コラム

研究員が調査研究活動や普段の生活の中で感じたことを、ホットな雑感として綴っています。

コラム一覧

「滞在地」におけるMICEの取り込み [コラムvol.366]
  • 観光政策・観光地経営
  • その他

「滞在地」におけるMICEの取り込み [コラムvol.366]

「滞在地」となる必要性  2017年の訪日外客数(インバウンド)は2,869万人(前年比19.3%増)、その後の18年1月、2月の数字もそれぞれ250.2万人(9.0%増)、250.9万人(23.3%増)と増加傾向を示し・・・

熊本地震被災地の今 [コラムvol.365]
  • 観光と社会の潮流

熊本地震被災地の今 [コラムvol.365]

JTB総合研究所 コーポレート共創部 主任研究員(出向中) 牧野 博明

はじめに ~自然災害が観光に及ぼす影響の把握~  2018年3月11日(日)は、東日本大震災発生からちょうど7年目にあたる日でした。復旧工事や復興事業は継続的に行われていますが、復興庁の発表によると、現在も約7万3千人が・・・

地元の観光振興への寄与を考える [コラムvol.364]
  • 観光政策・観光地経営
  • その他

地元の観光振興への寄与を考える [コラムvol.364]

公益社団法人 京都市観光協会 企画官(出向中) 福永 香織

 当財団は、千代田区を中心に何度も引っ越しをおこなってきたが、いずれも賃貸オフィスであったこともあり、なかなか会社の住所を「地元」として認識するまでは至らなかったように感じている。全国の観光地のお手伝いをしている一方で、・・・

富士山登山者アンケートにおける複数手法の比較検証 [コラムvol.363]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流
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富士山登山者アンケートにおける複数手法の比較検証 [コラムvol.363]

おきなわサステナラボ長 兼 観光研究部(環境計画領域) 上席主任研究員 中島 泰

 2017年の静岡・山梨県の4登山道を合わせた富士山の登山者数(注1)は、約28.5万人で、前年同期間から約3.9万人の増加となりました。また、1日あたりの登山者数がもっとも多かったのは8月13日(日)で、8,201人も・・・

訪日客の地方訪問意向について考える [コラムvol.362]

訪日客の地方訪問意向について考える [コラムvol.362]

 当財団では、インバウンドの効果を大都市圏以外にも波及させるという問題意識のもと、訪日外国人旅行者の地方訪問というテーマについて、継続的に研究を行ってきました。たとえば、2013年には機関誌「観光文化」219号において、・・・

統計からみた訪日市場の変化と宿泊業の設備投資 [コラムvol.361]
  • 旅行者動向
  • 観光経済

統計からみた訪日市場の変化と宿泊業の設備投資 [コラムvol.361]

消費単価の減少と客層の変化  訪日市場の拡大が続いている。国際旅行市場も欧州が回復基調にあるなど堅調な伸びを維持しており、観光立国推進基本計画に掲げる2020年オリンピック年の4千万人達成も現実味を帯びてきた。  一方で・・・

2018年を迎えるにあたり [コラムvol.360]
  • 観光と社会の潮流
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光資源

2018年を迎えるにあたり [コラムvol.360]

 明けましておめでとうございます。  平素より当財団業務にご高配いただきありがとうございます。  本年もかわらぬご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。  さて、年末に自宅で経済紙をめくっていたところ国際観光旅客・・・

2017年を振り返って    -旅行・観光における潮目の変化を実感 [コラムvol.359]

2017年を振り返って -旅行・観光における潮目の変化を実感 [コラムvol.359]

 今年も残すところ僅かとなった。  振り返って感じるのは、大きな潮目の変化である。わが国の旅行・観光もようやく長い低迷期を抜け出したのではないかと。 1.「潮目の変化」  江戸時代、民衆が大挙して伊勢神宮に押し寄せた「お・・・

まちづくりと観光事業の間にある壁⑧-「“人”へのまなざし」[コラムvol.358]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

まちづくりと観光事業の間にある壁⑧-「“人”へのまなざし」[コラムvol.358]

観光研究部 主任研究員 後藤 健太郎

 数年前、ある地域でこんな質問を受けたことがあります。  「後藤さん、何か参考になる地域の取り組みはありますか。」  前後の話の流れはここでは書き切れません。また、質問がこのような内容であったかは、正確には覚えていないで・・・

旅行は行き先ありき? [コラムvol.357]
  • 旅行者動向
  • 観光と社会の潮流

旅行は行き先ありき? [コラムvol.357]

観光研究部(市場調査領域) 上席主任研究員 五木田 玲子

 みなさんは旅行に行くと決めた時点で、行き先は決まっていますか?「○○に行きたいから旅行に出掛けよう!」と、旅行に行くことを決断すると同時に行き先が決まる方もいるでしょう。はたまた、「家族旅行に行こう!では、行き先はどこ・・・

