コラム

研究員が調査研究活動や普段の生活の中で感じたことを、ホットな雑感として綴っています。

コラム一覧

観光産業が持つ「裾野」とは [コラムvol.224]
  • 観光政策・観光地経営

観光産業が持つ「裾野」とは [コラムvol.224]

旅の図書館 副館長 兼 観光研究部(地域マネジメント領域) 上席主任研究員 菅野 正洋

○観光産業の範囲  観光は関連する分野が多岐にわたることから、「裾野の広い産業」であると言われます。確かに実感としてはその通りなのですが、その「裾野」はどこまでとしてとらえられているのか、あるいはとらえるべきなのでしょう・・・

観光政策に生かせる学術研究を目指して [コラムvol.223]

観光政策に生かせる学術研究を目指して [コラムvol.223]

■はじめに  「実践的な学術研究機関」を目指す当財団では、旅行・観光に係る豊富な調査実務経験を生かした、当財団研究員による学術研究論文の執筆を積極的に推進しています。筆者も今年度(2014年)から、過去10年以上にわたる・・・

知れば知るほど世界が広がった1年 [コラムvol.222]
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流
  • その他

知れば知るほど世界が広がった1年 [コラムvol.222]

文化庁 文化資源活用課 活用推進係長(出向中) 門脇 茉海

◆はじめまして  今回初めて研究員コラムを書かせていただくことになりました、入職2年目の観光文化研究部 研究員の門脇茉海と申します。  子どもの頃から、江戸時代の人々はどんなことを考え、どんなふうに世間を見つめながら日々・・・

変わらない地域の魅力、変わるその光の当て方 [コラムvol.221]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光資源
  • その他

変わらない地域の魅力、変わるその光の当て方 [コラムvol.221]

観光研究部 上席主任研究員 柿島 あかね

◆はじめに  8月が終わろうとしている今、夏の旅行に出かけられた方も多いのではないでしょうか。なかには、以前訪れた土地を何年かぶりに訪れ、「前に来た時とはずいぶん雰囲気が変わったな」と感想を持たれた方も多いのではないかと・・・

“未来に残したい”日本の祭り [コラムvol.220]
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流

“未来に残したい”日本の祭り [コラムvol.220]

 この夏も、日本の各地で様々な祭りが催され、賑わいを見せています。地域コミュニティの基盤であり、人々の心のよりどころでもある祭り、とりわけ勇壮な祭りや地域性豊かな祭りは、観光資源としても高い価値を持っています。  一方で・・・

訪日外国人旅行者を地方に呼び込む [コラムvol.219]
  • 旅行者動向
  • 観光政策・観光地経営

訪日外国人旅行者を地方に呼び込む [コラムvol.219]

観光研究部 上席主任研究員 相澤 美穂子

 最近、ホテル価格の上昇を肌で実感する機会が相次ぎました。  6月末に出身地である札幌に帰る用事があり、飛行機と宿の手配をしようとした時のことです。出発日が迫ってから予約したこともあったのですが、飛行機は希望の時間帯は満・・・

図書館から新しい研究を開拓するヒント [コラムvol.218]

図書館から新しい研究を開拓するヒント [コラムvol.218]

 現在、筆者が抱えている大きな問題意識のひとつは「観光分野において、図書館を有効に活用した新しい研究とは何か」ということである。  インターネット上で情報が簡単に手に入る時代になり、さまざまな場で「図書館不要論」が唱えら・・・

オンパクに学ぶ、観光まちづくりの理論と実践 ~平成25年度観光実践講座より [コラムvol.217]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

オンパクに学ぶ、観光まちづくりの理論と実践 ~平成25年度観光実践講座より [コラムvol.217]

立命館アジア太平洋大学 サステイナビリティ観光学部 教授(特別招聘教員)(出向中) 吉澤 清良

 当財団では、主に自治体の観光や地域振興担当の方々を対象として、これまで毎年「観光基礎講座」「観光実践講座」を開催してきました。「観光基礎講座」では、観光に関する基礎的な知識や観光を取り巻く状況を分かりやすく解説し、「観・・・

ロングトレイル・コラム01 ~歩きたくなるロングトレイルとは [コラムvol.216]
  • 旅行者動向
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流
  • その他

ロングトレイル・コラム01 ~歩きたくなるロングトレイルとは [コラムvol.216]

観光研究部 主任研究員 吉谷地 裕

近年、ロングトレイル[1]を特集する雑誌・書籍が増加しています。特設コーナーが設置してある書店も随所で見かけるようになりました。また、国(環境省)も、東日本大震災からの復興支援策として新たに「みちのく潮風トレイル」[2]・・・

観光振興と定住人口との関係 [コラムvol.215]
  • 旅行者動向
  • 観光政策・観光地経営

観光振興と定住人口との関係 [コラムvol.215]

