研究員紹介・コラム

観光と社会の潮流

タロイモ畑のほとりで [コラムvol.523]
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タロイモ畑のほとりで [コラムvol.523]

沖縄事務所長 兼 観光研究部(環境計画領域) 上席主任研究員 中島 泰

タロイモ畑のほとりで 2025年1月、自身にとって7度目のハワイ訪問の機会を得た。 今回、ハワイで進められている「マラマ・ハワイ(Mālama Hawai’i)」の取り組みをテーマに、ハワイ州観光局(HTA)・・・

AI時代に筆を作る意味とは? ~奈良の筆屋の取組から伝統工芸の未来を考える~ [コラムvol.521]
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AI時代に筆を作る意味とは? ~奈良の筆屋の取組から伝統工芸の未来を考える~ [コラムvol.521]

観光研究部 主任研究員 後藤 伸一

私は、いつ筆を使ったのか? 最近、ペンを使わなくなってきました。普段使いで筆をまったく使いません。多くの方が私と同様に、パソコンやスマホを使うようになり、文字を書くことが減ったのではないでしょうか。文字を書き残すために発・・・

観光政策を「戦略」フェーズへ [コラムvol.520]
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観光政策を「戦略」フェーズへ [コラムvol.520]

理事/観光研究部長/旅の図書館長/博士(社会工学) 山田 雄一

宿泊税議論 再び 私が年末年始の本コラムを担当するようになったのは2019年の年始コラムからである。 振り返れば、2019年という年は、新型コロナのパンデミック前の1年間であり、観光に関わる様々な事象が「過去最高」と言わ・・・

日本人旅行者のニーズの変化 [コラムvol.519]
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日本人旅行者のニーズの変化 [コラムvol.519]

観光研究部(市場調査領域) 上席主任研究員/博士(社会工学) 五木田 玲子

今年の年末年始は日並びに恵まれ、一部では“奇跡の9連休”と呼ばれているそうです。連休中に旅行を計画している人も多いのではないでしょうか。株式会社JTBによると、この年末年始に出かける場所として気になっているところとしては・・・

観光研究における「あいだ」と「あわい」[コラムvol.517]
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観光研究における「あいだ」と「あわい」[コラムvol.517]

旅の図書館 副館長 兼 観光研究部(地域マネジメント領域) 上席主任研究員 菅野 正洋

1.はじめに 当財団では今年度、各研究員がいわゆる「トップジャーナル」(被引用数が多く、社会的な影響力の大きい論文が掲載されているとの評価が高い国際学術雑誌)に掲載された論文から関心があるものを選び、レビューしたうえで、・・・

多様性観光を支える視点:乳がんサバイバーの入浴支援から考える [コラムvol.512]
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多様性観光を支える視点:乳がんサバイバーの入浴支援から考える [コラムvol.512]

観光研究部 上席主任研究員 相澤 美穂子

過去のコラムでも触れたとおり、2021年度から私は誰もが旅行を楽しめるためのツーリズムのあり方について研究を行っており、特にがん患者・サバイバー(以降、「サバイバー」と表記します)に焦点を当てて取り組んでいます。 今回は・・・

草津温泉 ―多くの人を惹きつけ続けるまちづくり [コラムvol.511]
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草津温泉 ―多くの人を惹きつけ続けるまちづくり [コラムvol.511]

観光研究部 研究員 山本 奏音

草津温泉は、今勢いのある温泉地の一つと言えるだろう。2023年には過去最高の来訪者数を記録し、また観光経済新聞社主催「にっぽんの温泉100選」では21年連続1位を獲得している。実際にまちなかを見渡しても、浴衣を着てそぞろ・・・

アフターコロナにおけるVR観光の認知度と訪問意向 [コラムvol.510]
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アフターコロナにおけるVR観光の認知度と訪問意向 [コラムvol.510]

観光研究部 研究員 目代 凪

はじめに 近年のDX推進にかかわる潮流のなかで、観光に新たな価値をもたらす可能性のあるデジタル技術の一つとしてAR・VR(拡張現実・仮想現実)が注目されています(Fan et al., 2022)。IDC(2022)は2・・・

寺田寅彦と旅行 [コラムvol.509]
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寺田寅彦と旅行 [コラムvol.509]

公益社団法人 京都市観光協会 職員(出向中) 那須 將

 人生のある一定期間を、文学に心を傾け、紙を食むように過ごした経験を持つ人は、万人とまでは言えないにせよ、意外に多いのではないかと思う。そのような時期に筆者が触れた文章の中でとりわけ水が合うと感じたのは、寺田寅彦の随筆で・・・

グリーン・クレームとツーリズムをめぐる動き [コラムvol.508]
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グリーン・クレームとツーリズムをめぐる動き [コラムvol.508]

沖縄事務所長 兼 観光研究部(環境計画領域) 上席主任研究員 中島 泰

「飛行機は持続可能」は誤解? 2024年4月、欧州消費者機構(BEUC)の警告を受け、欧州委員会(EC)およびEU消費者当局(CPCネットワーク)は、航空会社20社に対して、誤解を招く可能性のある環境表示の内容を特定した・・・