「内なるインバウンド」の可能性 [コラムvol.356]
  • 観光政策・観光地経営
  • 旅行者動向

「内なるインバウンド」の可能性 [コラムvol.356]

観光研究部(地域マネジメント領域) 上席主任研究員 菅野 正洋

藤里町の魅力を楽しむツアー  10月中旬、秋田県藤里町を、国際教養大学(秋田市)に学ぶ日本人と外国人留学生の学生グループ10名が訪れました。留学生の出身はイギリス、オーストラリア、アメリカ、エストニアなど様々で、いずれも・・・

地域別、訪日客の「食」に関する分析 [コラムvol.355]

地域別、訪日客の「食」に関する分析 [コラムvol.355]

観光研究部 副主任研究員 川村 竜之介

 日本を訪れる外国人にとって「食」は大きな楽しみのひとつである。観光庁の訪日外国人消費動向調査(平成28年)によると、日本滞在中の活動(「今回したこと」)における「日本食を食べること」の選択率は96%と非常に高い。好まれ・・・

訪日消費はどのように把握している? [コラムvol.354]

訪日消費はどのように把握している? [コラムvol.354]

2017年も好調な訪日市場、旅行単価減少は市場成熟の証  2017年も訪日旅行市場は引き続き好調です。同年上半期(1〜6月)の訪日外国人旅行者数は前年比17.4%増の1,376万人、旅行消費額は前年比8.6%増の2兆45・・・

観光資源評価研究と地域との接点 [コラムvol.353]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光資源

観光資源評価研究と地域との接点 [コラムvol.353]

文化庁 文化資源活用課 活用推進係長(出向中) 門脇 茉海

はじめに  当財団では、1968年から観光資源の評価に関する研究に取り組んでいます。観光資源の魅力の基準を整理するとともに、その基準に沿って全国津々浦々にある観光資源を選定して「全国観光資源台帳」としてとりまとめ、観光基・・・

東南アジアで考えた日本食を活用した訪日外国人の消費促進の可能性 [コラムvol.352]
  • 旅行者動向
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光経済
  • その他

東南アジアで考えた日本食を活用した訪日外国人の消費促進の可能性 [コラムvol.352]

観光研究部 上席主任研究員 柿島 あかね

 訪日外国人消費動向調査(平成28年)によると「訪日前に最も期待していたこと」の1位は全国籍・地域で「日本食を食べること」(26.0%)で、2位の「自然・景勝地観光」(16.4%)を大きく引き離しています(図1)。今回は・・・

観光産業の将来の担い手を育むために [コラムvol.351]

観光産業の将来の担い手を育むために [コラムvol.351]

 今年も多くの人々が国内外の観光地や帰省先で夏休みを楽しんだことでしょう。観光地への移動中や滞在先では、交通機関や宿泊施設・観光施設のスタッフが温かく出迎え、楽しい旅の想い出作りをお手伝いしたのではないでしょうか。 人材・・・

シェアサイクルで街をめぐる [コラムvol.350]
  • 観光経済
  • 観光と社会の潮流

シェアサイクルで街をめぐる [コラムvol.350]

観光研究部 上席主任研究員 相澤 美穂子

 世の流れは「所有」から「共有」へと変化していますが、まさにその便利さを実感したのがシェアサイクルです。たまたま自宅の近くにシェアサイクルのポート(貸出・返却ができる場所)があるのを知ったのがきっかけで利用するようになっ・・・

観光まちづくりの現場で使える10の「時短」ツール [コラムvol.349]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

観光まちづくりの現場で使える10の「時短」ツール [コラムvol.349]

観光研究部 主任研究員 吉谷地 裕

 昨今、「時短家電」が流行しています。  食洗機や、乾燥機付洗濯機、フードプロセッサなどは家事の手間を大幅に減らしてくれます。我が家も某メーカーのロボット掃除機を購入し、掃除がずいぶん楽になりました。忙しい共働き家庭や子・・・

地域の実践者から得る示唆と大いなる刺激 [コラムvol.348]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

地域の実践者から得る示唆と大いなる刺激 [コラムvol.348]

立命館アジア太平洋大学 サステイナビリティ観光学部 教授(特別招聘教員)(出向中) 吉澤 清良

秋ノ宮温泉郷の現状と地域力ワークスやまもりの取組  過疎化や高齢化が顕著な農山村においても、旅行者の価値観の変化などを背景に、農山村の風景や農業、田舎の暮らしそのものを活かした取り組みが、さらに進展しつつある。当財団機関・・・

ホスピタリティ産業の「競争ルール変更」 [コラムvol.347]
  • 観光政策・観光地経営

ホスピタリティ産業の「競争ルール変更」 [コラムvol.347]

理事/観光研究部長/旅の図書館長/博士(社会工学) 山田 雄一

経済のサービス化が進む日本経済  日本経済は、1997年を境として低成長へと突入しているが、この10年(2007年から2016年)、雇用者数は4%、213万人増大している。これを、業種別にみてみると、建設業(10%・47・・・