セミナー・シンポジウム

平成22年度 観光実践講座

2010年11月25日(木)・26日(金)
平成22年度 観光実践講座

街を活かす 街を楽しむ

財団法人日本交通公社では、観光・地域振興関連事業の担い手である自治体の方々を対象として、「観光基礎講座」を毎年6月に開催していますが、この「観光実践講座」はその応用編として、地域の現場で実践されている方々を講師としてお招きし、具体的な考え方や実際の行動に役立つヒントをいただく内容で構成しています。 

観光振興は国や地域にとってますます重要なテーマとなっていますが、大切なのは地域が主体となること、地域全体の戦略として観光をとらえることです。どのように地域の人たちをまきこみ、地域の資源を活かしていけば良いのか、各地の取り組みを参考にしながら考えましょう。そして観光を通じ、新しい時代の価値観を地域から発信していきましょう。

本年のテーマは「街を活かす 街を楽しむ」。住民が楽しむ、まちづくりあっての観光について各地の取り組みに学びます。また「地域におけるインバウンド推進策」「自転車の活用」といった今日的課題についても各講師からヒントをいただきます。 

観光行政のご担当者様、観光による地域振興を志す皆様のご参加をお待ちしております。

2010/11/1 「平成22年度観光実践講座」タイムスケジュールが確定しました。
特別講座「携帯位置情報が観光地の域内回遊を促す」の開催が決定いたしました。
2010/10/29 本日より、1日のみの参加も受け付けを開始いたしました。
2日間、および、1日のみのご参加とも、お申込み期限は11月16日(火)です。
なお、定員に達し次第、募集を締め切りますので、お早めにお申し込みください。
2010/10/18 講義3のタイトルが「市民協働のまちづくり型観光~“江戸優り”佐原の活力はどこから?」に変更になりました。
2010/10/8 講義2と講義4が入れ替わりました。
講義内容を掲載いたしました。
2010/10/5 平成22年度観光実践講座の募集を開始しました。

概要

テーマ 街を活かす 街を楽しむ
開催日時 2010年11月25日(木)~26日(金)
会場 東京文化会館 4階 中会議室 1 
東京都台東区上野公園5-45
 JR上野駅 公園口  徒歩1分、地下鉄上野駅 7番出口 徒歩1分
*「ホール」ではなく「楽屋口」よりお入りください
主催 財団法人日本交通公社

スケジュール

■11月25日 (木)

9:45 開講・オリエンテーション
10:00 講義1 : ”楽しむ”気持ちの連鎖が人を呼ぶ
講師:(財)日本交通公社 常務理事 小林 英俊
地域に根ざした生活・文化を志向する観光の時代になりました。住民が楽しみながら暮らす姿や、未来へ託す想いや気持ちが来訪者にも伝わって、その気持ちの連鎖が人を惹きつけているのです。
時代の大きな流れの中で観光はどのように意味を変え、またこれからは、どのような考え方が必要になってくるのか、解説・提案します。
12:50 講義2 : 時速10キロで感じるまち観光~自転車は手段・決め手は編集力
講師:(有)京都サイクリングツアープロジェクト 代表取締役 多賀 一雄 氏
最近「自転車」への関心が高まっています。観光地でもレンタサイクル、コミュニティサイクル導入がブーム化する様相ですが、電動自転車の購入・レンタル事業がゴールになっていないでしょうか。
自転車で旅する魅力を提唱し起業してから9年、多くの外国人を含む25万人以上のお客様を楽しませてきた実践の現場から、自転車で街を楽しむ本当のノウハウと、自転車による新しいまち観光を提案いただきます。都市であっても静かな山村であっても、「時速10キロ」ならではの楽しみ方があるのです。
14:05 講義3 : 市民協働のまちづくり型観光~“江戸優り”佐原の活力はどこから?
講師:千葉県香取市 市民環境部市民活動推進課長 椎名 喜予 氏
歴史的な町並み、伝統的な祭り行事、小江戸文化、水運と水辺景観・・・・・・地域資源に磨きをかけて官民一体のまちづくりを進めてきた香取市佐原。「もはや市民参加ではなく”行政参加”の時代」と語る椎名さんから、「市民が主体的に進めるまちづくり型観光」のために行政はどのようにかかわってきたのか、じっくりお聞きします。また、地の利を活かした外国人観光客の誘致や「食」への取り組み、早くから掲げてきた「心の観光」という考え方など多くのヒントをいただきます。
16:25

意見交換会 (~19:00)

○課題の共有、意見交換ほか
ご参加の皆様の地域での取り組みや課題を共有化し、講師や参加者が意見を交換する場です。ネットワークづくりにも役だったと毎年ご好評いただいています。

■11月26日(金)

9:30 開始
9:35 講義4 : 訪日旅行調査結果から見る外国人観光客の行動と志向
講師: (財)日本交通公社
観光庁が今年度から始めた「訪日外国人消費動向調査」結果などから、主要五カ国の観光客の行動や志向の違いについて、たとえば100円ショップやドラッグストアなど生活に身近な場所への意外な関心の高さなど、事例をまじえてわかりやすく解説します。
10:45 講義5 : 「きずなストーリー」から始まる地域の人づくり・元気づくり
講師:三重県政策部理事・「美し国おこし・三重」実行委員会事務局長 藤本 和弘 氏
“ポスト式年遷宮”を見据え、三重県が選択したのは大型イベントプロジェクトではなく、県をあげての人材育成と地域活性化の新しい試み。県域全体を対象とする、小さな自主的な活動を支援するプラットフォーム型地域づくりへの挑戦です。すでに132ものパートナーグループが活動を始め、注目を集めています。
キーワードは”きずな”。専門家によるグループの自立性・持続性支援、横のつながりネットワーク化支援など、実験的でユニークなこの取り組みには役立つヒントがつまっています。
13:15 特別講座 携帯位置情報が観光地の域内回遊を促す
講師:(株)マルティスープ 代表取締役 那須 俊宗 氏
携帯電話の位置情報を活用した観光情報提供への新たな取り組みが各地で始まっています。新潟県や奈良県における観光情報プロジェクトの最新事例を紹介し、観光地を楽しく回遊する情報提供のあり方について考える特別講座を企画しました。
14:15 講義6 : 「国際観光都市 飛騨高山」の観光戦略
講師:岐阜県高山市商工観光部 参事 片岡 吉則 氏
2009年、日本への外国人観光客数が対前年比マイナス18.7%と大きく減少したなか、高山市へは、ヨーロッパ等一部の地域から前年を上回る観光客が訪れ、全体でも13.5%の減少にとどまりました。急激に注目の高まる中国人観光客の動向にもぶれない、飛騨高山は真に競争力を持つ国際観光都市なのです。
その力の源は、地に足のついたまちづくりの積み重ね、住民の主体性とそれを絶妙にサポートしてきた行政の知恵。先進的なIT技術もいちはやく取り入れるなど、古きを活かしながら新しいものにチャレンジする高山の観光を学びます。
16:05 総括(ふりかえり)
(財)日本交通公社 常務理事 小林 英俊
16:20 閉講

企画・進行:(財)日本交通公社 主任研究員 久保田美穂子
長野県生まれ。当財団で主に温泉地、旅館・ホテルをめぐる旅行マーケットの動向、地域振興のためのセミナー企画に関する業務に携わる。平成16年度より本講座の企画運営を担当

※タイムスケジュールは確定次第、当財団ホームページでお知らせします。
※講義内容・講師、やむを得ず変更となる場合がございます。
※適宜、昼食・休憩時間が入ります。