本書は、「企業活動」と「まちづくり」を有機的に結びつけ観光地全体をマネジメントしていく「観光地経営」の考え方を提示し、その実現に向けたポイントを、①状況把握、②戦略策定、③市場創出、④滞在促進、⑤保存・活用、⑥組織・人材、⑦ ブランド形成、⑧財源確保の8つの視点から実践例を交えて丁寧に解説した、『観光地経営の視点と実践』(丸善出版、2013年12月発行)をもとに実施した、「平成29年度 観光地経営講座」の講義録です。昨今、地域においては「日本版DMO」の設立準備にみられるように“組織づくり”に注目が集まっていますが、それに加えて、地域内もしくは地域や業界を越えて、あるいは観光のテーマや分野(例:温泉、スキー等)で方向性を同じくする主体同士が強固な連携関係を築くことが、「観光地経営」の視点からも重要です。
平成29年度の本講座では、行政・広域での連携(長野県飯山市)、漁業×観光、官民での連携(三重県鳥羽市)、コミュニティの住民を交えた連携(徳島県にし阿波)、金融を交えた連携(長野県山ノ内町)の4つの事例を取り上げ、観光地経営を担う個々の主体が自立して自らの役割を担いつつ相互に連携する関係を「パートナーシップ」と表現して、その重要性について解説しました。連携構築や組織づくり・体制づくりに奔走する、主に行政の観光担当者や観光協会の事務局の皆様に対して、地域の誰と、どのようなパートナーシップを築いていくべきかについて有益なヒントを提供する一冊となっております。
オンライン書店(Amazon.co.jp)よりPOD版を発行中。
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※講師の所属・役職は講座開催時のものです。