コラム

研究員が調査研究活動や普段の生活の中で感じたことを、ホットな雑感として綴っています。

コラム 2015年

訪日外国人の消費動向から見た宿泊料金と質のバランス[コラムvol.263]
  • 旅行者動向
  • 観光経済

訪日外国人の消費動向から見た宿泊料金と質のバランス[コラムvol.263]

観光研究部 上席主任研究員 相澤 美穂子

 過去最高の1,341万人の訪日外客数を記録した2014年は、東京を訪れる友人、知人からホテルが取れないというのを耳にすることが増えました。いつもは都心に泊まっているのが、都心から離れたエリアしか空いていなかったという声・・・

世界遺産 富士山の魅力、その普遍的価値を伝えたい![コラムvol.262]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

世界遺産 富士山の魅力、その普遍的価値を伝えたい![コラムvol.262]

立命館アジア太平洋大学 サステイナビリティ観光学部 教授(特別招聘教員)(出向中) 吉澤 清良

富士山‐信仰の対象と芸術の源泉  夏本番、富士山麓には、国内外から、美しく魅力的で壮大な雄姿の富士山を眺めに、また日本一の高さを誇る富士山に登りに、多くの観光客が訪れています。  日本の“象徴”富士山は、古来より人々の畏・・・

ロングトレイル・コラム02 ~「ビバルマン・トラック」を歩いて [コラムvol.261]
  • 旅行者動向
  • 観光と社会の潮流
  • その他

ロングトレイル・コラム02 ~「ビバルマン・トラック」を歩いて [コラムvol.261]

観光研究部 主任研究員 吉谷地 裕

 先日、環境省が、「国立公園における訪日外国人利用者数の推計結果」を公表しました *1 。  調査では、9割以上の人が自然豊かな場所を旅行先として選択したいと考えていることが示唆されており、今後、観光立国を実現していく上・・・

しまなみ海道における自転車旅行の推進に関する一考察[コラムvol.260]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流

しまなみ海道における自転車旅行の推進に関する一考察[コラムvol.260]

JTB総合研究所 コーポレート共創部 主任研究員(出向中) 牧野 博明

 最近、自転車が話題にのぼることが多くなっています。それは、本年6月1日に施行された改正道路交通法により、一時不停止や信号無視、酒酔い運転などの危険運転14項目に対する取締りが厳しくなったことが影響しています。道路渋滞の・・・

自動車での移動と地図とカーナビ[コラムvol.259]

自動車での移動と地図とカーナビ[コラムvol.259]

 近年では乗用車への搭載率が7割程度までになったというカーナビ。カーナビの普及によって自動車での移動はどのように変わったのでしょうか。紙媒体の地図とカーナビを比べて考えてみたいと思います。 道路地図とカーナビ  私が自動・・・

子育て世代の心をつかむ旅行とは[コラムvol.258]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

子育て世代の心をつかむ旅行とは[コラムvol.258]

公益社団法人 京都市観光協会 企画官(出向中) 福永 香織

 これまで出張やフィールドワークであちこちをかけまわり、ほとんど家にいない日々を送っていましたが、去年の8月に子どもを産んでからは、その生活も一変。家から出られない生活が数ヶ月続きました。しかし、少しずつ子どもも成長し、・・・

“自撮り棒”が観光客同士のコミュニケーションを奪う?[コラムvol.257]

“自撮り棒”が観光客同士のコミュニケーションを奪う?[コラムvol.257]

急速に流行りだしたセルフィースティック(自撮り棒)  旅が好きな方の中には、写真を撮ったり、カメラそのものが好きな方も多いのではないだろうか。私にとっても旅行とカメラ、写真は切り離せないもので、もう10年以上も続いている・・・

観光振興の担い手[コラムvol.256]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

観光振興の担い手[コラムvol.256]

ニセコ町商工観光課 ((株)ニセコリゾート観光協会事務局長)(出向中) 中野 文彦

1.「観光振興の担い手」を考えよう  「地方創生」や「2020年オリンピック・パラリンピック」を踏まえ、全国各地で観光振興の計画づくり(以下、観光計画)が急ピッチで進められています。しかし、観光計画には決まった形はありま・・・

富士登山のススメ(初級)[コラムvol.255]
  • 観光資源

富士登山のススメ(初級)[コラムvol.255]

おきなわサステナラボ長 兼 観光研究部(環境計画領域) 上席主任研究員 中島 泰

富士山が好きだ  思えば子供の頃から、富士山が好きでした。それは今も変わらず、毎朝、通勤電車の車窓から眺める先には富士山。その雄姿の見え方によって面白いほどその日のやる気に影響が出ています。  といった、ごく個人的な話か・・・

観光地における魅力的品質と当たり前品質[コラムvol.254]

観光地における魅力的品質と当たり前品質[コラムvol.254]

 旅行者の視点から観光地を評価するための指標として、「満足度」はよく用いられるもののひとつです。筆者はこのテーマについてここ何年か継続的に追っておりまして、国内外の研究面を中心とした動向と課題については、当財団の機関誌「・・・

