コラム

研究員が調査研究活動や普段の生活の中で感じたことを、ホットな雑感として綴っています。

コラム一覧

“圏外”で考えた旅の時間[コラムvol.270]

“圏外”で考えた旅の時間[コラムvol.270]

 携帯電波の届かない宿で一泊した。「いつも誰かとつながっていたいのは若者だけで私は平気」。そう思っていたが実際に体験してみると、手持ち無沙汰でなんとも落ち着かない時間を過ごすことになり、考えさせられた。 圏外で一晩  泊・・・

「地域愛」が雇用を守る?[コラムvol.269]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

「地域愛」が雇用を守る?[コラムvol.269]

旅の図書館 副館長 兼 観光研究部 上席主任研究員 菅野 正洋

観光地経営の面からも雇用の維持は重要な問題  観光産業の中でも、人がサービスを提供することで成り立っている、いわゆる「ホスピタリティ産業」は、雇用の受け皿としても地域経済の中で重要な役割を担っています。  また、全国的な・・・

沖縄で台風に当たってしまったら[コラムvol.268]

沖縄で台風に当たってしまったら[コラムvol.268]

観光研究部 副主任研究員 川村 竜之介

沖縄での台風体験  私は出張で沖縄を訪れることが多くあります。沖縄といえばやはり台風の影響を受けることがしばしばです。特に今夏は、3回あった沖縄出張のうち3回とも台風に当たるという、なかなかの“強運”ぶりを発揮することが・・・

地場産品ビジネスの仕入範囲を考える ~第4回『たびとしょCafé』に参加して[コラムvol.267]

地場産品ビジネスの仕入範囲を考える ~第4回『たびとしょCafé』に参加して[コラムvol.267]

『たびとしょCafe』ゲストスピーカーは産直ビジネスの達人  『旅の図書館』では、観光研究者や観光の実務に関わる方々への自由な交流の場の提供を目的として『たびとしょCafe』(以下、同カフェ)を定期的に開催しています。先・・・

住民と「一泊住民」~渋温泉での滞在を通じて感じたこと~[コラムvol.266]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

住民と「一泊住民」~渋温泉での滞在を通じて感じたこと~[コラムvol.266]

文化庁 文化資源活用課 活用推進係長(出向中) 門脇 茉海

信州 渋温泉へ  今年の夏は友達と長野に行きました。  泊まったのは、志賀高原のふもとに位置する湯田中温泉郷のひとつ、渋温泉です。今から約1300年前に発見されたこの温泉は、江戸と信州善光寺とを結ぶ草津道の要衝にあり、地・・・

旅行に行きたくなるビジュアルとは[コラムvol.265]
  • 旅行者動向
  • 観光と社会の潮流
  • その他

旅行に行きたくなるビジュアルとは[コラムvol.265]

観光研究部 上席主任研究員 柿島 あかね

きれいな景色を見ると旅行に出かけたくなる!  夏休みに日常から離れ、旅行に出かけてリフレッシュされた方も多いのではないかと思います。「旅行に行きたい!」と思う瞬間は人や状況によってもさまざまですが、映像や写真を見て「こん・・・

「納涼」~季節を楽しむ暮らし文化[コラムvol.264]
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流

「納涼」~季節を楽しむ暮らし文化[コラムvol.264]

 ちょうど一年ほど前のコラムで、「日本の祭り」について紹介しましたが、再びこの季節にコラムを担当することになりました。時節柄、少しでも涼しげな話題を提供したく、今回は暑い日本らしい夏の楽しみ方「納涼」から、地域の暮らし文・・・

訪日外国人の消費動向から見た宿泊料金と質のバランス[コラムvol.263]
  • 旅行者動向
  • 観光経済

訪日外国人の消費動向から見た宿泊料金と質のバランス[コラムvol.263]

 過去最高の1,341万人の訪日外客数を記録した2014年は、東京を訪れる友人、知人からホテルが取れないというのを耳にすることが増えました。いつもは都心に泊まっているのが、都心から離れたエリアしか空いていなかったという声・・・

世界遺産 富士山の魅力、その普遍的価値を伝えたい![コラムvol.262]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

世界遺産 富士山の魅力、その普遍的価値を伝えたい![コラムvol.262]

立命館アジア太平洋大学 サステイナビリティ観光学部 教授(特別招聘教員)(出向中) 吉澤 清良

富士山‐信仰の対象と芸術の源泉  夏本番、富士山麓には、国内外から、美しく魅力的で壮大な雄姿の富士山を眺めに、また日本一の高さを誇る富士山に登りに、多くの観光客が訪れています。  日本の“象徴”富士山は、古来より人々の畏・・・

ロングトレイル・コラム02 ~「ビバルマン・トラック」を歩いて [コラムvol.261]
  • 旅行者動向
  • 観光と社会の潮流
  • その他

ロングトレイル・コラム02 ~「ビバルマン・トラック」を歩いて [コラムvol.261]

