港区みどりの街づくり賞受賞にあたって [コラムvol.384]

2018.12.03

総務部企画創発課長 主任研究員 相澤美穂子

 フォトレポートのコーナーでもご報告いたしましたが、このたびわたしたちのオフィスと旅の図書館の拠点である日本交通公社ビルが「港区みどりの街づくり賞」を受賞いたしました。11月21日に表彰式が行われ、わたしも参加してきました。

 ※フォトレポートNo.77 平成30年度港区みどりの街づくり賞を受賞しました


港区みどりの街づくり賞とは

 「港区みどりの街づくり賞」とは、前々年度に完了した建築計画に伴う緑化施設で、港区みどりを守る条例施行規則の緑化基準を満たしているものの中から、周辺の景観と調和し優れたデザインであることや、地域社会とのつながりを持ち、地区への貢献度及びみどりの公開性が高いこと、など9項目の選定基準により5つの施設が選定される賞であり、このたびその中の1施設として当財団ビルが選定されました。

みどり豊かな港区

神宮外苑のいちょう並木。紅葉がピークの今は多くの人が見物に訪れています。

 表彰式の場では、武井港区長が港区の緑化率が23区の中でも高いことをお話しされていました。港区ホームページで公開されている「港区みどりの実態調査(第9次)報告書」によると、港区の緑被率※は平成28年度調査では21.78%で、23区の中で練馬区、世田谷区、杉並区に次いで第4位、樹木被覆率では練馬区に次いで第2位と、都心の中でもみどりが豊かな地域であることが調査結果からわかります。

 ※緑被率:緑被地(樹木被覆地・草地・屋上緑地)が、区域面積に占める割合

 【参考】港区みどりの実態調査(第9次)報告書(港区ホームページ)
https://www.city.minato.tokyo.jp/ryokukasuishin/kankyo-machi/kankyo/chosa/9midorinojittai.html


 わたしたちのオフィスと旅の図書館が位置する青山一丁目駅周辺も赤坂御用地をはじめ、明治神宮外苑、都立青山公園など多くの緑に囲まれています。 ちょうど本コラムを書いている今は神宮外苑のいちょう並木が紅葉のピークを迎えており、「いちょう祭り」が開催されています。夜にはライトアップもされるなど多くの方で賑わっています。

地域との調和

 こうした緑豊かな港区の地へとわたしたちのオフィスと図書館を移転することが決まったのは2014年のことでした。移転にあたっては研究員と職員がメンバーとなってプロジェクトを立ち上げて検討を重ね、2016年夏の完成・移転にいたりました。プロジェクトの中の分科会のひとつとして屋外・屋上スペース検討会があり、屋外のスペースの活用法や植栽のコンセプトの検討から樹種の選定に至るまで研究員が主体となって行いました。樹木選びの際は茨城県の畑まで研究員が足を運んで一本一本選定しました。

茨城県の畑で樹木を選定した際の様子。写っているのは検討会メンバーの吉谷地主任研究員。

 

ビル正面。今はツワブキの黄色い花が見頃。手前のタイルは青山通りと色調を合わせています。


 今回表彰された他の4施設は商業ビルやホテル、マンションと業態はそれぞれ異なりますが、いずれも港区の街並みと建物との連続性を意識した設計であったことが各施設の紹介から窺うことができました。

 わたしたちも植栽の検討にあたっては、ビルの正面が道路に直接面しないように手前に緑を配置したり、エントランスのタイルを青山通りのタイルの色調と合わせたりするなど周りの風景と調和することを意識して進めてきました。

 表彰式では選定委員の方から5つの施設についての講評があり、その中でも各施設のみどりが街並みに溶け込んでいる点について触れられており、地域と調和していることが評価のポイントだったのではないかと推察されます。

 わたし自身がこれまで携わってきた業務でのみどりとの関わりは観光資源として接する機会が多く、景観そのものの価値に重きを置きがちでした。しかし今回の受賞はみどり単体としての価値だけではなく、地域とのつながりを含めた価値にも目を向けることの大切さを教えてもらった貴重な機会となりました。

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