公益財団法人日本交通公社 観光地域研究部 市場調査チームでは、 新型コロナウイルス感染症の流行が旅行市場におよぼした影響把握を目的に、定期的に実施している「JTBF旅行実態調査(第1四半期調査期間:2020年5月1~11日、第2四半期調査期間:2020年7月9~15日、第3四半期調査期間:2020年10月1~7日、第4四半期調査期間:2021年1月7~14日)」の調査内容を拡充し、分析を進めています。

今般「新型コロナウイルス感染症流行下の日本人旅行者の動向(その10)」として、2020年1~12月期の旅行実施の状況および今後の旅行予定・意向、コロナ禍における日常生活への影響をとりまとめました。

既に公表しているレポート(その1、その3、その6、その8)で分析対象とした1~3月期のデータ(20年5月調査)および4~6月期のデータ(20年7月調査)、7~9月期のデータ(20年10月調査)に、10~12月期のデータ(21年1月調査)を加えて、2020年全体の動向を整理していますので、ぜひご覧ください。

【今回の調査結果のポイント】

  • 国内旅行において「新型コロナウイルスの影響で、当月の実施をとりやめた旅行があった」と答えた割合は、4月の7割をピークに11月にかけて減少したものの、第3波下となった12月に再び増加しました。
  • 旅行をとりやめた理由については、国内旅行・海外旅行ともに「感染リスク回避」が年間を通じて最大の理由となりました。また、海外旅行より国内旅行において感染リスク回避を理由として挙げる割合が高くなりました。
  • 直近3カ月の国内宿泊旅行について、1月調査では「いまのところ実施予定」が前回調査から10ポイント以上減少しています。緊急事態宣言が影響しているものと考えられます。一方、コロナ収束後の旅行意向では「これまで以上に旅行に行きたい」が2割超と調査開始以降、最も高い割合となり、 長期的な視点で見ると旅行意向は高まっています。

※これまでのレポート(その1~その9)は、以下のリンクからご覧ください。
https://www.jtb.or.jp/research/theme/statistics/statistics-tourist/