コラム

研究員が調査研究活動や普段の生活の中で感じたことを、ホットな雑感として綴っています。

コラム一覧

近代日本における旅行案内書の変遷  ~古書を活用した観光史研究から見えてくるもの~  [コラムvol.344]
  • 旅行者動向
  • 観光政策・観光地経営
  • その他

近代日本における旅行案内書の変遷  ~古書を活用した観光史研究から見えてくるもの~  [コラムvol.344]

京都事務所長 兼 観光研究部 主任研究員 福永 香織

 2016年10月に移転・リニューアルした旅の図書館は、新たなコンセプトを「観光の研究や実務に役立つ図書館」としています。特徴として、「独自の図書分類の構築と専門性・希少性の高い蔵書の公開」「知見やネットワークを共有する・・・

JTBFの持続可能性指標に係る取り組み [コラムvol.343]
  • 観光と社会の潮流
  • 観光政策・観光地経営

JTBFの持続可能性指標に係る取り組み [コラムvol.343]

沖縄事務所長 兼 観光研究部(環境計画領域) 上席主任研究員 中島 泰

持続可能な観光国際年  今年2017年は、国連の定める「持続可能な観光国際年(International Year of Sustainable Tourism for Development)」となっています。国連によ・・・

インバウンドにおけるクチコミ発信の現状 [コラムvol.342]

インバウンドにおけるクチコミ発信の現状 [コラムvol.342]

 昨年の秋から冬にかけて、「観光文化234号」(今月発行)の特集記事執筆のために、インバウンドと地域経済活性化という話題に関連した取り組みを行っている企業や団体を取材してきました。訪日外国人旅行者のお客さんが増えたきっか・・・

旅立ちの日を前に [コラムvol.341]

旅立ちの日を前に [コラムvol.341]

 我らが「旅の図書館」では、観光文化231号で特集した「旅心を誘う、旅の本のレジェンド30選」のコーナーを期間限定で設置している。書棚には、レヴィ=ストロース『悲しき熱帯』、沢木耕太郎『深夜特急』、藤原新也『印度放浪』、・・・

高まる自動運転へのニーズ [コラムvol.340]
  • 観光経済
  • 観光と社会の潮流

高まる自動運転へのニーズ [コラムvol.340]

自動運転車に試乗して  先日、「自動運転車の観光振興への利活用に関する研究会」のメンバーでもある群馬大学の小木津先生を訪れた際に、自動運転車の後部座席に試乗させていただいた。  車両自体には一般的な乗用車が使われているが・・・

まちづくりと観光事業の間にある壁⑦ -「観光は双方向である」 [コラムvol.339]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

まちづくりと観光事業の間にある壁⑦ -「観光は双方向である」 [コラムvol.339]

観光研究部 主任研究員 後藤 健太郎

 我が国の将来を考えた時、地域における観光が様々な意味で重要であるのは、多くの人が納得するところかと思います。地域住民が足元にある資源を磨いて観光振興に活かしていく。また、地域経済の活性化の視点から、外からの観光客の来訪・・・

自国の観光資源への評価は甘い?厳しい? [コラムvol.338]
  • 観光資源
  • その他

自国の観光資源への評価は甘い?厳しい? [コラムvol.338]

観光研究部(市場調査領域) 上席主任研究員/博士(社会工学) 五木田 玲子

Novi Sadを訪れて  少し前の話になりますが、昨夏、学会に参加するためにセルビアを訪れました。学会開催地はセルビア第二の都市であるNovi Sad。第二の都市とはいえ、時間がゆったりと流れていて、とてものどかな印象・・・

増える一人旅の背景とこれから [コラムvol.337]

増える一人旅の背景とこれから [コラムvol.337]

ニーズに応えて商品も増加  一人旅に関する研究論文やコラムを執筆してきた縁で、これまでも新聞社等から取材を受ける機会があったが、ここへきて再び問い合わせが増えている。一人参加を積極的に歓迎するパッケージ商品が目立つように・・・

フィリピンの観光政策と観光研究 [コラムvol.336]
  • 観光政策・観光地経営
  • その他

フィリピンの観光政策と観光研究 [コラムvol.336]

旅の図書館 副館長 兼 観光研究部(地域マネジメント領域) 上席主任研究員 菅野 正洋

 1月27日(金)に当財団で実施しているアジアの観光研究に関する自主事業の一環として、「フィリピンの観光政策と観光研究に関する勉強会」を開催しました。  当日はフィリピン大学のDr. Edieser De La Sant・・・

民泊の実態を把握する ~OECDグローバル観光統計フォーラムから~ [コラムvol.335]

民泊の実態を把握する ~OECDグローバル観光統計フォーラムから~ [コラムvol.335]

観光研究部 副主任研究員 川村 竜之介

シェアリングエコノミーを測る  昨年11月、イタリア・ベネチアで開催された、OECD主催のグローバル観光統計フォーラムに参加してきました。このフォーラムは2年に一度開催される国際会議で、各国から観光統計に携わる専門家が参・・・

