コラム

研究員が調査研究活動や普段の生活の中で感じたことを、ホットな雑感として綴っています。

コラム 2010年

迷走の2010年を振り返って -対処療法から長期的取り組みへの転換を- [コラムvol.132]

迷走の2010年を振り返って -対処療法から長期的取り組みへの転換を- [コラムvol.132]

◆要旨  2010年は政治・経済のあらゆる面でアジア新興国、特に中国の動向が我が国に及ぼす影響が表面化した年でした。そして観光旅行市場は回復基調にあるとはいえ、長期的・構造的な問題は解決の兆しが見えておらず、観光政策や観・・・

「子供が主役のKidZania」に学ぶ地域づくり [コラムvol.131]

「子供が主役のKidZania」に学ぶ地域づくり [コラムvol.131]

 子供の成長に伴い、子供から「学ぶ」「気づかされる」ことが少なくありません。最近では子供にせがまれシブシブ行ったキッザニアで思わぬ発見と感動。大人をも惹きつけるその秘密と、そこで感じた地域づくりとの類似点を考えてみました・・・

菅江真澄と着地型観光 [コラムvol.130]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光資源

菅江真澄と着地型観光 [コラムvol.130]

はじめに  観光のビジネスモデルが変化する中で、地域振興策の一つとして着地型観光への取り組みが各地で進められています。地域主導による魅力ある旅行商品づくりの第一歩は、コンテンツとなる地域資源の掘り起こしと商品開発にありま・・・

日本温泉「人」めぐり~本多静六と田山花袋を繋ぐもの [コラムvol.129]

日本温泉「人」めぐり~本多静六と田山花袋を繋ぐもの [コラムvol.129]

<はじめに>  最近、大分県の由布院温泉の仕事をお手伝いさせてもらっているが、どうにも気になる、そして尊敬すべき歴史上の人物がいる。関東大震災の翌年、1924(大正13)年に「由布院温泉発展策」と題する講演を行い、ドイツ・・・

外へ出ること、時を越えること [コラムvol.128]

外へ出ること、時を越えること [コラムvol.128]

 今年の夏は何回か大学生と交流する機会に恵まれ、大いに刺激を受けました。私が社会に出た年の夏も、前年の冷夏から一転して猛暑でしたので、働き始めた頃の記憶を久しぶりに思い出すことにもなりました。今回は、日常から離れること、・・・

すすむ沖縄県の観光人材育成の取り組み [コラムvol.127]

すすむ沖縄県の観光人材育成の取り組み [コラムvol.127]

 観光立国推進戦略会議報告書において、「観光関連産業は、観光関連学部・学科出身者の採用、寄附講座の提供、インターン・社員研修等への活用を行う等、大学等と連携することにより、大学における観光関連の教育・研究を充実させる」旨・・・

東北新幹線と九州新幹線の全通を前に [コラムvol.126]

東北新幹線と九州新幹線の全通を前に [コラムvol.126]

 今年(2010年)12月に東北新幹線八戸-新青森間、来年(2011年))3月に九州新幹線博多-新八代間が開業し、東北新幹線と九州新幹線鹿児島ルート(以下、単に「九州新幹線」と表記します)は全線開通となります。いわゆる「・・・

売上を増やす簡単な質問をする方法 [コラムvol.125]

売上を増やす簡単な質問をする方法 [コラムvol.125]

 先日、パソコンを買い替えました。家ではあまり作業しないため、安いパソコンでよかったのですが、一つだけ譲れないことがありました。それは、テレビをパソコンのモニターとして使いたい、ということです。  しかし、テレビをパソコ・・・

600冊の時刻表の使われ方-インターネットにはない「過去」 [コラムvol.124]

600冊の時刻表の使われ方-インターネットにはない「過去」 [コラムvol.124]

 当財団が運営する「旅の図書館」は、公益事業の一環として観光文化の振興を願い、1978年10月に開設され、どなたでも無料でご利用いただけます。ご利用いただける資料には、国内・海外の観光や文化に関する図書、雑誌、ガイドブッ・・・

20代の友人旅行はどう変わったか -過去10年間の調査データ分析結果から [コラムvol.123]
  • 旅行者動向
  • 観光経済
  • 観光と社会の潮流

20代の友人旅行はどう変わったか -過去10年間の調査データ分析結果から [コラムvol.123]

観光研究部 上席主任研究員 相澤 美穂子

 当財団では1998年から毎年1回、全国規模のアンケート調査として「旅行者動向調査」を行っています。そして、調査結果に基づいて過去1年間の国内旅行マーケットの動向をまとめたレポートである『旅行者動向』を1999年以降、毎・・・

