観光地づくりオーラルヒストリー <観光計画・観光地づくりの要諦を探る>
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本冊子は、当財団の自主研究(観光文化振興事業)として行われた『これからの観光地づくりと観光計画に関する研究』の一部を「観光地づくりオーラルヒストリー」として取りまとめ、発刊したものです。
「観光計画」の策定と「観光地づくり」の取り組みが、わが国の観光地形成に一定の役割を果たしてきたことは異論のないところですが、その系譜については必ずしも明らかとなっているわけではありません。この半世紀あまり、当財団は、全国各地において観光計画の策定、並びに観光地づくりに携わってきましたが、昨今、観光計画の内容やその力点、計画策定の体制や実現に向けた主体、あるいは目標指標や計画評価など観光計画の姿が大きく変わろうとしています。こうした時期にわが国のこれまでの観光地づくりと観光計画の系譜を振り返り、今後の観光地のあり方を見直すことは意義あるものとなるはずです。
そのプロセスとして我々は、地域から学ぶこと、そして人から学ぶことに力点を置きました。特に後者について、これまでわが国において先導的に観光計画の策定や観光地づくりに取り組んできたフィジカルプランナー10名に対してインタビューを行い、暗黙知をできる限り形式知とするオーラル・ヒストリーの手法によって進めました。そして、これからの観光地づくりや観光計画のあり方への視座が得られるものとなるようにしました。
- 発行年月
- 2017年08月発行
- 編著
- (公財)日本交通公社
- 発行
- (公財)日本交通公社
- 判型・ページ数
- A4判 174ページ
- 価格
- 定価1,650円(本体1,500円 + 税)
※本書は当サイトでの販売は行っておりません。
掲載内容
◆目次
はじめに
第1章 造園学をベースに実践から学術の領域まで幅広く活躍。 造園から観光計画、そして地域計画へ |
三田 育雄 |
第2章 観光コンサルタントのプロを目指して 財団法人日本交通公社調査部での35年の軌跡 -観光者あっての観光地づくりと個性を活かしたプランナー育て- |
原 重一 |
第3章 私の「観光からのまちづくり」 | 前田 豪 |
第4章 観光研究への意欲が新たな道を切り開く -民間から大学へ、実務の経験を学術に活かして観光学の発展に貢献- |
溝尾 良隆 |
第5章 観光地づくりのプロフェッショナル -楽しむことが長続きする |
古賀 学 |
第6章 独自の観光リゾート計画論を確立 -海外プロジェクトで築いた経験とノウハウを生かす- |
小久保 恵三 |
第7章 現場での体験を通じてプランナーとしての 『座標軸』を求め、持続可能な地域社会形成への貢献を目指した |
猪爪 範子 |
第8章 ホスト・ゲスト論で語る観光 | 三村 浩史 |
第9章 観光を「異日常性」(異なる生活文化)を介した 「生活者交流」と捉えた観光地経営を期待したい |
阿比留 勝利 |
第10章 観光の“学と術”の体系化と観光計画 | 鈴木 忠義 |
第11章 総括 ―観光計画・観光地づくりの要諦を探る― |
おわりに-「人から学ぶ」から「人を学ぶ」へ
「観光地づくりオーラルヒストリー」はこちらでも公開しています。