コラム

研究員が調査研究活動や普段の生活の中で感じたことを、ホットな雑感として綴っています。

コラム一覧

地域の魅力づくりと保全 [コラムvol.24]

地域の魅力づくりと保全 [コラムvol.24]

 今秋の観光庁の設置とともに、それに呼応して都道府県の観光行政組織も強化される動きが出てきています。こうした組織強化とともに、観光政策も国内観光地の持続的な発展に有効な展開が望まれます。そのためには、地域の魅力づくりの活・・・

財布の紐がゆるむ時~「想い出を買う」ということ [コラムvol.23]

財布の紐がゆるむ時~「想い出を買う」ということ [コラムvol.23]

 「特別な経験」に対して、一定の対価を支払いたいという消費者は存在します。そうした人々の財布の紐をゆるめるような商品知識と魅力的なコミュニケーション能力が、旅館にも求められています。 ■「百貨店での買い物」の魅力  私の・・・

平成の市町村合併で思うこと-求められる新たな地域イメージづくり- [コラムvol.22]

平成の市町村合併で思うこと-求められる新たな地域イメージづくり- [コラムvol.22]

 「平成の大合併」によって、従来の市町村数が約44%減少しました。この合併で多くの新しい市町村が誕生しましたが、その名称にやや問題があったりして、名称から大体の位置やその地域の特徴をイメージしにくいところも少なくありませ・・・

観光地を「売る」努力-Promotionの大切さ [コラムvol.21]

観光地を「売る」努力-Promotionの大切さ [コラムvol.21]

 観光客の減少に歯止めがかからず、「どうしよう・・・」と悩んでいる観光地は多いと思います。「観光客に来てもらう」ことを、「モノを売る」という行為と比較しつつ考えてみます。 ■マーケティングの4つの「P」  現代は、人々の・・・

観光のバリアフリー [コラムvol.20]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

観光のバリアフリー [コラムvol.20]

立命館アジア太平洋大学 サステイナビリティ観光学部 教授(特別招聘教員)(出向中) 吉澤 清良

 日本は世界にも類を見ない少子高齢・人口減少社会を迎えています。これからの観光地には、こうした市場の環境変化にも対応して、“バリアフリー”、“ユニバーサルデザイン”の観点から、ハード・ソフトの両面において高いレベルで、「・・・

農耕型に転換する観光振興 [コラムvol.19]
  • 観光政策・観光地経営

農耕型に転換する観光振興 [コラムvol.19]

理事/観光研究部長/旅の図書館長/博士(社会工学) 山田 雄一

◆農耕型に転換する観光振興  観光のとらえ方、定義には諸説あります。こうした観光定義の「多様性」は、観光に対する社会的認知が広がり、各所で注目されるようになった結果、多様な主体がそれぞれの立場や考え方から「観光」を考える・・・

産業観光と産業遺産(ヘリテージ) [コラムvol.18]
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流
  • 観光政策・観光地経営

産業観光と産業遺産(ヘリテージ) [コラムvol.18]

JTB総合研究所 コーポレート共創部 主任研究員(出向中) 牧野 博明

近年、「産業観光」や「産業遺産(ヘリテージ)」という言葉が全国で脚光を浴びつつあり、このテーマの調査・研究にたずさわっている身としては大変喜ばしく感じています。従来の自然資源(山岳、河川、海浜など)や人文資源(社寺・仏閣・・・

風景の「発見」から考えること [コラムvol.17]

風景の「発見」から考えること [コラムvol.17]

目に映る風景の変化は、日常生活から離れて旅に出たことを実感させてくれる、重要で分かりやすい要素です。しかし風景を切り取るまなざしは時代とともに移ろい、また個々人によっても異なります。現在の旅行者は、どのように風景を捉えて・・・

日・台・韓・マレーシアのホームスティ・ホテル(民宿)事情 [コラムvol.16]
  • 観光政策・観光地経営
  • その他

日・台・韓・マレーシアのホームスティ・ホテル(民宿)事情 [コラムvol.16]

ニセコ町商工観光課 ((株)ニセコリゾート観光協会事務局長)(出向中) 中野 文彦

筆者は2007年7月に約3週間、ハワイ大学のTIM(Travel Industry Management)スクール「Executive Development Institute for Tourism (EDIT)」に・・・

「観光地の品格」について考えてみませんか [コラムvol.15]
  • 観光と社会の潮流

「観光地の品格」について考えてみませんか [コラムvol.15]

