研究体制・研究員一覧

那須 將

那須 將(NASU, Ataru)

観光研究部 副主任研究員

専門領域
造園学/風致計画/環境農学(含ランドスケープ科学)

人々が観光地をどのように見ているか、という認識の方法に関心を持っています。観光客にはそこで見たい(聞きたい、味わいたい、体験したい)ものがあり、それを受け入れる地域の人々にも、立場に応じて見せたいもの・見せたくないもの・踏み込んで欲しくない領域があり、観光地ではそれらが常にせめぎ合っているように感じます。相克する「見かた」の奔流をコントロールし、それらを首尾よく束ねて地域の大きな力とする方法論としての観光計画、ならびにその実現手法を、理論と実践の両面からバランスよく模索していきたいと考えています。

主な実績

自主研究

  • 2050年脱炭素社会に向けた観光地のあり方研究(2021年度)
  • 観光地における持続可能性指標の導入に関する実践的研究(2020年度)
  • 自然観光地の管理運営のあり方に関する研究(2019年度)
  • 観光地におけるBCPに関する実践的研究(2017-18年度)
  • 都道府県・市町村の観光政策に関する調査研究(2017-18年度)
  • FITの動向と志向に関する研究 – 澤の屋旅館を例にして -(2017-18年度)
  • 観光地経営に関する研究(2017年度)
  • 温泉地における観光まちづくりに関する研究(2017年度)

受託調査研究

  • 国立公園満喫プロジェクト推進業務(2021年度:環境省)
  • やまなし歴史の道ツーリズム推進業務(2021年度:山梨県)
  • 来訪者管理モニタリング調査(2021年度:富士山世界文化遺産協議会)
  • 大山隠岐国立公園満喫プロジェクト地域協議会運営等業務(2021年度:環境省)
  • 中部山岳国立公園南部地域山岳部における利用者負担制度のあり方検討業務(2021年度:環境省)
  • 沖縄県観光統計実態調査(2019-21年度:沖縄県)
  • エコツーリズム推進プラットフォーム業務(2020年度:沖縄県)
  • 大山隠岐国立公園満喫プロジェクト推進業務(2020年度:環境省)
  • 保護地域の管理有効性評価に係る調査検討業務(2019-20年度:環境省)
  • 自然公園制度のあり方検討業務(2019年度:環境省)
  • 令和元年度国立公園等資源整備事業費補助金(野生動物観光促進事業)(2019年度:環境省)
  • 観光振興計画・観光地マスタープラン作成業務(2018年度:倶知安町)
  • 海の京都DMO職員研修業務(2018年度:一般社団法人京都府北部地域連携都市圏振興社)
  • 平成29年度補正インバウンド型クールジャパンビジネス環境整備事業(キッズウィーク関連調査事業)(2017-18年度:経済産業省)
  • 白馬村観光地経営会議等運営支援業務(2017-18年度:白馬村)
  • 白馬村観光地BCP計画共同研究委託(2017-18年度:白馬村)
  • 利用旅客に対する満足度調査(2017年度:スカイマーク株式会社)
  • 平成28年度観光資源等を活用した地域高度化計画の策定等支援事業(世界が訪れたくなる観光地づくりに向けた高度化計画策定等事業)(2017年度:経済産業省)

論文

  • 「20世紀前半の絵葉書にみる大堰川周辺域の景観構成」2016, ランドスケープ研究79(5), 715-720, 筆頭著者
  • 「日吉大社の神饌にみる明治以降の献進主体および生物資源利用の変化」2014, ランドスケープ研究77(5), 569-574, 筆頭著者
  • 「賀茂別雷神社における神饌に用いられる生物資源と供給形態」2011, ランドスケープ研究74(5), 619-622, 筆頭著者

著書

講演等

  • Wildlife Tourism と野生動物観光(2021年02月:公益財団法人日本生態系協会 第5回水辺からはじまる生態系ネットワーク全国会議)
  • リゾート地におけるマスタープランの策定方法に関する講義及びワークショップ(2019年10月:経済産業省 令和元年度クールジャパン政策研修)
  • 澤の屋旅館に宿泊するFIT旅行者の動向(2019年07月:旅の意味と可能性を探る研究会)
  • 澤の屋旅館に宿泊するFIT旅行者の動向と国内交通に対する意識(2019年06月:関西鉄道協会都市交通研究所 インバウンド観光の進展と都市観光および都市交通事業委員会)
  • リゾート地におけるマスタープランの策定方法に関する講義及びワークショップ(2018年10月:経済産業省 平成30年度クールジャパン政策研修)

略歴

職歴

2012年4月 中日本高速道路株式会社 技術職(造園)
2017年4月 公益財団法人日本交通公社 研究員
2020年6月 公益財団法人日本交通公社 副主任研究員
2018-21年度 琉球大学非常勤講師
2022年度 立教大学兼任講師

学歴

2012年3月 京都大学大学院農学研究科修士課程修了(農学)
2017年3月 東京大学大学院農学生命科学研究科 博士課程 満期退学

学会

日本造園学会
日本観光研究学会

出身地

長野県

最終更新日: 2023.4.3

この研究員のコラム

不変ならざる自然の見せ方 – チューリヒ近郊の森林公園にて [コラムvol.496]

不変ならざる自然の見せ方 – チューリヒ近郊の森林公園にて [コラムvol.496]

2023年09月中旬、欧州方面への出張中にスイスを訪問する機会を得た。その際に訪れたシルヴァルト自然発見公園について、現地の写真を中心に紹介する。 なお、本稿で取り上げる施設や制度等の名称は、スイス公用語以外による表記が・・・

そこは景色か、目的地か。つくば霞ヶ浦りんりんロード走行記 [コラムvol.483]

そこは景色か、目的地か。つくば霞ヶ浦りんりんロード走行記 [コラムvol.483]

11月初旬、茨城県の「つくば霞ヶ浦りんりんロード」を、自転車を持参して訪問した。 つくば霞ヶ浦りんりんロードは、JR岩瀬駅からJR土浦駅、さらに霞ヶ浦西浦の湖岸全周と、その東端からJR潮来駅・水郷潮来バスターミナルまでを・・・

Wildlife Tourismと野生動物観光 – 国内における実践の事例 [コラムvol.468]

Wildlife Tourismと野生動物観光 – 国内における実践の事例 [コラムvol.468]

本コラムは全2回のうちの2回目である。 前稿では新たな旅行形態の一つとなっているWildlife Tourismについて、国際的な概況と潮流を整理した上で、そこにどのような観光者のまなざしが注がれているのかを論じた。その・・・

Wildlife Tourismと野生動物観光 [コラムvol.444]

Wildlife Tourismと野生動物観光 [コラムvol.444]

 一昨年度から昨年度にかけて、Wildlife Tourism に携わる機会を得た。Wildlife、すなわち野生動物の観光ということになる。本稿では業務の中で感じたことについて述べたい。  本稿のカバー写真はWildl・・・