私たちが目指す「実践的な学術研究機関」は、大学とも政府系研究機関とも民間のシンクタンクやコンサルタントとも異なる独自の道です。
我々、研究員だけでなく、外部の研究者や実践者とのコラボレーション(観光研究・情報プラットフォーム)を通じて、 「創発的組織」、つまり「創造的な価値を生み出す組織」を目指しています。
こうした組織の目標(ビジョン)を理解、共有し、その実現のために日々努力すること、研究員として自らの能力を常に高めること、そしてそれぞれの研究員が協働して創造的な価値を生み出し続けることが、私たちの役割だと考えています。
当財団では、観光政策研究部、観光地域研究部の2つの研究部門と、観光文化振興部により調査研究活動を行っています。
観光政策研究部
私が所属する「観光政策研究部」は、2013年10月の組織変更によって、かつての研究調査部からさらに方向性を明確にするために設置された組織です。
我々のミッションは、単に「観光政策」を研究することではありません。観光政策とは、望ましい観光の姿や国際競争力の高い魅力ある観光地を実現させるための“手段(ツール)“であり、それを研究するだけではなく、『国や地域の観光政策や観光地の実態把握などを通じて、観光(現象、行動等)と観光地の「現実」を的確に把握し、そこからビジョン(理想)を描き出し、それを実現に至らしめる手段(ツール)を構築して提案すること、その結果として理想を実現させること』 .... それが我々のミッションだと考えています。
つまり、観光政策はビジョンを実現するための手段であり、我々は、現実を的確に分析・把握し、理想(ビジョン)を描く能力を持たなければならないと考えています。
社会・マネジメント室
活性化推進室
観光地域研究部
来訪客の高い満足感、観光振興による経済活性化、誘客魅力の核となる地域資源の保全、そして住民の穏やかな暮らしが共存する持続可能な観光地づくりを目指しています。ここで重要なことは地域の将来像(ビジョン)の明確化と共有、そこに向けた具体的な道筋の提示だと考えます。私たちは頻繁に現地に足を運び、観光客の動態や地域資源の状況、観光産業の実状や住民意識などの客観データを収集、分析し、地元関係者とのコミュニケーションと協働によって、ビジョン達成に向けた中長期の計画や、目下の課題解決策を提案します。
観光の現場で得てきた実感と、理論や既存実例などの研究的蓄積を併せ持ったタフな集団でありつづけたいと思います。
主な研究テーマ
- JTBF 旅行実態調査・JTBF 旅行意識調査
- 観光資源の活用と保全に関する研究
- 自然観光地の管理運営のあり方に関する研究
- 観光地における持続可能性指標に関する研究
- 農山村における観光政策に関する研究
地域戦略室
まちづくり室
観光文化振興部
当部は、「旅の図書館」「企画室」「編集室」からなり、図書館運営に加え、情報発信とネットワーク構築を担務する部署として2016年4月に発足しました。機関誌「観光文化」や『旅行年報』の発行の他、各種講座やシンポジウムの企画・運営などを行っています。また、研究部門が実施した研究成果の公開や情報発信を行う他、当財団研究員や外部の観光研究者や実務者が集う観光の研究・情報プラットフォームとしての場づくりを行います。
主な研究テーマ
- 旅行動向シンポジウムの企画・運営
- 機関誌「観光文化」、「旅行年報」の発行
- 「旅の図書館」の運営
- 調査研究活動の発信
- 観光研究・調査相談窓口の運営
- アジアの観光研究に関する情報プラットフォームの構築
旅の図書館

石田 心
- 副館長

藤嶋 信章

泉 佳奈
編集室