外国人の訪日旅行頻度はどのくらい? [コラムvol.334]

外国人の訪日旅行頻度はどのくらい? [コラムvol.334]

訪日外客数はなぜ急増した?訪日旅行頻度に着目  2014年以降の訪日外客数の伸びは目を見張るものがあります。人口規模が圧倒的に多く、かつ海外旅行市場の成長期にあった中国の伸びはまだ理解できます。しかし、韓国や台湾、香港と・・・

“不便な”旅のおもしろさ [コラムvol.333]
  • 旅行者動向
  • 観光経済

“不便な”旅のおもしろさ [コラムvol.333]

文化庁 文化資源活用課 活用推進係長(出向中) 門脇 茉海

旅行といえばバス  いまだに運転免許証を持っていない私の場合、旅行中の移動手段は公共交通機関に限られます。特に、まちなかの移動となると、路線バスに乗ることが多くなります。バスに乗るためには、観光協会や交通会社のHPにアク・・・

訪日団体旅行客は日本のどこで何をしているのか? ―「JTBF訪日旅行商品調査」の結果から― [コラムvol.332]
  • 旅行者動向

訪日団体旅行客は日本のどこで何をしているのか? ―「JTBF訪日旅行商品調査」の結果から― [コラムvol.332]

観光研究部 上席主任研究員 柿島 あかね

確実に存在感を増す外国人旅行者の存在  近年、訪日外国人旅行者数は好調に推移し続け、先日の観光庁の発表によると、2016年は過去最高となる2,404万人を記録しました。2,000万人と言われてもピンときませんが、以前に比・・・

理想の専門図書館像を追い求めて [コラムvol.331]
  • 観光と社会の潮流
  • その他

理想の専門図書館像を追い求めて [コラムvol.331]

 「旅の図書館」は昨年10月3日にリニューアル開館し、約3ヶ月が経過しました。この機会に、約3年にわたる図書館リニューアルの背景とその取り組みの歩みを簡単に振り返ってみたいと思います。 “テーマのある旅を応援する図書館”・・・

2017年を展望する-「DMP(観光地経営計画)」策定のススメ [コラムvol.330]

2017年を展望する-「DMP(観光地経営計画)」策定のススメ [コラムvol.330]

 あけましておめでとうございます。  本年も南青山に移転した当財団をどうぞよろしくお願いします。  さて、年頭にあたり、ご提案申し上げたいことがあります。近年、全国で注目されている「日本版DMO」ですが、あくまで個人的な・・・

2016年を振り返って [コラムvol.329]
  • 観光と社会の潮流
  • 観光政策・観光地経営

2016年を振り返って [コラムvol.329]

 12月も半ばを過ぎ、ますます慌ただしさを実感する頃となりました。  本年も多くの皆さまにご指導とご鞭撻をいただきましたこと、この場を借りて感謝申し上げます。  2016年、当財団は新たなステップを踏んだ年でした。春には・・・

多様な人々を受け入れるリゾート・ウィスラーから学んだこと [コラムvol.328]

多様な人々を受け入れるリゾート・ウィスラーから学んだこと [コラムvol.328]

 今年度、当財団は全国6地域を対象に、外国人観光客の来訪を促し消費単価の向上につなげる「国際リゾート地域戦略」策定の取り組みを支援しています(経済産業省からの補助事業※)。2016年12月上旬、私は対象地域の一つ、草津温・・・

縮小マーケットへの対応を考える [コラムvol.327]
  • 観光経済
  • 観光と社会の潮流

縮小マーケットへの対応を考える [コラムvol.327]

観光研究部 上席主任研究員 相澤 美穂子

 最近様々な分野で「○○離れ」と言われています。テレビ離れや車離れ、活字離れ…数え上げればきりがありません。自分の行動を振り返ってもそれは例外ではなく、気がつけばテレビを観ることはほとんどなくなり、車も自転車すらも手放し・・・

ロングトレイル・コラム ~ロングトレイルに優しさを [コラムvol.326]
  • 旅行者動向
  • 観光資源
  • その他

ロングトレイル・コラム ~ロングトレイルに優しさを [コラムvol.326]

観光研究部 主任研究員 吉谷地 裕

サンチアゴ巡礼路  サンチアゴ巡礼路は、キリスト教の聖人である聖ヤコブの墓所であるスペインの「サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂」を目指して、ヨーロッパ各地から多くの人が歩く道です。1993年に世界文化遺産に指定され・・・

富士信仰と外国人 ~巡礼路を歩き、富士信仰を“感じる” [コラムvol.325]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

富士信仰と外国人 ~巡礼路を歩き、富士信仰を“感じる” [コラムvol.325]

立命館アジア太平洋大学 サステイナビリティ観光学部 教授(特別招聘教員)(出向中) 吉澤 清良

 10月15日(土)から三週にわたって放送された「ブラタモリ(NHK)」、山梨県の“富士山”特集、皆さん、ご覧になられましたでしょうか。私は、「リバース!富士講プロジェクト(*1)」とも関わりが深かった、「#52 富士山・・・