No.168 「日韓国際観光カンファレンス2025」を開催しました
2025年11月17日(月)、日韓国際観光カンファレンスを開催しました。このカンファレンスは、研究協力に関する覚書(MOU)を結んでいる韓国文化観光研究院(以下、KCTI)と毎年共催しているものです。2023年に締結(更新)されたMOUにおいて、地域ワークショップの開催が追加されたため、昨年の日本・沖縄での開催に続き、今回は韓国・済州での開催となりました。
当日は、両機関の代表挨拶後、両研究員4名より研究発表が行われました。発表の前半では、はじめに、KCTIから「地域インバウンド旅行業の現状と課題」と題し、地域インバウンド観光活性化のための政府の事業や、鍵となる要素について発表がありました。続いて、当財団から、「観光財源の導入と活用」について、宿泊税導入のポイントを事例とあわせて報告し、また、関連する当財団の研究活動も紹介しました。
後半では、まず当財団より「近年の訪日外国人旅行市場の動向」について、好調の要因とリスク、また、現状と課題を踏まえた今後の訪日インバウンド観光の方向性について発表しました。最後に、KCTIより、「2030観光トレンドの展望」として、KCTIが継続して行っている観光トレンド研究の最新の調査から、トレンド構造の変化について発表がありました。その後の質疑応答・ディスカッションでは、トレンド調査の手法や、宿泊税導入の法的根拠、地方におけるモビリティ政策の課題など、日韓の観光における共通点や相違点について、活発な意見交換が行われました。
さらに、カンファレンスの前後には、エクスカーションとして、「城山日出峰」、「光のバンカー」を訪問しました。
3日間の行程を通し、カンファレンスやエクスカーション以外でも日韓の研究者間で積極的な意見交換や交流が行われ、大変有意義な時間となりました。今後も日本と韓国の観光に係る類似点、相違点をお互いに理解し、信頼関係を構築することで、両国の観光文化の発展に努めてまいります。
※同カンファレンスにおける発表内容の概要などは、機関誌『観光文化268号』にて、取りまとめを予定しております。


