごとだけではない経済的、文化的効果を相互に実現しています。その仕掛け人である市職員にお話を伺います。

講師:飯田市商工観光課 観光振興・観光公社担当 竹前 雅夫 氏
S32年生まれ。飯田市役所で観光担当を12年間務めている。中山間部振興に交流事業を活用するプロジェクトの立ち上げから関わり、平成13年に体験型観光のコーディネート組織である?南信州観光公社を立ち上げた。現在も最前線で教育旅行誘致を図っている。
15:30 休憩
15:45 講義4 : 観光地のIT戦略-誰でも取り組めるIT
デジタル機器の普及により、観光情報提供はダイナミックな展開が可能になりました。6月の基礎講座ではその可能性を事例を交えて解説しましたが、ここでは実際に地域でHPを使った観光情報発信からファンづくりに取り組んでいる方を講師に招き、苦労話を交え、具体的な推進策を伝授いただきます。

講師:大山ファンクラブ「大山王国」コーディネーター 石村 隆男 氏
S32年生まれ。大山山麓観光推進協議会の情報発信事業「大山王国」を立ち上げ、様々な活性化策(ソフト事業)に取組む。14年度、国交省のリゾート地域チャレンジプログラムに「大山ミュージックリゾート構想」が採択され音楽プロジェクトの推進も。とっとり花回廊・営業プロジェクトマネージャー兼務。
17:00 意見交換・相談コーナー
17:45 終了

11月28日 (金)

9:30 講義5 : 観光計画の実践
-具体化しなければ意味がない!その手法-

せっかくしっかりとした観光計画を策定しても、具現化しなければ意味がありません。計画具現化までに必要な手続き、具現化に向けたアクションプログラムの内容からその実行まで具体的に解説します。

講師:横浜商科大学 羽田 耕治 氏
S26年愛知県生まれ。立教大学観光学科卒業。親身になって地域と付き合い、実績をあげていく地域密着型の大学教授。授業と学内会議以外はほとんど大学にいない?実務派。
10:45 休憩
11:00 講義6 : 地域における観光ビジネスおこし
-身近な資源を地域産業振興にまで深める-

エコツーリズムや体験型観光の推進には観光客の消費がもたらす地域経済への波及効果という視点が見逃せません。ここでは身近な地域資源をいかした観光プログラムづくりを地域の観光ビジネスにつなげていく仕組みづくり、流れについて解説します。

講師:(財)日本交通公社 市場調査室長 寺崎 竜雄
S38年富山県生まれ。各種市場調査の分析を主導するほか、エコツーリズム、インタープリテーションの普及・啓発に向けた諸活動に取り組む。
12:15 昼食休憩
13:15 講義7 : 公的宿泊施設の事業改革に向けて
-個性化と役割分担へのステップ-

宿泊施設の個性化の目的は、地域のなかで他の宿泊施設との間で役割分担をしながら相乗効果を発揮して行く、ということです。そのためには個々の公的観光施設の設置目的を地域観光戦略のなかで見直し、役割を明確にしていくことが必要です。市町村合併を前提とした公的観光施設経営の事業構造改革へ向けて、各施設の業態改革や相互補完の在り方、民間への委託、施設譲渡、機能集約などの具体的な方策について解説します。

講師:(財)日本交通公社 宿泊産業室長 大野 正人
S28年神奈川県生まれ。当財団研究主幹。高級旅館から公的宿泊施設まで、国内外の宿泊施設を熟知している研究員。従業員のサービス改善から業態転換まで宿泊施設に関わるあらゆる問題を研究対象としている。
14:30 休憩
14:45 講義8 : 温泉観光地の再生
-草津温泉を例にして-

日本各地の温泉観光地は旅館の経営悪化とともに、地域全体が不振にあえいでいます。しかし、こんなときこそ、地域の魅力を再発掘し、人材にも目を向けるいいチャンスです。温泉観光地の再生は地域の人たちの「気づき」から始まります。草津温泉では新しい人材がそれぞれに役割を果たしながら、再生を進めており、ずっと関わってきた研究員がその経緯をご紹介します。

講師:(財)日本交通公社 地域調査室長 麦屋弥生
S35年東京生まれ。地域が動き出すことに関心を持ち、観光振興計画策定時、策定後の住民と一緒になった観光振興プログラム推進が得意。
16:00 総括:観光はまちづくりの総仕上げ
8つの講義に対する総括を交え、観光まちづくりの大切さとその進め方についてお話をいただきます。

講師:東京工業大学名誉教授 鈴木 忠義 氏
T13生まれ。東大、東工大、東農大にて教鞭を執る。観光開発・景観工学・地域開発を関連づけて研究する。(株)世田谷川場ふるさと公社社長として交流事業を20年間にわたって推進。地域の人材育成を目指す「当て塾」を那須で主宰。
16:30 アンケート記入
17:00 閉講

※講義内容・講師は、やむを得ず変更となる場合がございます。その節はどうぞご了承下さい。

本講座を受講していただくことにより、観光について総合的に理解を深めることができます。

観光実践講座は、現場の事例を元に、より具体的な観光振興事業の進め方とビジネスにつなげていくコツを学んでいただく場です。

開催日 2003年11月27日(木)~28日(金)
対象 観光・地域振興・リゾート関連事業に携わる地方自治体のご担当者および業界関係者
募集人数 30名(お申し込み順)
申込締切 お申し込み受付を終了しました
参加費 2日間 23,000円
(参加お一人様 消費税込み、当財団賛助会員は20,500円)
会場 第一鉄鋼ビル会議室
東京都千代田区丸の内1-8-2 第一鉄鋼ビル 地下1階
JR東京駅 八重洲北口 徒歩3分
地下鉄大手町駅 B10出口 徒歩1分
主催 財団法人日本交通公社

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