今年のお花見事情 [コラムvol.139]

2011.04.08

観光調査部 高橋葉子
研究員コラム

 今年の花見は、震災の影響で「自粛」の動きが首都圏で広がっています。我が家から一番近い桜の名所、井の頭公園(東京都武蔵野市)でも、宴会の自粛を求めています。計画停電の実施による混乱などを考えると仕方のないことかもしれませんが、花見は春の風物詩ですから、少しさびしい気もします。
 よくよく文面を見てみると、「飲食についてはできるだけ園内または近隣の飲食店を利用するように」というお願いが書かれています。周辺の飲食店は地震以降、客足が遠のいていますから、花見は売上挽回のチャンスです。その辺に考慮した公園管理者の苦しい胸中がうかがえます。
 しかし、その一方で近隣住民からは、「もっと厳しくやってくれ」という意見も一部にはあるようです。毎年、周辺の混雑や花見客のマナーの悪さがしばしば問題になってきたからです。花見期間中の井の頭公園は無法地帯と化します。キャパシティを超えた利用により、トイレは長蛇の列、あちこちにおう吐物。そして花見の後には大量のゴミが残されるのです。

桜 おねがい

■ “エコなお花見”のススメ

 節電の観点から、ライトアップは中止されている場所が多いようです。「夜桜宴会」はあきらめて、今年はすこし違う楽しみ方を考えなければいけないようです。酒を飲んで大騒ぎしなくても、花見は十分堪能できます。今年らしい「エコなお花見」はいかがでしょうか。ポイントは3つ。

①昼間の時間帯へのシフト
②ゴミの出ないポットラック料理の持参
③お花見スポットの分散化

 有名なお花見スポットに行かなくても、近所の神社や公園に隠れたお花見スポットがあります。ぜひ、この機会に近所で桜が楽しめるスポットを探してみてはいかがでしょうか。我が家では、近所の公園へお弁当を持って行き、ピクニック気分で楽しむお花見を計画中です。そして飲み足りないオトナの皆さんは、第二部として、吉祥寺へ繰り出して飲む、というゴールデンルートです。

お花見  震災から3週間経った今も、被災地では避難所での不自由な生活をしている方がいらっしゃいます。被災地への配慮することを忘れてはいけませんが、直接的な地震の被害は受けていない私たちができることは、経済を停滞させないことです。
 日常の生活を見直しながら、「お花見ができること」のありがたみをしっかりと味わうことが大事なのではないでしょうか。

 

この研究員のその他のコラム

 

最新研究員コラム

コラムバックナンバー

関連するタグ: