コラム

研究員が調査研究活動や普段の生活の中で感じたことを、ホットな雑感として綴っています。

コラム一覧

地域のお宝(地域資源)を探す方法 [コラムvol.187]

地域のお宝(地域資源)を探す方法 [コラムvol.187]

 地域活性化をお手伝いしていると、「自分たちの地域の価値を上げたい」という地元の熱い期待を背中に感じます。しかし、自分が長年住んでいる地域について新たな価値を見出すことは簡単なことではありません。地域の価値は、地域の人が・・・

Duty Freeからみた国際競争力 [コラムvol.186]
  • 旅行者動向
  • 観光経済

Duty Freeからみた国際競争力 [コラムvol.186]

 今年に入ってインバウンド政策についての自主研究をスタートした。  先ずは、海外諸国のインバウンド政策を中期計画を中心にレビューし、政策の類型化から着手したところである。その作業と同時並行で、海外のインバウンド誘致に関わ・・・

VFRがひらくツーリズムの未来 [コラムvol.185]

VFRがひらくツーリズムの未来 [コラムvol.185]

概要  ツーリズムの3大目的とされるのが観光(休暇)、ビジネス、そしてVFRです。筆者は、このVFRが今後、優れて21世紀的なツーリズムとして重要な位置付けを獲得していくのではないか、と考えています。 本文  標題をご覧・・・

歩いてわかった「まち歩き」の進化 [コラムvol.184]

歩いてわかった「まち歩き」の進化 [コラムvol.184]

 観光振興の手段として「まち歩き」に取り組む自治体が増えています。マップ作成、ガイド養成、コースづくり、ホームページでの募集――事業内容は皆よく似ていて、それらを紹介する新聞記事の結びも決まって「土地の人との会話と人情が・・・

年頭コラム「小さな幸せ」探し [コラムvol.183]

年頭コラム「小さな幸せ」探し [コラムvol.183]

 お正月の風物詩といえば、初詣です。今年も、三が日の間に明治神宮、川崎大師、成田山新勝寺などに三百万人もの初詣の人が訪れたとTVや新聞が伝えています。  この初詣は古くから続く伝統行事だと誰もが思っているのですが、明治か・・・

2012年を振り返って -観光産業のイノベーションの芽を育てよう- [コラムvol.182]

2012年を振り返って -観光産業のイノベーションの芽を育てよう- [コラムvol.182]

 2012年の旅行・観光動向は訪日旅行を除いては回復の道筋が立ちつつありますが、観光産業が内包する課題として、細分化するマーケットに対応して必要なサービスと不要なサービスを取捨選択して中間価格帯で提供するセレクトサービス・・・

続・観光地の「断る力」~オーストラリア・ロード・ハウ島の事例から~ [コラムvol.181]
  • 観光政策・観光地経営
  • その他

続・観光地の「断る力」~オーストラリア・ロード・ハウ島の事例から~ [コラムvol.181]

観光研究部(地域マネジメント領域) 上席主任研究員 菅野 正洋

■観光地の「断る力」とは  以前、私はこのコラムで「観光地の断る力」(vol.85)と題する文章を書きました。 そのとき私がお伝えしたかったことは概ね以下のような主張でした。    観光地域づくりにおいて、地域の実情に応・・・

タブレット端末の威力~小さな子どもたちも動画サイトを見る時代に [コラムvol.180]

タブレット端末の威力~小さな子どもたちも動画サイトを見る時代に [コラムvol.180]

 今回のコラムでは「タブレット端末」と「子ども」を取り上げます。使ったことのある方はご存じかと思いますが、タッチパネルを搭載したタブレット端末はパソコンに比べて操作がとても簡単。現代の子どもたちは、この革新的なツールにど・・・

多文化に触れ、グローバルを養う「旅の力」 [コラムvol.179]

多文化に触れ、グローバルを養う「旅の力」 [コラムvol.179]

●旅を通して違いに気づき、自分を知る ~多様性に触れる旅を通して  今夏は中学生の娘達とケアンズへ旅行。キュランダでアボリジニ文化の神秘を体感、グリーン島では迫力満点のクジラに遭遇、可愛さのあまりコアラ飼育員を目指す宣言・・・

“自然と人に癒される道”~「済州オルレ」を歩いて [コラムvol.178]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光資源
  • その他

“自然と人に癒される道”~「済州オルレ」を歩いて [コラムvol.178]

 トレイル、フットパス、長距離自然歩道、歴史古道など、フィールドやテーマなどの違いによって呼び名は異なるものの、10キロから数十キロ、さらには数百キロに及ぶ長距離歩道が注目されつつあります。健康づくりやリフレッシュ、ある・・・

