観光研究部 研究員 山本 奏音
草津温泉は、今勢いのある温泉地の一つと言えるだろう。2023年には過去最高の来訪者数を記録し、また観光経済新聞社主催「にっぽんの温泉100選」では21年連続1位を獲得している。実際にまちなかを見渡しても、浴衣を着てそぞろ・・・
観光研究部 研究員 目代 凪
はじめに 近年のDX推進にかかわる潮流のなかで、観光に新たな価値をもたらす可能性のあるデジタル技術の一つとしてAR・VR(拡張現実・仮想現実)が注目されています(Fan et al., 2022)。IDC(2022)は2・・・
観光研究部 副主任研究員 那須 將
人生のある一定期間を、文学に心を傾け、紙を食むように過ごした経験を持つ人は、万人とまでは言えないにせよ、意外に多いのではないかと思う。そのような時期に筆者が触れた文章の中でとりわけ水が合うと感じたのは、寺田寅彦の随筆で・・・
おきなわサステナラボ長 兼 観光研究部(環境計画領域) 上席主任研究員 中島 泰
「飛行機は持続可能」は誤解? 2024年4月、欧州消費者機構(BEUC)の警告を受け、欧州委員会(EC)およびEU消費者当局(CPCネットワーク)は、航空会社20社に対して、誤解を招く可能性のある環境表示の内容を特定した・・・
観光研究部 主任研究員 後藤 伸一
■地域活性化のために、観光誘客のために協力してほしい 観光のチカラで地域を元気にしたい、今、日本全国で観光を活用した地域の活性化事業が盛んにおこなわれています。私はこれまで自治体やDMO、また観光関連事業者の皆様から多く・・・
観光研究部(市場調査領域) 上席主任研究員/博士(社会工学) 五木田 玲子
日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数」によると、2023年の訪日外客数(推計値)は2,500万人を超え、コロナ禍前2019年の8割程度まで回復しました。2023年10月以降は、2019年同月を上回る、若しくはほぼ同程度・・・
観光研究部 研究員 工藤 亜稀
はじめに このコラムを執筆している2月中旬は、中華系の国々では春節(旧正月)の連休ということもあり、都内の街中や電車の中でも中華系外国人観光客の姿が目立ちます。メディア等でも、彼らの動向に着目した記事や報道を多く目にしま・・・
理事/観光研究部長/旅の図書館長/博士(社会工学) 山田 雄一
2024年となりました。 元旦、能登半島で最大震度7の地震。翌日には、羽田空港で大きな事故が発生。新年早々、心を痛める出来事が続いています。 観光は2020年春から約3年、コロナ禍、パンデミックに翻弄されてきましたが、2・・・
サステナブル・ツーリズムという概念は近年、世界的な広がりをみせています。国連世界観光機関(UNWTO)は、サステナブル・ツーリズムを「訪問客、産業、環境、受け入れ地域の需要に適合しつつ、現在と未来の環境、社会文化、経済へ・・・
観光研究部 上席主任研究員 相澤 美穂子
前回のコラムでも触れたとおり、ここ数年の私は慢性疾患、特に患者数が多いがんサバイバーに着目して、安心して旅行やアクティビティを楽しめるための調査研究に取り組んでいます。 医療の進歩に伴い、増え続ける「がんサバイバー」 が・・・
コロナ禍が明けた今、サステナブルであることは旅行先として選んでもらう上で大切な条件となりつつあります。では、地域がサステナブルな取組をしているということを、どのように観光客に伝えればよいのでしょうか。 例えば太陽光発電を・・・
新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行から1ヶ月強が経過しました。この5類移行により、今年の夏休みは海外旅行においても本格的に再起動することが見込まれますが(※)、国内市場については一足先に再起動がはじまっています。今・・・
はじめに 2022年10月、日本政府が個人旅行の受け入れや査証免除措置等を再開したことをきっかけに、日本を訪れる外国人旅行者数はその後大きな回復傾向を見せています。2023年1-3月期のデータを見ると、人数では2019年・・・
観光研究部 副主任研究員 江﨑 貴昭
2022年4月にはプラスチック資源循環促進法(プラ新法)が施行され、国内の大手ホテルチェーン等において、「無料アメニティ廃止」について実践されるようになりました。 筆者は長野県白馬村において、小規模宿泊事業者が主導し、地・・・
昨今は多様性を尊重するという概念が広く浸透しつつあります。観光の分野では海外では誰もが旅行を楽しめるためのツーリズムとして「インクルーシブツーリズム」という概念で取り組まれています。国内に目を向けると、日本では「ユニバー・・・
2022年9月末から10月上旬にかけて、Sustainable Tourismの視察のためドイツとデンマークを訪問しました。DMOやホテルがどのように持続可能な観光・地域づくりに向き合っているのか様々なお話をうかがいまし・・・
コラムvol.467で、中部山岳国立公園で行われている「北アルプストレイルプログラム」に触れながら、山岳利用における責任ある観光行動、登山者ができることを考えました。「北アルプストレイルプログラム」では、登山道維持協力金・・・
ポスト・コロナで何を目指すのか 2023年は、2020年初頭から始まったCOVID-19によるダメージから回復していく年となっていくことだろう。100年前のスペイン風邪以来と言われた大規模な感染症被害から、ようやく国際社・・・
立命館アジア太平洋大学 サステイナビリティ観光学部 教授(特別招聘教員)(出向中) 吉澤 清良
東京都庭園美術館にみる旅行マインドの高まり 当財団は公益事業の一環として「旅の図書館」を運営している。その図書館に、本年3月、ご縁があって「東京都庭園美術館」の方が相談に来られた。聞けば、「移動の自由を制限された2年あま・・・
11月初旬、茨城県の「つくば霞ヶ浦りんりんロード」を、自転車を持参して訪問した。 つくば霞ヶ浦りんりんロードは、JR岩瀬駅からJR土浦駅、さらに霞ヶ浦西浦の湖岸全周と、その東端からJR潮来駅・水郷潮来バスターミナルまでを・・・