観光と歴史文化遺産は対立するものか? [コラムvol.507]
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観光と歴史文化遺産は対立するものか? [コラムvol.507]

観光研究部 主任研究員 後藤 伸一

■地域活性化のために、観光誘客のために協力してほしい 観光のチカラで地域を元気にしたい、今、日本全国で観光を活用した地域の活性化事業が盛んにおこなわれています。私はこれまで自治体やDMO、また観光関連事業者の皆様から多く・・・

国内旅行市場の国際比較 [コラムvol.505]
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国内旅行市場の国際比較 [コラムvol.505]

観光研究部(市場調査領域) 上席主任研究員/博士(社会工学) 五木田 玲子

日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数」によると、2023年の訪日外客数(推計値)は2,500万人を超え、コロナ禍前2019年の8割程度まで回復しました。2023年10月以降は、2019年同月を上回る、若しくはほぼ同程度・・・

コロナ禍前後で比較した訪日中国人観光客の旅行形態と消費動向の変化 [コラムvol.504]
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コロナ禍前後で比較した訪日中国人観光客の旅行形態と消費動向の変化 [コラムvol.504]

観光研究部 研究員 工藤 亜稀

はじめに このコラムを執筆している2月中旬は、中華系の国々では春節(旧正月)の連休ということもあり、都内の街中や電車の中でも中華系外国人観光客の姿が目立ちます。メディア等でも、彼らの動向に着目した記事や報道を多く目にしま・・・

観光が「輝く」社会をめざして [コラムvol.502]
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観光が「輝く」社会をめざして [コラムvol.502]

理事/観光研究部長/旅の図書館長/博士(社会工学) 山田 雄一

2024年となりました。 元旦、能登半島で最大震度7の地震。翌日には、羽田空港で大きな事故が発生。新年早々、心を痛める出来事が続いています。 観光は2020年春から約3年、コロナ禍、パンデミックに翻弄されてきましたが、2・・・

旅行者がサステナブル・ツーリズムに取り組むモチベーションをどう高めるか? [コラムvol.500]
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旅行者がサステナブル・ツーリズムに取り組むモチベーションをどう高めるか? [コラムvol.500]

サステナブル・ツーリズムという概念は近年、世界的な広がりをみせています。国連世界観光機関(UNWTO)は、サステナブル・ツーリズムを「訪問客、産業、環境、受け入れ地域の需要に適合しつつ、現在と未来の環境、社会文化、経済へ・・・

外に出て身体を動かすことがくれる、病と共に歩む力 [コラムvol.498]
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外に出て身体を動かすことがくれる、病と共に歩む力 [コラムvol.498]

観光研究部 上席主任研究員 相澤 美穂子

前回のコラムでも触れたとおり、ここ数年の私は慢性疾患、特に患者数が多いがんサバイバーに着目して、安心して旅行やアクティビティを楽しめるための調査研究に取り組んでいます。 医療の進歩に伴い、増え続ける「がんサバイバー」 が・・・

地域ならではのサステナビリティの見せ方 [コラムvol.497]
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地域ならではのサステナビリティの見せ方 [コラムvol.497]

観光研究部 研究員 山本 奏音

コロナ禍が明けた今、サステナブルであることは旅行先として選んでもらう上で大切な条件となりつつあります。では、地域がサステナブルな取組をしているということを、どのように観光客に伝えればよいのでしょうか。 例えば太陽光発電を・・・

コロナ禍を経た日本人の国内旅行市場のいま [コラムvol.494]
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コロナ禍を経た日本人の国内旅行市場のいま [コラムvol.494]

観光研究部(市場調査領域) 上席主任研究員/博士(社会工学) 五木田 玲子

新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行から1ヶ月強が経過しました。この5類移行により、今年の夏休みは海外旅行においても本格的に再起動することが見込まれますが(※)、国内市場については一足先に再起動がはじまっています。今・・・

日本のインバウンド回復状況はアジア各国と比較して順調? [コラムvol.493]
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日本のインバウンド回復状況はアジア各国と比較して順調? [コラムvol.493]

観光研究部 研究員 工藤 亜稀

はじめに 2022年10月、日本政府が個人旅行の受け入れや査証免除措置等を再開したことをきっかけに、日本を訪れる外国人旅行者数はその後大きな回復傾向を見せています。2023年1-3月期のデータを見ると、人数では2019年・・・

アメニティ持参は「あたりまえ」となるか? [コラムvol.489]
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アメニティ持参は「あたりまえ」となるか? [コラムvol.489]

観光研究部 副主任研究員 江﨑 貴昭

2022年4月にはプラスチック資源循環促進法(プラ新法)が施行され、国内の大手ホテルチェーン等において、「無料アメニティ廃止」について実践されるようになりました。 筆者は長野県白馬村において、小規模宿泊事業者が主導し、地・・・