初の海外ひとり旅ー海外現地ツアーを利用してー [コラムvol.414]

2020.02.03

観光文化情報センター 副主任研究員 門脇茉海

初の海外ひとり旅へ

 昨年末、久しぶりにまとまった休みの取れた私は、ふと“海外に一人で行ってみよう”と思い立ちました。海外ひとり旅はこれが初めてです。今までの海外旅行は、出張だったり、家族や友達と一緒だったので、海外くらい一人で行けるようにならなければと思ったのが理由です。

 行先は台湾・台北。以前友達と行ったことがあるので、地下鉄の乗り方などの基本は分かること、漢字を介せばなんとなく意思疎通ができること、フライト時間が短いこと(実は飛行機が苦手)が決め手となりました。

 今回は、2泊3日台湾旅行での、タビナカ経験についてご報告します。

行先を決めたはいいけれど

 台湾行きを決めると、さっそく飛行機とホテルをパッケージツアーで手配。旅慣れた方なら、安い飛行機とホテルを個別で手配するのでしょうが、年末(繁忙期)でもあり安心を買う意味もあって、今回は旅行会社を通して手配しました。

 往復の足とホテルまで決まったものの、台湾で何をすればいいのか、どこに行けばいいのか、あまりイメージが浮かびません。前回の台湾旅行で感動したマンゴーかき氷のお店は、シーズンオフで閉まっています。最近人気の十份での天燈上げ体験も、一人参加ではパッとしません。

 そんな時思い出したのが、昨年の旅行動向シンポジウムでご講演いただいたベルトラ株式会社さんです。世界中のツアー催行会社と提携し、ユニークなタビナカ商品を販売している会社です。Webサイトをのぞいてみると、夜の九份観光、小籠包のランチ、足つぼマッサージなどの定番プランに交じって、「歴史地区で産業観光」という文字が目に飛び込んできました。歴史地区として知られる大稻埕で、中華風と西洋風が入り混じった華やかな街並み散策を楽しみつつ、製茶工場や薬屋さんを訪ね、あわせて故宮博物院と士林夜市も観光するというコースです。

 大稻埕は前回の台湾旅行の際も訪れましたが、“乾物屋さんが並んでいるレトロな通り”くらいの認識しかなく、水運で栄えた台湾商業の古くからの中心地という歴史があることを、この時初めて知りました。また、普段から台湾茶をよく飲む私にとって、その生産の場を見学できることに強く心惹かれました。

 今回は、この産業観光ツアーと龍山寺参拝ツアーの2つを申し込むことにしました。

一人参加のハードル

 早速申し込み手続きを進めていると、残念なことに、どちらのツアーも「このツアーの最少催行人数は2名です」と表示され、そこから先に進めなくなってしまいました。意気消沈した私でしたが、プラン紹介ページを読み直していると、以前の参加者の体験談に“1名でも参加できた”とあるのを発見。今回も1名での参加が可能かどうか、ダメもとで問い合わせてみることにました。

 早くも翌日には現在台湾現地のツアー催行会社と調整中との連絡があり、さらに翌日には2名分の料金を支払うことで催行可能との連絡がありました。もし、自分で直接現地の会社とやり取りしていたら、ここまでスムーズな調整はできなかっただろうと思います。

 また、参加料金の決済や当日のバウチャーの受け取りも非常にスムーズでした。

いよいよツアーに参加

 産業観光ツアー参加当日、日本語が堪能でとてもフレンドリーなガイドさんは、「あなたのしたいことは何でもしよう」と言ってくれ、私が遠慮しているのを感じると「行きたい?行ってみよう!」と常に促してくれました。そのおかげで、製茶工場の見学はもちろん、市場で花布を買ったり、行程には含まれていなかった有名な廟にお参りしたりと、一人では少々ハードルの高い体験ができました。

 私が古い建物に興味があると言えば、少し奥まった一般の観光客は来ないような場所まで案内してくれました。その近くでたまたま見かけた印刷工場にふらっと立ち寄り、作業中の方とおしゃべりしたこともいい思い出です。

 ツアー後半は車で移動し故宮博物院へ。一度行ったことはあるのですが、ガイドさんの熱弁を聞きながら巡ると驚きの連続。自分で解説を読むのと、人から話を聞くのとでは、受け取れる情報量が違うことを感じました。

大稻埕・迪化街の街並み

製茶工場にて:昔、乾燥作業に使っていた施設

まちなかの印刷工場にて:小学校のテスト用紙を印刷中

海外現地ツアー利用の良さ

 以上のように、実際に参加してみて、海外現地ツアーには、今まで知らなかった楽しみ方に気づかせ、敷居の高いディープな体験を提供し、現地の人との触れ合いを可能にし、個人の興味関心に応じた記憶に残る解説を届けるなどの、多くの良さがあることを実感しました。

 特に今回、一番良かったと感じたのは、ガイドツアーに参加したおかげで台湾という外国に慣れることができた、ということです。今回の2泊3日の旅行は、1日目と3日目に現地ツアーに参加し、2日目は終日一人でまちなかをぶらぶらするという行程でした。台湾に着いたばかりの1日目は、なんだかソワソワしてしまい、今思えば慣れない土地で不安を感じていたのだろうと思います。それが、ガイドさんのアシストのおかげで経験値が高まり、2日目の単独行動を余裕をもって落ち着いて楽しむことができました。

 今回の経験を通して、私にとって海外旅行のハードルはぐっと下がりました。これからは、うまく現地ツアーを組み合わせて、自分だけのスタイルでいろんな国を楽しみたいと思います。

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