旅を楽しむ1000の提案 [コラムvol.122]

旅を楽しむ1000の提案 [コラムvol.122]

近年、海外の出版社から、様々な旅の楽しみ方を提案する旅行ガイドがいくつも出版されています。 日本語に翻訳されたものとしては、日経ナショナル・ジオグラフィック社発行の『いつかは行きたい 一生に一度だけの旅 BEST500』・・・

“逃げバリ”のススメ [コラムvol.121]

“逃げバリ”のススメ [コラムvol.121]

立命館アジア太平洋大学 サステイナビリティ観光学部 教授(特別招聘教員)(出向中) 吉澤 清良

 今年の梅雨は、活発な梅雨前線の影響で、九州北部から中国、近畿地方にかけて断続的に激しい雨が降り続き、各地で河川の氾濫や土石流の被害が相次ぎました。体育館や公民館に避難する多くの方々がテレビに映る度に、何ともいたたまれな・・・

引き込むのか押し出すのか [コラムvol.120]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

引き込むのか押し出すのか [コラムvol.120]

理事/観光研究部長/旅の図書館長/博士(社会工学) 山田 雄一

 6月の下旬、iPhone4が発売になりました。 例によって、販売店は大混雑であったようですが、同日、人気恋愛ゲームの続編も発売になりました。 そのゲームソフトの名前は「ラブプラス+」。 http://gamez.itm・・・

日本の「展示会・見本市」の来場者数は? [コラムvol.119]
  • 観光政策・観光地経営

日本の「展示会・見本市」の来場者数は? [コラムvol.119]

 観光庁ではインバウンド旅行者の数を将来的に3,000万人にする「訪日外国人3000万人プログラム」の一環として今年をMICE振興の年「JAPAN MICE YEAR」と位置づけ、各種取り組みを強力に推進していくこととし・・・

インバウンドの受け入れは大丈夫? [コラムvol.118]
  • 旅行者動向
  • 観光政策・観光地経営

インバウンドの受け入れは大丈夫? [コラムvol.118]

JTB総合研究所 コーポレート共創部 主任研究員(出向中) 牧野 博明

 国をあげてのインバウンド振興策が進められています。その概要及び課題については、研究員コラムvol.102「訪日外国人旅行者数のさらなる拡大のために」(有馬)に詳細に記述されていますので、そちらをご参照いただければと思い・・・

建設中の東京スカイツリーから考えたこと [コラムvol.117]

建設中の東京スカイツリーから考えたこと [コラムvol.117]

 東京スカイツリー(以下、スカイツリーと略記)の建設が順調に進んでいるようです。直線距離で5kmほど離れた当財団の窓からも、ビル群の隙間を縫うようにして建設中の頂部を望めるようになりました。今回はスカイツリーをめぐって考・・・

地域活性化から見たスポーツ・ツーリズム [コラムvol.116]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

地域活性化から見たスポーツ・ツーリズム [コラムvol.116]

ニセコ町商工観光課 ((株)ニセコリゾート観光協会事務局長)(出向中) 中野 文彦

 最近、「スポーツ」分野から見た観光、すなわち「スポーツ・ツーリズム」に関わる研究者の方々と親しく意見を交わす機会が多くあります。これまで私自身は「スポーツ・ツーリズム」と聞いても多様な観光分野(エコツーリズムやグリーン・・・

「キャリング・キャパシティ」は算出できるのか(その5) [コラムvol.115]
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流

「キャリング・キャパシティ」は算出できるのか(その5) [コラムvol.115]

常務理事/博士(農学) 寺崎 竜雄

 前々作vol.71に”キャリング・キャパシティは関係者間の話し合いに基づいて決めるもの”と書きました。今回は、その決定過程となりうる「地域社会(コミュニティ)を基盤とした地域資源の管理運営手法」・・・

観光税の前提としての長期ビジョン [コラムvol.114]
  • 観光政策・観光地経営

観光税の前提としての長期ビジョン [コラムvol.114]

 地方財政緊縮の煽りを受けて多くの自治体で観光予算の縮小が続いています。しかし、地方の課税自主権が強化されるには時間がかかるでしょうし、安定的な財源確保のために観光税や協力金等の導入を検討する自治体が今後増えていくでしょ・・・

旅の心 [コラムvol.113]

旅の心 [コラムvol.113]

要約  思いがけないことが一生の思い出になることがあるように、旅もまた、思いがけないことで思い出に残る旅になることがある。旅は心でするもの。自由でしなやかな心を持って旅立ちたいものである。 本文  思いがけないことが一生・・・