車いすを降りて、空を飛ぼう[コラムvol.253]

車いすを降りて、空を飛ぼう[コラムvol.253]

沖縄観光バリアフリーの今  沖縄県は平成19年に全国に先駆けて「沖縄観光バリアフリー宣言」をしています。那覇空港内と国際通りには、「しょうがい者・こうれい者観光案内所(沖縄バリアフリーツアーセンター)」が設置され、誰もが・・・

歴史ファンが没頭できる観光地づくりを[コラムvol.252]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光資源

歴史ファンが没頭できる観光地づくりを[コラムvol.252]

 伊豆の国市に韮山城という戦国時代初期の城を早春に訪ねた。  歴史好きの方はよくご存知と思うが、此所は今川氏に身を寄せていた北条早雲が、権謀術数によって堀越公方を滅ぼし、伊豆国に独立を果たした後(1500年)に築いた根城・・・

まちづくりと観光事業の間にある壁③ [コラムvol.251]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

まちづくりと観光事業の間にある壁③ [コラムvol.251]

観光研究部 主任研究員 後藤 健太郎

 今回のコラムで最もお伝えしたいこと。  それは、観光を通じて地域の存続を図るのであれば、  「市場の先にある地域を見据えよ」  ということです。  観光に取り組む地域がこの10年で大幅に増えましたが、地域の置かれた状況・・・

朝ドラ効果の持続性 [コラムvol.250]
  • 旅行者動向
  • 観光と社会の潮流

朝ドラ効果の持続性 [コラムvol.250]

観光研究部(市場調査領域) 上席主任研究員 五木田 玲子

朝ドラを見ると旅行に行きたくなる?  NHK連続テレビ小説(以下、朝ドラ)「まれ」をご覧になっていますか?ドラマの内容はもちろん、能登の美しい里地・里山・里海の自然景観、その自然景観の中で育まれた独自の伝統文化や風習など・・・

オリンピックの経験が地域の魅力に [コラムvol.249]

オリンピックの経験が地域の魅力に [コラムvol.249]

○長野マラソン、人気の理由   2015年4月19日、長野市で第17回目長野マラソンが開催された。日本でマラソン大会といえば、東京マラソンを始め、大阪、京都、神戸といった都市の大型大会が目立つため、一般的に地方の一大会で・・・

地域の姿を「鳥の目」で発信する[コラムvol.248]
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流

地域の姿を「鳥の目」で発信する[コラムvol.248]

観光研究部(地域マネジメント領域) 上席主任研究員 菅野 正洋

地域のプロモーションビデオ  ここ3~4年ほど、宮城県気仙沼市の唐桑地区に月1~2回の頻度でお邪魔しています。 唐桑地区は三陸復興国立公園内に位置し、リアス海岸と海岸段丘が一体となってつながる景観が特徴のゆるやかな起伏に・・・

外国人旅行者のマナーについて ―心地よい旅の時間を過ごしてもらうために― [コラムvol.247]

外国人旅行者のマナーについて ―心地よい旅の時間を過ごしてもらうために― [コラムvol.247]

観光研究部 副主任研究員 川村 竜之介

 はじめまして。4月で入社2年目となりました、観光政策研究部の川村竜之介と申します。今回から研究員コラムを書かせて頂くことになりました。よろしくお願い致します。  学生時代、交通心理学の研究室で「電車内におけるマナー」の・・・

「慣れない」日本を外国人に楽しんでもらうには ~スキーと温泉から考える [コラムvol.246]

「慣れない」日本を外国人に楽しんでもらうには ~スキーと温泉から考える [コラムvol.246]

 桜も花開き、いよいよ春の到来!そこで、新たな年度を迎えての最初のコラムは「春」らしい話題から。筆者が先日出かけた「春スキー」に端を発するお話である。  3月下旬に家族でスキー旅行に出かけた。随分と前から計画を立て始めた・・・

地域の記憶をつなぐ [コラムvol.245]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流

地域の記憶をつなぐ [コラムvol.245]

文化庁 文化資源活用課 活用推進係長(出向中) 門脇 茉海

はじめに  みなさんは、自分が生まれ育った場所のことをどのくらい知っていますか?遠い旅行先のことを熱心に調べることはあっても、意外と自分の地元のことは知らないかもしれません。今回は、“地域を知り、地域の記憶をつなぐ”こと・・・

事業者、業界、観光客のための観光品質保証制度 -香港のQuality Tourism Servicesを事例として- [コラムvol.244]
  • 観光政策・観光地経営
  • その他

事業者、業界、観光客のための観光品質保証制度 -香港のQuality Tourism Servicesを事例として- [コラムvol.244]

観光研究部 上席主任研究員 柿島 あかね

はじめに  先日、観光庁から2014年の訪日外国人観光客数は1341万人と発表されました。前年比では29.4%、2年連続で過去最高を記録しています。円安の影響や消費税免税制度の拡大が追い風となっているとはいえ、インバウン・・・