「前田正名」という人~阿寒湖の人と自然を守ってきた前田一歩園の初代園主とは? [コラムvol.177]

「前田正名」という人~阿寒湖の人と自然を守ってきた前田一歩園の初代園主とは? [コラムvol.177]

はじめに  本年4月1日から公益財団法人として新たなスタートを切った日本交通公社。その機関誌『観光文化』がこの10月の215号から誌面が改訂されることとなりました。改訂第1号の特集テーマは『観光地づくりの本質を探る~観光・・・

先進事例を「物語」で学ぶ~地域内で〝共通言語〟を得るために [コラムvol.176]

先進事例を「物語」で学ぶ~地域内で〝共通言語〟を得るために [コラムvol.176]

 学びの秋を迎え、当財団がお手伝いしている研修事業も本格化してきました。  最近、私がよく取り入れる研修スタイルとして、観光振興を題材にした「物語」を読み解くケーススタディがあります。日頃、異なる職場や立場で働いている人・・・

「観光特急」「観光列車」で列車の旅の魅力アップ [コラムvol.175]

「観光特急」「観光列車」で列車の旅の魅力アップ [コラムvol.175]

 最近「観光特急」という言葉がよく聞かれます。また、そのような列車の人気も概ね高く、2010年12月に東北新幹線、2011年3月に九州新幹線が全線開業して青森から鹿児島まで新幹線でつながったことも重なり、人々の鉄道旅行へ・・・

ソーシャルメディア時代の到来 [コラムvol.174]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

ソーシャルメディア時代の到来 [コラムvol.174]

観光研究部 上席主任研究員 相澤 美穂子

 先日閉幕したロンドン五輪、連日の熱戦に寝不足が続いた人も多かったのではないでしょうか。華やかな開会式に始まり、ウサイン・ボルト選手の3冠、日本人選手のメダルラッシュなど盛り上がりを見せた大会でしたが、私が特に興味を惹か・・・

「あるべき姿」を考える際の視点 [コラムvol.173]

「あるべき姿」を考える際の視点 [コラムvol.173]

■JR九州の「幻のCM」  皆さんは、JR九州の「九州新幹線全線開通」のCMはご覧になったことがありますか?  九州新幹線は2011年3月12日に全線が開通となりました。その時に作られたCMです。鹿児島中央発博多行きの一・・・

観光の未来をつくる図書館 [コラムvol.172]

観光の未来をつくる図書館 [コラムvol.172]

 旅の図書館は、観光文化の振興を図ることを目的に、公益財団法人日本交通公社が1978年10月に開設した専門図書館です。“旅”“旅行”“観光”というテーマに特化した、我が国でも非常にユニークな図書館として、開設以来30年以・・・

物語を活用した研修にチャレンジ [コラムvol.171]
  • その他

物語を活用した研修にチャレンジ [コラムvol.171]

立命館アジア太平洋大学 サステイナビリティ観光学部 教授(特別招聘教員)(出向中) 吉澤 清良

■ 物語を通して、皆で考え、学び合う  地域の“キラキラ”って何だろう? “キラキラ”って本当に生み出せるのかな?  “地域いきいき”など、活性化した地域を表現する言葉はいくつかありますが、私たち(小林、久保田、吉澤)は・・・

「成功施設」では地域を救えない [コラムvol.170]
  • 観光政策・観光地経営

「成功施設」では地域を救えない [コラムvol.170]

理事/観光研究部長/旅の図書館長/博士(社会工学) 山田 雄一

旭山動物園と言えば、近年の閉塞感のある観光業界において、大きなヒットを飛ばした施設として有名ですが、その旭山動物園は、昨年度、入場者数が16%減となり、200万人割れとなりました。 旭山動物園は、1997年度に30万人、・・・

観光も「自己責任」の時代へ [コラムvol.169]
  • 観光と社会の潮流

観光も「自己責任」の時代へ [コラムvol.169]

JTB総合研究所 コーポレート共創部 主任研究員(出向中) 牧野 博明

■危機に対する「自己責任」の必要性  日本は諸外国に比べると安全性が高いと言われていますが、それでも最近は物騒な事件が頻発しており、危機に対する日頃の注意や意識づくりがますます重要となっています。この危機対応の考え方につ・・・

風景を生きたまま残すということ [コラムvol.168]

風景を生きたまま残すということ [コラムvol.168]

 この5月、初めて訪れた飛騨古川のまち並みからは、住民が積極的・主体的にまちづくりに関わっているという印象を受けました。その背景にあるのは、地域コミュニティの力強さと意識の高さ。観光客の目に映る美しい風景も、形だけを残す・・・