印象に残った旅先のことをふりかえってみると、そこで暮らしている人たちのことが思い出されることがよくあります。彼らの何気ない生活の一場面にふれて、気高さを感じたことはありませんか。 ■印象に残った旅  思い出を語ることが主・・・

2008年の年頭に考える「グローバルな感覚が“ニッポン”の観光を面白くする!」 [コラムvol.14]

2008年の年頭に考える「グローバルな感覚が“ニッポン”の観光を面白くする!」 [コラムvol.14]

要旨  豊富な海外旅行経験や急増する海外からの旅行者が、日本の観光を変えようとしています。豊富経験や新たな視点が、日本や日本文化を新しい“ニッポン”や“ニッポン文化”として再評価し、日本国内への旅行者を増やしています。ま・・・

今年1年を振り返って [コラムvol.13]

今年1年を振り返って [コラムvol.13]

■今回のテーマ 今年1年の観光の動きを概観し、観光立国基本計画の策定により大きく前進しつつある観光統計の整備に期待するとともに、これからの統計の整備について考えてみます。 ■需要動向  2007年は3月に能登沖地震、7月・・・

これからのスタンダード『宿泊旅行統計』を読む [コラムvol.11]
  • 旅行者動向
  • 観光経済

これからのスタンダード『宿泊旅行統計』を読む [コラムvol.11]

■今回のテーマ  今日は観光統計の話をします。国土交通省が今年度からスタートした「宿泊旅行統計」をどう活用するかについてです。まだスタートして間もない新しい統計ですが、欧州等では宿泊統計は最も基礎的な観光統計として既に定・・・

なぜこんなにナーバス?日本人海外旅行マーケット [コラムvol.10]

なぜこんなにナーバス?日本人海外旅行マーケット [コラムvol.10]

要旨  昨今、食品や工業製品の安全の問題に呼応するかのように中国への旅行者数が減少しはじめていますが、なぜ、わが国の旅行マーケットはこうしたナーバスな反応をするのでしょうか。その根底には社会全体のリスクに対する硬直的な態・・・

脳で味わう“美味しい!”を考えよう-価値は部分ではなく全体にある [コラムvol.9]

脳で味わう“美味しい!”を考えよう-価値は部分ではなく全体にある [コラムvol.9]

要旨  旅行の動機や目的として、食事への興味・関心は非常に高くなっています。豪華さやこだわり。地産地消、特産品開発など、確かに個々には様々な工夫がこらされてきました。しかし「旅の食事」をもっと印象深いものにするためには、・・・

旅先での居心地の良さとは [コラムvol.8]

旅先での居心地の良さとは [コラムvol.8]

要旨  宿泊施設の客室は旅の疲れを癒す場であると同時に旅の余韻に浸る場所でもあります。そこでは外界の観光体験との連続性が求められています。この意味では客室の窓辺からどんな情景を見せるかは客室の重要な要素であると同時に、室・・・

『海の暮らし風景』を大切にする村づくりに思う [コラムvol.7]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流

『海の暮らし風景』を大切にする村づくりに思う [コラムvol.7]

要旨  抗しがたいライフスタイルの現代化の流れの中で、かつての美しい農山漁村風景は、次第に失われつつあります。岩手県三陸沿岸の小村・田野畑村の番屋景観保全への取り組みは、住民自らが農山漁村本来の魅力に気づき行動することの・・・

京都の町家に泊まる-多様な宿泊施設への期待 [コラムvol.6]

京都の町家に泊まる-多様な宿泊施設への期待 [コラムvol.6]

要旨  既存の旅館やホテルだけではない多様な宿泊・滞在施設の存在は旅の魅力の一つです。特に地域の歴史や伝統に培われた民家や学校、文化施設などを宿泊施設としてコンバージョンすることは、既存ストックの有効活用にも繋がります。・・・

観光振興と地域経済の活性化 [コラムvol.5]

観光振興と地域経済の活性化 [コラムvol.5]

観光振興と地域経済の活性化  観光振興は、地域経済活性化の有効な戦略として全国各地でその取り組みが進められる中で、観光旅行志向の変化や観光客のニーズの多様化に対応した様々なサービスビジネスの発見と育成に、そのカギがありま・・・

私を旅へ誘うもの~旅立ちのスイッチ [コラムvol.4]

私を旅へ誘うもの~旅立ちのスイッチ [コラムvol.4]

要旨 人を旅へと誘うものには、その人の趣味の世界や一緒に旅に出る人の存在、旅先で交流する人との温かいつながりがあるでしょう。観光・旅行業界全体として、心豊かな「将来の旅人」育ても大事な視点です。 旅に出るきっかけ  今年・・・