理事/観光研究部長/旅の図書館長/博士(社会工学) 山田 雄一

現実性を増す人口減少社会  ご存じの方も多いと思います(ネタとしては古い)が、国土交通省は2014年3月28日、「2050年を視野に入れた国土づくりに向けて ~新たな「国土のグランドデザイン」(骨子) 」というレポートを・・・

「聖地」における観光のあり方について [コラムvol.214]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

「聖地」における観光のあり方について [コラムvol.214]

観光研究部 上席主任研究員 牧野 博明

●注目度が高まりつつある聖地観光  近年、「聖地」を訪れる観光に注目が集まっています。昨年は、20年に一度の「伊勢神宮式年遷宮」、60年に一度の「出雲大社 平成の大遷宮」、熱田神宮の創祠1900年、富士山の世界文化遺産登・・・

「地味な珍しさ」にも注目して地域の魅力発見を [コラムvol.213]

「地味な珍しさ」にも注目して地域の魅力発見を [コラムvol.213]

 わざわざ野鳥を見るために日本を訪れる人たちがいます。このことをきっかけにして「わざわざ訪れる価値のある、地域に固有の魅力」ということについて考えてみました。 ■あなたは何をしに日本に来たのですか?  先日、地方の観光関・・・

「遊び心」が高める地域の魅力 [コラムvol.212]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流

「遊び心」が高める地域の魅力 [コラムvol.212]

京都事務所長 兼 観光研究部 主任研究員 福永 香織

 私は学生の頃から地域の博物館や資料館の手伝い(資料整理)をする機会に恵まれてきました。博物館には様々な資料が展示されていますが、私が特に好きなのは、日本人が日常の暮らしの中で使ってきた民具です。しかし、当初は博物館でも・・・

文化財保護に観光客の力を借りよう [コラムvol.211]

文化財保護に観光客の力を借りよう [コラムvol.211]

■ はじめに  少子高齢化が顕著になりつつある日本。地方都市は人口減少が進み、東京の一極集中が激しくなっています。地方の観光地でも担い手不足・後継者不足は喫緊の課題で、観光地として存続するためには、「観光客に将来的にも来・・・

環境と共生するリゾート~カナダ・ウィスラーを訪れて [コラムvol.210]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流
  • その他

環境と共生するリゾート~カナダ・ウィスラーを訪れて [コラムvol.210]

沖縄事務所長 兼 観光研究部(環境計画領域) 上席主任研究員 中島 泰

北米最大級のスノーリゾートであり、2010冬季オリンピック・パラリンピックの競技会場としても名高いカナダ・ウィスラーには、年間200万人を超える観光客が訪れています。そんな一大観光地であるウィスラーが環境共生型リゾートの・・・

映画は観光地のイメージをどう変えるのか? [コラムvol.209]

映画は観光地のイメージをどう変えるのか? [コラムvol.209]

■ロケ地と観光  映画やドラマ、アニメの舞台になった地域に観光客が増える現象は、現在にいたるまで多くの事例があります。ここ最近の日本では、特にアニメの効果が注目されており、「聖地巡礼」や「コンテンツツーリズム」ということ・・・

「現代アート」を活用した観光地づくりとは [コラムvol.208]

「現代アート」を活用した観光地づくりとは [コラムvol.208]

■現代アートフェスティバルブーム継続中  2000年代に入ってから日本国内で開催されるアートプロジェクトやアートフェスティバルが増加しています。近年では、毎年どこかで開催されるというアツイ状況が続いています。  2013・・・

指標を活用した持続的な観光地の管理・運営 [コラムvol.207]

指標を活用した持続的な観光地の管理・運営 [コラムvol.207]

■議論を具体化する観光指標 「観光立国日本」という目標が掲げられ、全国各地の自治体や様々な団体が観光振興に取り組んでいます。しかし、観光地が良好な状態を持続するためには、産業の振興や誘客の増大だけではなく、観光資源の保全・・・

自然の利用は無料か? [コラムvol.206]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流

自然の利用は無料か? [コラムvol.206]

観光研究部(市場調査領域) 上席主任研究員/博士(社会工学) 五木田 玲子

■富士山で入山料徴収開始 昨年6月に世界文化遺産に登録された富士山において、入山料(正式名称は「富士山保全協力金」)を徴収することが正式決定となりました。徴収期間は夏の登山シーズン、対象者は五合目から山頂を目指す登山者、・・・

まちづくりと観光事業の間にある壁① [コラムvol.205]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

まちづくりと観光事業の間にある壁① [コラムvol.205]

観光研究部 主任研究員 後藤 健太郎

■はじめに-観光への期待と観光まちづくり-  地域活性化の手段として観光に対する期待は飛躍的に高まっています。特に、この10年「観光まちづくり」という言葉を目にする機会は格段に増えました。従来の「観光は観光事業者のもの」・・・