2019年、中国・武漢市で報告された原因不明の肺炎は、「COVID-19」(新型コロナウイルス感染症)と名付けられ、今や世界中に拡散。我が国でも3月下旬以降の感染者が急増し、世界的な大流行にあって「東京オリンピック・パラリンピック」も延期、4月には「緊急事態宣言」が出され、外出自粛などの徹底が呼びかけられました。
今回のコロナ禍の発生に伴い、多くの観光地がかつてない甚大な被害を受けることになりましたが、大型連休があけた頃から、世間では「With/Postコロナ時代の観光」が盛んに言われるようになってきました。
今回の『観光文化』では、「現場で語る、持続可能な観光の本質-コロナ禍での現状と課題」を特集しています。この中で、強く意識したのは「現場」。第一線で活躍されている我が国を代表する観光事業者からこうした厳しい時期に考えたことや学んだことなどについて伺い議論を行いました。本号では、現場の声から持続可能な観光の本質について考えます。