観光研究部 主任研究員 吉谷地 裕

 先日、環境省が、「国立公園における訪日外国人利用者数の推計結果」を公表しました *1 。  調査では、9割以上の人が自然豊かな場所を旅行先として選択したいと考えていることが示唆されており、今後、観光立国を実現していく上・・・

しまなみ海道における自転車旅行の推進に関する一考察[コラムvol.260]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流

しまなみ海道における自転車旅行の推進に関する一考察[コラムvol.260]

観光研究部 上席主任研究員 牧野 博明

 最近、自転車が話題にのぼることが多くなっています。それは、本年6月1日に施行された改正道路交通法により、一時不停止や信号無視、酒酔い運転などの危険運転14項目に対する取締りが厳しくなったことが影響しています。道路渋滞の・・・

自動車での移動と地図とカーナビ[コラムvol.259]

自動車での移動と地図とカーナビ[コラムvol.259]

 近年では乗用車への搭載率が7割程度までになったというカーナビ。カーナビの普及によって自動車での移動はどのように変わったのでしょうか。紙媒体の地図とカーナビを比べて考えてみたいと思います。 道路地図とカーナビ  私が自動・・・

子育て世代の心をつかむ旅行とは[コラムvol.258]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

子育て世代の心をつかむ旅行とは[コラムvol.258]

京都事務所長 兼 観光研究部 主任研究員 福永 香織

 これまで出張やフィールドワークであちこちをかけまわり、ほとんど家にいない日々を送っていましたが、去年の8月に子どもを産んでからは、その生活も一変。家から出られない生活が数ヶ月続きました。しかし、少しずつ子どもも成長し、・・・

“自撮り棒”が観光客同士のコミュニケーションを奪う?[コラムvol.257]

“自撮り棒”が観光客同士のコミュニケーションを奪う?[コラムvol.257]

急速に流行りだしたセルフィースティック(自撮り棒)  旅が好きな方の中には、写真を撮ったり、カメラそのものが好きな方も多いのではないだろうか。私にとっても旅行とカメラ、写真は切り離せないもので、もう10年以上も続いている・・・

観光振興の担い手[コラムvol.256]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

観光振興の担い手[コラムvol.256]

ニセコ町商工観光課 ((株)ニセコリゾート観光協会事務局長)(出向中) 中野 文彦

1.「観光振興の担い手」を考えよう  「地方創生」や「2020年オリンピック・パラリンピック」を踏まえ、全国各地で観光振興の計画づくり(以下、観光計画)が急ピッチで進められています。しかし、観光計画には決まった形はありま・・・

富士登山のススメ(初級)[コラムvol.255]
  • 観光資源

富士登山のススメ(初級)[コラムvol.255]

沖縄事務所長 兼 観光研究部(環境計画領域) 上席主任研究員 中島 泰

富士山が好きだ  思えば子供の頃から、富士山が好きでした。それは今も変わらず、毎朝、通勤電車の車窓から眺める先には富士山。その雄姿の見え方によって面白いほどその日のやる気に影響が出ています。  といった、ごく個人的な話か・・・

観光地における魅力的品質と当たり前品質[コラムvol.254]

観光地における魅力的品質と当たり前品質[コラムvol.254]

 旅行者の視点から観光地を評価するための指標として、「満足度」はよく用いられるもののひとつです。筆者はこのテーマについてここ何年か継続的に追っておりまして、国内外の研究面を中心とした動向と課題については、当財団の機関誌「・・・

車いすを降りて、空を飛ぼう[コラムvol.253]

車いすを降りて、空を飛ぼう[コラムvol.253]

沖縄観光バリアフリーの今  沖縄県は平成19年に全国に先駆けて「沖縄観光バリアフリー宣言」をしています。那覇空港内と国際通りには、「しょうがい者・こうれい者観光案内所(沖縄バリアフリーツアーセンター)」が設置され、誰もが・・・

歴史ファンが没頭できる観光地づくりを[コラムvol.252]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光資源

歴史ファンが没頭できる観光地づくりを[コラムvol.252]

 伊豆の国市に韮山城という戦国時代初期の城を早春に訪ねた。  歴史好きの方はよくご存知と思うが、此所は今川氏に身を寄せていた北条早雲が、権謀術数によって堀越公方を滅ぼし、伊豆国に独立を果たした後(1500年)に築いた根城・・・

まちづくりと観光事業の間にある壁③ [コラムvol.251]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

まちづくりと観光事業の間にある壁③ [コラムvol.251]

観光研究部 主任研究員 後藤 健太郎

 今回のコラムで最もお伝えしたいこと。  それは、観光を通じて地域の存続を図るのであれば、  「市場の先にある地域を見据えよ」  ということです。  観光に取り組む地域がこの10年で大幅に増えましたが、地域の置かれた状況・・・