活動紹介

No.135 科研費報告会「インバウンドのこれまでとこれから ―戦前期日本の外客誘致から考える」を開催しました

No.135 科研費報告会「インバウンドのこれまでとこれから ―戦前期日本の外客誘致から考える」を開催しました

2023年2月21日(火)、科研費基盤研究C「日本の観光政策の変遷に関する学際的・実証的研究 ―戦前期の観光関連組織に着目して」の一環で、「インバウンドのこれまでとこれから ―戦前期日本の外客誘致から考える」と題して報告会を開催しました。
(当日のプログラムはこちら

今回は、明治後期から昭和初期にかけての外客誘致において重要な役割を担ってきた喜賓会、ジャパン・ツーリスト・ビューロー、国際観光局を中心とした各組織の役割や、これまであまり知られていなかった取り組みの一部などを研究メンバー(山口誠(獨協大学外国語学部教授)、福永香織((公財)日本交通公社主任研究員)、千住一(立教大学観光学部教授))から報告しました。

その後、当時の外客誘致において重要な位置づけにあり、ジャパン・ツーリスト・ビューローの設立メンバーでもあった帝国ホテルから、八島和彦氏(帝国ホテル東京副総支配人 兼 ホテル事業統括部長)にご登壇いただき、設立に関わった渋沢栄一の言葉や企業理念をはじめ、帝国ホテルが始めたサービス、帝国ホテルの今後等についてお話いただきました。
また、同じく日本郵船から、遠藤あかね氏(日本郵船歴史博物館学芸員) にご登壇いただき、同社が明治期から戦前期にかけて制作した出版物からみた船客誘致についてお話いただきました。

最後は、参加者の皆さんから寄せられた質問に回答するとともに、各報告において提起されたキーワードを整理しながら、改めて過去の経験から学べること、現代のインバウンド政策を進めるにあたって再考したい点などについてディスカッションを行いました。
当日の様子は、機関誌「観光文化」でも紹介する予定ですので、ぜひご覧ください。