コラム

研究員が調査研究活動や普段の生活の中で感じたことを、ホットな雑感として綴っています。

コラム一覧

旅行における食事の予約と事前購入とは [コラムvol.84]

旅行における食事の予約と事前購入とは [コラムvol.84]

要旨  国内旅行の滞在需要拡大のためには観光地の宿泊施設は泊食分離販売を推進することが望まれている。その場合、消費者は食事に関してどのような予約行動をすると予想されるだろうか。予約とはリスク回避の行動であり、習慣の行動で・・・

「田舎に救われる」時代がやってきた!? [コラムvol.83]
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流

「田舎に救われる」時代がやってきた!? [コラムvol.83]

はじめに  過疎化、高齢化が進む農山村地域にとって、交流人口の増大と地域への経済効果をもたらす観光・交流への取り組みは、地域再生の重要なテーマです。こうした農山村地域の再生には、多くの場合、都市側の人間の立場から田舎を支・・・

「観光圏」と千円渋滞から思うこと-高速道路の活用を [コラムvol.82]

「観光圏」と千円渋滞から思うこと-高速道路の活用を [コラムvol.82]

<はじめに>  先月(4月22日)、観光庁から「観光圏」の2回目の認定地域・14カ所が発表され、全国で30地域となりました。しかしながら、地域の関係者などは別として、国民への認知度は今ひとつ芳しくないのが現実ではないでし・・・

観光人材の育成と活用 [コラムvol.81]

観光人材の育成と活用 [コラムvol.81]

 労働集約産業である観光産業にとって、業界を支え働く人材は極めて重要です。工場誘致に道路や工場用地整備などインフラ整備が必須であるように、観光振興にとって人材はソフトのインフラであり、観光人材育成は公共事業で進めてもおか・・・

地域資源を”料理する”ために~旅行のススメ [コラムvol.80]

地域資源を”料理する”ために~旅行のススメ [コラムvol.80]

 先日、旅館の経営者が集まる会議で、ある方が「お客様から、旅館での新しい過ごし方についてアイデアをいただくことがある」と発言されました。旅慣れた人の声に耳を傾けて、一緒に商品プランを作っていくということでしたが、同席した・・・

九州ブルートレイン廃止とJTB時刻表1000号-観光旅行の一形態としての鉄道旅行を考える- [コラムvol.79]

九州ブルートレイン廃止とJTB時刻表1000号-観光旅行の一形態としての鉄道旅行を考える- [コラムvol.79]

 2009年3月に東京と九州を結ぶ最後の寝台特急が廃止されるなど、ブルートレインが次々と姿を消していますが、その一方で、観光利用に狙いを絞った列車や、地域住民も利用するが観光客も乗って楽しい車両・列車、鉄道自体を観光資源・・・

首都圏での情報発信戦略-三重県の場合 [コラムvol.78]

首都圏での情報発信戦略-三重県の場合 [コラムvol.78]

 当財団は、2004年度三重県の観光振興戦略策定と誘客戦略の策定をきっかけに、それらの戦略に基づいて首都圏における情報発信事業を広告代理店と共に2005年度以降お手伝いしています。 ■エリア別の誘客戦略策定の目的  20・・・

頑張っています、”富士山・富士五湖観光圏” [コラムvol.77]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

頑張っています、”富士山・富士五湖観光圏” [コラムvol.77]

立命館アジア太平洋大学 サステイナビリティ観光学部 教授(特別招聘教員)(出向中) 吉澤 清良

 皆さんは、「観光圏」をご存じですか?昨年度、私は必要に迫られて(?)、随分と観光圏には詳しくなりました。今回は、私が事業推進のお手伝いをしている「富士山・富士五湖観光圏」(山梨県富士北麓地域:富士吉田市、西桂町、山中湖・・・

「持続する」ということ [コラムvol.76]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

「持続する」ということ [コラムvol.76]

理事/観光研究部長/旅の図書館長/博士(社会工学) 山田 雄一

■25周年を迎えた東京ディズニーリゾート このコラムが掲載されるのは、2009年度であるが、終了した2008年度は、わが国の観光リゾートにおいて、少しばかり特別な年度であった。 それは、1つの時代を作ったリゾート施設が四・・・

まちの”味わい”の重要性~台湾を訪れて [コラムvol.75]
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流
  • その他

まちの”味わい”の重要性~台湾を訪れて [コラムvol.75]

 昨年末に仕事で台湾を訪れる機会がありました。私は幼少の一時期台湾(台北)に住んでいたことがあり、その時以来の訪問ということで感慨深いものがありました。今回の台湾訪問で感じたことを、観光地への誘客と関連させながらお伝えし・・・

