かながわPayで横浜旅行 [コラムvol.472]

2年半ぶりの1泊2日旅行

2019年12月の台湾旅行以来、コロナ禍にあってしばらく旅行から遠ざかっていましたが、先日、およそ2年半ぶりに地元・横浜へ1泊2日の近場旅行に出かけました。

宿泊先は横浜を代表する老舗ホテル・ホテルニューグランド。山下公園のすぐ隣に位置し、横浜港に面してたたずむヨーロッパスタイルのクラシックホテルです。重厚な建造物のおもむきは、新しさと古さが同居する横浜のまちなかにあってもひときわ目を引き、ガイドブックやライフスタイル誌で横浜特集が組まれる際には、必ず取り上げられる横浜のシンボルの一つです。

横浜市民の私にとって、いつかは泊まってみたいホテルだったのですが、ビジネスホテルとは格が違い、長い間、憧れは憧れのままでした。そんなホテルに、今回泊まってみようと思い切れた理由は、かながわPayが使えたからです。

かながわPayとは(※1)

コロナ禍における消費喚起策として、日本各地で様々な事業が実施されていますが、神奈川県では「キャッシュレス・消費喚起事業」が実施されています。「コロナウイルス感染症拡大の影響により売り上げが減少している県内産業を支援する」ことを目的とした事業で、キャンペーン第1弾は2021年10月25日から2022年4月30日まで実施されました。

専用アプリ「かながわPay」をスマホにダウンロードして、本事業加盟店での支払い時にかながわPay経由で各種QRコード決済を行うと、決済額の10%もしくは20%の「かながわポイント」が還元される、という仕組みです。1かながわポイントは1円として利用可能で、1人あたりのポイント還元上限は30,000ポイントでした。

また本事業では、「『感染防止対策取組書』を掲示する店舗を対象とし、県内消費喚起と併せて、店舗及び消費者におけるキャッシュレス決済の普及をはじめとした感染防止対策のさらなる普及・促進」が目指されています。そのため、決済方法は5種類のQRコード決済に限られています。

使ってみての感想

私はそれまでQRコード決済を利用したことがなく、クレジットカードか交通系ICカードのSuicaを主に利用していました。そのため、新たなアプリをダウンロードしたり、新たな決済手段を使い始めることを面倒に感じ、本事業開始当初は全く利用していませんでした。年が明けた頃、最近やたらと店頭でかながわPayのポップを見かけるなと思い、改めて事業概要を読んだところ、私が普段よく利用している店でも7割くらいの店で利用できることを知りました。また、20%のポイント還元は、クレジットカードのポイント還元の比ではないことに今さら気づき、事業終了まで残り2か月となったタイミングで、ようやく利用を始めました。

実際に利用してみると、QRコード決済が意外とスムーズに利用できることに驚きました。何より最大20%という還元率はとても大きく、キャンペーン期間中はほぼ全ての決済手段をかながわPayに切り替えて利用していました。スーパーでの買い物やカフェ利用では上限30,000ポイントにはなかなか届かず、長い間購入をためらっていた6万円超えのカメラレンズもついつい買ってしまいました。キャンペーン終了後、QRコード決済の残額が残っていたこともあり、普段からQRコード決済を使うようにもなりました。「キャッシュレス決済の普及」や「消費喚起」という本事業の目的は、私を例にとった場合、非常に成功したと言えるでしょう。

一方、ポイント還元に味を占めてしまうことで、買い控えが生じるという側面もあると思います。かながわPayは、キャンペーン第2弾が2022年7月19日から始まります。今年からバイオリンを習い始めた私は、6月にボーナスが出たらすぐに5万円のバイオリンケースを買うつもりでした。しかし、第2弾が始まることを知り、現在、第2弾の開始を今か今かと待っているところです。

ホテルニューグランドの客室から臨む横浜港の景色

観光客の目線でみる横浜

ホテルニューグランドでは10%のポイント還元を受けることができたので、ホテルスパもセットにして、心ゆくまで憧れのホテル滞在を楽しみました。内装の美しさやスタッフの方々のホスピタリティの素晴らしさはもちろんのこと、横浜港を見下ろす部屋からの開放的な港町の風景には、普段見慣れている自分が生まれ育ったまちの美しさに、改めて気づかされました。

ポイント還元をきっかけに、地元の良さを改めて知る充実した小旅行を楽しむことができました。

ホテル内レストランのパノラマビュー

参考

※1:「キャッシュレス・消費喚起事業」「かながわPay」の概要は神奈川県ホームページ参照。https://www.pref.kanagawa.jp/docs/jf2/70cp.html