公益財団法人日本交通公社の歩み
~観光を専門とする実践的な学術研究機関として~
私たち公益財団法人日本交通公社は、1912(明治45)年、「ジャパン・ツーリスト・ビューロー」として創業し、1945(昭和20年)に「財団法人日本交通公社」と名称を変え、その後1963(昭和38)年、営業部門を「株式会社日本交通公社(現 株式会社JTB)」として分離し、調査研究機関として新たなスタートを切りました。
同年は、「観光基本法公布」や、翌年の「海外旅行自由化」「東海道新幹線の開業」「東京オリンピック開催」等、旅行・観光分野の大きな転換期でした。その後、旅行の大衆化、オイルショック、リゾートブームやバブル経済の崩壊、少子高齢化・人口減少社会といった社会環境の大きな変化に直面しながら、私たちはそれぞれの時代の要請に応えるべく、様々な事業に取り組んでまいりました。
近年、観光が国家戦略・地域戦略の重要な柱として注目されるようになり、当財団も、観光を通じた国家・地域の発展、また観光研究の進展に一層力を注いでいます。
2012(平成24)年には公益財団法人に移行し、また2016(平成28)年には文部科学省より科学研究費補助金取扱規程に規定する学術研究機関の指定を受けました。
2021(令和3)年からは、新たな経営計画「Challenge 2026」を掲げ、観光研究の多様化・高度化に柔軟かつ果敢に挑戦する、我が国の観光分野における代表的な研究者集団を目指しています。
沿革
1912年 | 「ジャパン・ツーリスト・ビューロー」創立 |
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1945年 | 「財団法人日本交通公社」に改称 |
1955年 | 「財団法人国際観光協会」を分離 (現在の独立行政法人国際観光振興機構および公益社団法人日本観光振興協会の前身) |
1963年 | 「株式会社日本交通公社(現:株式会社JTB)」を分離 調査研究機関としてスタート |
1973年 | 『観光事典』発行(改組10周年事業) |
1976年 | 機関誌『観光文化』創刊 |
1978年 | 「観光文化資料館」開設 |
1979年 | 『観光の現状と課題』発行(改組15周年事業) |
1981年 | 『旅行年報』創刊 |
1984年 | 『現代観光用語事典』発行(改組20周年事業) |
1991年 | 「旅行動向シンポジウム」開始 |
1994年 | 『観光読本』発行(改組30周年事業) |
1999年 | 観光文化資料館を「旅の図書館」に改称 「美しき日本~いちどは訪れたい日本の観光資源」発行 |
2012年 | 「公益財団法人日本交通公社」に移行 |
2013年 | 『観光地経営の視点と実践』発行(改組50周年事業) |
2014年 | 『創業1912年から1世紀 創発的進化へ向けて~調査研究専門機関 50年の歴史~』発行 『美しき日本―旅の風光』発行(改組50周年事業) |
2016年 | 文部科学省から科学研究費補助金取扱規程に規定する学術研究機関に指定 本部事務所を南青山に移転 |
2021年 | 経営計画「Challenge2026」開始 |
2022年 | 沖縄事務所(JTBF Okinawa Lab. for Sustainability(おきなわサステナラボ))開設 |
創業1912年から1世紀 創発的進化へ向けて
~調査研究専門機関 50年の歴史~
2013(平成25)年12月に調査研究専門機関として50周年を迎えたことを記念して、当財団の50年史『創業1912年から1世紀 創発的進化へ向けて ~調査研究専門機関 50年の歴史~』を発刊しました。
当財団の前身である「ジャパン・ツーリスト・ビューロー」創立の経緯からはじまり、調査研究機関として手掛けてきた自主事業・受託事業の変遷など、当財団のこれまでの歩みを社会の変化と重ね合わせながら振り返っています。
目次
- (表紙・目次)
- 序 章 創業から改組まで(1912〔明治45〕年~1963〔昭和38〕年) /P5~P12
- 第1章 公益法人としての基礎づくり(1963〔昭和38〕年~1960年代) /P13~P24
- 第2章 公益事業の振興と調査研究事業拡大への取り組み①(1970年代~1980年代半ば) /P25~54
- 第3章 公益事業の振興と調査研究事業拡大への取り組み②(1980年代半ば~1990年代半ば) /P55~P74
- 第4章 公益事業と調査研究事業の拡充を目指して(1990年代半ば~現在)/P75~P106
- 第5章 創発的進化に向けて-観光文化の振興のために- /P107~P118