中国を訪れて感じたこと [コラムvol.74]
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流
  • その他

中国を訪れて感じたこと [コラムvol.74]

JTB総合研究所 コーポレート共創部 主任研究員(出向中) 牧野 博明

 仕事の関係で、昨年末から今年初めにかけて、中国(北京、上海、香港)を訪れました。北京-上海間は直線距離で1,500km以上、上海-香港間も1,200km以上離れているため、気候条件はもちろんのこと、生活・文化の違いも明・・・

音楽イベントと「場」の関係性を考える [コラムvol.73]

音楽イベントと「場」の関係性を考える [コラムvol.73]

 日本国内各地で様々な音楽を題材にしたイベントが開催されています。音楽のジャンルもクラシック、ジャズからロックまで様々、音楽の楽しみ方・接し方もイベント毎に特色があるようです。一方、イベントと地域の関係性も様々です。今回・・・

中山間地域の活性化(村上市朝日地域・山北地域) [コラムvol.72]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

中山間地域の活性化(村上市朝日地域・山北地域) [コラムvol.72]

ニセコ町商工観光課 ((株)ニセコリゾート観光協会事務局長)(出向中) 中野 文彦

 先日ひょんなことから新潟県の最北に位置する村上市の朝日地域・山北地域の視察ツアーに参加することができました。朝日地域(旧朝日村)・山北地域(旧山北町)は2008年に村上市に合併した地域で、日本海の夕日や海産物、川を上る・・・

「キャリング・キャパシティ」は算出できるのか(その3) [コラムvol.71]
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流

「キャリング・キャパシティ」は算出できるのか(その3) [コラムvol.71]

常務理事/博士(農学) 寺崎 竜雄

 前作のVol.50では、キャリング・キャパシティ(Carrying Capacity)には、観光利用が資源にもたらすダメージをもとに適正人数を考える生態的収容力(Ecological Carrying Capacity・・・

インターネット情報の氾濫と「外れ」リスク [コラムvol.69]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光経済

インターネット情報の氾濫と「外れ」リスク [コラムvol.69]

 昨年末にオピニオンリーダー層へのグループインタビューで、「情報収集にどのくらい時間をかけるか」を聞いてみたのですが、インターネットを中心に何日もかけて調べる人も多いようです。インターネット情報が氾濫する中で「外れ」情報・・・

旅とアート [コラムvol.68]

旅とアート [コラムvol.68]

要約  アートが人に与える高揚感と旅することで人が感じる気持ちの高まりとの間には通じ合う部分があるようだ。我々は旅を創造的な営みとして行うことができるのだろうか。 本文  子どもを見ていると、時々自分の中に眠っていたもの・・・

『温泉地再生』読者感想から考えた [コラムvol.67]

『温泉地再生』読者感想から考えた [コラムvol.67]

要旨  昨年、本を出版し、その後の書店めぐりやいただいた読後感想などから温泉地再生について考えました。温泉地は、観光事業の側面からだけでなく”楽しい時間をすごしたい場所”ととらえるべき。訪れた人を・・・

スポーツイベントを契機とした地域づくり [コラムvol.66]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光資源

スポーツイベントを契機とした地域づくり [コラムvol.66]

観光研究部(地域マネジメント領域) 上席主任研究員 菅野 正洋

■マラソンイベントに参加して  昨年11月、職場の同僚数人とともに、山梨県の富士河口湖町で開催されたマラソンイベント(河口湖日刊スポーツマラソン、以下「河口湖マラソン」)に参加しました。  事前の準備も十分でなかったため・・・

観光産業の生産性向上へ向けての一考察 [コラムvol.65]

観光産業の生産性向上へ向けての一考察 [コラムvol.65]

要旨  我が国の観光産業は生産性向上が課題であると言われているが、宿泊業についてその対策を切り分けて見ると、マクロ施策としては需給バランス適正化のための間接的誘導策が必要であり、また産業側では、特に料飲部門・後方部門の作・・・

2009年の年頭に考える「厳しいときこそ観光の原点に戻ろう」 [コラムvol.64]

2009年の年頭に考える「厳しいときこそ観光の原点に戻ろう」 [コラムvol.64]

要旨  アメリカ型の効率を追い求め利益のためにはなんでもありの自由経済システムが引き起こした世界規模の金融危機。このような時こそ、観光産業に携わる人は観光の原点に立ち返るべきです。当財団主催の「旅行動向シンポジウム」から・・・